Justice前章:善と悪 正輝編   作:斬刄

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正輝編85話悲劇

 

「お久しぶり、正輝」

「おまえ、あの時の…⁉︎」

 

正輝が初めて殺者の楽園のボスを倒した後に出会った正義側の転生者の2ndという女。

彼女が突然ここへやって来ている。

 

正輝達に選択肢を与えて、麻紀達と普通の転生者達は殺しますと。いきなり乱入されたことに怒っているリアスが綺羅に向かって攻撃を仕掛けた。

 

「私達の邪魔をしないでくれるかしら‼︎」

 

リアスは綺羅を消し飛ばそうと、滅殺の魔法を放ったが、綺羅は『何か見えない物』を掴み、それで薙ぎ払うとリアスの攻撃が相殺された。

「そっちこそ、喋ってるのに邪魔しないでよ。

基本、どこの世界でも会話中に横やりはタブーって習わなかったの?」

(お前が言うかそれ…戦闘中に横やりに入るのもタブーだろ。だが、あいつの能力が全くわからない以上迂闊に動けない。

4th達と周りの転生者を処刑ってのは分かった。

でも、俺たちに関しては質問してから決めるとか言ってたけど…どうするつもりなんだ?)

 

 

リアスは自分の攻撃を簡単に相殺されたことに、動揺している。朱乃と子猫はアーチャー達との戦闘を止め、リアスの護衛に回る。木場はリアスの護衛に回ることなくまだセイバーに攻撃を続けていた。

 

一誠は拘束をなんとか解こうとして足掻いているが、全く解けない。麻紀が2丁拳銃をリアス達と魅杏の方に構えながら、綺羅に向かって叫んでいた。

 

「僕らを処刑って…どういうことだよ!君には何もしてないじゃないか‼︎」

「ん?言葉通りの意味なんだけど。監視してたってこと。一言で言えばあんた達ぶっちゃけ世界回って、その世界にいる仲間を増やしたところで役立たずだしピーピー喚くし、ハッキリ言って迷惑なのよ。そもそも私達は世界をぐるりと回って、いろんなキャラクターが大量に仲間にして増えるじゃん。全てのキャラクターと仲良くなんてできるわけないし、しっちゃかめっちゃかになっちゃうから愚かな奴からまず先に人数を減らすの、分かる?」

「そんな理由で死んでくださいだなんて分かる訳がないだろ⁉︎」

 

四人で揉めている中に誰かも知らない人物が割り込んできたことで、敵意がバラバラだったはずが、四人とも綺羅に向けられていた。

 

「まぁ、こんな風に?」

〔バン!〕

「…え?」

 

綺羅は麻紀ではなく、誠治を狙い撃ちした。

彼の腹部からは血が大量に出ており地面に倒れ、撃たれたところから血が出ている。

 

「うわぁぁぁぁぁっ‼︎誠治ぃぃ‼︎」

「あぁ、死んでないよーわざと急所外したから。

心臓や頭だったら即死でした…ってね?」

 

誠治は綺羅の言った通りまだ死んでおらず、大怪我している所を抑えて、苦しんでいる。正輝は綺羅の攻撃に息を飲んで、汗が吹き出した。

(こいつはやばい…投影開始!)

 

正輝は綺羅という少女が途轍もなく危険だと感じ、投影魔術で後ろから容赦なく斬ろうとしたが。リアスと同様に『何か透明なもの』で防がれていた。手や防いでいる様子もなく防御壁のようなものも見えない。綺羅はその場に立っているだけで何もしていない。

まるで見えないバリアのようだっただった。

 

「なっ⁉︎」

「ハァ…あのさぁ?麻紀のように『正しくない選択』をしたからこうなったんだよ?それとも、私のことを拒絶してこの状況の中で私とやり合うの?正義側であるNo.4の麻紀がこんなザマなのに?」

一番の問題は綺羅の能力がよく分からないという点が恐ろしかった。見えない防御なら透明のバリア、攻撃ならセイバーの風王結界などがある。

しかし、綺羅の攻撃、防御方法がまったく読めない。

だから正輝は危険だと感じた。

 

「お前…!」

「まぁでも唯の転生者だから問題ないよね。あ、あと正輝の攻撃についてはノーカンってことにしとくよ。拒否ってわけじゃなくて自分の身が危ないっていう反射的な正当防衛ってことにしとくから」

 

誠治はまだ腹を抑えているために死んではいない、麻紀は憎むべき相手である正輝ではなく誠治を撃ってきた綺羅に銃口を向けた。誠治を撃ったことにリアスと魅杏から綺羅に狙いを定めている。

 

 

「よ、よくも、よくもっ…!」

「あのさー私に攻撃する前に誠治の重傷を治療しないの?」

「黙れぇ‼︎死ね!死ねぇぇ‼︎」

 

怒り狂った麻紀は幻想殺し・武器化のミニガンを用意し、綺羅に向かって連射して殺そうとしている。

 

 

だが、

 

ブラックロックシューター(B★RS)デッドマスター(DM)。頼んだよー」

 

 

黒い服をしたツインテールの少女がミニガンの攻撃を刀で全て防ぎ、ミニガンから放たれた弾丸は全て斬り落とす。

 

緑の少女は眼鏡をかけ、両手には大鎌を持ち、背後には骸骨の兵士の群れと巨大化している頭蓋骨の化け物の二匹を連れてきていた。

 

木場以外のリアス達は骸骨達の猛攻を防いでいる。麻紀は幻想殺し・武器化で目の前に何重もの盾を用意したが、

 

「言っとくけど岩石はぁ…全部本物だからだから♪」

 

ブラックロックシューターの左手にある★ROCK CANNONという武器で毎秒20個の岩石を何発か撃ち続ける。麻紀が何重にも出した盾は容易く削られてゆく。武器をいくら取り出すことができても所詮は幻想殺し化されているだけのただの盾。

ブラックロックシューターの撃ち続けている岩石が異能力によって作成さていないのなら麻紀が必死に出現させている盾は防ぐごとに砕かれていった。

 

「あっ、手錠が⁉︎」

「早く助けてくれ!リアス‼︎僕が防いでいる間に誠治の傷を‼︎僕のことは助けなくていい!一誠の手錠は外したから早く誠治を助けて」

「…」

麻紀はハンドガンで一誠の手錠を破壊し、誠治を助けるために回復ができるリアスとアーシアに頼んだ。

しかし、

「ぶ、部長!せめて誠治だけでも」

「…駄目よ。私達とは関係ないわ」

「何を言っているんだ!ならアーシア!誠治の傷を来てくれ!」

「あの、私一体どうしたら」

仲間なのに応急手当をバッサリと断られている。一誠の拘束を解いたのにそれでも言うことを聞かないリアス達に頭にきた麻紀は、持っていた携帯を使って強引に従わせようとしている。

 

「駄目よアーシア。私の命令に従いなさい」

「こうなったら無理矢理に来てもらう‼︎命令権…アーシア、誠治を治「させるわけないじゃない」なっ⁉︎」

【影縫い】

綺羅は投影した小刀でアーシアの影を狙って投げ、地面に刺された。するとアーシアは麻紀のところに行こうとしても綺羅が影縫いをしたことによって動けられない。

 

「アーシア!」

「うっ、動けません…」

 

その場から一歩も身体が動けなくなっている。それは、正輝の仲間である風鳴翼の持っていた忍術だった。

 

「正輝、能力提供ありがと〜!不殺集団の三人(笑)でも一応役に立つじゃない‼︎監視した甲斐があったわね」

「仲間を侮辱するな…!」

「えー?事実でしょ?」

綺羅の不殺の集団の三人とは立花達のことを言っており、正輝達の仲間を侮辱している。綺羅の挑発にのって、怒りに身を任せて斬ろうとすれば。綺羅は容赦なく正輝達を襲う。

 

綺羅の言う通り立花達が人を殺すことができないのは事実であり、正輝がそれだけで怒り危害を加えるのならば、話し合いのできない連中とみなして正輝達を殺す。

 

 

一方、麻紀達のところはほぼ壊滅的の状態になっていた。少なくとも大怪我をしている誠治だけでも正輝の船に乗せて治療しなければならない。

 

船にいる正輝達の仲間に頼み、姉から貰ったアイテムで回復させればいい。人との戦闘や人殺しはしたくない4人だが、人助けに関しては行動はとても早い。

 

 

「おい麻紀‼︎今すぐにこっちに譲れ!そいつが死にたくなかったら‼︎」

「な、なんでだよ⁉︎」

「いいから誠治をこっちの船に寄越せ!すぐに治療しないと大量出血で死ぬぞ‼︎アーシアが動けないのなら俺の方に譲れ‼︎もうそれしか手立てはない!」

 

 

麻紀が誰かの傷を治療している姿など見たことがない。嶺から貰ったアイテムを使うなら撃たれた傷を完治し、復活させることができる。しかし、助け舟を出している正輝に麻紀は疑心暗鬼になっていた。

「なら…今度は君達が治療した誠治を人質に使うんだな!リアス達のように!」

「ハァ⁉︎お前こんな状況で何言ってやがる!そいつ死んでもいいのか‼︎」

 

麻紀はリアス達と同じことを正輝達も考えているのかと思って信用できなかった。

正輝に誠治を頼まなかった。

しかし、麻紀を委ねるだけでなく戦力でも必ず正輝と協力して綺羅を退けなければ勝ち目はない。

今の状態のままで綺羅と戦闘を続行すれば確実に麻紀達は全滅する。

 

 

「信用できるか!リアス達のやってたことを君達も真似をして僕らに同じ対価を支払うつもりなんだろ!そうなんだな!」

「ふざけんなっ‼︎こんな状態で取引も策略も悪巧みも考えてるわけないだろうが‼︎グズグズしてると本当に死んでしまうぞ‼︎」

 

このまま麻紀が正輝にゆだねるのか迷い続けている間に、誠治の命の危険が増してゆく。正輝の言う通り正輝の仲間に任せたほうが生存する可能性が高い。だが、麻紀はリーダーというのにとんでもない行動をした。

「僕は、誠治を連れて船に戻るよ」

「おい…ちょっと待て!」

「そんな勝手なこと‼︎麻紀、待ちなさい!」

「『当麻達はリアス達を潰して動けないように力ずくで止めろ』の命令破棄…ただし命令権追加。リアス達と上条達は誠治の仇を取ってくれ!」

 

麻紀は誠治を連れて、仲間を置いて携帯システムを使って転移し、船に帰っていった。麻紀のしたことがどれだけ阿保で馬鹿げたことなのか、取り残された仲間達は麻紀に関しては怒りを通り越して呆れるしかできない。

 

結界、裏切りによって誰も信用できないが故の、麻紀はとんでもない行動に考えが向いてしまった。

「なん…ですって?」

麻紀は上条達やリアス達よりも誠治の命を自分の手で助けるために、この戦闘から逃げた。誠治の仇を麻紀ではなく仲間達に、自分は戦わず命令権で動かしているだけ。

「おい、嘘…だろ?仲間達に全部押し付けやがった⁉︎」

「いやー役立たずとはいえここまでするとは思わなかったよ。仲間置いて帰るとか、正輝に誠治を譲れば良かったのにねー。あいつが正輝側になっても戦力は全然変わんないし。しかも、幻想殺しを武器化することしかできない転生者なのに大した治療法とか持ってるわけない。能力貸借があるからアーシアの神器を使って治療だけど、無理だから」

 

 

麻紀が誠治を助けることができないと断言していた。

 

「だってさ?大怪我で手術とか必要な時は何時間かかかるでしょ?

あれと一緒で、大掛かりな治療は凄い時間かかるじゃん。さて、麻紀は慣れてない力で能力貸借の時間はどれぐらいかかるのかなー。15分?30分?それとも1時間?彼がトワイライト・ヒーリングを使う機会がないから直す前に治療できなくなるね」

「へ、ちょっと待って?私は?誠治と麻紀を殺すつもりだったのに」

「⁉︎逃げて魅杏‼︎」

麻紀と誠治が離脱し、一人ポツンと魅杏が取り残されている。

もう標的である誠治と麻紀の姿はなく、麻紀側で残っていたのは命令権で駆けつけてきた上条達の3人とリアス達ぐらいなだけだった。

 

 

「助けて!まだ終わってないわ!今度は綺羅を殺して」

「…いいえ、終わったわ。貴方が」

 

リアスに関しては自分の眷属を守るのに精一杯。木場はまだセイバーとの戦闘を続けており、魅杏とリアス達の交渉は決裂。魅杏は正輝達を裏切って、誰も守ってくれる人物がいなくなった。

 

 

「おい!お前らどうなって、つっ⁉︎」

「ちょっとどうなってんのよ麻紀!それと知らない人までいるんだけ…何がどうなってんのよ⁉︎誠治と麻紀は⁉︎」

「あーあいつら?仲間置いて逃げたよー」

 

すると上条達三人が命令権によって船からようやく出てきたが、既に麻紀と誠治は船に転移して帰って逃げている。

「なぜ仲間達の方に行かないのです!」

「ダメだセイバーさん!こいつ、私らの話を聞いてない!」

リアス達は大量にいる骸骨兵との戦闘、木場一人でセイバー達に向かって襲っている。

 

 

上条達はまだ状況把握できていなかったが、魅杏がほとんど死にかけの状態に晒されている。

彼女がどんなことをしたのかは見てはいないが人を助けるために急いで走った。

 

「え、嘘よね。り、リアス!私を置いていかないで‼︎聞こえてるの⁉︎」

「おい、リアス!くそっ‼︎身体の自由が⁉︎」

 

リアスは眷属でもない魅杏には取引が成立せず、あっさりと見捨てた。

魅杏との取引はあくまで麻紀と誠治を殺すための手段だったが、魅杏を助けても今では無価値になっているから助けようとはしなかった。

 

上条達は魅杏と誠治を助けに行きたくても、麻紀の命令権で縛られており命令に従わざるおえなかった。

 

「貴方には、何の興味もない。貴方に加担していただけ…正輝に裁かれても助けるつもりはないわ。

そもそも貴方は私の眷属じゃないし。命懸けで守ろうだなんて、私達には最初からないわよ」

「いや、まって、私なんのためにこんなことを、こんなのあんまり。嘘、嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘…」

 

 

魅杏はリアス達に見捨てられ、絶望の表情をしている。当麻は人が死にそうなところを何が何でも助けようと努力する。

 

必死になって魅杏を助けようとしているが、麻紀の命令権のよってブラック★ロックシューターとデッドマスターの方に走ってしまう。

「く、そっ!こうなったら、意地でも俺だけの命令権を破棄できる幻想殺しを使って!」

当麻はなんとか右手を身体に当て、麻紀の命令権の効力を無効にした。

「よし!これで‼︎」

神様システムを唯一破棄できるのが上条の幻想殺しでなんとかして身体に触れて、命令を拒否することができる。その後に危機に瀕している魅杏を助けに向かったが

 

「あ、そっちも動かないよーにね?」

【影縫い】

「⁉︎なんだこれ!」

 

上条もアーシアと同様に動くことができなくなった。黒子がすぐさま行こうとテレポートで行こうとするが、

 

「黒子!あの小刀を」

「了解ですわお姉さま!」

「想定済み。あとの残りは…チャリオット。潰して?」

 

綺羅がそう言うと、物陰から蜘蛛の形をした乗り物が出現した。その上に乗っている金色の王冠を頭に飾っている少女が、綺羅の命令に従って上条達に突進してくる。蜘蛛の口から大量のマカロンがガトリングのように撃ってきた。

 

 

美琴は飛んでくるマカロンを雷撃と砂鉄剣で粉々にする。電気を喰らい、真っ黒になったマカロンが破裂し、地面と壁に散ってベトベトになっていた。

 

 

「気を抜くと私達の隙を突かれますわよ!」

「あの蜘蛛のせいで当麻のところに行けない!」

 

 

当麻とアーシアは動きたくても影縫いまま、ただ眺めるしかできなかった。御坂達はチャリオットから逃げ回っており、リアス達はデッドマスターによって召喚された骸骨の兵士達との戦闘をしている。

 

 

「ひっ⁉︎」

 

 

デッドマスターはdead scythe(デッドサイズ)で殺そうとする準備をしていた。魅杏が少しでも動こうとすれば、デッドマスターが持っている大鎌で首をはねられる。

 

 

魅杏はその場に座り込んだまま動くことができなかった。

 

「はい。これで制圧完了っと!これで落ち着いて話せる!」

「なんで俺達の方には攻撃しない…」

「言ったでしょ?貴方には質問するって…まぁ返答次第であんた達も殺すけど。あと私の質問を無視して4th達助けようとしたら即刻撃つから」

 

 

正輝達は戦闘態勢をとってはいるが、綺羅は携帯を持ち、操作しながら近くにあるベンチに座り、くつろいでいた。

正輝達に質問をする前に

 

「それじゃあプレシアの過去について話するわよ、これには質問に関与していてあんた達の生死を分ける選択肢についても絡んでいるから」

 

彼女は質問に関連しているフェイトとアリシアの母親であるプレシアについての話をすることとなった。

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