から考えてきたことをカミングアウトするぜえぇ。
このタイトル、実は色んな風に考えていて、最初は全然違う回でだそうとしていました。
ですがまあ、そんな話は投稿されず、今回に回ってきました。
絶対に使おうとしていたタイトルです、
主的にはかなり気に入っています。
長く話しましたがこれが本作最後の本編です。どうぞ。
綺麗な海だ。
男はこの景色を見た瞬間、そう思った。
穏やかな波、透き通った海、暑いとも寒いとも思わない気温、
雲と青空が丁度良い比率で交わっている空。
全てが完璧な海だ。
男はまた口に出してしまった。
だがあることに気付く。
さっきからずっと移動しているのに深海棲艦や艦娘、陸地を見ないことだ。
もしかしたらこの海域は丁度どちらの活動範囲ではないのかもしれない。
視界に映ったが、見逃しているだけかもしれない。
だが、だがそれを抜いて一番おかしいことがある。
潮の匂いが、あの海特有のあの匂いがしないのだ。
体は健康、鼻詰まりも脳に異常も起きていない。
体に異常は無い。ならこれは一体何なのだ?
それに俺はさっきまで・・・さっきまでアベルと・・・
男は思い出す。自分がさっきまで何をしていたのかを。
記憶が徐々に鮮明になるに連れて、海は赤黒く、空は真っ赤に染まっていく。
ロイ「こんな所で遊んでいる暇はない。早く、早く戻らなければ・・・」
なぜ自分が今、ここにいるのか、という疑問を無視し、
戦場に戻ろうとする。だが・・・現在地が分からない。
ロイ「ここはどこなんだ、早く、早くあいつらのとこに戻らなければいけないのに」
「もう戻れませんよ」
ロイ「!!」
突然の声、ロイは無意識に身構えてしまう。
ロイ「何者だ!!」
?「任務御苦労でした。後は他の者に任せなさい。ブリッジ」
ロイ「親衛隊メンバー?、コードネームは一体何だ?」
親衛隊会議には何度も参加しているが、今話している相手の声は聞いたことがない。
?「私は親衛隊ではありません。ですが貴方がブリッジのときに、
話した・・・いいえ、私の言葉を他の者から伝えさせました」
ロイ「伝言、もしかして・・・陛下?」
陛下「はい。私は深海を治める者です」
声だけだが、陛下と話している。
こちら(ロイ)からあちら(陛下)は見えないが、
あちらからこちらは見えているのだろう。
ロイ「申し訳ございません。どうか、無礼を御許し下さい」
陛下「構いません。少し、これからの話をしましょうか」
ロイ「ええ。この身の処分、何なりと御申しつけ下さい」
陛下は少し間をおいて、話始める。
陛下「あの海戦の結果から行きましょうか。まずアベルは死亡、他幹部も死亡し
転生は確認されていません。そしてあなた方もかなり死亡しています。
横七所属艦は工作艦明石、戦艦長門、重巡洋艦摩耶、駆逐艦時雨を始め多くいます。
他はスターターズ所属の大和、鳳翔、夕張、吹雪、曙、また横一の飛龍、蒼龍が
死亡しています。ですがスターターズと明石以外は既に転生し、
ドロップ艦となって横七に違う艦となり帰還しています。
そしてあなたは・・・死亡しました。死因は急激な体の変化に、
細胞が対応しきれず壊死、という形で死にました」
ロイ「そうですか・・・」
予想していたことだ、驚きもしない。
ロイ「それよりも後の作戦の方は?、対米戦の方は?」
陛下「そちらは今まで見たビジョンを覆すものとなりました。
これまで幾度となく見たビジョンでは負けるか泥沼化、その後辛勝でした。
しかし、将軍の演説で記憶を取り戻したアメリカ所属の艦娘が蜂起、
そこにあなた達の奮闘を知った深海棲艦が加わりアメリカは直ぐに崩壊。
深海棲艦に謝罪せずとも人と共存できる世界になりました」
ロイ「死の運命帰れなかったけど、世界の運命は変えたか・・・」
皮肉を込めて言ってしまう。なにせ恋人と自分の死は変えれていないのだから。
陛下「ですが、あなたは他にも変えています。スターターズや明石は本来、
死ぬべき者ではありませんでした。ですがあなたの行動によって死の運命を近づけたのです。そしてその犠牲と共に、世界は平和を手に入れたのです」
ロイ「数名の死で平和を手繰り寄せた・・・」
陛下「運命とは、凍った錠前です。氷を溶かし、鍵を外すことで
恐怖の呪縛から解き放たれる。そういうものなんです」
ロイ「それで、これから俺はどうなるんですか?」
陛下「はい、本題はここからです。私と『少し』変わった友人たちとの話し合いで、
あなた達はまだ生きてていいという判断が下されました。
ただ今の世界はさすがに不可能なので、パラレルワールドの世界に行ってもらいます」
ロイ「どんな世界なんです?」
陛下「深海棲艦がいなくて、日本が海に沈んでいて、
第二次世界大戦が起きていない世界です」
次の世界の話をされ、興奮してくるロイ。
ロイ「勿論記憶と身体能力、相棒妖精は付いてきますよね?」
陛下「はい。ですが、何か起こらないとそれら三つが返ってこない来ないようにします。
なにせ他に幼い体にそれが一気に対応するのは、
少し危険の領域に入ってしまいますから」
ロイ「分かりました。それでは最後の質問です」
さっきまでの興奮した様子から打って変わって静かになり、真剣な口調で聞く。
ロイ「同じ世界に来る、生きることが許されたのは、他に誰がいますか」
陛下「・・・よく聞いていたわね。まだ他にも転生者として異世界に行くものは居ますが、皆あなたの行く世界に関しては一人を除いて辞退していましたよ」
ロイ「・・・一人だけですか」
陛下「はい。彼女がまだいると思うので呼びますね」
少し待つ。その間に世界は暗い世界から最初の明るい海に戻っていた。
加古「あのさ・・・久しぶりだね。ロイ」
ロイ「加古!?、加古なのか!?」
陛下「はい。彼女・・・加古が行くそうです」
少しの間だが、二人にとっては再開するのが久しぶりに感じるのである。
加古「ほんとにごめん。私があの時に・・・」
ロイ「いいんだ加古。俺こそ忘れていたんだ・・・」
二人が引き裂かれる原因となったアレックス戦。二人して謝りあう。
だがそんな雰囲気はいつの間にか、消えていた。
ロイ「また会えて本当に嬉しいよ、加古」
加古「あたしもだよ。ロイ」
このままでは二人が永久に転生せずに時間が進んでしまう。
そう感じた女王陛下は、声を出す。
陛下「さて、再会の感動も味わったことだし、転生しましょうか」
ロイ「すみません。忘れていました」
加古「あたしも、ずっと喋るつもりだった・・・」
陛下「いいんですよ、今なら一つ、要望を聞きますけど」
転生特典とでも言えるものを自由に選べる。
普通なら不老不死だの最強の力だの言うかもしれないが、
二人は違う。二人を目を合わせ、共に言う。
「「こいつと一生離れない運命でお願いします」」
陛下「かしこまりました。それでは、次の世界をお楽しみください」
二人は光の柱に包まれ、光とともに消えていった。
陛下「本当に、彼は私達の人類との良い橋でした」
それを見た女王陛下は、とてもいい笑顔をしていたらしい。
横須賀第7鎮守府
古鷹「どうすればいいの?」
今この鎮守府を騒がせているのは、つい数分前建造が完了した
建造ドックである。だがそれは、一向に開く気配はない。
工廠にいるロイの相棒妖精も消えてしまった今、どうすることもできない。
そう思いながらも、ドックを見ている古鷹。だがそれに変化が訪れる。
建造ドックが開きだした。中にいたのは、
黒服で、ところどころ緑の線が入ったコートを着ている銀髪の人物が現れる。
「ロイ級万能護衛技術戦艦、ネームシップで唯一の艦。
ロイ・ヴィッフェ・ヒドルフだよ。よろしくね!」
次回作はもう決まっています。
一、二話位で言っていたハイスクール・フリートです。
ですが原作知識がかなり不足しており、
また話の再構成をするので暫くは投稿しないかもしれません。
ですが気長にお待ちください。
前書きで書いた通り、今回のタイトルは別の話で使う予定で、
その話の内容としては加古が殺され、その直後の死体を見たロイが泣き叫ぶという、
ジョジョ本編に近い形でしたが、物語の都合上、そういった話は作りませんでした。
最後に自作は本編終盤に言った通り転生後の話なのでこのシリーズを読んでないと
もしかしたら理解に苦しむ箇所があるかもしれません。
まあ、一応読んどいてね、という宣伝兼話です。
それでは、また次の作品でお会いしましょう、さようなら!