各部署が各々忙しく動き回る
UNMP本部、作戦司令部
幹部会後、ここでは回収出来た情報と前回の作戦で得た情報を解析していた
壁に設置された無数のモニターの映像が数秒単位で変わっていくのを見つめるサツキ
サツキ「…モニターE-37を止めて、カイン、モニターC-22で同じモノを流すな」
サツキはほぼ一瞬で無数の30型モニターに写っているモノを全て理解出来る
これは昔からの才能だ
これにより何度も命を狙われたが…
サツキは他のモニターを見ながら止めた映像を手元のキーボードを使って解析する
正直、手は足りている、だが目が全く足りない
まだ目があればモニターを増やせるのだが…
サツキ「…ほんと、サイボーグが羨ましいわね…」
この呟きは誰も聞こえなかった
BLACKWATCH、コントロールルーム
チーフ「Ω-8と∑-3はB3地区に向かいΒ9の援護に向かいなさい、Α-2、4はK9地区の敵基地の殲滅です」
コントロールルームではチーフが各地区に向かった部隊の指揮をとっていた
相当数の部隊が人類人権団体等のテロリストを殲滅しに向かっている
チーフ「⊿-3、損害が大きいからΦ2と入れ替わりで本部に帰投せよ、Τ-5、近くにいるΛ-6の援護に向かいなさい」
各部隊の状況を把握しながら的確な指示を出すチーフ
元々ここまで指揮能力は高くなかったが幹部達の英才教育により高い指揮能力を手にしたチーフ
とは言ってもBLACKWATCH1の指揮能力を持つサツキには到底及ばない
それでもチーフは最大限に引き出せる能力を発揮し的確な指示を出し続ける
チーフ「Ψ-1、Ε-9の増援へ、Ε-9はΨの到着まで時間稼ぎをしてください、イーグルはN1地区の敵基地へ爆撃を始めて下さい」
全隊員のバイタルを見ながら指揮を続けるチーフ
どちらかが根を上げるまで殲滅は続く
■■■、■■■■
クオンに飲み込まれたビーストがここに居た
周囲は黒いがビーストを含めてこの場所にいるモノ達とある物だけはハッキリと見える
まるで漫画などである背景だけを黒塗りにした様なところだ
?「……おこせ」
様々な骸の山の上に座っている黒い王冠を被った少女?の謎の言葉に1人が意識の無いビーストに近付き禍々しい魔力で覆われた手をビーストの鳩尾に乗せ
その魔力を一気にビーストへと注ぎ込んだ
ビースト「ッ?!、がっ…は……ハァ…ハァ……クソがッ!」
?「…きぶんはどうだ?バケモノ?」
ビースト「…最悪だな、寝起きでテメェの顔を拝むとか…」
起きたビーストに何かを言う少女
少なくとも地球の言語では無い言葉だがビーストは分かっているようで普通に返す
?「あのていどのれんちゅうにやられてもいせいはいっちょまえだな」
ビースト「……何が言いたい」
?「わたしはきさまをかだいひょうかしすぎたようだ、たかだかがいねんこうげきをされたていどでこのざまか」
ビースト「…黙れ、こっちは概念への対策なんて知らねェンだよ、そもそもあんのかすら危ういがあったとしてもどうせ概念で対処しろ、とかだろうしな」
?「かだいひょうかさせただいしょうはでかいぞ……だが、まずはきさまのちゅうとはんぱなのをどうにかするか」
ビースト「…どうする気だ、下手な事すれば表には出れないぞ」
ビーストの問いに王冠の少女は隙だらけの獲物を見つけた獣の様に悪い笑みを浮かべ
?「貴様を次のステージに上げて正真正銘のバケモノにしてやる、そこらに湧いている下等種何かには負けないようにな、なぁに時間はたっぷりある」
中途半端な地球の言語で宣言した王冠の少女の左目は人間のモノではなく蛇の様な縦長の瞳孔
右目に関しては瞳孔があるのか、というレベルの模様の様なものがある
それはこの少女が■だから
正確に言えば■■■■、恐らくこの地球上最後の■にして■■
■■■■には最低でもビースト程度のバケモノしか居ません
最低でビースト程度なので■■■■のボスである王冠の少女はかなりヤバいです
因みに■■■■は時間の進みが外よりも速く外での一日が■■■■での2年です