案外早く書けました〜
まぁ漫画の踏襲なんでそりゃ早いけどね!
書くだけ書けたので!
お楽しみ頂けると嬉しいです!
幼女戦記と売国機関めっちゃいいですよね!!(布教)
ちょいグロ注意⚠
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▲ 帝国 帝都ベルン 宰相官邸 中央広場前
官邸内へと侵入した民兵集団は一路、中央広場へと進撃を続けていた
「「「共和国に死を!!裏切り者に鉄槌を!!」」」
「中央広場はこっちだ!」「敵は近いぞ!」
波は止まる事なく進み続け、遂に中央広場へと到達しようとした所で民兵集団の一部が妙な静けさに違和感を覚え始めた
「お、おい。なんか妙に静かじゃないか?」
「あ、あぁ。何の抵抗もなくこれたしな…。国家憲兵の奴等どこにいったんだ……?」
「おい!本当に情報はただs………」
人々が情報の信憑性を疑い始め、歩みを止め疑心暗鬼になる
ダンッ
突然の銃声がその場に木霊し、民兵の一人が脳漿を撒き散らし倒れ込む
「……え?」「……な!?」「…な、なんだ!?」
飛び散った脳漿が付近の男に掛かり、その場に居た者達は困惑する
いったい何が起こったのか、と。数秒、そうたったの数秒何が起こったのか理解するのに要しただけだ
しかし、その数秒は彼等の運命を決定づけるには十分な時間であった。気が付いた時には隣の者、更に隣の者が銃声と共に倒れんでいく
ダンッ ダンッ ダンッ ダンッ
ドッダダダダダ ドッダダダ
「うがぁ!!」バタ…
「ひぐぇ!?」ドサ…
「グハガァ…」バタ…
ある者は胸を、ある者は足と首に
またある者は腕を撃たれ、衝撃で腕が弾ける
その痛みすら一瞬で、次にはこと切れる
彼等は機関銃やライフルにぶち抜かれ文字通り蜂の巣と化す
銃声の方向を見れば軍服を着た者達が自分等を狙っているではないか
「な!?ぐ、軍隊!!?」 「か、隠れろ!」
「軍隊が出てくるなんて聞いてないぞ!!?」
「くそッくそ!話がちがう!!」
彼等は混乱しながらも銃を握り引き金を引く
「くたばれ!売国奴!」
「売女が!よそ者に腰でも振ってろ!」
悲しきかな、彼等の攻撃は軍隊という規律、訓練された者達のとは似ても似つかない程貧弱であり、命中精度は酷いもの
「全く、ライヒ語がお上手な猿だことね」
ヨランダをして、こんな程度の者に平和を邪魔されていると思うと憤りを禁じ得ない
パンッ ダンッダンッ
「何が平和だ!恥を知れ!」
「死んでいった者に申し訳無いとは思わないのか!」
民兵集団の射撃はもはや当てずっぽうも同然であり、土嚢やバリケードにふせがれる。その言葉はヨランダの憤りを憤怒へと変えるには十分であった
「……塹壕貴族相手に平和が無価値と?」
パスッ……放たれた弾丸の一発が掲揚された帝国旗を貫いた
翻る帝国旗、建国以来変わらず祖国の象徴として翻り続けている。栄光ある帝国旗、掲げて戦うのは軍事の誉れだ
事もあろうに
挙句
ヨランダの憤怒は何処までも燃える猛火と昇華されていた
「……結構、結構」
酒を飲み交わし、語り合い、笑い合った日々の記憶
ラインでの激戦、前振りの無い戦友の無惨な死
ヨランダは
「…少佐殿?」
そんなヨランダを案じる様にリーナが眼を向けるが、ヨランダとリーナは目配せすると、ヨランダは配下の隊に手で射撃準備を指示する。リーナは
「豚共……国旗を尊べ!それは帝国の旗だ!戦争がしたい??よろしい!望みを叶えてやる!」
リーナの射撃が始まると同時にヨランダは手榴弾の安全ピンを引抜き、制圧射撃によって身動きが取れない敵集団へと投げる
カッコン……
「ひぃ!?」「うッ!?」「に、逃げr……」「な!?」
ドォッーーン!!!!!!!
炸裂した手榴弾の破片が皮膚を貫き、肉を弾き飛ばし臓物を露出させぶち撒ける。爆煙が晴れると、その殆どは地面に突っ伏し、立っていられるのは2.3人程、それらも破片が体の至る所にめり込み満身創痍であった
「ゥゥゥ……」「ァァ……ァ」「ぅ…脚……俺の脚が……」「……」「ン…ゥ…」「……眼がぁ……」
そんな彼等をヨランダは冷たく見据え、容赦なく命令を下す
「掃射」
「やめ……」「たs……」「ぃ…いやだ……」「うァ……」
ドッダダダダダ!! ダンッ!ダンッダンッ!! ドドドドドド!!
「……ほら!どうした!?喜べ豚共!これが戦争だ!!
手榴弾でぶっ飛ばされ、弾丸の雨を浴びせられ、死に体と化した
ビタッン!!
踵を鳴らし、部下達に手で射撃を止めるよう制すと悪魔的な笑みは鳴りを潜め、代わりに屈託ない笑みを浮かべる
その状態を保ち、射撃で舞った土埃や硝煙が晴れるのを待つ。土埃と硝煙が晴れれば、そこには死に損ないがチラホラといる程度であった
「ゥ……助け……」
「……聞こえんな」
微かに聞こえる声の方に冷目を向けて、小さく零すとゆっくりと声の方に向かい歩んでいく
「貴様ら糞共の望み通り開いてやったのに……」
ホルスターから拳銃を引抜き、グリップを固く握り、ゆっくりと歩みを進める。死に損ないの一人がゆるリと立ち上がり逃げようと、たどたどしく歩く男を見据えヨランダは自らの内にある憤怒を全てぶつける
「血溜まりに浸れる感謝の声はどうした!?」
ドンッ!ドンッ!ドンッ!ドンッ!ドンッ!ドンッ!ドンッ!ドンッ!ドンッ!
「平和のために喜んで死ね!!」カチッ カチッ カチッ カチッ
ヨランダは拳銃を瀕死の男へと向け、情け容赦なく撃ち続け、装填してある弾丸を的確に命中させる
弾丸を全て吐き出し、ホールドオープンしても尚、ヨランダは引き金を引き続ける
ドシャッッ……
事切れた男は力無く地面へ崩れ落ちる
「……クリア。抵抗を排除。多少の生き残りが転がっている程度かと」
リーナが周囲の確認を終え、制圧の完了をヨランダに簡潔に伝えてくれる。そこでヨランダはそういえば、と目的を思い出す
頼れて信頼の置ける部下とは掛け替えのない財産だ
「あぁ、いや、そうだ。何匹か捕まえねばならなかったな。……生きてる方はいらっしゃいますか?無ければ銃剣で突いて確認してきますが」
㌧…… ㌧……
「手を上げて頂けると捕虜を取りやすくて簡単なのですが」
屈託ない笑みを浮かべながらヨランダは銃剣で民兵共の腹を突いて回る。リーナを始め、配下の者たちも同じく死骸や死に損ないに銃剣を振るう。リーナが一人の死に損ないを確保し、残りは処分となった
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▲ 同日 同時刻 帝国 宰相官邸 東通用門
パンッ ダンッダンッ ダンッダンッパンッ パンッ
東通用門では民兵集団の攻撃は激しさを増していたが、当事者であるロベルトとベルナルディーノは呆気らかんとし、冷静に敵の動きを読んでいた
「まったく使い方がなってないな。酷いもんだ」
「違いない。狂乱する新兵未満。おまけにガキまでいるか。泣けてくる」
藪から棒に発砲し、銃に遊ばれてる民兵達を見てベルナルディーノは煙草を吹かしながら
ロベルトもライフルをコッキングしながらベルナルディーノに同意し、技量の低さと必死さが故に冷静になれてない事、敵の中に子供が混じっている事に面倒くさを感じてボヤく。それにベルナルディーノは、あぁなるほど、とロベルトの懸念を察する
「あぁ、ガキですか。バレると煩いんですよね。爆破出来れば一発なんですが」
「なに、俺たち二人が黙ってれば問題は?」
そう言うとロベルトは立ち上がりライフルを構え狙いを定め、透かさず引き金を引く ダンツ!
「ないですな」ガシャコン
ベルナルディーノもショットガンの装填を終え、ポンプアクションする
「豊かになるのはいいが、アホが豊作なのも困る。ガキの面倒くらいちゃんと見てもらわねば」
再びボルトを引いて弾丸を排出し、再びボルトを押し込み弾丸を装填する。そのスキを突こうと血走った様子で民兵が飛び出して来るが……
「全くです。的が小さいくせに機敏で狙いにくい」
ドゴォッン!!
ベチャァッ!!
ベルナルディーノが立ち上がり不用意に近付いて来た少年の顔目掛けM1899をぶっ放す。散弾は少年の顔面をズタズタにし、頭蓋骨を粉砕して血と一緒にその
「ぅ…うわぁあー!!?」「ひぇ!??」
眼の前で起こった光景に民兵達が動揺するが
ロベルトとベルナルディーノはそれらに狙いを定め引き金に指を掛ける
「面倒極まりない。吹き飛ばせばよかろうものを」
「許可させあれば宰相官邸ごと爆破するんですがねぇ」
「同感だよ。榴弾をぶち込んでやりたい」
ダンッ! ドゴォッン!!
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▲ 同日 同時刻 帝国 宰相官邸 西通用門
ダンダンッ パンッ パンッ ダンッ!
「弾が弾かれてる!?」「怯むな!!」「なんで弾が…!?」
「知るか!!手を動かせ!!」「う、撃て!!撃てー!!!」
「な、なんで!魔導師がいるんだ!!?」
「魔導師に勝てるわけないだろ⁉!」「黙って撃て!!」
西通用門を突破せんと進撃していた民兵集団は想定を遥かに超えた障害にぶち当たり、恐慌状態と化し、地獄の様相を呈していた
「はぁ……まったく……酷く杜撰な連中だな……」
「ハハ……まぁ、民兵の集まりですし……この程度ではないでしょうか?」
不快感を隠す事なく毒づくターニャ・V・デグレチャフ少佐【白銀】と同意しながらもこの程度では?と苦笑う、ターニャの副官であるセレブリャコーフ中尉【琥珀】*4等、二人の航空魔導師であった
(いつの時代も統制のとれていない民兵など碌なものではないな……)
オペラ座の隊員達が防御陣地に身を隠し攻撃をやり過ごす中、ターニャとセレブリャコーフは防御陣地から身を乗り出し防殻で敵弾を弾き、何事も無い様に民兵達へと向き直る
撃っても撃っても弾が効かない二人に民兵側はパニックに陥っていた
「さて、民兵諸君。直ちに抵抗を止め、投降したまえ。帝国憲法に則り然るべき裁判を……」ダンッ!
文化的に、文明的に名目上の降伏勧告を行ってやったにも関わらず、勧告中に攻撃を受けターニャは苛立ちながら数秒沈黙する。もちろん攻撃は防殻に防がれているのだが……
「時間の無駄か……。諸君等の回答は理解し、尊重しよう」
彼等が降伏を拒否する事など端から分かりきった事であり、予定調和のそれだ。元々数人捕まえて残りは処分する予定であったし今後に何ら影響はなし
ここまで言っても分からないのであればその腐った脳みそに弾丸という特効薬をくれてやるまで。無論、殺しは好みではないし、殺人など心から嫌悪する
しかし、これは法務局に法的に裏打ちされ、参謀本部に承認された作戦で、詰まる所、低能で愚かな生粋の無能を合法的に駆除出来る素晴らしき軍事・社会貢献活動なのである
「ふふふ……あぁ、楽しくなるぞ。この上なく」
それに、無能を殺せるという事実にワクワクが止まらない
ターニャの言葉を合図にヴィーシャ等はライフルを民兵へと向ける
これから起こる事は神とやらが居ればさぞかし嘆かれることだろう。忌々しい存在Xに吠え面掻かせてやるとニンマリと微笑むターニャを見て民兵等は一様に顔を青ざめさせていく
この後起る事を理解して……
脚を動かし逃げようと駆けれた者は勇敢であった
しかし、殆どが動けず何も出来ずに佇んでいる
悲しい事に崇高な理念を信奉していようとも、人間というのは訓練されていない限りにおいてどうしようもない感情の奴隷なのだ
「では民兵諸君。ごきげんよう。そして……さよなら」
タンッダンッダンッダンッダンンッタンッダンッダンッダンッダンンッ
ターニャは表情を歪に歪ませ嗜虐的な笑み浮かべ手をゆったりと振り、哀れな動物共に別れを告げる
その言葉を皮切りにヴィーシャが発砲し、防御陣地に居た者達も一斉に攻撃を行う。半狂乱になり逃げようとする動物共をターニャも追い立てる
「泣け!喚け!悲鳴こそが貴様等唯一無の存在意義だ!!」
ダンツ!
爆裂術式*5で血相変えて敗走していく敵を立て続けに爆砕させるターニャに続いてヴィーシャが貫通術式を展開し、敵を同時に貫き複数の敵を仕留める
「こ、このガキっ!」
「チッ……」
見た目が幼女だからある程度は仕方ないないんだが
教養のない連中にガキ呼ばわりされるのは極めて不愉快だ
物陰からターニャ目掛けナイフで襲いかかってきた男を軽くいなし、銃剣で両手首を切り落とし、透かさず脚を掛け男を前方に転倒させ両足の腿に銃剣を突き立てる
「うぁあ!!!手がぁ!!?ウギッ!?!アギグアァア!!!」
「……煩わしい」
ゴンッッ!!
身動きを封じたターニャはギャアギャア騒がれても面倒だな、と銃床で頭部を強めに殴打して静かにさせる
「少佐!ご無事ですか!?」
銃剣についた血を振り払っていると
心配顔のヴィーシャが駆け足で寄ってきた来たのでターニャは何とも無いと手を振り、追撃隊を率いていたヴィーシャに進捗状況を訪ねる
「あぁ、大事ない。残敵は?」
「オペラ座の方々が追撃中です!敵は潰走してますし、彼等だけでも十分制圧可能かと!」
今頃、歴戦の突撃歩兵や軽機関銃隊が我先にと必死に逃げる民兵を猛追している事だろう。まったくなんと微笑ましい光景なのだろうか
「ふむ、ならば。掃討は彼等に任せ、我々はロフスキ少佐と合流するぞ」
「はい!」
捕虜を近くの隊員に預けヴィーシャを引き連れながらロフスキ少佐と合流するべく、死体街道と化した官邸内を進んでいるとヴィーシャが小さくため息を吐き、ボヤいてるのが聞こえてきた
「はぁ…必死に守ったのがこれかぁ……」
「……ヴィーシャ」
「え!?あ!声に出てました!?す、すいません!」
本当に無意識だったんだろう
ターニャに声を掛けられ大慌てで弁明の言葉を紡ごうとあたふたするヴィーシャをターニャは同意を伝えながら諌める
「構わんとも。それに、その感覚は正しい。夥しい犠牲の果がこんなものなどあってはならん」
帝国にとって前大戦は『割に合わない』投資と化して久しい。莫大な戦費を費やし、国家の労働人口たる若年層をごっそりと大地にぶちまけたのだ
ノルデン紛争を勝ち抜き、協商連合を叩き潰し。帝国包囲を打破する有用債券となる筈だった。それが失敗し、不良債権となった今、必死に取り返そうと
しかも愚行を犯しているのは、貴重な人的資源であった帝国軍将兵が己が命を削りながらも死力を尽くして守った帝国臣民諸氏なのだから笑えない
(こんな
「何としても情報漏れの元凶を叩かねばならん。急ぐぞ」
「は、はい!」
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▲ 帝国 ベッケンヴォルデ士官学校 学長室
帝国国内に数ある士官学校の中で多くの秀才を育成・輩出しているベッケンヴォルデ士官学校にて年若い女性候補生が学長室へ呼び出され、渋顔の学長から下された命令に困惑の表情を隠せずにいた
「候補生。配属先に変更があった。首都第2連隊へは赴かなくてよろしい」
「はっ!」
学長は書類に目線を傾け、困惑顔の候補生へ向けて同情にも似た声質で淡々と続ける
「首席には配属先を選べる慣例があるが、慣例は慣例に過ぎん。……軍とは上から命令されれば否応なしに従うしかないのだ。軍の理不尽さを一つ学べたな候補生」
「ッ……」
「あぁ、安心しろ。栄転だ。形式的にはともかく
何とも言えぬ表情を浮かべた候補生に学長は諭すように伝える
まぁこれからの彼女の苦労を思えばとても喜べたものではないだろうが……
「明朝9時までに法務局に出頭するように詳細は辞令を読め以上だ」
「はっ!」
書類の入った封筒を差し出され、候補生はそれを受け取り僅かに逡巡しながらも敬礼し、退出する
それを見送りながら煙草を取り出し火を点ける
「オペラ座の狂人共め、遂に青田刈りか。参謀本部も参謀本部だ。よりにもよって首席を辞令一枚で一本抜きか」
煙草をひと吹かしして新聞に眼を向ける
そこには形容し難い不快な文言が羅列されていた
『国民置き去り!退役軍人手当て増額か!?』
『弱腰外交の露見!不服溢れる調印式!』
『条約反対派宰相官邸襲撃!国内情勢不安定加速!?』
『宰相官邸で銃撃戦!軍が対応!?』
「……オペラ座、必要悪か。だが行動主義者の排外主義もいかがわしいが、協調主義者の妥協も同じ穴の狢だ」
国内の混乱、国民の不満、軍人の質の著しい低下
懸案事項は帝国建国以来、類を見ない程 山積している
ここ最近の参謀本部の動向も怪しい事この上ない
「……軍はどうなるのだ?」
最後まで御覧頂きありがとうございます!
いかがだったでしょうか!?
個人的に魔導師vs民兵の所、売国戦記を書き始めた初期に構想していた戦闘描写とは違くなってしまいましたw
それからも少しずつ書いて行きますのでよろしくおねがいします!
お気に入り登録・ご意見・ご感想・ご評価・誤字脱字の指摘・ここすきなど!心からのお待ちしております!!
また合う日まで!!
今後のオリジナル展開について
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構わん、やれ。
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は、早まるな!
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全て心の中だ。今はそれでいい。