みなさんは何が好きですか?
俺は塩ダレサラダとカルビを一緒に食うのが好きです
「かんぱーい!」
「「「「かんぱーい」」」」
春色にもう染まりあがった空の下
この霧雨魔理沙主催の宴会に顔を出した輩は少なくなかった
いつもの会場ーー博霊神社ではなく、俺の庭
そこで、外来人組の俺と早苗が焼肉を焼き何時もどおりどんちゃん騒ぐ
なんとも魔理沙の身勝手計画のなのだが……
そこに引き寄せられた俺も俺、皆も皆
魔理沙のムードメイカーっぷりには、口では嫌がっていても
勝手に引きよされられていく、それこそ引力のような力がある
きっと、外の世界でもりっぱに魔理沙は生きていけるな……
なんて、遠巻きに魔理沙を見やった
鉄で金網等の焼肉セットを作り出し、炭もかなりの量を準備した
魔理沙は色々な所に声を掛けていたらしく、肉も野菜もたんとある
夕暮れの5時半時、俺は枯葉に火をつけた
ボウッと燃えた枯れ草達は炭を炙り、引火させる
「わぁ~懐かしいです」
「早苗は焼肉食べた事あるのか?」
「勿論ですよ、修学旅行とかには食べに行きましたし」
「なるほど、今日は向こうじゃ食べられない肉が多いからな
楽しみにしながらやこうや」
「そうですね!」
うん、可愛いわ
なんて話しながらよそ見していると、炭はいい感じに燃え始め
金網も熱くなってきたので、そこに色とりどりの野菜を並べる
無論、これにも訳がある
野菜の消化促進能力を最大限に使い、食べる量を増やして悪酔いもしにくくさせる
まさに、焼き人が気をつけなければ為らない所の一つである
「早苗、タレは出来たか?」
「あ、はい……言われたとおり作りましたが
パイナップルなんて入れて良かったんですか?」
「早苗はタレの材料表記を見たことあるかい?」
すると、早苗は首を横に振った
ナルホド、見たことは無いのか
「パイナップルの果汁にはな、肉を柔らかくする成分があるんだ
だから、焼く前に少しつけて、美味しく焼けるようにするのさ」
「へぇ~」
無論、コレはヴァンプ将軍に教わった物だ
さっと一品は一人暮らし、そして今でも愛用していますよ
少し野菜を焼いて皆が食べ始めた頃、俺はしめしめなんて思いつつ
ーー豪快に”安い肉”を焼いた
理由は簡単、焼いている側の俺らは食べる時間が無い
魔理沙に霊夢に紅魔館組、妹紅と慧音にアリスも居る
永遠亭面子はいつも通り、+で月の姉妹がちゃんと居る
まぁ、用はかなりの人妖が居る事になるのだが
正直、そいつらがウマイ肉食ってんのを遠巻きに見るとか、嫌過ぎるわ
幽々子が居ない事が、やっぱり一番の幸いかなww
「蒼真さんも悪ですね」
「早苗、言うなよ?」
「やっぱり、最初はそう来るよな」
第三者の声が後ろから掛かる
勿論、肉に触れてなければ分からない話だからな
「妹紅か」
そういって振り向くと、予想通り妹紅が居た
その手には生焼き鳥が5~60本は握られている
「色々な方から焼き鳥も食べたいって言われてね
参加させて貰うんだし、少しくらい働かないと」
「へぇ~、働きやさんなのですね」
「緑髪の現人神、この子が守矢神社の?」
「あぁ、早苗だ。仲良く焼いてくれ」
「よろしくおねがいします」
「よろしく、人と一緒になんて慣れないな……」
「まぁ、そう言うなって。皆が腹すかせて待ってっから」
俺は焼けたカルビを焼けた所置き場に置く
すると、ひょいっと魔理沙が盗ってそれを食べたww
「ん!ウマイ!!こんな美味しい肉あったか!?」
「色々、知らないところで工夫してんだよ」
俺は苦笑紛れにそういった
そんなことしている間にも、手は止まらない
焼けた肉をひょいひょい皿に盛りながら、玉葱を摘む
霊夢なんて凄く嬉しそうだなぁ
咲夜は良く働いてくれてるし
周りを見渡すと、色んな笑顔が見えた
それがたまらなく嬉しい……って言うのは、俺だけじゃないだろ?
料理、美味しいものの力。
凄いもんさ。
なんて、片手肉を焼きながらそう思う
ジュ~~~っと、香ばしい匂いがする
隣では妹紅が早苗と一緒に焼き鳥を焼いていた
……少し食わせてやるか
「妹紅、早苗」
「はい、なんですか?」
「なんだい?」
「はい、あ~ん」
俺は二人に向かって箸の二刀流で肉を差し出す
二人とも普通に食べてくれた
その後に、思いっきり顔を真っ赤にしてたけど
「おいおい、蒼真焼くのが遅いぞ?」
「魔理沙は酒でも飲んでなよ、もう直焼けっから」
「む~、それじゃあ、あ~んって奴。私にもやってくれよ」
「いいよ、そうだな~この肉にしとくか
はい、あ~ん。」
「んっ!あふ!でも、おいひぃ……」
口をハフハフさせる魔理沙
可愛いなおいwww
「ハハハ、おいしかったか?」
「ああ、自分で食べるよりも美味しかったぜ」
なんていっている間に、向こうで萃香が飲み相手募集を始める
すると、魔理沙はまた来るぜなんていって、そちらの方にススーっと歩いていった
隣は焼き鳥をもう終えて、野菜や肉を交互に焼いていた
俺はその中から一番焼けてそうな肉を掴んで、レタスに乗せた
「うん、サンチュも全然ウマイ。」
俺は一人納得したように呟く
「それって美味しいんですか?」
「ああ、レタスとタレと肉の味が綺麗に広がるんだよ、美鈴」
「あはは、皆遊び始めたので来てみました」
聞く所によると、どうやら皆俺の庭の探索にいったらしい
それなりに広いからな、池に滝に森(規模がどうかは不明)
散歩用の道もしっかり作ってあるし、丘の上ならそれなりに眺めもいい
「美鈴は食べないのか?」
「食べたいのは山々なんですけど、まだ美味しいトコロ出てないでしょ?」
「あ、ばれた?」
「分かってないのはお嬢様や霊夢さん方……パチュリー様やアリスさんはどうでも良いみたいでしたけどね」
「そうか、気づいてるのは咲夜、魔理沙、美鈴に焼いてる組ぐらいか?」
「そうですね、河童さんや天狗の方々も着てはいましたが普通に食べてましたし」
そういっている美鈴に、台の下に隠してある肉を見せる
一目で分かるこの霜の振り具合、絶対旨い
これは確信できる……そう思いながら美鈴を見ると、向こうもそう思っていたのかこっちを見てきた
「蒼真、焼けてるぞ?」
「悪いな妹紅……あ、そうだ
美鈴、あ~ん」
俺は思い出したように箸で摘んで差し出す
喜んで食いついてくれたので少し嬉しい
「うん、美味しいですね」
「そうか?良かった」
その後少し雑談してから、美鈴はレミリア達を探しにいった
「早苗、来て結構立つけど……皆とは仲良くできてるか?」
「はい、それはもう。皆さん良い人ばかりで」
「そうか、お前らが来た時は凄い剣幕だったけどな」
「もう少し友好的に来た方が良かったんでしょうね」
「そうよ~、異変ばっかりで疲れちゃうでしょ?」
「おっ、紫」
目の前に変な音立てながら紫が現れた
そのスキマからは、地底の勇儀や姉妹とペット達が出てくる
「始めましてだな。私は星熊 勇儀だ、話は色々聞いてるよ」
「荒無 蒼真です。勇儀さん、向こうに萃香さんが居ますので行ってきたらどうでしょう?」
「え!よし、ちょっくら行って来る!」
勇儀は、それこそぱっと居なくなった
「お久しぶりです、蒼真さん」
「「わーい、お肉だお肉だ~」」
「お姉ちゃん、これって美味しいの?」
「食べてみるかい?」
「「「わ~い」」」
なんて扱いやすい、もとい可愛いのだろうか
食べ物に釣られすぎでしょ
まぁ、美味しそうに食べてるからいいけど
「……やっぱり、勇儀さんの事知ってたんですね」
「ん、読んでたか」
「ええ、まぁ。読みたくなくても読めたりしますが」
「そうだなぁ、その謎に深く触れていいのは……」
「紫さん、映姫さん、そして私……少し面白い面子ですね」
「まぁ、教えない方がいいからな……
その証拠に、どんな内容なのか読めないだろ?」
「ええ、フィルターがかかってるみたいに」
そう話している間に、こいしちゃんがどんどん肉を取ってくよ
お燐もお空もたべすぎじゃね?
「……話がずれますが、私たちはいい時に着たみたいですね」
「ん、そうだな
皆ーー!!これから美味しい肉焼くよーー!!」
「「「「え、嘘おおおおおお!!」」」」
どよどよっと声が上がる
皆今までの肉が美味しくて、コレが良い肉だーとか思ってたカナ?
「ええ、その考えは当たってますよ
美鈴さん?も着ますし、いいんじゃないでしょうか」
「そうだな、よっ!」
それはもう、妹紅も横目で見るくらいに美味しそうなお肉が
金網に当たって良い音を鳴らせた……
「ふぃ~、締めの焼きそばも最高だったわ」
俺はテラス一人、そう呟いた
俺の家の一角、めっちゃ広い大広間に女性陣(全員)寝ている
みんな帰るのだるいとか言い出して、結局泊めることになっちゃったぜ
「随分と、傍迷惑な話よね」
「ハハハ、いいじゃないか。
この一年は確か、異変も何も無かったはずだからさ」
ごろんと寝そべって、俺は星を見上げた」
「そう……ねぇ、蒼真?」
「なんだ、紫?」
「あの子、月夜はどうなったのかしら?」
「今日も居たよ、下で皆と寝てるさ
アイツの力で、未華にも足が出来たし万事OKだろ」
そう、月夜の能力は「満月の時に一度だけ、願いを叶える程度の能力」
それともう一つ「人の思いを感じる、伝える程度の能力」
そう本人が言っていた
色々と制約があるらしいが、使い勝手が良くないことは良く分かった
「そうね……私も酔いが回ってきたかしら」
そう言うと、紫は俺にぴっとりくっついて来た
そして、そのまま崩れるように寝てしまった。
俺はその寝顔を見ながら頭を撫でると、客間にそっと寝かしつけた
そのまま自室で、俺も寝ることにする
おやすみーー