相変わらず執筆をしないまま寝てしまうことが多いです。
とゆうか、増えています。
何か疲労回復の手段を見つけなければいけませんね。
戦いの後、一樹はそのままデルフィナスに連れてこられた。
民間人が機動兵器の無断使用、正規軍であれば極刑もあり得てしまう行為だが、
デルフィナスに乗るイズモ飛翔市支部第18番独立部隊
[ウィングドルフィンズ]の所属は民間軍事会社[フォーチュン]。
正規軍ではなく傭兵部隊に近いであり、そんな決まりごとは存在しない。
待合室らしき場所で待っていると、樹とアーセルが入ってくる。
「成程、たしかに子供ですね」
一瞬、アーセルの目つきが鋭くなる。
一夏はは思わず身震いした。
「安心しろ、何も処罰しようなんて思ってないさ」
樹がそう言って一夏の肩に手を置く、すると。
((!?))
二人の前に、緑色の光に包まれた宇宙が広がった。
(これは、共鳴したのか)
宇宙進出の為に進化したと言われている新人類で、様々な特殊能力を持つ。
テレパシーもその一つだ。
これにより、スターゲイザー同士ならば誤解なく分かり合えるようになると言われている。
一夏はせっせと子供達が遊んでいる公園を作る樹が見えた。
それは、樹が本気で子供達の為に未来を作ろうとしている信念の表れだった。
樹は檻の中で泣いている幼い一夏の姿を見た。
それは更に小さい時から逃げ出せない場所で辛い目にあってきた証拠だった。
「お前、名は?」
「………わからない」
この空間は何故か安心できる。
そう感じた一夏は包み隠さず話した。
親友二人と第二の幼馴染以外には心を開かなかった一夏が、だ。
尤も、記憶喪失の今では何ら関係無い事だが。
(なんか、違う世界から来たみたいだな)
樹はそんな感想を抱きつつ、一夏の質問にも正直に答える。
自分の名前、この世界の基礎知識等。
話し終えると、いつの間にか元の場所に戻っていた。
「アーセル、多分コイツの資料は見つからないだろうな」
ネット端末で一夏のことを調べていたアーセルは驚く。
「おや、[見えた]のですか?」
「さっきな、コイツもスターゲイザーみたいだし」
アーセルは苦笑し、端末の電源を落とす。
「しかしどうしましょう?問題大ありですし」
これがただの中学生なら、まあ軽く[説教]で済む。
だが身元不明、しかもスターゲイザーとなれば別だ。
フォーチュンは別に咎めはしないが、
正規軍はそうもいかない。
強大な力を持つスターゲイザーはリンケージ以上に希少だ。
無理やり防衛軍に所属させようとする者はいるだろうし、
実験用のモルモットにしようとする者もいるはずだ。
何故なら戸籍が無い以上、[存在しない人間]としか扱われないからだ。
「なら、俺に預けてくれないか?」
「養子にすると?」
フォーチュンや防衛軍の所属員が孤児を養子にするのは珍しくない。
短ければ一週間に一度は戦闘がある世界なのだ、
当然、民間人の被害を0にすることは不可能。
戦災孤児はどうしてもできてしまう。
そのことに責任を感じる者は多いのだ。
「わかりました、必要な書類はこちらで用意します」
「助かる」
共鳴したからだろうか、樹と一夏は確かなつながりを感じていた。
故に樹は養子手続きを申し出、一夏も無言でそれを承諾した。
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「たっつきちゃ~~ん!」
応対室から出ると、樹に似た顔立ちの
中学生ほどに見える少女が満面の笑みで駆け寄って来た。
「寂しかったよ~~!さあ、大人の時間を~~!」
「するかバカ」
「へぶぅ!」
抱き着こうととびかかる少女を、樹は横にズレて躱す。
勢いそのまま、少女は床と衝突した。
「誰?」
「
驚きのあまり、一夏は唖然の表情を浮かべた。
これが漫画やアニメなら、目が点になっているだろう。
顔立ちも体格も、ハッキリ言って一夏より幼い。
これで24歳の樹より上だと誰が信じるだろう。
「で、その子が今回の英雄さん?」
鼻を赤くした状態で、香は一夏を見る。
「そうだ、記憶が無いみたいだから家で引き取ることにした」
「ふ~~ん、つまり私の甥っ子になるわけね」
ジロジロと一夏を見る香を鬱陶しく重い、
樹は軍用の重いブーツの靴底で香の顔を押し返す。
「見せもんじゃねぇよ」
「むう~~~!まあいいや
記憶が無いって……もしかして名前も?」
「…はい」
一夏が頷くと、
すると香がまた満面の笑みに戻る。
「よ~し!じゃあ早速名前を付けないとね
名付け親になるぞー!なんだったら[お母さん]って呼んでも」
「馬鹿なこと言ってんじゃねぇよ」
香は樹を愛している。
弟ではなく、異性として。
勿論、二人は法律上でも血縁上でも姉弟だ、
おまけに樹にその気が無い以上、香の望みどうりにはならないのだが。
よくわからないやり取りを始めた二人に、一夏は困惑する。
「まあ、名前が無いのはまずいしな」
「じゃあ、初めての子だから[
「安直すぎるだろ、ペット飼うのとは違うんだぞ」
何時の間に用意したのか、樹は和紙と習字セットで何かを書き始めた。
「………まずはこいつだ、自分の力を信じて伸びていく一本の木ってことで」
見事な達筆で、二文字が書かれていた。
「
「いつ……き……」
それを沁み込ませる様に、一夏は復唱した。
表情はどこか晴れ晴れとしている、どうやら気に入ったらしい。
「気に入ったみたいだな」
「一樹ね、ならいっちゃんだ!」
((子供っぽいな……))
二人揃って同じことを考える。
早速の親子っぷりを発揮している。
「じゃ役所行くぞ、戸籍の手続き済ましちまわないとな」
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役所での手続きを終え、夕食の買い物を済ませた一同は家に到着した。
二階建ての西洋建築だが、日本家屋の特徴も取り入れてあり、
どことなく落ち着きのある趣だ。
「さて、早速支度しないとな」
「香姉さんはしないの?」
「私は家事全般からっきしだから」
笑って言うことではないだろうに、一樹は恨めしく思う。
樹に手伝おうか?と聞くが、今日は座ってろと言われたので、
帰りに手渡された歴史の本などを読みながら
この世界について勉強を始めた。
前にも説明したように、記憶喪失は[思い出]が
入れ物から取り出せなくなった状態のことを指す。
当然、知識は残っており、それと目に映る風景のズレから、
一樹はここが異世界なのだということを知った。
(第一次世界大戦前までは同じみたいだな)
元居た世界との違いは第一次世界大戦から。
ALTIMAと呼ばれる金属が古代遺跡から発掘され、
それ使った従来兵器を圧倒する人型ロボット、ガーディアンの登場。
それによって更に泥沼化した戦況を打破するために生み出された[奈落]、
そのエネルギーを使った[アビス・テクノロジー]、通称アビテク。
それによって世界は一度滅亡した。
復興後も人工宇宙植民地[スペースコロニー]移住者と地球側の
いざこざが原因で起こった第二次世界大戦。
その時の功績者によって設立された民間軍事会社[フォーチュン]。
(ISでも起きえたことだよな)
元居た世界に存在したIS。
宇宙進出のために開発されたはずだが、その性能故に
軍用に転換され、女性にしか反応しない特徴故に
女尊男碑の狂った世界になってしまった世界。
一歩間違えば、この世界と同じように血みどろの歴史を辿っていただろう。
確かに女側が勝つかもしれないが、それとは無関係に被害は甚大になる。
(帰りたくないな)
「一樹、できたぞ」
思考の海に沈みそうになった時、
夕食を完成させた樹が呼びに来る。
テーブルの上には、親子丼が人数分用意されていた。
いや、タダの親子丼ではない。
牛肉や豚肉も使われた、豪華な内容の丼だった。
「他人丼足したみたい」
鶏肉の代わりに、牛豚を使った親子丼を[他人丼]と呼ぶ。
元々家事全般を一手に引き受けていた手前、そういった知識は豊富だ。
「普段はしないんだけどな、俺は[家族丼]って呼んでる」
「家族丼?」
「家族が増えたんだし、その記念にな
取り敢えず食おうぜ、冷めちまう」
二本と同じ挨拶の後、一樹は箸で家族丼を口に含む。
「……美味い………」
心に沁みる、温かい味。
一樹は思わず涙を流す。
「え!?何々!?」
「もしかして不味かった!?」
こういったことに不慣れなため、樹と香が仰天する。
「…美味い!」
泣きながら丼の中身をかき込む。
一樹は手を止められなかった。
(ああそうか……理由わかんないけど、俺……)
欲しくてたまらなかったもの、
[家族の温もり]をようやく手にできた。
一樹はそれを確信していた。
箒をヒロインにしてほしいとゆう意見が多数来ているので、
何とかそうしやすいように、オリ斑の設定を変更しました。