嶺が目覚めた後、試練編と魅杏のことについてを正輝は全て話す。それに対して嶺はまず先に魅杏の断罪をすると言った。二人は正輝の部屋から出ると、衛宮達と凛達、フェアリーテイルの四人にハセヲ達が待っていた。
「あっ!正輝‼︎」
「嶺は目を覚ましたのか?」
「あぁ。それと、この船に姉さんと俺の仲間全員、今すぐにエントランスに集合しろ」
ハセヲ達は正輝達にあらかじめ事情を聞いていた為に、大方のことはわかっていた。正輝と嶺の仲間を収集し、魅杏がどんなことをしたのか立花達にも本当の事を話した。
どの道話さないことを機に1stと2ndの2人が魅杏の罪を利用する可能性が高い。それによって彼女らが動揺する。
「そ、そんな…だってアーチャーさんが」
「あの時は君達を混乱させないためだ。でなければ正輝が殺されそうになって冷静じゃない堕天使二人が君を襲っている」
魅杏が正輝を刺し殺そうとした証拠(凶器)があるのは事実であり、正輝の血が付いて刺されたことを意味しており、対して魅杏は刺した後に正輝に無傷で確保された。
レイナーレとミッテルトの二人は正輝を殺そうと腹部を指して殺そうとした魅杏を許すつもりはなく、正輝の姉も当然許せなかった。
判決は正輝の船で行うこととなる。
私刑で裁くわけにもいかない。ここにいる仲間全員で話し合って彼女を裁くこととなった。
魅杏が被害者である正輝に対して何をやったのかという話から始まり、魅杏の目の前で正輝を殺そうとしたという証拠と、
「魅杏、お前とグレモリーが手を組んでいた映像はある。何か反論とかないのか?」
その映像を見せたことによって、魅杏の罪は確定されたも同然だった。後はレイナーレ達と正輝、姉である嶺の四人が魅杏を直接裁くこととなる。
仲間達は魅杏を裁かれるのをただ眺めるしかできない。が、
「こんなの…こんなの絶対におかしいです!」
それでもやはり立花が嶺と正輝の目の前に立ち塞る。立花が魅杏を解放しようとしているところを、嶺は吊り男のタロットで麻痺させた。
*****
立花は魅杏を庇い、嶺の断罪の邪魔をする。
「なんで…こんなことするんですか‼︎こんなの間違ってます!」
「何バカなこと言ってんの?正輝を殺そうとした人だよ?」
2人の間が睨み合ってかなり険悪な雰囲気になっている。正輝も転移して、嶺の元に向かった。魅杏と嶺を見ていた仲間達の目が飛び出してきた立花の方に向いていた。
「あ、ありがと立花!ほらこう言ってるんだから私も許してくれるんだよね?だから許してください!それだけは絶対にやめてください!」
「みんなの目の前で裁くなんて…そんなのあんまりです!魅杏のことを許してあげてください!」
魅杏が立花に『やめて立花!これは正輝の気持ちを裏切った私が悪かったの。私を擁護する必要はないわ…』と言えば見ている仲間全員が自分のしたことに懺悔していることに納得できる。しかしこの立花の言動、魅杏の反省の無さに堕天使二人は下らない茶番劇を見せられてため息をついた。
「ハァ…貴方何も成長してないわね…」
「あーぁ。本気でシラけるっす…」
反省する気がない彼女をいくら擁護しても意味を成さない。堕天使の二人は立花の行動に呆れてならなかった。
「あのさ。その子をかばうって事は貴方の家族や友達が正輝と同じような目にあってもなんとも思わないって言いたんだね?」
「それは、違います!私はただ…」
立花が言うには魅杏は刺し殺したと言っても、正輝はこうして無事のまま帰ってきており、私達の仲間であり、そんなことしたら余りにも可哀想だから無罪にしましょう。
と、ただそれだけのことである。
「正輝さんもお姉さんを止めてあげてください!なんで、何もしないんですか…」
「え?あのさ、自分を殺されそうになった被害者が簡単に許すなんてできる?その場での自分の思いだけ優先して考えないといけない事を少しも考えてないでしょ。完全に第三者で無関係な貴女がでしゃばって無理矢理解決…で、当事者が納得できるとおもってんの?現にさ、立花、正輝の気持ちわかってないよね?」
正輝だけではなく他の人でも被害にあった人が命を奪われる状況になれば許せるなんてできるわけがない。
正輝の善意を、取引で魅杏を助けようとしたものリアス達と手を組み、裏切り、殺されそうになった。立花が嶺をどうにかして欲しいと言っているが、正輝は口を開かず沈黙のままになっていた。
「それもこれも正輝さんはいつも私の偽善が悪いって…そう言うんですか?私の一体何が偽善なの⁉︎なんで、偽善って否定されなきゃいけないんですか⁉︎」
突然、立花のやっていることが偽善だから悪いと正輝に向かっていった。正輝は今まで立花のことを偽善だと否定し、シンフォギアの世界では偽善偽善と否定してきた。が、立花のどこが一体偽善なのか仲間達の方は知りたかったが正輝はそれを言わない。このとき、正輝の仲間達は正輝の仲の悪さを原因を知りたいと思った。
「偽善?それって今ここで言う必要があることなのかな?そもそも偽善がどうのこうのって問題じゃないよ?てか、話しすり替えないでよ」
しかし、嶺は立花の質問を無視して魅杏の断罪を行おうとする。だが、正輝は立花の質問に答えた。
「…俺はお前のやり方に対する憎悪むき出しだった本当に話し合いをしたいのなら議論会場とかちゃんと話し合える場所が戦い以外でも幾らでもあるだろって思っていた。同じ人間で分かり合えるのならなんでいじめが起こるのかとか、なんで殺人が起こるのか。話し合いのできない人だとか、淡い同情、綺麗事で全て解決するんならみんな苦労しないって思い、俺は確かに偽善と言った…言っておくがお前にぶっ飛ばされてからは偽善者とは言ってない」
ーーーすまなかった…とでも言うと思ったか?
「でもその話はお前のこれから先の行動次第。俺が暴走してお前にぶっ飛ばされて以降、俺からお前に向けて偽善者って何回言った?お前に関しては色々と注意したが、偽善だとは何も言ってないだろ?だからお前の行動における結果次第ってわけ」
堕天使のほうは立花の発言で自分達のことはどうでもいいという風に聞こえてしまっているために偽善者と言っていたが…試練編による暴走して以降正輝は立花に向かって一言も立花に向かって『偽善者』とは言っていない。
「まぁお前にも考えがあったんだろうし、偽善というより…姉のいう通り『人の話を聞かない子』ってことなら理解できるからな。
言っておくが前に言っていたお前の偽善は…考えなしの善行ってことだからな。
で?今回は俺が悪いから魅杏は許せれると?
まーた変なことを言ってくれたな…どうやら二度も失望させたいようだな。
姉の言う通り、立花が偽善者であるかないかを証明するのと魅杏を裁くのは全くもって別問題だ。
あぁ、お前のしてきたことは偽善でもあり善でもある。
それじゃあ、俺と嶺が間違ってお前のその行為が正しいんだったら証明してくれよ。
今ここで俺は仲間達全員に問う‼︎立花の言っていることが正しいのなら全員挙手してくれ‼︎」
「…へっ?」
立花の明るい顔から一気に不安な表情になる。正輝の問いで、嶺の仲間も誰一人挙手しなかった。立花達と同様に学生として一般的に暮らしている鳴上達もまた手を上げない。
翼とクリス、奏の三人は手を上げずらく、複雑な心境だったがそれでも手を上げた。
正輝が立花の偽善を撤回するのと魅杏の制裁の両方は全くもって関与されていない。立花の行為が善である事が証明されたとしても、その善意ある行為に仲間がどう思うかは人それぞれ。
フェアリーテイル達の意見は仲間を傷つけられてそれを裁かないのはどうかしていると断言。ハセヲ達やペルソナ達も同意見だった。
「あいつらっ…‼︎」
「とにかくお前は落ち着けナツ」
手を上げてくれたのは二人以外誰もいない…正輝が行おうとしているのは多数決による決定だった。
正輝による個人的な断罪よりも全員の許可を以っての方が立花を納得させるための手段だった。
たとえ誰もが魅杏を殺してはいけないと本当に善意を持って言っても罪の重さを考えて報いを受けなければならないのは当然の結果である。
「なんで、なんでみんな‼︎」
「それは勿論魅杏にはしっかりと罪を認めて、裁いてもらう必要があるからだよ」
鳴上達の言い分は、魅杏による真実が明かされた以上罰しなかったら俺達だけではなく他の人達もおかしいと言った。それに続いてハセヲが、立花に言う。
「重罪を犯したらそりゃ普通はただじゃすまねぇよ。でも、俺たちにはそもそも裁判ってものがねぇ。誰もかれもが裏切りとか騙しとか…だから、誰かがちゃんと裁かないといけないんだ」
二人が言った後に、嶺と正輝が呆然としている立花に言った。
「悪い事をした人間は怒られたり、叱られたり、罰を受けたり、裁かれる。それは誰にでも当たり前の事なんじゃないのかな?」
「お前が偽善じゃなかったことがここで証明されたとしても、俺が魅杏を許すこととなれば魅杏は俺の暗殺を二度行う。それに家族を傷つけられて姉が許すわけがない。
一方的な
だから、お前の言うように話し合ってやった。
そしてその結果がこれだ。
どう考えても魅杏が悪い。
もちろん堕天使も俺を傷つけられて黙って許すわけがない。それに、立花が偽善者ではないという証明と魅杏の処罰とはなんの接点もない。お前にとってそれは良くても魅杏の方に関しては…結論として裁かれてもらう。これは決定事項だ」
段々魅杏は青ざめて、弁護していた立花はもう何も言えずに、腰が抜けていった。
「私、私はっ…魅杏さんが私達の仲間だから」
「仲間だから裁かない?仲間だからこそ罰を下すってこともあるんじゃないのかな?それに、立花の善意を悪用している魅杏の方は全然反省する気がさらさらない。庇ったところで意味無いと思うけど。てか、さっきから自己中心的な考えでうざい」
立花はにっこりと黒い笑みの表情をした嶺に次から次へと論破され、恐れをなして走って逃げて行く。
誰もが、自分の責任はちゃんととらないといけない。正輝なら反抗することはできるが、お姉さん相手に口論で勝てないと思い論破され怯えた立花は逃げていった。いや、行こうとしたが嶺が唯一の出口であるドアの前に立ち塞がった。
「逃げないでよ?ちゃんと話し合おうって言ったのそっちだよね?自分が言った事にはきちんと責任持たないと。
さぁ、言い分があるのならとことん話し合おうか。ねぇ、何時間話す?まだ私や正輝に不満とか言いたいことが山程あるんでしょ?ほら言ってよ?勿論立花の話をちゃーんと全て聞くよ?論破しまくってあげるからさ?心折る気は無いけど。
それとも…言うことがもうないなら部外者は口出ししないでもらおうか?」
立花の顔が恐怖に染まっている。
仲間だから魅杏のこれまでしてきた罪を許してあげたいという願いだが、嶺によって立花の意思をことごとく潰してゆく。
(てゆーか。俺より容赦ないからなぁ…全く遠慮しない。立花、俺に反論するならまだしも姉さんに反論したらハッキリ言って勝ち目ないぞ?)
「私、ごめん、なさい。ごめんな…」
正輝の姉を見て今度は翼が立花の方に向かったが、その前に正輝が後から立花を気絶させた。
「もう、これ以上はもう見るに耐えない。処分の内容は言わないようにしておく。立花が復活してこれ以上この件について知ろうとしても俺は口を開かん。後で俺の仲間達にもどう罰したか立花には言わせないように言っておく」
奏は苦い顔をし、立花がズタボロに言われるのを見ていられない翼が立花の元にかけつけた。
「幾ら何でも…これはやり過ぎだ‼︎」
「あぁだから立花にはもう退場してもらう」
罰を下さないといけないという正輝達の言い分も間違っていない。魅杏のやったことに二人が怒るのも無理はないのも分かっていた。
(私は…何も言えねぇからな)
奏にとって命の恩人である正輝に反論することができなかった。翼はこうして立花を守ってはいるものの、二人には届かない。
そもそもの話、ここには法律や裁判所も刑務所もない。だからこそ、誰かが裁かないといけないというのもある。
翼は二人にやり過ぎだと言うのが精一杯であった。
「少なくとも俺は立花の偽善については謝罪した。今後一切言わないことを仲間全員の目の前でここで約束した。
だが、それとこれとは話は別だ。立花が偽善じゃないっていう証明と断罪の関連性はハッキリ言って皆無だからな。
立花の言っている事が善なので魅杏が俺を殺そうとした罪を無罪だよーって全員認めると思うのか?それを認めるってことは…姉と同じことを言うがお前やお前以外の仲間全員…大事な奴が刺し殺されて、殺した奴は何も悪くなく咎めなしでも平然と許すってことだよな。
殺されそうになった人にとってはたまったもんじゃない。分からなくもないだろ?
もう一度言うが、一方的な
傷つけた奴は罪を犯そうとしても無罪だから歓喜満悦になる。罪の意識を薄れて俺だけじゃない他の奴を傷つけ、また罪を犯そうとする。対して傷つけられた人にとっては理不尽で横暴な結果に嘆いて悲しむ…お前は本当にそれでいいのか?
例えば俺じゃなく奏が標的にされて、その刺した奴をお前が弁護して無罪だと本気で言えるのか?」
正輝は奏の方を向いた。刺された相手が正輝ではなく奏が刺し殺されてしまえば翼は黙ってられるわけがない。
「そんなもの許すわけがないだろ!私の…たった一人の」
「それだ。簡単な話、大事な人を傷つけられたらたまったもんじゃないってことぐらいわかるだろ?」
しかも犯人である魅杏が自分のやった事を良かれと思っている。それを見て聞いて感じている被害者にとってはたまったものじゃない。
「あのさ、あれって反省する気あるの?言動からして無責任だよね?それに許してまた暗殺したら貴方達2人が責任とるの?責任取るなら良いよ?ただし、責任といっても安い責任じゃないから?勿論貴方達にも重荷を背負わせてもらう、当たり前じゃん。善意があるのなら魅杏の行動の結果を一緒に背負えるよね?
それに、これを許したところで正輝達の仲間と私達の仲間は不満だけど?あんなことしておいて無罪なんてありえないし。例えば…正輝の仲間であるアーチャーとか、ほむらとか、睨んでる堕天使2人とか魅杏のやってることが無罪ならどう思うか聞こうか?」
嶺は魅杏のやったことについて正輝の仲間達に聞くことにした。
アーチャーの意見
(残念だが、嶺の言うとおり自分のやったことにはそれなりの責任をともなう。自分のしたことを恨むことだな)
花村陽介
(なんつーかよ。やり過ぎて警察に連行されたり刑務所とかに監禁されたりとかここのルールってそういうのがないからよ…
あの魅杏以外にも他の誰かが軽はずみな気持ちでやる可能性だってある)
ほむらの意見
(ダメでしょ、どう見ても)
(ちなみに言っておくけど…もしも被害者がまどかなら?)
(…それこそあの女の人を躊躇なく殺るわ)
レイナーレとミッテルトの意見
(正輝の思いを二度も踏みにじった時点で許されないわ)
(うちもレイナーレ姉様に同意見っす)
判決、有罪
「みんな反省のしない魅杏に苛立ってるよ?」
いくら無罪を主張しても、魅杏が殺していないという証拠ではなく正輝を刺し殺そうとした証拠があるために無意味でしかない。
リアス達と手を組んで正輝だけでなく麻紀や誠治をも陥れようとした。
その話は立花達三人と戦えないまどか以外は聞いている。
結論として、正輝の仲間も魅杏の行いには許すことはできず、立花の意見に賛同する仲間は少なかった。
「少なくとも、これから罰する内容は…お前ら四人の目には毒だ。部屋に戻ったほうかいい。というより戻れ」
「分かった…」
翼と奏は立花を連れて部屋に戻って行くが、クリスは正輝の方に駆けつけた。
「正輝…その。立花の言い分も分かってあげてくれ」
「同じ仲間を断罪にするのはあんまりだ…だろ?でも、ハッキリ言ってそれは無理だ。でないと、俺の姉が暴走してこの船がエライことになるならな」
クリスは正輝だけではなく立花にも助けられた人物だ。クリスの方は話し合わないといけない事情があったから救われたというのもあり、立花に対してあまり批判はできなかった。
同時に正輝にも批判はできない。正輝にも幼少期の紛争地帯で助けられた恩があるために中立でしかなった。
こうして立花と奏、翼、クリスはこの場から立ち去って部屋に戻った。
「ま、どうであれ私は裁くけどね。というより、この件に関しては本当に裁かないとまた暗殺するからね?1stにも2ndにもまだ殺る気あるよ?それじゃあレイナーレとミッテルト、2人まず先にやっとく?」
「ありがたくそうさせてもらうわ」
「や、やめっ…」
堕天使の二人が非殺傷設定の光の槍を二本作り出し、魅杏の身体を突き刺す。
「痛い痛い痛い痛い!なんでなんでぇ、私なにも悪いことしてないのぁぁぁぁ‼︎」
「痛いわよね…でも。心配して助けにいった正輝は裏切られて…身体と心は貴方以上に痛かったわよ‼︎」
「許しを請っても…その態度じゃなんの説得にもならないっすよ」
刺さった後はすぐ消えるが、痛みはそのまま再現され、悶え苦しむ。
彼女の血は出てはいないが、泣き叫んでいた。
本来殺人または殺人未遂罪は重罪であり長い年月牢屋に叩き込められる無期懲役或いは死罪で死ぬこともある。死罪といっても銃殺で滅多撃ちにされたり、焼殺で苦しんで焼かれながら死ぬ人間だっている。
それに比べて非殺傷設定で身体を刺されるというのはまだ安い方だ。魅杏がリアス達による悪魔との契約をして光の槍を刺されたなら人間以上の毒であるために叫ぶよりも前に意識が絶え絶えになり遠くなるほどの激痛が走るだろう。
死なないだけまだマシだろう。
光の槍が消えると堕天使二人による断罪が終わる。
今度は正輝の番だった。
「これで…おあいこだ」
魅杏が持っていた剣とは違い、正輝の持っていたものはナイフだった。そのナイフで魅杏の腹部を刺し、その後正輝は魔法で治療する。
「あぁぁぁぁぁっ‼︎」
目には目を歯には歯をという罰を下した。
正輝のシャドーが魅杏の体を支える。治療されてもなお、魅杏の体には激痛が走る。
「後は頼む、姉さん」
「ん、分かった」
既に疲れ果てていても、まだ嶺の罰が下されていない。
「今度は、何を。もう私」
「勿論私が許すほどの刑だよ。貴方にとっては相当の地獄を見るけど?」
「…え?」
嶺は魔導覚醒を使用し…
溺れさせ
竜巻に振り回され
隕石が降って
閃光に襲われ
全ての魔法は嶺による全設定変更で非殺傷設定になっている。嶺は魅杏を殺しはしないが、死ぬほどの地獄を魅杏は味わっていた。
嶺による処罰が済んだ後の魅杏はすでにボロボロになって、怯えすくんでいた。さっきまでの反抗的な態度が、一変して二人を恐れた。
「許して下さい…許して下さい…許して下さい…もう反抗しませんもう反抗しませんもう反抗しません…ごめんなさいごめんなさいごめんなさい…」
「…次正輝を殺そうとしたら私と正輝が貴方を殺す。それが貴方に与える罰、覚悟してね?」
とんでもない過ちを犯した魅杏に次はもうない。次にやろうとすれば裁判をする以前に二人が直接手を下すという極刑(死罪)は確実だった。
もう二人に逆らわないことをここで誓った。断罪は当事者である正輝よりも姉の方が凄かった。