Justice前章:善と悪 正輝編   作:斬刄

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「麻紀、君と組んだことに後悔はない」


正輝編84話狂い乱れる亀裂

 

リアス、朱乃、麻紀復活の1日前。

朝も昼も夕方も正輝の仲間やフェイト達やなのは達を行動できる範囲で散らばっているジュエルシードを集めている。正輝はシャドーを、さやかは水分身を使って長時間探している。

 

プレシアと正輝がジュエルシードがどれだけ増えて一体幾つあるのかを数えた結果。正輝達は大勢でジュエルシード探しをしてはいるものの合計30個であることが発覚した。

そのうち25個までは見つけ出してはいるが、全員が丸一日24時間体制で動けるわけではないのでみんな交代制で動いている。正輝と仲間達が汗まみれになりながらもそこらじゅうを探し回ってようやく4つ見つけて、なのは達とフェイト達で封印したが、肝心な残り一つが見当たらなかった。

 

フェイト達のように強制発動させて居場所を燻り出すことも可能だが、下手に距離が遠くそれぞれバラバラな場所で暴走されたら手に負えない。

 

 

しかも、試練編中に正輝から逃げ出した魅杏も探しているもののまだ見つかっていない。どこに行ったのかもわからず、正輝は途方に暮れていた。

 

「魅杏はどこに行ったかわかる?」

「捜索中だけどまだ見つかんない。しかもジュエルシードが沢山あるから急いで探さないと不味いし…」

 

魔法や分身で探しているのになかなか見当たらない。ジュエルシードを探している最中に蒼海が一言呟いた。

 

 

「私、貴方達と一緒について行って殺者の楽園っていう組織を倒してこの戦いが全てが終わったら…また床屋さん始めようかな?」

「蒼海…」

 

実際普通の転生者である蒼海や魅杏、誠治の三人については戦闘には向いていない。

元々転生者というのは殺者の楽園にとっては経験値でしかなく、正義側にとっては常識のある味方か或いは傍迷惑な汚物でしかない。三人とも常識のある人達の側であるために保護するのに関しては正輝達にとっては問題はなかった。生前は何不自由のない平凡な暮らしをしている一般人だったはずが、いきなり命をかけた殺し合いに放り込まれる。その時点でパニックになってもおかしくないのに正義側と一緒にいるだけでも十分心が安らいでいた。

 

「魅杏の帰る場所がなかったら…どうするの?」

「俺たちが回収するしかないだろ…そんなの」

「私もあの子も二人は行くあてがないものね」

 

 

蒼海は悲しげな表情をしながら外をずっと眺めている。できれば、魅杏を連れて帰りたいというのを蒼海は考えていた。正輝と会う前からずっと殺者の楽園でずっと二人で閉じ込められていた。自分の過去を思い出して、悲しい思い出を思い返させたことに正輝は暗い表情をするが、蒼海は前向きの気持ちだった。

 

「心配しないで、一人ぼっちの魅杏も連れて帰りましょう」

「そうだな…」

 

 

*****

 

次の日の朝

正輝達はジュエルシードの残りの1個の反応を感知して、ようやく見つけたものの突然消えてしまったことに動揺を隠せなかった。

 

正輝達はプレシアの家で待機しており、分身で散策させているとそれを見つけた。その不自然な点にとても嫌な予感がした。

 

「おいどうした?」

「な、なんでもありません!」

 

 

携帯を見ている立花が正輝の対応で挙動不審になっている。上条達の方は連絡が取れないようにしており、立花には正輝に許可をとって出るようにしていた。理由は、リアス達が立花を誘って人質にする可能性が高く、約束事を守れるかどうかという点もあった。

 

悪魔として眷属に入れられた日には正輝がマジギレして暴走する事となってしまう。しかし、それ以前に正輝は立花の傍迷惑なことには対策をとっていた

 

「立花さん…一人でどこに?」

「あの、上条さんから連絡がジュエルシード協力しようって!」

「で…正輝に許可は?」

 

 

 

転移放置の近くには堕天使の二人が検問として容易に転移させないようにされている。レイナーレとミッテルトが立花のことを快く受け入れようと、思うわけがない。平然とした、まるでそのことが当然のような態度だったために堕天使二人は彼女がとても不愉快だった。

 

「許可はとりま「嘘を言ったら許さないわよ」」

 

泣いたからという馬鹿げたことで無理矢理正輝を和解させたような説得の仕方を衛宮から聞いて呆れしかなかった。

 

「で、なんて内容が来たの?」

「なんでメールの内容まで教えなきゃいけないんですか⁉︎」

「どうせ…上条さんからの要件って大半はすぐに来て欲しいでしょ?でなきゃここに来るわけないもの。何を墓穴掘っているのかしら?」

 

 

レイナーレの勘に立花は動揺していた。翼が立花の後からついてきており、立花を庇っていた。それでも堕天使二人は

 

「ならば私が護衛する…一人で向かわせずに集団で動く。それなら問題無いはずだ‼︎」

「ハァ…貴方達馬鹿じゃないの?日にちが結構経っているからリアス達もそろそろ復活してもおかしくないのに…そんなもの罠に決まってるわよ。纏めて人質にでもなるつもり?

 

あっちも集団で襲うに決まってるじゃない。正輝が彼女の眷属を倒してこっちで捕らえられているからどんなことをしてでも連れて帰ろうとするのよ?

 

そんな時にジュエルシード集めって…どこまでお花畑なのかしら?

 

正輝の許可が降りてから行くならまだしも…それとも私達に隠れて密かに一人で行くつもりだったのかしら?上条達の話なら精々電話だけにしなさい」

「つっ⁉︎私はただ!」

「いいから戻れっつーの、どーせ私らのことなんとも思ってないんでしょ?まだ何も気づいてないわけ?」

 

立花がもしも約束を破る手前の勝手な行動をさせないための2人だった。これは、正輝の目を欺いて立花は裏からこっそり向かってもストッパーとして堕天使二人に任せて行かせまいとしている。

雪音クリスに頼まなかった理由は立花を簡単に許してしまうために行かせてしまう。

「はっきり言って貴方の説得については余り釈然としなかった。正輝が貴方を許そうとしても…女の涙っていう女の武器を使ってたじゃん。彼がいったいどんな理由で貴方を許したかは分からないけど。でもね、後から正輝の約束まで破ったら…」

「言っておくけど、私らはあんたのことは認めるつもりないっスからね。あんたの迷惑な行動で正輝に対して更に難題を重ね重ね積み重ねて、最悪締め殺す気っスか?」

「…なら私はいったいどんな行動をすれば二人や正輝さんのことを許してくれるんですか?正輝さんは私のことを許してくれました…それなのに!どうして‼︎」

「そんなこと自分で考えなさい、貴方だってそこまで馬鹿じゃないでしょ」

正輝に許しをもらっていると勘違いしている立花は堕天使の二人に反抗な態度をとっている。まだ自分のやっている行動が許されないのかと正輝に疑われていた。

 

正輝による関係はマイナスからゼロにはなったが立花用にそれなりの対処はさせられていた。

「ごめん…なさい」

「…とにかく、私達は貴方を許す気なんてない。恨むなら正輝が貴方を斬る前になんて言ったのか思い返しなさい。彼だって完全に許したわけじゃない。約束を破れば…正輝は貴方を確実に見捨てるわよ。勘違いしないで」

「といってもどっちみち、私らはあんたに失望してるッスよ。泣いて謝っても呆れるしかできないし、それなりに口上手でちゃんと説明してくれるんならまだしも…ま、兎にも角にも忠告としてこれ以上約束破りすぎて正輝を失望させないようにしちゃダメだからね。

だからさっさと戻れっての」

正輝と立花の口論の件で、堕天使なんかどうでもいいからというような台詞が原因だった。

 

『レイナーレ達の件を許して、麻紀さんの仲間達ともう一度話し合えば…きっと何か変われるはずだよ!』

 

言い換えれば『レイナーレとミッテルトなんてどうなろうが知ったことではない、さっさと麻紀達と話し合って仲良くなりましょう』と言っているようなもの。

 

「立花…すまない」

「いいですよ翼さん」

 

立花本人はそんなつもりではなくても堕天使の二人には怒ってもいい理由として十分だった。よって、立花を転移装置室から堕天使の二人に出て行かされた。

 

「私が約束したことで許可無しだと勝手に動けないってのは…当たり前のことなんだよね。凄く辛いな…」

 

約束事を破れば正輝は立花を許すつもりはない。

積み重ねた約束事が破綻すると一気に信頼がガタ落ち隣ってしまう。正輝の許可無しに命令無視して勝手に行く、その時点で約束事は破る。

何を考えているんだと正輝に言われ、立花は勝手なことがあまりできなくなっている。堕天使の事を悪く言ってしまったことに反省はしているが、立花は正輝の対応にとても不満そうな顔をしていた。

 

*****

 

 

仲間達が探している中、正輝のシャドーが正輝の元に戻ってあることを報告した。それは、リアス達が復活し、転移して他の住民を利用しようと考えているのを発見した。

 

 

「不味いな…ジュエルシードがあと一つだっていうのに…あいつらまた面倒なことを」

 

 

 

リアスの魔術は滅殺の魔法。正輝達がそれを避ければなのは達の住んでいる建物が破壊されてこの街、海鳴市が激情しているリアス達によって潰されてしまう。正輝はシンフォギア勢力は連れて行かないようにさせた。

 

 

「あっちにジュエルシードがあるなら…ほむら。時間止めて力ずくで奪え。どんな手段を使ってでもな」

「…分かったわ」

 

 

ほむら達とセイバー達とアーチャー達、堕天使二人の正輝含めて11人を連れていた。血生臭いことになる可能性も考えられるため、シンフォギア勢力を連れてくるわけにはいかない。

そこで堕天使二人に立花達を追い出した後に転送装置の設定を変えてもらって正輝の許可無しで行けないようにされた。

 

「凄く嫌な予感がする…」

「正輝ー設定完了ッスよー」

「立花がやって来たけど追い返したわ。立花とのメルアドを上条が知っているから彼の連絡で来たって言ったけど…」

「あーうん。どーせあいつら碌でもないこと考えてんだろ?」

 

正輝はジュエルシードがリアス達に渡っているということは考えたくなかったが、念には念として先に準備しておいた。立花を呼び寄せて人質にさせるという魂胆だった。

 

立花を誘う作戦が失敗に終わり、次に誰が人質になるのかは分からない。

 

 

「あいつらの近くにいるのは…そこに住民はあまりいないな」

「近くにいるのはジュエルシードを探している蒼海となのは達です」

「なら早く急げ!あいつらが被害に遭う前に対処しろ‼︎」

 

 

 

回復、攻撃アイテムを衛宮と凛、ほむら達全員に持つようにさせ、万全の準備を用意してリアス達の後を追うように向かった。まずプレシアの家とその周囲の人達を襲撃するのは論外、となれば残りはなのはか蒼海、住民を人質に使う可能性が高い。

 

(なのは!今すぐに家に帰れ!)

(え⁉︎でも)

(いいから早くしろ‼︎話は後から言う!)

(わ、わかったの!後でちゃんと話してね‼︎)

 

なのはとユーノはさっさと家に帰らせてゆき、蒼海は仲間ではないために強制転送して船に送ることができない。ジュエルシードが彼らがら持っているのなら尚更危険となる。

 

準備が整うと正輝は被害を最小限にさせるためにすぐさまリアス達の後を追い、彼らを発見した後に転生者結界を張った。

 

 

 

「結界⁉︎」

「そっちからやって来たわね…正輝」

「エクスカリバー、彼女だけは…」

正輝達とリアス達は3度目に街中で出会い、何度も最悪な印象をお互い持っているまま、距離を置いている。正輝の予想通り、リアス達は人質のためになのはを攫おうと彼女の家に向かっている途中だった。

 

「あぁどうせお前ら復活と思っていたよ。この世界で人を攫って一誠の代わりとなる人質を考えて…目的は俺から一誠を返しに来たんだろ?なぁ面倒なリアス・グレモリーとそれを率いる眷属達?なのはと他の住民に手を出そうとしやがって…覚悟は出来てんのか?この屑野郎共」

「よくも、私の可愛い一誠を酷い目に合わせて…眷属に手を出して…」

「あのさ、手を出したのはそっちのほうだろ?上条の話を聞かないお前の眷属の身勝手が悪いだろうが。最悪死ぬ事だってありえるのに…リアスと朱乃と一誠だけじゃすまなかったんだからな」

 

 

リアス達は正輝を見つけると黒かった瞳が紅色に染まり、身体からは赤いオーラを出していた。お互い威圧に動揺する素振りは全くない。リアスの後ろにいる少女が突如前に出てきた。そして、木場が魔剣を取り出して首筋に当てようとしていた。

 

 

 

「ちょうど見つけたの…私達の方に駆けつけてこうして人質としてさせてもらってるわ、まず一誠を返しなせい」

「助けて…正輝。リアスに捕まえられて…」

 

 

その少女は、試練編の時に正輝と仲違いし離れ離れとなり、人質となっていた魅杏。今まで魅杏がどこに行っていたのかは分からないが、無事であることは確認できる。しかし、正輝が兵頭一誠の交換を拒絶すれば簡単に魅杏の首を斬り落とされる。

 

 

リアスは正輝から逃げていた魅杏を兵藤一誠との人質の交換として利用していた。

 

(一応、リアス達も眷属返してくれとほざいてキレながら向かってくるだろうから返すのは返すけど…一誠を返すだけで事を終わらせたらいいが。そんな事できれば苦労しない)

「お前らさぁ、どこまで俺達と上条達を失望させれば気がすむわけ?それと麻紀がこれを許したとなれば、こんな犯罪まがいの奴らをまだ正しいって言うつもりか?この人質交換が正当だっていうのなら麻紀の言う常識とか正義はこんな非人道的なことをしても良いってわけか…下手すりゃあ上条達にこのことを知ったらマジでぶん殴られるぞ?」

 

そう言われても上条達との関係が良好というのもないからなんとも思っておらず、上条達や正義感のある他の連中にどう思われようとリアス達には知ったことじゃなかった。

 

「どんな手を使ってでも兵藤一誠を返してもらうわよ…下僕を苦しめた貴方達はその後に消し飛ばすわ…」

(あーぁ、これもう今さら仲良くなりましょって手を繋ぐとかの余地ないわ。立花が馬鹿みたいに行ってたらあいつも人質になってた…レイナーレ達には感謝しなきゃな。それでも状況は不味い事に変わらないし、まぁ対立は避けられないのはわかりきってたけど)

 

さっきから正輝の方をずっとリアスの眷属達が見ており、殺気立った表情をしていた。

 

 

(とにかく、立花達を連れてこないのは正解だったな)

「分かったよリアス。じゃあこっちで兵頭一誠を復活させるから、終わったらそっちに引き渡す」

 

正輝は一誠に手錠を掛けてと魅杏を取引をしようとしたその時

 

「待ってくれよ⁉︎幻想殺し・分身化(イマジンブレイカー・インビジブル)でずっと探してたんだぞ‼︎そんな勝手な事をされたら…って何をやっているんだ君達は‼︎今すぐにやめろ!」

 

麻紀と誠治の二人がリアス達の後を追っていたのかのように走っていた。リアス達のしていることを麻紀がやめさせようとするが

 

「麻紀、私達に命令しないで。これは一誠を助けるためにやっていることよ」

「なっ⁉︎僕は船を管理して指揮っているリーダーだぞ‼︎」

(お前はリーダーのことを何一つしてないし、試練編の時に何も活躍してないだろ。この口先だけの役立たず)

 

リアス達はリーダーの麻紀に恐れることなく、威圧されるだけで麻紀は身を引いてしまった。仲間を纏めるリーダーがこのザマだから、取引が終わっても麻紀の許可とか関係なしに好きにやりたい放題やる。

 

 

取引しようとしている途中に横やりに麻紀が入ってきたことに苛立たしくなっている。

 

一誠は歩く以外しか身動きを取れないように手錠の拘束器をかけたままの状態にされて目を覚ました。

「俺は…一体。⁉︎リアス部長‼︎これは」

「ほら、こんな奴渡してやる。だからその女を寄越せ」

 

解放された魅杏は正輝に抱きついて仲間達はホッとしたが、朱乃の雷撃が二人の頭上に落とされる。雷撃が落とされるのを気付いていた正輝はその攻撃を避け、2人がいた地面が焼け焦げた。

 

「あらあら、外してしまいましたわ?」

「あんたら…公平にするつもりさらさらないってわけ⁉︎」

「公平?そんなつもりは毛頭ないわ。正輝、貴方がかわいい一誠を殺して、私の眷属を殺そうとするっていう時点で万死に値するわ‼︎」

正輝達は取引が完了するまでの間は最後まで攻撃しようとはしなかったが、先にリアス達が仕掛けてきた。

 

 

リアス達は一誠を開放した以上正輝達を潰すつもりになっており、一誠を解放して終わりというような展開などするつもりは毛頭なかった。

 

リアス達はそれぞれ戦闘態勢になって正輝達に攻撃を仕掛けてきた。

 

「あー!どーせこんなことだろうと思ってたよ‼︎もう復活しても本当に…試練編終わったから当然俺達に襲うよなぁ‼︎上条もお前らを止めるつもりはないだろうし…こうなったら迷惑野郎共のリアス達全員を潰すぞ!」

「くそ、なんでこれ、手錠がっ⁉︎」

 

一誠は復活しても正輝の作った拘束器でまだ動けない状態でいた。正輝の投影した手錠は簡単に壊れないようにされている。

 

子猫が一誠の手錠を力づくで壊そうとしても全く壊れない。リアスが加減して滅殺の魔法を使って一誠の手錠を壊しても、手錠と一緒に手が吹き飛んでしまう。

 

 

「エクスカリバーは全て僕が叩き壊す!」

「あなたにどんな関係があるかは分かりませんが…向かってくるのなら‼︎」

木場は既にセイバーと剣を交えており、戦闘中だった。魔剣創造(ソード・バース)で立ち向かおうとしているもののセイバーの聖剣は魔剣如きに簡単には折れない。

「麻紀、今すぐに一誠の手錠を壊しなさい!」

「その前に全員船に戻ってからだ‼︎でないと僕は動かない‼︎」

「貴方って人は…‼︎」

 

 

麻紀は一誠の手錠を外すのを拒んだ。リアス達が麻紀の言うことを従わなければ一誠が自由に動くことができなくなる。

手錠には特別な効力(魔法や異能力を力加減でぶつけないと壊せないようにされている)をつけている。

復活して正輝達に向かってくるのを防ぐためであり、赤龍帝の籠手を出しても時間がかかるために動けないままでいた。

 

麻紀は戦闘を止めようと思っても、リアス達は怒りに身を任せているために全く麻紀の話を聞こうとせずに、穏便に終われるわけがない。

このまま違いが闘うのは覚悟していた。が、抱きついた魅杏は正輝の懐を狙ってナイフを持って刺した。

正輝の胸からは血が大量に出血していた。

「な、にっ」

「やった!遂に殺せましたよリアスさん‼︎」

「良くやったわ魅杏…これで一誠の仇をとれたわね‼︎」

 

 

魅杏の右手には正輝の血にまみれていたサバイバルナイフを隠し持っていた。セイバーとアーチャーの二人は私服から戦闘服となり剣を構えていた。

 

「貴様!」

「み、あん。なんで」

「正輝さんは、心優しいんですよねー。私の為に死んでくれますか?」

 

魅杏はさらに追撃して、今度は正輝の心臓を狙って殺そうとするが、見ていた堕天使が正輝を殺そうとした魅杏にレイナーレとミッテルトは光の槍を投げつけた。

 

「正輝、貴方よくも‼︎」

「殺す、絶対殺す‼︎‼︎」

 

魅杏の方にめがけて光の槍を放ってはいるものの、

「無駄よ?」

それをリアスが魅杏を魔法陣を張ってレイナーレの光の槍を防ぐ。

 

 

「大丈夫ですか⁉︎早くアイテムを!」

「私が傷の方を回復するからマミさんは」

「止血しないと…!」

 

マミがリボンを使って止血をし、アイテムである癒しの水とさやかの回復魔法を使って正輝の傷を癒していた。応急手当が終えた後、正輝の仲間達の憎しみの矛先がすぐに魅杏に向けられる。

正輝と蒼海が魅杏を心配していたのにそれを踏みにじったことが許せなかった。

 

 

 

「後は…魅杏に貰ったこのジュエルシードであなた達を一気に葬るわ‼︎」

「⁉︎やめろリアス‼︎そんなことをしてはいけな「部長の邪魔はさせません」くっ…」

 

 

麻紀は幻想殺し・武器化によるハンドガンでジュエルシードを壊そうとしたが、子猫が麻紀に殴ってきて撃つことができない。ジュエルシードがいかに危険なものかは麻紀と誠治はよく分かってはいるが、リアス達は止められない。

 

正輝は怪我をして苦しみながらもほむらに念話していた。

(ほむら…早くジュエルシードを)

(ちょっと貴方大丈夫なの⁉︎いま治療中で(俺のことはいい!急いでほむらは早くあいつらの持っているジュエルシードを‼︎)…分かったわ)

ほむらは魔法で時間停止をし、自分の持っているデバイスでリアスの持っているジュエルシードを取り上げて封印した。ジュエルシードを封印しなければこの世界を滅ぼしかねない。

 

「なっ、確かに持ってあったはずなのに⁉︎」

 

ほむらが時を動かすと、リアスは持っていたジュエルシードが突然消えて驚いた。

「残念だけど…ジュエルシードは私が封印させてもらったわよ」

「子猫、朱乃!すぐに奪い返しなさい!」

 

ほむらがデバイスでジュエルシードを封印させており、リアスが眷属に命令して奪い返そうとしたものの

 

「させないわよ!」

「ここは通さないぞ?」

 

 

凛がガントを子猫に向かって撃ち、朱乃が雷撃でほむらに撃とうとしたところをアーチャーがアイアスの盾で防がれた。

 

 

(なんだ…これは…)

麻紀はリアス達のやっている行為に疑問を持っていた。この行為が果たして正しいものなのだろうか、と。

正輝の後ろにいる衛宮とセイバー、さやかの三人はリアス達の行動に怒り心頭だった。人質を使う時点で愚劣極まりない行為といってもいい。

 

正義の味方であるさやかと衛宮士郎は彼らのやり方に許せなかった。

 

「一体何を考えてんの⁉︎人質とジュエルシードを悪用して使うだなんて」

「堕天使は神器の認識ある無し関係なしに無垢な人達の命を掻っ攫う。彼らは罪のない彼らを襲わせている

こういう非合法なことは悪魔である私達もまた合法なの。分かる?」

「ふざけるな!お前らの方がよっぽど非合法で非人道的じゃないか‼︎正輝は、お前らに悪いことを何もしてないのにっ‼︎‼︎」

 

リアス達は麻紀と誠治だけではなく三人の話を聞き入れようともしない。

「私達が一番正しいのよね?そうでしょ麻紀?」

「そ、そうだね!堕天使に加担している君達やなのは達もフェイト達もまた…それらは全て悪だ‼︎下衆な方法でアーシアの命を奪い、一騎打ちまたは正々堂々という罠で僕らを騙し、信者である正輝が一誠を陥れた。そんな愚行を許してはいけない…だから彼らに制裁を下さなきゃいけないんだ!」

「お前、あんなことをしてもまだリアス達を正しいと言い張るのか‼︎人の命をなんだと思っているんだ‼︎‼︎」

「煩い!そもそも堕天使に加担した君達がいけないんだ!」

「良いように振り回されて、上条達の気持ちも考えようとしない…正輝の試練編も手伝おうとせずに、無責任に役立たずで終わっておいて…そんな馬鹿みたいに偉そうなことをまだ言い張るつもり!ふっざけんじゃないわよ‼︎」

正輝と士郎だけではなく、とうとう凛も麻紀のあり方に怒っていた。麻紀は誠治に生前では警察で働いていると言ったが、これがその対応ならまるで無垢な住民とかが人質なろうと知ったことではないというようなセリフを言っているようなものに聞こえてならなかった。強引な方法でカタをつけようとする麻紀の姿を見ていくうちに耐えられなくなり、誠治は麻紀の言い分にとうとう我慢がならずに発言した。

「こんなの間違ってる‼︎麻紀もリアス達も‼︎もう一誠を返してもらうだけでもういいじゃないか‼︎一誠は殺されたり死んでいない…それなのになんでまた火に油を注がなきゃいけないんだよ!そもそも人質を使うってこと自体僕らの仲間である上条達が許すわけないじゃないか‼︎

 

 

彼らに恨みはあるかもしれない。でも…麻紀、頼むから君が警察であることを信じさせてくれよ。それとも君は悪魔の信者にでもなるつもりなのか?君は結局どっち側なんだ?」

「私は…正輝の本性を見たのよ!彼や他の転生者達が…真面なわけないじゃないの‼︎転生者はみんな腐ってる‼︎」

誠治が発した言葉に麻紀、リアス、魅杏の三人が反応して視界は誠治の方に向けられ、麻紀はそんなリアス達に話をかけていた。

「ねぇ、リアス達。これが終わったら聞くつもりだったんだけどさ…僕と誠治に何か隠し事してないかい?」

聞いてはいるもののそれに受け答えすることなく麻紀を見ようともせずに無視をしている。首を振り向こうともせずに誠治を見ていた。

 

「また僕の聞く耳は持たないんだね…なら…これはなんなんだ?」

 

麻紀は持っていた盗聴器を大音量にして、全員に聞かせるようにした。その内容はここにいる全員にとって衝撃的なものだった。

 

 

*****

盗聴器から出ている声はリアスとその眷属の3人、そして魅杏の合計四人で正輝と堕天使だけじゃなく誠治と麻紀の話をしていた。麻紀は幻想殺し・分身化で転移していったリアス達を散策している途中だった。

 

『全く…リアス達は何を考えて、って見つけた!ってもう一人の子は誰だ?』

見つけたと思っていたが誰かと話しているのを見つけて麻紀は隠れている。

『なら、私が2人を殺してリーダーになってあげる。私がリーダーになった褒美には必ず貴方達を自由して、好きに勝手にしてあげる』

『は、えっ?どういうことなんだ』

麻紀はそれを聞いて動揺した。この話は何かの間違いだと、そう思いたかったが

『いいわ』

『うそ…だろ?』

その一言でリアス達は魅杏に協力することとなった。邪魔な正輝達を殺し、行動の規制をされている面倒な麻紀と誠治を暗殺する。魅杏については殺者の楽園などの対転生者や神器を貰えば後は幾らでもできる。

その後回線が切れた。

*****

 

 

「どういうことかな…僕と誠治を殺すって…本気なのリアス達は。これでもシラをきるつもりなのかい?」

「…」

「ぶ、部長?」

 

リアスは麻紀の質問を頑なに喋ろうとしなかった。だが、リアスが麻紀を裏切ることもあり得ていた。事実、麻紀と誠治の判断のせいで眷属を傷つけられ、麻紀の管理の至る所の不備に不満を持っていたが故の反逆だった。

 

「チッ…」

「魅杏…どういうことなの⁉︎」

盗聴器を聞いた魅杏は表情を変えて麻紀を睨み、舌打ちをして悔しがっていた。邪魔な麻紀と誠治を殺して魅杏が管理者になればリアス達のやる事を全体的に協力し、全ての歪な転生者を恨んでいるために利害の一致となった。

 

 

「な、なんとか言えよリアス‼︎僕を信用しているのなら嘘だって否定できるだろ‼︎」

「その二人を消し飛ばしてリアスさん‼︎二人の馬鹿な考えのせいで一誠が陥れられたのなら正輝だけじゃなく彼ら二人にも裁く必要があるわ!転生者はみんな屑よ‼︎」

「巫山戯るな‼︎人質になって、簡単に人を裏切って…正輝は裏切られても君を疑わずに手を出そうともせずに受け入れようとした。刺されてもすぐさま斬ったりしなかった…転生者が屑だって言うのなら君の行いを見て思った…君の方が最も一番の愚か者で屑だ!

正輝だけじゃなく僕と誠治を騙して殺そうとして…そんなのもう正気なんかじゃない。最底辺のところまで堕ちるところまで堕ちて、イカれている‼︎」

「テメェら!リアス部長になんて口をしやがる!」

「黙れこの裏切り者共‼︎僕らの存在が邪魔になって騙して殺すつもりだったんだな‼︎…盗聴器のことについては信じたくなかった。嘘だと思いたかった…でも何度聞いても正輝を殺した後に僕と誠治を殺すって言ってるんだ…本当は冗談なん」

 

次の瞬間、リアスはとうとう麻紀と誠治の二人に手を出した。誠治はなんとか避けたものの、後ろにあった木に当たり滅殺の魔法で弾け飛ぶ。

麻紀と誠治を殺すつもりでリアスは狙っていた。

 

「リアス…僕と誠治にむかって放ったのか?本気で殺すつもりなのか僕らを」

「盗聴器にあった記録は…事実よ」

 

その言葉に麻紀は恐怖して、持っていた携帯の神様システムを利用して、リアス達の行動を制限させる。

 

「ぁぁぁぁぁぁあ‼︎‼︎‼︎命令権発動‼︎『リアス達は僕と誠治を殺すなぁ‼︎』『上条達すぐに来い‼︎そして、リアス達を潰して動けないように力ずくで止めろ‼︎』」

 

麻紀は怯え、死にたくないがために上条達を利用してリアス達を暴力で支配させ、更に幻想殺し・武器化を構えてリアス達に銃口を向けている。その命令権によりリアス達は麻紀と誠治を殺すことができなくなっていた。しかし、

「なら、私自身で誠治と麻紀を…‼︎これで脳と心臓を突き刺せばそれで終わる…その携帯の主導権を貰えば私が4thに‼︎‼︎」

「お前のような奴を船を乗せるなんて言語道断だ‼︎君は確実に撃ち殺してやる‼︎‼︎この悪女が‼︎‼︎‼︎リアス達はもうこれ以上自由にさせるつもりなんてない‼︎‼︎」

殺意剥き出しの魅杏には木場から貰った魔剣を二つぐらい隠し持っていた。

麻紀は2丁拳銃を構えてリアス達と魅杏を警戒している。すぐに上条達もやってくるが、『麻紀の命令権』で状況が分からないまま、いきなりリアス達を襲わざる終えなくなる。

 

 

魅杏はなぜそれで正輝を確実に刺し殺さなかったのはリアス達から武器を貰っている時点でリアス達と既に手を組んでいることとなる。正輝の場合は魔剣で殺そうとしたらその時点で自分の身を守るために正当防衛として返り討ちにされている。

 

その光景をただ眺めている正輝達はポツンと残されたような状態だった。

 

「魅杏!止めて‼︎こんなことをしても」

「私は、リアス達とついて行って…転生者にも、他の男にも、誰にも虐げられない‼︎」

 

 

蒼海は何度も魅杏に説得を試みようとはしてるものの、魅杏は麻紀と同様に話を聞く気はさらさら無かった。四人とも互いに嫌悪感が段々と増している。

 

「正輝、大丈夫なの!」

「まぁなんとかな…」

 

正輝は刺されたナイフの跡がなんとか完治されてゆき、出血も止まった。だが、堕天使の二人は魅杏を持っている光の槍で確実に殺すつもりで不意打ちを伺っていた。

 

「何やってるの!レイナーレ‼︎」

「正輝を殺そうとした…あの女を殺す」

「私らの大事なモン傷つけた。殺してやる…」

 

 

堕天使二人は正輝を死に追いやろうとし、裏切った魅杏の行動を許すことができずに殺そうとしている。

衛宮とマミが堕天使二人を止めようとしているものの正輝が傷つけたことで冷静でいられなくなっている。

 

「このまま正輝を殺そうとした連中に何も手を出さないっていうの⁉︎貴方達は‼︎」

「お前の気持ちも分かる!だけど!」

 

 

正輝の方に関しては、危険であるジュエルシードをリアスが持っており、それをほむらが回収することができた。ジュエルシードの件は終わっても魅杏が裏切る形となった為に、リアス達と戦闘になるはずが、仲間内で揉めることとなった。

 

セイバーは木場との戦闘となり、リアス達と魅杏、麻紀と政治の睨み合いが続き。堕天使二人の方はアーチャーと凛、士郎が止めている。正輝の治療に関しては完治し、すぐに復活した。

 

「冷静になってくれレイナーレ、ミッテルト。とりあえず魅杏は殺すな…武器を取り上げて、捕らえて空き部屋に閉じ込めろ」

「でも正輝!」

「あいつの処分は後で考える。今は魅杏を捕らえて、4thの連中をどうにかするぞ」

 

魅杏に関してはあくまで殺さず、縛り付けて空き部屋に入れる

確かに魅杏が正輝を刺し殺したのは許されることではないが、魅杏を殺してしまえば立花からなんで殺したのかと問いただされ、また立花との面倒が積み重なってしまう。蒼海の連れて帰りたいという願望も聞いてあげないといけなかった。

 

それでも魅杏を連れて帰って船内で仲間を人質にすることだってあり得る。そこで武器を取り上げて、空き部屋を使って魅杏を閉じ込めることにした。

 

 

魅杏は閉じ込められている間は何も出来ないから処分を考えるにしても十分な時間を得る。正輝達のやることとして魅杏をすぐに捕らえて、その後リアス達と4thを全滅させることを考えていた。が、

 

 

「試練編終わった後なのになんかもう大暴れしてるーどーなってんのー?」

 

 

この状況を更に引っ掻き回す正義側の転生者が一人言い争っている最中に突然転移して出現した。正輝達や麻紀達はまだ知らなかった、ジュエルシードの件が終わったとしても、

 

「ハーイ。お騒がせのところスミマセ〜ん!

こんにちはぁー2ndの綺羅でーす!私達1stと2ndの二人で貴方達の世界を旅しているのを試練編前まで監視してずっと見学していました。

 

その結果、3rdはついてくる仲間達が色々と残念でダメダメで、質問してから決めるけどさ…4thはリーダーの麻紀が全くの無能だったので…4thと率いる仲間達及び周囲にいる唯の転生者を処刑したいと思いまーす!」

「「…は?」」

 

ジュエルシードの後の新たな問題は4th達の件絡みでは済まされなかった。

 




次回、悲劇
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