Re:ゼロから始める一方通行(いっぽうつうこう) 作:因幡inaba
体調悪いです。
短めすみませんm(_ _)m
一方通行とスバルが屋敷に来て四日目の深夜。
明日は五日目。いよいよロズワール邸で何かが起きる日だ。彼らはそれを止めるため、死という代償とともに時空を越えてきた。
ロズワール邸から数十分進んだ先にある平原。草木も静まる深夜に風の音だけが通りすぎる辺りは、所々地面が抉れ、大地がひび割れている。
そして今日もその場に一人の男が舞い降りた。
一方通行。ここ四日間、この時間にここで演算の確認や魔法の鍛練を行っている。辺りがボロボロなのは全て彼の仕業だ。
比較的荒らしていない場所を選び、着地するとその場で静かに目を閉じ、集中力を高めていく。良い感じに深く入り込み、風の音が心地よくなってきたころ、一度深呼吸して演算を開始する。
自らの右手を掲げ、それを指標としてマナを集める。足元から徐々に描かれていく紫色に光る魔法陣は、完成した時点で一方通行を中心に半径三メートル程になった。
「『ゴーア』」
マナを集めた右手に意識を集中させつつ、炎弾をイメージして詠唱した。
すると足元の魔法陣が詠唱に呼応するように一瞬その光を強くし、集めていたマナが火の玉に変わると、そのまま天へと昇っていった。
「ハッ──」
不意に笑みがもれる。この段階まで来るのに実に四日かかった。
魔法に必要なのはマナと詠唱、そしてなによりイメージだ。より鮮明なイメージはより良い魔法を生み出す。生まれ持った才能、魔法への理解、そして強い思い込み。これらが使用する魔法へと影響し、その強弱や性能に反映される。
思い込みという観点において、一方通行はロズワールをも凌駕する。元々彼の能力は『
魔法陣を展開して数十分。適当に簡単な魔法を流していた一方通行は、いつの間に自分の息が荒くなっているのに気付く。
「ッ……」
それを自覚してからはあっという間だった。演算が乱れ、マナを操れなくなると魔法陣は雲散霧消し、その場で膝をついた。
原因は過度な疲労だった。身体的、そして精神的に疲労が蓄積されていた。
「ハァァーーッ!」
不安定な思考に鞭を打って、マナを手元に手繰り寄せる。再び現れる魔法陣。だが次の瞬間には消え去り、更なる疲労、最早苦痛と呼べる程のものが襲いかかり、その場に倒れこむことになる。
「そォいう、ことか、……」
紋章術(魔法陣)『精霊の加護』について書かれたあの本には、使う上での副作用、リスクと呼べるものが何一つ書かれていなかった。だがなにせ400年前の物だ。長い年月は本を蝕み、所々に虫食いやページの欠損を生んでいた。
そして今判明した新事実。この魔法陣は展開している間、一方通行の体力と精神を蝕む。無論それは少し休憩すれば回復するが、元々体力の少ない一方通行にとっては致命的だった。敢えて例えるなら、常に走っている状態といったところだろう。
その晩は最早立ち上がることも叶わず、結局ロズワール邸の自分の部屋に戻ったのは朝日が顔を見せる時間だった。
お疲れ様です。
がち寝込みなんで書きためもないです。次回の更新遅れます。申し訳ありません
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