東方黒鉄伝   作:荒無 時竜

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朱鷺色の羽

「はぁ……」

俺はため息混じりに8つのフライパンを同時に返した

上で目玉焼きがジュウウウと唸っている

AM7:00、昨日とまったく同じ面子が顔を揃えていた

泊めてやったにも関わらず、こいつらは

朝飯よこせ、食わなきゃ動けない、くれなかったら泣く、文々。新聞にあること無い事書くぞ

と、罵声と社会的抹殺の殴打の声により、俺はしぶしぶ朝食をこしらえさせられていた

ベーコンエッグ、納豆に味噌汁、胡麻和えサラダにぴかぴかの白米

横から伸びる手を必死に防いで(ただしこいしちゃんは不可)

見事全員そろって朝食を食べ始めた

美味しいという声が上がる一方、西洋系の方々は尽くパンを要求し始める

一同に集まられると、本当に困るものだ……

 

「みんな~、お菓子いーーっぱい見つけた!!」

みんなの視線が一番集まりやすい……俺の肩の上で、秘蔵のお菓子が高々と持ち上げられた

「こっ、こいしちゃん……?」

「食べて良い!?」

キラキラとした笑顔、今日も君には完敗だ

「……いいよ」

「やったぁ!」

俺の大好きな金平糖が、紫に頑張って買って来て貰ったポテチが、エクレアが

尽く皆様に頂かれていく

……俺の目の前で

「生き地獄かよ……」

「蒼真さん蒼真さん!」

ふと、隣から声が掛かる

横を見ると早苗が居て、手が俺の口元に伸びている

口の中で程よい甘さが広がった

「えへへ、昨日のお返しです……」

ごめん、顔を赤らめられても……皆の剣幕(主に月夜あたり)が凄いんだが

「蒼真……私の求婚は断るくせに」

「そんな事された覚えは無い!!」

「「「「「蒼真ぁ?」」」」」

 

駄目だ、こいつら話通うじねぇよ。逃げよう

俺は全力で近くの窓を割って空中へ逃れた

後ろから物凄い怒号と、今更ながら肩にはやはりこいしが乗っていた

「駆け落ちだね、お兄ちゃん?」

「おいおいおい、お前どこでそんな言葉覚えたんだ?」

「いいじゃんそんなこと、どっか行こうよ!」

どっかってどこだよ、なんて思いながら場所を考えていく

正直、妥当なのが村か白玉楼なのだが

うっし、こーりんの所に遊びに行こうか

「……飛ばすぞ?」

「うん!」

俺は全力で空を駆けた

 

相変わらずのぼろっちさを見せる香霖堂

久しぶりーなんて声を掛けながら入ると、中にはこーりんともう一人

朱鷺色の羽をした可愛らしい少女が佇んでいた

古めかしい本を積み上げて、狭い店の中で

「おっ、蒼真じゃないか」

「ハハハ、暫くですね。ところで、あの子は?」

「ん、ああ。この前から本を読みに来ているのだけど

本が読めればそれで良い、見たいな感じでさ

名前も無い本を読むためだけに生まれてきた子、そんな感じなんだ」

「へぇ~、朱鷺子ちゃんは書物が好きなんだな」

「とっ、朱鷺子?」

こーりんは首を傾げた

名無しの本読み妖怪。その名の通り彼女には名前が無い

少なくとも、まだ正式発表はされてないな

けど、こんなにも綺麗な朱鷺色の羽だ

コレにちなんだ名前……朱鷺子は、ファンからの熱い愛情を感じるからな

「うん、この子は朱鷺子って呼ばれてる」

「だっ、誰に?」

「うーん……情報統合思念体」

「なんだそりゃ?」

こーりんは首を傾げた

 

その一方で、こいしちゃんは朱鷺子の目を塞いで楽しんでいた

本が読めない~~、なんてまるで「目が、目が~~」みたいな現象

見てて萌えるっちゅうか、可愛いわホント

「なっ、何がおきてるんだ?」

「今、透明少女があの子の目を塞いでます」

「透明なのに見えるのかい?」

「俺が連れてきたんで、あの子の反応で大体分かりますね」

すると、こーりんはナルホドと手をうった

にしても、珍しいものがわんさかあるなココ

スーファミとかも、もう直幻想入りするのかな?

皆でゲーム大会とかしたいわwww

「あ、そうそう。蒼真に見て欲しいものがあるんだ」

こーりんは行き成りそう言うと奥に入っていく

朱鷺子は相変わらず、見えない敵と格闘中だ

それを横目で笑っていると、こーりんが一本の錆びれた棒を持ってきた

いや、棒ではないのか?俺はしげしげとそれを見る

「なぜか、君の物のような気がするんだ」

と言われて渡されてみると、懐かしい感じが凄く伝わってくる

それはまるで剣のようで、俺は舐め回すようにその錆び付いた物を見ていく

その持ち手と思われし部分。そこには見たことのある花が掘ってあった

能力を行使し、サビを落としてみるとキンキラキンに光る一本の剣が手の上に合った

「椿……」俺はそう口にする

腰の2本の剣がそれぞれの色に輝いた

……何処かでガチャンと、鍵の外れる音がした気がする

 

 

「境界の鈴の音が響いた。お前の兄に渡った用だな第一段階終了だ……」

そう、捻れた闇から声がする

そこから溢れる瘴気のような力は、怪物の姿をとって紅偽に襲い掛かった

アナログの文字が86を指す

 




さてさて、逆境の紅偽どうなってしまうのか!
次回「紅偽、死す」
さーて来週も、サービスサービスゥ!!
……と、言う夢を見た
一度嘘予告をやってみたかったんだよ
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