東方黒鉄伝   作:荒無 時竜

97 / 150
焼肉って、いいですよね
みなさんは何が好きですか?
俺は塩ダレサラダとカルビを一緒に食うのが好きです


焼肉!

「かんぱーい!」

「「「「かんぱーい」」」」

春色にもう染まりあがった空の下

この霧雨魔理沙主催の宴会に顔を出した輩は少なくなかった

いつもの会場ーー博霊神社ではなく、俺の庭

そこで、外来人組の俺と早苗が焼肉を焼き何時もどおりどんちゃん騒ぐ

なんとも魔理沙の身勝手計画のなのだが……

そこに引き寄せられた俺も俺、皆も皆

魔理沙のムードメイカーっぷりには、口では嫌がっていても

勝手に引きよされられていく、それこそ引力のような力がある

きっと、外の世界でもりっぱに魔理沙は生きていけるな……

なんて、遠巻きに魔理沙を見やった

鉄で金網等の焼肉セットを作り出し、炭もかなりの量を準備した

 

魔理沙は色々な所に声を掛けていたらしく、肉も野菜もたんとある

夕暮れの5時半時、俺は枯葉に火をつけた

ボウッと燃えた枯れ草達は炭を炙り、引火させる

「わぁ~懐かしいです」

「早苗は焼肉食べた事あるのか?」

「勿論ですよ、修学旅行とかには食べに行きましたし」

「なるほど、今日は向こうじゃ食べられない肉が多いからな

楽しみにしながらやこうや」

「そうですね!」

うん、可愛いわ

なんて話しながらよそ見していると、炭はいい感じに燃え始め

金網も熱くなってきたので、そこに色とりどりの野菜を並べる

 

無論、これにも訳がある

野菜の消化促進能力を最大限に使い、食べる量を増やして悪酔いもしにくくさせる

まさに、焼き人が気をつけなければ為らない所の一つである

「早苗、タレは出来たか?」

「あ、はい……言われたとおり作りましたが

パイナップルなんて入れて良かったんですか?」

「早苗はタレの材料表記を見たことあるかい?」

すると、早苗は首を横に振った

ナルホド、見たことは無いのか

「パイナップルの果汁にはな、肉を柔らかくする成分があるんだ

だから、焼く前に少しつけて、美味しく焼けるようにするのさ」

「へぇ~」

無論、コレはヴァンプ将軍に教わった物だ

さっと一品は一人暮らし、そして今でも愛用していますよ

少し野菜を焼いて皆が食べ始めた頃、俺はしめしめなんて思いつつ

ーー豪快に”安い肉”を焼いた

理由は簡単、焼いている側の俺らは食べる時間が無い

魔理沙に霊夢に紅魔館組、妹紅と慧音にアリスも居る

永遠亭面子はいつも通り、+で月の姉妹がちゃんと居る

まぁ、用はかなりの人妖が居る事になるのだが

正直、そいつらがウマイ肉食ってんのを遠巻きに見るとか、嫌過ぎるわ

幽々子が居ない事が、やっぱり一番の幸いかなww

 

「蒼真さんも悪ですね」

「早苗、言うなよ?」

「やっぱり、最初はそう来るよな」

第三者の声が後ろから掛かる

勿論、肉に触れてなければ分からない話だからな

「妹紅か」

そういって振り向くと、予想通り妹紅が居た

その手には生焼き鳥が5~60本は握られている

「色々な方から焼き鳥も食べたいって言われてね

参加させて貰うんだし、少しくらい働かないと」

「へぇ~、働きやさんなのですね」

「緑髪の現人神、この子が守矢神社の?」

「あぁ、早苗だ。仲良く焼いてくれ」

「よろしくおねがいします」

「よろしく、人と一緒になんて慣れないな……」

「まぁ、そう言うなって。皆が腹すかせて待ってっから」

俺は焼けたカルビを焼けた所置き場に置く

すると、ひょいっと魔理沙が盗ってそれを食べたww

 

「ん!ウマイ!!こんな美味しい肉あったか!?」

「色々、知らないところで工夫してんだよ」

俺は苦笑紛れにそういった

そんなことしている間にも、手は止まらない

焼けた肉をひょいひょい皿に盛りながら、玉葱を摘む

霊夢なんて凄く嬉しそうだなぁ

咲夜は良く働いてくれてるし

周りを見渡すと、色んな笑顔が見えた

それがたまらなく嬉しい……って言うのは、俺だけじゃないだろ?

料理、美味しいものの力。

凄いもんさ。

なんて、片手肉を焼きながらそう思う

ジュ~~~っと、香ばしい匂いがする

隣では妹紅が早苗と一緒に焼き鳥を焼いていた

……少し食わせてやるか

 

「妹紅、早苗」

「はい、なんですか?」

「なんだい?」

「はい、あ~ん」

俺は二人に向かって箸の二刀流で肉を差し出す

二人とも普通に食べてくれた

その後に、思いっきり顔を真っ赤にしてたけど

「おいおい、蒼真焼くのが遅いぞ?」

「魔理沙は酒でも飲んでなよ、もう直焼けっから」

「む~、それじゃあ、あ~んって奴。私にもやってくれよ」

「いいよ、そうだな~この肉にしとくか

はい、あ~ん。」

「んっ!あふ!でも、おいひぃ……」

口をハフハフさせる魔理沙

可愛いなおいwww

「ハハハ、おいしかったか?」

「ああ、自分で食べるよりも美味しかったぜ」

なんていっている間に、向こうで萃香が飲み相手募集を始める

すると、魔理沙はまた来るぜなんていって、そちらの方にススーっと歩いていった

隣は焼き鳥をもう終えて、野菜や肉を交互に焼いていた

俺はその中から一番焼けてそうな肉を掴んで、レタスに乗せた

「うん、サンチュも全然ウマイ。」

俺は一人納得したように呟く

 

「それって美味しいんですか?」

「ああ、レタスとタレと肉の味が綺麗に広がるんだよ、美鈴」

「あはは、皆遊び始めたので来てみました」

聞く所によると、どうやら皆俺の庭の探索にいったらしい

それなりに広いからな、池に滝に森(規模がどうかは不明)

散歩用の道もしっかり作ってあるし、丘の上ならそれなりに眺めもいい

「美鈴は食べないのか?」

「食べたいのは山々なんですけど、まだ美味しいトコロ出てないでしょ?」

「あ、ばれた?」

「分かってないのはお嬢様や霊夢さん方……パチュリー様やアリスさんはどうでも良いみたいでしたけどね」

「そうか、気づいてるのは咲夜、魔理沙、美鈴に焼いてる組ぐらいか?」

「そうですね、河童さんや天狗の方々も着てはいましたが普通に食べてましたし」

そういっている美鈴に、台の下に隠してある肉を見せる

一目で分かるこの霜の振り具合、絶対旨い

これは確信できる……そう思いながら美鈴を見ると、向こうもそう思っていたのかこっちを見てきた

「蒼真、焼けてるぞ?」

「悪いな妹紅……あ、そうだ

美鈴、あ~ん」

俺は思い出したように箸で摘んで差し出す

喜んで食いついてくれたので少し嬉しい

「うん、美味しいですね」

「そうか?良かった」

その後少し雑談してから、美鈴はレミリア達を探しにいった

 

「早苗、来て結構立つけど……皆とは仲良くできてるか?」

「はい、それはもう。皆さん良い人ばかりで」

「そうか、お前らが来た時は凄い剣幕だったけどな」

「もう少し友好的に来た方が良かったんでしょうね」

「そうよ~、異変ばっかりで疲れちゃうでしょ?」

「おっ、紫」

目の前に変な音立てながら紫が現れた

そのスキマからは、地底の勇儀や姉妹とペット達が出てくる

「始めましてだな。私は星熊 勇儀だ、話は色々聞いてるよ」

「荒無 蒼真です。勇儀さん、向こうに萃香さんが居ますので行ってきたらどうでしょう?」

「え!よし、ちょっくら行って来る!」

勇儀は、それこそぱっと居なくなった

「お久しぶりです、蒼真さん」

「「わーい、お肉だお肉だ~」」

「お姉ちゃん、これって美味しいの?」

「食べてみるかい?」

「「「わ~い」」」

なんて扱いやすい、もとい可愛いのだろうか

食べ物に釣られすぎでしょ

まぁ、美味しそうに食べてるからいいけど

 

「……やっぱり、勇儀さんの事知ってたんですね」

「ん、読んでたか」

「ええ、まぁ。読みたくなくても読めたりしますが」

「そうだなぁ、その謎に深く触れていいのは……」

「紫さん、映姫さん、そして私……少し面白い面子ですね」

「まぁ、教えない方がいいからな……

その証拠に、どんな内容なのか読めないだろ?」

「ええ、フィルターがかかってるみたいに」

そう話している間に、こいしちゃんがどんどん肉を取ってくよ

お燐もお空もたべすぎじゃね?

「……話がずれますが、私たちはいい時に着たみたいですね」

「ん、そうだな

皆ーー!!これから美味しい肉焼くよーー!!」

「「「「え、嘘おおおおおお!!」」」」

どよどよっと声が上がる

皆今までの肉が美味しくて、コレが良い肉だーとか思ってたカナ?

「ええ、その考えは当たってますよ

美鈴さん?も着ますし、いいんじゃないでしょうか」

「そうだな、よっ!」

それはもう、妹紅も横目で見るくらいに美味しそうなお肉が

金網に当たって良い音を鳴らせた……

 

 

「ふぃ~、締めの焼きそばも最高だったわ」

俺はテラス一人、そう呟いた

俺の家の一角、めっちゃ広い大広間に女性陣(全員)寝ている

みんな帰るのだるいとか言い出して、結局泊めることになっちゃったぜ

「随分と、傍迷惑な話よね」

「ハハハ、いいじゃないか。

この一年は確か、異変も何も無かったはずだからさ」

ごろんと寝そべって、俺は星を見上げた」

「そう……ねぇ、蒼真?」

「なんだ、紫?」

「あの子、月夜はどうなったのかしら?」

「今日も居たよ、下で皆と寝てるさ

アイツの力で、未華にも足が出来たし万事OKだろ」

そう、月夜の能力は「満月の時に一度だけ、願いを叶える程度の能力」

それともう一つ「人の思いを感じる、伝える程度の能力」

そう本人が言っていた

色々と制約があるらしいが、使い勝手が良くないことは良く分かった

「そうね……私も酔いが回ってきたかしら」

そう言うと、紫は俺にぴっとりくっついて来た

そして、そのまま崩れるように寝てしまった。

俺はその寝顔を見ながら頭を撫でると、客間にそっと寝かしつけた

 

そのまま自室で、俺も寝ることにする

おやすみーー

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。