Re:ゼロから始める一方通行(いっぽうつうこう)   作:因幡inaba

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おはようございます。謝罪があります。今回かなり短いです。というのも、今回上げる分の続きを書いていって、一番区切り良いところまでいった瞬間ぜーんぶ消えたので……申し訳ありません


16話 コンティニュー《2》

16 コンティニュー《2》

 

 

 

 ──どうしてこんなことになった。

 

 

 こんなことが許されるのか? いや、何故こんなことが起きる?

 

 

 ほんの少し前までは、天にも昇っていけるような気分だった 

 

 

 これが天に近づいた罰だというのならば、それはあまりに理不尽で、残酷なことではないか

 

 

 どこで狂った? どこで歪んだ? どこで壊れた?

 

 

 何で残ってしまったんだ

 

 

 どうせ終わるのなら、その狂った世界に連れていって欲しかった

 

 

 だがそれは決して許されない

 

 

 欲しければ掴みとれ

 

 

 そう、告げられたような気がした。 

 

 

──なら俺は、俺たちは、

 

 

「「未来を掴みとる」」

 

 

────────────────────────

 

 

「落ち着いたか?」

 

「……あぁ、サンキューな」

 

 自室を出た一方通行の行き先は隣のスバルの部屋だった。

 

 一方通行より一足先にその事実を知ったスバルは、まるで全てを失ったかのようにどこか色薄く見えた。話しかけても応えることはなく、ただその薄まった顔を俯かせるだけ。

 だから、一方通行は言った。ただ一言

 

「これは、現実だ」

 

 と。

 

 そこで初めてスバルは口を開く。

 

「そうか、そうなんだな」  

 

 それからスバルは蓄えていた涙を全て吐き出した。当然だ。一方通行のように割りきれる人間はそういない。こちらが見知っている相手に、他人のように扱われる感覚。泣きじゃくるスバルの精神状況は想像を絶するモノだろう。

 

 流石に空気を読んだのか。その間、一方通行はベッド脇に座り、ただただ静観した。

 

 

 

 ──そして、今に至る。

 

 

 

「なぁ、これからどうするんだ?」

 

「まず考えろ、思い出せ。お前はあの夜何をしていた」

 

「……何もしてない。エミリアと話して、部屋に戻って、そのまま寝ただけのはずだ」

 

 あまりのテンションに身体が着いてこれず、ベッドに潜り込んだ瞬間眠気が一気に襲ってきて流れるままに眠りについた。

 

「……俺は、死んだんだろうな。だとしたら考えられるのは」

 

「襲撃者、か?」

 

「あぁ……」

 

 健康で若い人間が、眠っただけで死ぬなんてのは聞いたことがない。外部からの襲撃、そう考えるのが自然。あまりに安直だが、可能性としては一番高いだろう。

 だが一方通行には引っ掛かることが山ほどあった。

 

(襲撃……この館にそれがあるとしたらあのガキ、もしくはそれなりの地位にあるロズワール。この世界に来て五日やそこらのスバルに敵はいねェ。そもそもおめおめと侵入を許すような場所か? ありえねェ、強引な方法なら物音の一つや二つ立つ……)

 

 襲撃だと断定するには歪な要素が多すぎる。仮に敵になりそうなエルザが襲撃者だとしても、真っ先に一方通行を狙うはずだ。

 

(バカか、この世界の常識で考えろ。音を遮断する魔法なンざありふれてンじゃねェか。チッ、埒があかねェ)

 

 どちらにしろこの思考は平行線を辿ると悟った一方通行は、まず目下の問題である、この先の行動について提案する。

 

「あの日、つまり今日から五日後に何らかのアクシデントがあるのは間違いねェ。今回俺たちは、雇われるのではなく客として五日の間館にいる。館を発った夜、近くの森かなンかで館を見張る」

 

「分かった。あーあ、エミリアたんとのデートはお預けかぁ……」

 

 気の抜けた声でそういうスバルに、一方通行は目を丸くした。

 

「楽観視してンな」

 

「……お前が言った通り、これはもう現実だ。いつまでもウジウジしてらんないだろ?」

 

「フン」 

 

 そこでコンコン、と丁寧なノックとともに扉が開き、レムとラムが入ってきた。二人は少しのずれもなく同時に告げる。

 

「「お客様、当主ロズワール様がお戻りになられました」」

 

 それを聞き、スバルと一方通行はレムとラムの後に続く。

 

 最早言葉は不要、二度目の世界で彼らは未来に向かって立ち上がった。

 




お疲れ様です。
コピーしようとしたら暴発しました……氏にたい

何分睡眠不足でイラついてるものでちょい萎えです……

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