書きたかったから書いた偉大なる短編集たちの居住区 作:フラグ建築したい男
2019/3/30追記:早速、天敵のクラスをバーサーカーからビーストへ変更
―――貴方方にはここで果てていただきます。・・・理由はお分かりですね?
そうだろうとも。自分は貴様らにとって、ただの異分子だろうから。
―――どうせ、確信犯なんだろう?
ああ、そうだ。
―――所詮は獣だ。人の言葉も解さんだろう。
当然だろう。自分は貴様らのように高尚な考えなど持ち合わせていない。単純に現状を打開する術としてコレを見出だしたのだから。
―――お前に■られるのも、悪くない・・・。
ソコでお前を待っているよ・・・、■■■■。
止めろ、止めてくれ。俺は・・・貴女に何も―――。
ふと、思考が途切れた。何を考えていたのか分からない、解らない、判らない、ワカラナイ。
何がワカラナイのかも、自分の名前すらも。
ただ、出来ることなら■■■したかった。けれどそれはもう叶わない。
あの後、自分は閃光に挑んだ。行き場のない怒りを収めるために、勝てない戦いをした。
普段のように隙を窺うこともせずに、ただ愚直に、馬鹿正直に突っ込み、そして死んだ。
その後、人類がどうなったかも知らない。
彼女が待っていたソコに行けたかも、知らない。
だから願った。
自分を、
願いを叶えるために、彼女が待つ地の底に行くために、最後の戦場に連れていけ、と。
果たして、願いは叶ったのだろうか。
彼は、それすらも知らない。
◇ ◇ ◇
暗い地下室に、常に何かが蠢く音が響く。その中で、青年は血吐土を撒き散らしながら言の葉を紡ぐ。
「『素に銀と鉄。礎に石と契約の大公。
降り立つ風には壁を。
四方の門は閉じ、王冠より出で、王国に至る三叉路は循環せよ。』」
部屋の陰にまるで潜むかのように佇む老人は、人の形を取りつつも明らかに異質な雰囲気を醸し出す。
同時に青年を嘲笑うかのように睨めつける。
だが青年はそれを無視し、言の葉―――英雄を喚び出す詠唱を続ける。それは老人など今はどうでもいいのか、はたまたそれを咎められないのか。
「『
繰り返すつどに五度。
ただ、満たされる刻を破却する。』」
詠唱を続けるたびに、体内でおぞましい蟲が蠢き、そして身体を貪り始める。
その度に激痛が走るが、そんなものはどうでもいい。
「『―――告げる。
汝の身は我が下に、我が命運は汝の剣に。
聖杯の寄るべに従い、この意、この理に従うならば応えよ。』」
自分はあの娘を助けたい。自分が逃げ出さなければ捕らえられることもなかったであろう、あの少女を助けたいのだ。しかしだが、自分ではその力はあまりにも無さすぎる。無力、なのだろう。
「『誓いを此処に。
我は常世総ての善と成る者、
我は常世総ての悪を敷く者。』」
だからこそ、老人―――臓硯の条件を呑み、少女のためにこの身を犠牲にしている。
自分のお粗末な魔術回路では、他の魔術師は元より、遠坂時臣に太刀打ちができないから。
魔術回路を無理矢理、刻印蟲によって底上げしている。
「『されど汝はその眼を混沌に曇らせ侍るべし。
汝、狂乱の檻に囚われし者。
我はその鎖を手繰る者―――。』」
それでも足りない、それだけやっても、まだ太刀打ち出来ない。故に彼は、狂った英雄を喚ぶ詠唱を紡ぐ。
狂った英雄はその力に補正が上乗せされる。そうしてもって、やっと他の魔術師に対抗できるのだ。
「『汝 三大の言霊を纏う七天、
抑止の輪より来たれ、天秤の守り手よ―――!』」
そして、足元に描かれた陣が輝き出す。外に立つ街灯の明かりなど消すように明るく、しかしどこか冷たくもあり、暖かくもある光を持って。
そして現れたのは―――。
「・・・お前が新しい
青年が喚び出そうとしていた
「・・・ふん、魔力はそこそこあるようじゃが、そのような成りで戦えるとは到底思えん。無駄骨じゃったな、雁夜」
成程、喚び出す予定のランスロットでもなし、このような男では時臣に復讐することも出来ない。そう思ったその時だった。
突如、男の左手が輝いたかと思うと、臓硯の背から剣のように鋭い銃身が生えていた。そして同時、臓硯の身体が崩れる。
「俺の力を嘗めていると、いずれ本体をこうするがどうする、爺?」
「・・・まあいいじゃろう、認めてやる。雁夜、この英霊を使い、聖杯を勝ち取れ」
そう一言だけ言い残し、一先ず臓硯の気配は消え去った。男は銃を仕舞い、こちらに向かって歩いてくる。
「サーヴァント『
これは、人類殺しの英雄が紡ぐ、一つの『答え』に辿り着くまでのお話―――。
衝動的に書きました。