取霊術使いのダイヤさん   作:ルビィちゃんキャンディー

1 / 4
前から温めていた小説を投稿します。決して、サッカーと面影がヘタったからではないので…はい。よろしくお願いします

とりあえずこのお話は、投稿が遅くなるかもです。リアルがかなり忙しくなってきたので…

最初は伏線をバンバン出していきます




0話「別れ」

 

 

 

 

 

 

 

あの日は、いつもに増して風が強く、今にも雨が降ってきそうな…外には行きたくないような天気でした。いや、行って欲しくなかったのでしょう…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「本当に行かれるのですか?」

 

 

「あぁ、ついに復活したんだ。あの化け物が…」

 

 

「わたくしでも分かります、この禍々しい妖気…」

 

 

「全国各地から名のある者達が集まっている。きっとあいつらも来るだろう…」

 

 

そう言うと男は自分の愛刀を持ち、靴を履き始める。この靴を履き終われば、男は寒く禍々しい妖気が漂う世界へと解き放たれることになる

 

 

 

「帰って来ますよね…?」

 

 

「…………」

 

 

 

男は黙ったまま靴を履き終わる。自分でも分かる。この人の顔を見るのはこれが最後なのだろうと

 

 

「あなたがいなくなったら、わたくしやこの子達、内浦は誰が守っていくのですか?」

 

 

女性は子どもを1人抱きかかえ、もう1人、お腹の中で大切に守りながら、男の元へと近づく。その目には今まで1度も見せてこなかった涙があった

 

 

「嫌です…貴方が帰ってこない夕方など、ただ悲しくて切なくなるだけです…貴方がいない夕ご飯など、カラのお茶碗を見て泣きたくなるだけです…」

 

 

男の服を掴み、今まで過ごしてきた平凡な日々が今になって惜しく、失いたくないと必死に訴える。その願いが届くはずないとわかっていながら…

 

 

「安心しろ。必ず帰ってくる」ポン

 

 

男が女性の頭に手を乗せて、優しく、ゆっくりと撫でる

 

 

「子と妻を残して死ぬやつは旦那失格だしな」

 

 

「ホントですよ…」グスッ

 

 

「予定ではいつ産まれるんだ?この子は」

 

 

「9月だと、お医者様から」

 

 

男は女性の頭を撫でたように優しく、お腹を撫でる

 

 

「もう少しで会えるからな…」

 

 

そう言うと男は目の色を変え、玄関の扉を開ける。開けると同時に強風が家の中に流れ込んでくる

 

 

「うぅ、なんて風…」

 

 

「見送りはそこまででいい!危ないぞ」

 

 

男は振り返り、笑顔を見せながら腕を組む。これは昔からの男のクセ。赤い髪を揺らしながら、男は言う

 

 

「帰ってきたら、おやつが食べたいな。抹茶プリンだ!」

 

 

「…ええ、冷蔵庫に入ってますわ」

 

 

そう伝えると、男は空へと飛び立ち禍々しい妖気が流れてくる方へと飛んでいく。あぁ、行ってしまう、あの人は嘘つきだ。帰ってくると言った。おやつが欲しいと言った。なら、なぜ…

 

 

 

「何故…泣いているのですか…貴方は…」ポタポタ

 

 

 

女性は泣き崩れ、その場に座り込んでしまった。あの人が泣いているところを見るのはこれで2回目だと、思えば思うほど涙が溢れる

 

 

 

「どうか…あの人を守ってください…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「最後まで妻を泣かせるとはな…」グスッ

 

 

俺は飛びながら涙を拭う。こんな泣き顔をあいつらに見られたら…考えるだけで寒気がする

 

 

「しかし…なかなかの顔ぶれだな」

 

 

周りを見ると、名を出せば知らぬものはいないような大妖怪

 

強者、そして神々しさが溢れだす神

 

それぞれの術を極めた霊能力者

 

 

全員がある地点へと向かっていた

 

 

 

 

「む…あれは…」

 

 

「お、黒澤か!!」

 

 

「…久しぶりだな。園田」

 

 

男の前方に電気が走ったと思いきや、そこから人間が現れる。昔からのよく剣を交えた、良き友、良きライバルであった

 

 

園田「黒澤が来るとはな…少し驚いた」

 

 

黒澤「来るだろう…これでも、ここら一帯を統べているんだぞ?俺は」

 

 

園田「まあ、そうなんだけどよ…」

 

 

園田は言いずらそうに頭を搔く。だいたい、言いたいことは分かるが

 

 

園田「2人目、まだ産まれてないんだろ?」

 

 

黒澤「…あぁ、」

 

 

園田「可哀想じゃないか、父親の顔を1度も見れないなんて」

 

 

黒澤「まだ、死ぬとは決まってないだろ…」

 

 

園田「本当にそう思っているのか?」

 

 

園田の目が鋭くなる。死ぬとは決まってない?今はもう、そんなことを気にしている状態ではない

 

 

黒澤「正直、ここにいる全員が命を捨てたとしてもあいつを倒せるか…」

 

 

園田「倒すんだよ。絶対に、そうでなければこの国は終わりだぞ?」

 

 

だろうな。園田にも子や妻がいる。半端な覚悟では来ていないだろう…とそんな話をしていると…ついに…見えてきた

 

 

黒澤「…あれか」

 

 

園田「なんて禍々しい妖気なんだ…」

 

 

辺り一帯に森が広がるこの地に、そいつはいた。近づけば近づくほど、冷や汗が出てくる

 

 

 

黒澤「おい園田。汗が出てるぞ、怖気ずいたか」

 

 

園田「人のこと言えるかお前?顔、真っ青だぞ?」

 

 

やはり、怖いか…死ぬことが怖いのか、もう二度と家族に会えないのが怖いのか、理由は分からないが

 

 

黒澤「ふん、早く終わらせて抹茶プリンを食べるんだよ。俺は」

 

 

園田「抹茶プリン?おいおい、おやつと言ったらほむまんだろ?」

 

 

黒澤「ほむまん?あの饅頭か?抹茶プリンの方が絶対に美味いのに…」

 

 

園田「ほむまんだろ」

 

 

黒澤「なら、この戦いが終わったあとに、どちらが美味いか食べ比べだな」

 

 

園田「お互いの家族を連れてな」

 

 

黒澤「……………」

 

 

園田「…………………」

 

 

黒澤「いくぞ」

 

 

園田「瞬殺されるなよ」

 

 

黒澤「するかアホ」

 

 

 

 

 

俺たちは一斉に戦いを開始する。この戦いの先にはどのような未来が待っているのか、俺には分からないが、これだけは思う

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ダイヤ、そしてルビィ。

 

 

 

 

 

元気でな

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――――――――――――――――――

 

 

 

 

 

 

 

ー 16年後 ー

 

 

 

 

 

 

 

 

桜の花びらが庭を舞う。少女はピンクに染まった道を歩きながら、門へと向かう

 

 

 

「忘れ物はありませんか?」

 

「うん!大丈夫!」

 

「入学式ですから、わたくしはあとから行きます。気をつけていくのですよ?」

 

「はい!行ってきまーす!」

 

 

 

少女は勢いよく外の世界へと飛び出した。赤い髪が風に吹かれて揺れている

 

 

 

「今日から高校生ですか…早いですね。16年は…」

 

「貴方…見てますか。あの子の後ろ姿、貴方にそっくり…」

 

 

 

花粉症だろうか、涙が出る。そう思いながら少女の母親は、支度をしに家の中に戻るのであった

 

 

 

 

 

――――――――――――――――――

 

 

 

 

 

「今日はあったかいや」

 

 

皆さんおはようございます!

 

私は今日から高校生になる

 

 

 

 

黒澤ルビィです!!!

 

 




ということで始まりました。え??空飛んでない??と思ったかも知れません。それは後に語られると思います

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。