Justice前章:善と悪 正輝編   作:斬刄

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正輝編80話プレシア家保守陣営VS憎悪者

 

 

立花響の手はただ人を傷つけるためではない、人と繋がり手と手をつなぎ合うためのもの。最初、立花が聖遺物を纏って戦いに身を投じることに全くの恐怖心を抱かなかった。

ノイズとの戦いを続いて翼に覚悟を教えられ、戦うための強い意志を固く持った。ノイズとの戦闘中で命を落とすことだってあり得ることも実感した。

 

雪音クリスだけではなく転生者という人との戦闘により殺すか殺されるかというのはあまり釈然とせず、響だけでなくクリスや翼も受け入れがたいものでならなかった。

 

 

「まだ、息切れしないのか?表情も変わんないまんまだし、疲れてるのどうか分かんねぇぞ⁉︎」

「奏!大丈夫⁉︎」

 

 

翼と奏の二人が向かってくるクローンと戦っており、プレシアの家を守っている。

 

立花は人との戦いには躊躇していたが、翼は一度ネフシュタンの鎧を纏った雪音クリスと戦って経験している。奏は転生者とやらを正輝に教えてもらい、必ず人との戦闘は避けられないと言われために受け入れて、覚悟せざるおえなかった。

 

それでも出来れば殺さず、気絶させて拘束して動けないようにすることを考えている。

しかし、そうは簡単にいかない。

 

(あれからどれくらい時間が経ったのだ…)

 

翼を奏では汗を流しながらまだ攻防を続けているのに対し、クローンの二人は疲れを知らずに襲ってくる。

翼は咄嗟に影縫いで足止めをし、

 

 

「これで!」

「奏!まだ」

 

 

奏のガングニールはデバイスで形成されており、非殺傷設定にさせているため。気絶させるのは容易である。

しかし、クローン達は影縫いをされても無理矢理に動こうとしており、影縫いが解かれ、翼を殺そうと向かってきた。

 

「奏ぇぇ!」

 

 

クローンの二人が影縫いを解いて、奏を襲おうとするが持っていた武器を落とし、ばたりと突然倒れてしまった。

 

 

「…どうなってるの?」

 

無情者が作り出したクローン達がだんだん灰になって消えてゆく。

 

 

「えーっと。これってアーチャー達が無情者を倒したってこと?」

「だが立花達はまだ」

 

立花達の方は四人で憎悪者とまだ戦闘が続いている。ひとまず奏と翼は、まどかとアリシアにもらったアイテムで体力を全回復させてもらい、立花達がアイテムを持っているのかどうかを聞いた。

しかし、まどかからは嶺からもらったタロットを四人が持ってきておらず、しかも、まどかとアリシアの方は回復アイテムしか持っていない。

 

 

「え、まさか私達だけじゃなく四人とも持ってないの⁉︎それじゃあ…」

「不味い…急いで助けに行こう!」

「うん!」

 

二人はシンフォギアによる聖遺物を纏ったまま立花の方に向かっていた。

 

*****

 

 

立花、上条が前線に立って、後方では誠治と蒼海の四人で憎悪者と戦っており、前線の二人はヒット&アウェイの方法で逃げながら攻撃を行こうとしているが、まだ憎悪者の攻撃を逃げてばかりである。

 

 

「あれだけのことを言っておいて逃げやがって!コソコソ隠れてんじゃねぇぞぉぉ‼︎」

 

二人が無闇に接近して突っ込めば、即効で返り討ちにあう。彼に捕まれば、零距離からの攻撃は避けられない。

憎悪者はハンマーや双剣で取っ替え引っ替え武器を変えながら襲ってきた。

 

それでも攻撃すること泣け逃げているために立ち止まってしまい、憎悪者はこのワンパターンに飽きてしまった。

 

「…なぁ?さっさとこんな鬼ごっこ紛いなこと、終わらせていいか?さしずめ俺との接近戦を避けてんだろ」

 

 

 

 

四人の目的は憎悪者との戦闘の間、『あくまで』時間を稼ぐこと。できれば憎悪者を殺すことが一番の効果的だが、誰もそのようなことは考えておらず、倒して気絶させるというのだけが一番の効果的だと思っている。

 

たとえ四人がかりでも人を殺すような敵相手に油断ができない。

 

「速度を…上げるか?」

 

 

身体能力は上条よりも憎悪者の方が上。憎悪者がナックルのような武器を持ちかえた瞬間、さっきよりも早く行動した。

早すぎて目が追いつけず、ただ闇雲に逃げるしかできない。上条が波動砲を防いでいたものの接近され、すぐに立花のところにまで追いつかれてしまう。

 

「や・っ・と・見・つ・け・た」

「速い⁉︎」

 

 

既に殺そうと構えている。

立花は隠れていたのにいつの間にか見つかり殺されかけていたことに驚いていた。

 

「死ねぇ‼︎これでぇ1人離脱ゥゥゥゥ‼︎」

「クソッ間に合わない!避けろ立花‼︎」

 

 

 

上条が全力で助けに行ってももう遅い。

すぐさま立花は上条の叫んだのを聞いて憎悪者の攻撃を避けていた。立花が憎悪者の攻撃を全て避け続ける事を願うしかない。

 

 

それを全部避けれるというわけではなく、防ぐことも可能だが憎悪者の攻撃を一回でも当たれば正輝の言うように憎悪者の全ての武器に麻痺効果がある為、当たって生き延びたところで動きにくくされる。

 

上条は幻想殺しで異能による麻痺をどうにかすることは可能だが、シンフォギアを纏っている立花に幻想殺しをしてしまえば、シンフォギアの変身が幻想殺しによって解かれてしまい、丸腰の状態に晒されたまま、憎悪者に殺される。

 

憎悪者は今度は持っていた双剣を使って斬り殺そうとしたものの

 

「…え?」

「あ?んだこれ」

 

 

腕を振ろうとするにしても腕にバインドが張られていて動けないようにされていた。

 

魔法が使えるのは立花と上条の2人ではなく、転生者の二人がいち早く魔法で憎悪者の妨害をしていた。

 

憎悪者にとって二人が来たところで足手まといだろうから殺されに来たのかと思っていた。

 

「逃げて立花さん!」

「なーるほーどねー…やっぱ、あいつら邪魔だわ」

 

 

バインドの張られていないもう片方の手で剣を持ったまま二人に向かって波動砲を放つ。

 

波動砲をなんとかして避けたが。

二人とも倒れている状態となり、かけられていたバインドは崩れていき、消えていった。

 

 

「俺の攻撃を狙って、そこから横やりして妨害されるのもなぁ…どうかと思うぜぇ?」

 

立花の次は転生者の二人が危険な状態に晒されている。

 

とは言っても正義側の転生者である正輝や麻紀のような人を殺したりするのが平気というわけではなく、二人は転生される前はただの一般人。

 

当然、立花と上条の二人と同様に殺すことができない。

 

「しかも、とんだ役立たずだな!こいつら下級魔法しかできずに支援とか、どうぞ殺してくださいって言っているようなものなのによぉ‼︎」

「ガハッ…‼︎」

憎悪者はナックルを装備したまま誠治に近づいた後に蹴り飛ばし、壁にぶつかった。

 

少なくともただの下級魔法で対処できる相手ではない。憎悪者は双剣に持ち構えて、刺し殺そうとしたが

 

「うぉぉぉぉ!」

「おい待て!幾ら何でも危険すぎる‼︎」

 

立花は憎悪者に殺されそうになっている2人を助けるために憎悪者に向かって走っており、上条も立花を守るために隠れるのを止めて彼女の背後を追った。

 

 

「お前らバカだろ?」

 

 

立花が接近しよう向かっているが、憎悪者は波動砲を放たれ、立花がなんとかその砲撃を避けるものの。

 

 

 

「丸腰なんだよ!」

 

 

武器を持ち替えており、大型のハンマーを振り下ろし、立花は避けている途中だったために防ぐことしかできない。

両手で抑えようとしているが

 

 

「ちょいさぁ!」

 

ハンマーから魔法陣が展開され、そこから抑えている立花に向かって波動砲を放射しようとしている。

身の危険を感じた立花は咄嗟にハンマーから離して、左手から逃げて行く立花の方向に波動砲を撃ち続けている。

 

波動砲が変化球のような曲がらない真っ直ぐの遠距離攻撃であることが唯一の救いだった。

 

「人を殺す側と殺さない側、それが出来てしまっている時点で、最初から勝負になりゃしねぇんだよ!

 

そんなことも分からねぇのかよ‼︎お前らバカ共は‼︎」

 

無闇に接近すればハンマーと双剣で撲殺、刺殺されてしまい。逆に距離を置けば、ナックルを持った状態で普通の速度以上の速さで探し回るか、波動砲を連発し立花達を燻り出す。

 

ハンマーに触れてしまい、立花は麻痺をしてそこから動けず、憎悪者の波動砲が立花に当たり。

そこからハンマーからナックルに持ち替えて、ひるんでいる状態で殴ってくる。

 

 

(今だ!)

 

 

その素早さを利用して殴られる前に迎え撃つ。まず避けることに集中して

 

(カウンターだと⁉︎)

 

最初の戦闘で逃げ続けたが、麻痺になっているために避けることを憎悪者は考えていたが、まさかここで反撃してくるとはこの時彼は思ってもみなかった。

 

憎悪者の腹部を思いっきり拳を突き上げる。

 

 

頭や急所は全く狙っておらず、吹き飛ばされ、壁に叩きつけられても生きている。

 

「小娘が調子こいてんじゃねぇぞ‼︎」

「させるかよ!」

 

 

確実に殺すために今度は双剣を使って斬り殺そうと向かってくる。今度こそ麻痺で立花が動くことができなくなったが、上条が立ちふさがる。

 

 

「上条さん!危ない!」

 

 

 

上条も避けて攻撃しようとした。

ナックルを持っているのなら立花のように反撃できるようなことは早すぎて逆に殴り飛ばされる。けれど、憎悪者の持っているのが双剣なら剣を振るうのをよく見て、憎悪者の顔面に右手で殴り飛ばす。

 

 

その策は唐突で、あまりに無謀な賭けである。しかし、四人の中で唯一動けれるのは上条しかいない。

 

 

「ガッ⁉︎な…に」

 

動きが止まっている。

何かによって動くことができない。

風鳴の小刀が憎悪者の影に刺さり、たちまち憎悪者は倒れ込んで身動きが取れなくなってしまった。

 

 

【影縫い】

 

 

「翼さん!」

「どういう…ことだ⁉︎おい、クローンの二人はどうした‼︎」

 

翼と奏の二人がここぞとばかりに良いタイミングで手助けに駆けつけてくれており、上条の方は殴ろうとしたが、手を止めた。

 

「あの二人は急に倒れて消えて無くなったんだよ」

「まさか無情者の奴…もう殺されたのか⁉︎」

 

 

アーチャー達が無情者を殺し、クローン達は消え去られた。こうして、クローン達を抑えていた仲間達が一斉に戻ってくる。6人は憎悪者がこのまま影縫いで動かないことでようやく終えると思ってはいた。

 

呑気に楽しく話している姿に苛立ちが収まらず、たとえ動けなくとも魔法による波動砲を下方向に連射し続けて憎悪者の周りを破壊し、突き刺されていた小刀が取れてゆき、影縫いが解かれてゆく。

 

「なにっ⁉︎」

「この…カス共ガァァァァ‼︎」

 

今度は立花ではなく誠治と蒼海を狙おうとする。たが、上条の幻想殺しで防いでいる。

 

「ふざけるな‼︎こんな敗北あっちゃあいけねぇんだよ‼︎人殺しを全く知らない雑魚の集まりになんでここまで苦戦して…てめぇら殺すだけじゃ済まさなねぇ。しかも、お前らごときに本気を出さないといけねぇとはなぁ‼︎てめぇらのいる一帯の全てを更地にさせるまでだぁぁ‼︎」

憎悪者に攻撃を仕掛けて、気絶というわけでもなく、殺されて死んだというわけではない。立花の拳で憎悪者の腹に穿ちそのまま気絶したままであるべきだったが。

 

こうして影縫いが解かれて立ち上がり、怒りを吐き出しながら6人を殺そうと向かってくる。

 

 

「纏めて死ねグズども‼︎」

 

両手で波動砲を連射している。

上条の幻想殺しで防いでいるものの、何発も繰り出して撃ってきたら他のところまでは流石に防ぎきれない。

 

 

「駄目だ!もう俺と蒼海さんも魔力切れで…」

「万策尽きたのかよ!このままじゃあ‼︎」

「今すぐ6人とも俺の手であの世にいかせてやらぁ!」

 

 

もう一度翼の影縫いで足止めを使おうにもまた周りを破壊して影縫いを解こうとする。しかし、憎悪者者は波動砲を撃つごとに体が痺れてゆき、波動砲の魔法陣も消えてゆき、憎悪者の動きも鈍くなっていく。

 

そして遂に

 

 

「あれ、おいなんで波動砲が出ない⁉︎」

「やっと間に合ったわね」

 

憎悪者の後ろにはいつの間にかほむらが立っていた。ほむらの手に持っているアイテム3つを使い、憎悪者に異常状態を与えた。

法皇のタロット

スキルを封印させる効果

吊り男のタロット

相手を麻痺させる効果

隠者のタロット

敵を減速にする効果

 

 

正輝の姉から貰った.hack//G.U.のアイテムであるタロットを使って憎悪者を異常状態にさせた。しかも、時間が経つにつれて治るようなものではない。

 

憎悪者は魔法により放つ波動砲が使えなくなっていた。

 

「ハァ…貴方達、なんで今までアイテム使わなったのよ?」

「おまえ…クローン達の足止めの連中の一人か⁉︎」

「その通りよ」

 

 

二人だけではなく他のクローン達もまた消えてなくなり、後からレイナーレとミッテルト、杏子にマミの四人がプレシアの家に合流することになっていた。

 

 

「それと、上条よね?」

「あぁそうだけど」

「とりあえず幻想殺しのある右手で憎悪者を殴ろうとしないでね。タロットでかけた憎悪者の異常状態が消えて無くなってしまうから。それと、立花達や私達魔法少女が異常状態にかかっても幻想殺し触れなくて助かったわ」

「まぁ…簡単に言うと変身が解かれるとどうなるか大体は分かるでしょ」

 

ほむらが言った言葉に上条はインデックスのことを思い出していた。魔法や神からの守護で纏ったものは完全に消され、裸にされている。

 

(あー…危なかった)

 

もし、立花の麻痺を直そうと上条が幻想殺しを使って直そうとしたら隙を大きく見せてしまうだけでなく、立花に思いっきり殴られる。

 

裸を見られるという意味で。

「幻想殺しで状態異常を直そうとしたらなのは達や私達魔法少女と聖遺物の適合者の三人に幻想殺しが触れてしまうと変身が解かれて裸にされるってことよ。そんなことされたら、貴方も私達も困るからいいわね?「えっとあの」い・い・わ・ね?「はい…」」

 

 

6人は武器を構えているものの憎悪者はもうほとんど動けない状態にされていた。

波動砲を撃つことができなくなってしまい、

 

 

 

「私はまどかに敵対しているのなら容赦はしない。しかも殺そうとするのなら私も殺すことだって厭わない。…と言いたいのだけれど処遇は正輝かアーチャーに任せるわ。彼を拘束する」

 

ひとまず異常状態にさせたままバインドと影縫いで縛らせ、後から巴マミがリボンで彼を縛り。

 

完全に逃げられないようにするつもりだった。だが憎悪者は

 

「そんなもん逃げるに決まってるだろ!」

「⁉︎みんな離れて!」

 

 

ハンマーを地面に置き、足で砕き、内包していたエネルギーが爆発した。なんとか6人の方はほむらが叫んだことによって爆発の範囲外になっていた。

 

(逃げようとしてもさせないわよ)

 

 

ほむらの方は時間を停止し、遠距離から拳銃を使って憎悪者の足を狙って撃っていた。

 

いくら速度が早くても銃よりも足が速くなければ足を撃たれて移動することができなくなる。

 

ほむらが時を止める魔法を解除後にハンマーは爆発した。ほむらは確かに憎悪者の足を狙って動けないようにさせた。

 

「みんな無事か!」

「はい!大丈夫です翼さん奏さん!」

 

 

爆発後に確認してみると彼の姿は見当たらなかった。血は出ているものの憎悪者がいない。が、血痕が地面についており、逃げている方向に血痕の跡がある。時間停止によって足は撃たれているものの足を無くしてもがれることなく、逃げ切っている。憎悪者はまだ死んでいない。

 

「あいつ、自爆したのか⁉︎」

「違うわ。武器を犠牲にして逃げたわ」

 

 

時間が停止していた時にはすでに憎悪者の武器がナックルに持ち替えており、速度を最大までにし弾丸をすり抜けて逃げ去った。

 

 

「しぶといわね…でもそう簡単には動けないはず」

 

憎悪者を散策するのもあるが、今は撤収する必要がある。聖遺物適合者の勢力を一旦引き上げておかないと憎悪者が諦めずに暗殺するという形になる。

その中に一人だけ暗い顔をしている立花がいた。それを見たほむらが手刀でがっくりしていた立花の頭に

 

「ていっ」

「あうっ⁉︎な、何するんですかぁ…」

 

ほむらの手刀で狙って攻撃した。

立花は自分のやってたことが正しかったのか困っていた。自分のやり方に試練編が終わって帰ってきた正輝が不満を言ってくるんじゃないのかと。

 

 

「言ったわよね。時間を稼げばそれでいいって。そしてそれをちゃんとやってくれた。誰も責めたりはしないわ」

「…あれで良かったのかな?」

「立花さん、何を落ち込むことがあるの?貴方は貴方の今やるべきことをやった。そして、正輝の約束通り人を殺すことをしなかった。それぐらいは自分に胸を張ってもいいんじゃないのかしら?

 

 

それでも正輝がキレて立花さんに批判することになるのなら、私達だって正輝に黙ってられないもの…それと殺す側の人相手によく頑張ったわね」

「私の今したこと、良かったんですね…」

 

立花は正輝の約束はちゃんと守り、叱られることは何一つやっていない。

命の危険性もあり、身を投げるのは危険だと正輝は言ったが立花が行かなければ誰も憎悪者を止められることはできない。

クローンの二人も襲っているのだから立花の性格上粘ることには強く、立花の緊張が段々と解かれていった。

 

「憎悪者は逃してしまったが、時間を稼げるだけ稼いだおかげで嬉しい結果となった」

「立花、上条それと誠治と蒼海だっけ?助かったぜ!」

(貴方はまどかによく似ている…)

 

 

 

 

 

*****

 

「なんなんだよ⁉︎あんなとんでもない女まで仲間にしたのか!正輝の野郎は⁉︎」

 

 

憎悪者は危険な状況だったためすぐに逃げていった。ほむらの止まった世界には入ることはなく、ほむらに弾丸を撃たれても、ナックルを全速力状態にさせ弾丸でさえも避けれるように逃げた。

 

しかし、タロットである遅速によって足に擦り傷がついており血が垂れていた。

 

麻痺、封印、減速

 

 

いずれ散策され倒されるのも時間の問題になっていた。

 

 

「あいつら…いつでも俺を殺せれるようなことをほざきやがってぇ‼︎足を狙って逃げられないように…しかし、ナックルに持ち替えてなかったら足が駄目になっていた」

 

まだ生きてはいるものの立花の攻撃と風鳴翼の影縫い、ほむらの使ったタロットで動くことがあまりできない。四人との戦闘は油断しなければ、簡単に殺すことが可能だった。

 

「人を殺したこともないあの四人の連中にコケにされて…ここまで恥晒しな目にあったのは初めてだ‼︎」

 

正輝を殺すという目的など憎悪者にとってそんなことはどうでもよくなっていった。殺すこともままならない四人を殺そうとしたのに逆に返り討ちにされ、こうして逃げる羽目になってしまい、考えを変えてしまった。

 

 

「俺が倒される前に…絶対にあの6人だけでも確実にぶっ殺してやる!だが…今はその時じゃない」

 

異常状態になりながらも憎悪者は身体の休息をするまでに山にある深い森に向かい、身を隠れて潜んだ。

 

差別者、反逆者の二人の中の生き残りを探すために。しかし、生き残りはもう反逆者と憎悪者の二人しかいなくなっており、試練編の終わりはもうすぐ迫っていた。

 

 

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