ナルトたちのタイムスリップ   作:ネムのろ

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第三話 時空の彼方から、こんにちは

俺は改めて、周りを見わたした。一見、俺の知る木の葉の里っぽいが…見た事もない建築物や、知らない奴らがわんさかそこには居た。

よくよく見れば顔岩は俺が知るカカシ先生のほかにもう一個あって。それがどことなく俺っぽくないか?と首を傾げていると、聞きなれた相棒の声が聞こえた。

 

『ナルト、どうやらお前、未来に来ちまったみてぇだぞ』

「え…みらい?」

 

その俺の言葉に一番に反応したのが、すぐ傍に居た金髪の子供だった。

 

「あんた、もしかして……」

 

見ればそいつはボロボロで。木葉の額宛てをしていることから、やっぱここは木の葉で、こいつは木の葉の忍びって事がわかった。

あちこち傷だらけで、フラフラしていることから、何者かと戦っていたんだとすぐにわかる。

そこで俺は、周りをよく見ることを思い出して視線をあちらこちらへ移した。建物はいくつか崩壊。何人もの普通の民家や忍びたちの死体が転がっていた。まだ、かろうじて生きてるやつもいる。

 

(チャクラを渡して、超高速回復すればまだ助けられる…)

 

けど、俺は感じていた。目の前の向こう側に、俺と似通ったチャクラのやつが風前の灯火だと。それに厄介な事に…

 

(封印術…見た事ねぇな…ぶち破れるか?九喇嘛)

『あれくれぇ、ワケねぇな。ただ…気を付けろナルト。結界を守ってやがるヤツが二人いる。あとの百人はどうって事ねぇ雑魚だが…どうもあの二人はきな臭い…』

(ああ。なんか知らねーけど、嫌な感じがビシバシするってばよ)

 

百人くらいは簡単に伸せる。問題なのがチャクラをどっかからか吸い取って自分のもんにして使ってるあの二人だ。禍々しいチャクラだし、それに…人…じゃないような…獣とまざってる感覚がする。

そんな事を考えていると、九喇嘛がバカにしたように笑った。怖気づいたのか?お前らしくもねぇ。って言って。

 

(しょうがねぇだろ…未来に来ちまったってだけでも混乱してんのに…)

『丁度いい…アレを試してみようじゃねぇか?』

「アレ?」

 

思わず声に出してしまった俺を咎めながら、九喇嘛は面白そうにクツクツ笑いながら言った。

 

『アレだ。ワシとお前が……』

「ああ!あれか!!」

「な、なにがだってばさ?!」

 

急に大声を出して笑った俺を、変人を見るような目で見つつ驚いてそう聞いてくる子供──きっと下忍なんだろうな──の語尾がいやにどっかで聞いた事あるような気がした。

 

あれ?俺や母ちゃんの口癖に似て……?

 

「お前ってばもしかして──」

『よそ見をするなナルト!来るぞ!!』

 

九喇嘛がそう大声を出してくれたおかげで、錯乱してた頭が少し正常に戻った。素早く俺はその子供を小脇に抱えてジャンプする。するとコンマ数秒後に、俺たちがいた地面が破裂音と共に大破した。

 

「あっぶねー…サンキュー九喇嘛」

 

相棒に礼を言えば、そっぽを向く九喇嘛。だけどそれが照れ隠しだってわかってっからニッと笑い返す。すると小脇に抱えてた子供が、父ちゃん!と叫んだ。どうやら結界の中に囚われてるのがこいつの父ちゃんらしい。

里中も、手が出せない所を見るに相当重要な人物だってわかった。

 

「父ちゃん…母ちゃん…みんな…っ!クソぉ!!」

 

悔し気に叫ぶコイツを見て、どれだけこいつにとって父親が、家族が、里が大切なのか理解できた。だから、俺はコイツの目をジッと見つめてから、ニッて笑った。

 

「大丈夫だってばよ!お前の父ちゃんも、この里も、俺が助けてやる」

「で、も…あいつらは…」

「まかせとけって。俺こう見えて結構つぇえんだぜ?」

「でもこんな状況を覆すなんて、無理だってばさ…」

「ふっふっふ。それはどうかなぁ?」

「どこに根拠あって言ってんだよ?」

「根拠がなくったって、んなもん作っちまえばいいんだよ」

「…へ?」

 

あいつの父親がいる所から少し離れた、里中の人たちがいる場所へやってきて、影分身を十体つくって、まずはそこらへんに居た結界やらでみんなを拘束していた奴らを気絶させて縛り上げる。

そうすれば、動けずにいた忍び達が動き出す。よし。これで俺は目の前の、嫌な感じがする二人をぶっ倒すのに集中できる。

 

「す、げぇ……」

「な?できただろ。あとはお前の父ちゃんだけだな!」

 

さぁてと、念のために九喇嘛が言ってた開発中の術を発動しておいて…いきますか。と足にチャクラをためた頃だった。さっき助けた金髪の子供が、俺の裾を引っ張っていた。

 

「あの…っ!」

 

その力強い目に、ああそうかと、わかってしまう。

 

「お前の父ちゃんだもんな。そりゃ助けたいよな」

「え……」

「いいぜ。一緒にやろう。」

 

袖に隠し持ってたクナイを取り出して、目の前で構えてから身を屈む。それを見て、子供もクナイを取り出した。

 

「お前、なんて言う名前だ?」

 

今更だったが一応聞くと、少年は少し迷うそぶりをしてから、口を開いた。

 

「ぼ、ボルト!俺の名前はボルトだってばさ!」

「ボルトか!良い名前だな!」

 

どことなく、誰かの顔が浮かんできそうになって。すぐに消えた。誰だっけか…こいつってば俺の知り合いに似てるんだよなー…。

思い出せねぇや。ま、いっか。

 

「俺はうずまきナルトっていうんだ。よろしくなボルト!」

 

俺が名乗れば、何故かボルトが目を見開いたまま硬直した。同じように周りも硬直して、それから嘘?!や、マジかよ…などという声が聞こえてきた。

 

……なんなんだ?

 

首を傾げてると、結界の中の奴の気配がさらに薄くなった。

 

「ボルト!お前の父ちゃん、虫の息だってばよ!」

「ええ?!」

「いくぞ。急がねぇと手遅れになる!」

 

だからボルトを急かして、二人で駆け出した。

「うおおおおおお!!!これは父ちゃんを苦しめた分だ!!」

 

ボルトは最初のほう、クナイを投げたかのように見せかけて、クナイに仕込んだぎりぎり見えない鋼の糸を手元で引っ張ってクナイの軌道を曲げて、敵の背中にぶっ刺した。

 

「そんでこれは里中を人質に取ったりいたぶってた分!」

 

ストレートに横の敵を体術で伸していく。あれ?あれって日向一族の…?

 

「そんでこれはヒマワリを怖がらせて悲しませた分だってばさ!!!」

 

わぁー…すっげぇ……あいつ天才じゃねーか…

 

『やり方に癖はあるが、サスケの小僧と同じセンスを感じるな』

(あ、九喇嘛もそう思ったか?俺もさ、あのクナイの投げ方、サスケと似てるって思ってたんだ!)

 

なんだかそれが妙に嬉しくなった。

 

(もしかしたらサスケの奴ってば、こっちで先生してたりな!)

『アイツが先生だと?フン。似合わなすぎで笑う気も失せるわ』

(しし!そうだよなー。アイツ、教えるのあんまし得意じゃなさそうだもんなー。口下手だし)

 

ボルトがそうやって必死になって敵をなぎ倒してるとこ悪いんだけど、俺の方はあらかたやっつけて、嫌な感じの二人と戦っていた。

 

(なぁ、九喇嘛…こいつらってば…)

『ああ。人ならざる者のチャクラを飼って・・・いるな…』

(人柱力じゃねぇみてぇだけど…)

『後に考えろ。今は…』

(ああ。そうだな!)

 

こいつら二人は別格。妙な術で移動してくるから気配は読みにくいし、攻撃がなかなか当たらない。

かろうじて仙人モードで気配察知できてるけど…こりゃ九喇嘛モード入らなきゃダメな奴かな?そう思っていると、少し黙認した相棒の声が聞こえてきた。

 

『ナルト。こっちは片付けたぞ』

(あ、ごくろーさん!九喇嘛)

『ああ…そっちは手こずってるみたいだな』

(なんか知らねー術使ってきてよ…俺をもあの封印の中にいれようとしてるってばよ)

 

『……ほう?ならばさっさとケリつけなくてはいかんか』

(え、ちょ…九喇嘛さん?)

 

何故か九喇嘛の怒りの導火線に火がついたらしくって、なんでだよって聞こうとして、隙をみせちまった俺は、敵の攻撃をうけちまった。

 

「ガハッ!」

「ははは!お前もそのチャクラを我らに差し出せ!食らえ!封印じゅ」

「させると思うか?」

 

横から、それはもう綺麗にチャクラで強化したパンチを敵のわき腹にぶちかました誰か。哀れ、そいつは吹っ飛ばされて何本もの大樹を薙ぎ払いつつ、遠くの方で倒れたまま、ピクリとも動かなくなった。

 

「フンッ」

 

その敵が一人動かなくなったのを見て、殴ったヤツは俺の傍に来た。

見た目は二十四歳か二十七歳くらいの、切れ長の真っ赤な瞳を持った、オレンジの長髪の美形お兄さん。しかし頭の上には狐の耳、後ろには狐の尻尾が九つ。

着物姿の、見間違う事がないその、チャクラ…

 

「あんがとな、九喇嘛」

「ふん。お前はいつも爪が甘い。あっさりと捕獲されてみやがれ?俺が直でお前を踏みつぶしてやる」

「うわ…こっえー」

 

そう言いながら俺は笑った。俺を捕まえようとしてた事が分かった途端に機嫌が悪くなったのって、もしかして…

 

「なんだ。ニヤニヤしやがって」

「べっつに~?ただ、俺ってば想われてて幸せだなって思ってただけだってばよ?」

「ちっ…!」

 

さきほど言ってた、九喇嘛と開発中の術がコレだ。俺の影分身を基に、九喇嘛を人の姿に留める術。ただ九喇嘛の力は半減する。術を解けば元通りの姿になるし、力もチャクラも元通りになる。

ただ、この術……俺みたいに仙人モード獲得してて、六道仙人モードにもなれて、なおかつ“すべての尾獣のチャクラを持つ人柱力”でないと 成立しないらしい。チャクラを大幅に使うからだとか。つまりは俺と九喇嘛だけの術って事だな!

 

「ナルトをチャクラの塊としか見てねぇてめぇら、覚悟しろよ?」

 

隣の九喇嘛から凄まじい怒りのオーラを感じ取った。

 

「く、九喇嘛?別に俺は気にして」

「お前が気にしていなくともワシは気にするんだ黙れアホ」

「はぃ……」

 

しょぼんとするも、俺と九喇嘛は残った一人を見つめた。

さぁ、さっさと倒して、後ろのボルトの父ちゃん助けてやっか!!




今回のナルトのお話、どうでしたでしょうか?
楽しんでいただけましたか?
この後色々と起こるわけなのですが、もちろんナルトだけではなくって幾人かが過去から未来に…
何故、未来サスケが異変に気付かなかったのか。なぜ、ナルトのピンチに現れなかったのか…
全ての謎はネタ帳の中に…(笑)

続き……?
読者様たち次第ですね(`・ω・´)
コメントや感想…作者の活力への餌です!
みんな!物書きさんが止まっているときは褒めちぎる感想をおくるんだ!!
何処の場面が好きとか、あなたの書くキャラが好きですとか!!

好きですの一言でもいいんだ!

それだけでも物書きは小躍りして喜ぶんだ!!!
ただし、すべてのもの書きだとは言ってない!!
わたしが!!!!そうなだけだ!!!!!!(`・ω・´)
でも、ほとんどがそうだって信じてる(。-`ω-)
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