あべこべ幻想郷で転生生活を!   作:てへぺろん

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ようやく地上に戻れるよ!やったね!
それでは……。


本編どうぞ!


28 地上に帰る日!また会う日まで!

 <地霊殿>

 

 

 アリス「ミナト!紫達が目を覚まして地上に帰れるって!」

 

 

 そのことを聞いたときはありがたかった。これで地上に帰ることができる。地底で暮らして数日が経っていた。滅茶苦茶長い時間じゃなかったけど、ここでの出来事は忘れられない。そのため、地上に帰れるとわかったときは少し寂しい思いもあった。

 アリスさんとさとりさんが通信機能で紫さん達と連絡を取り合っていた。その間はこいしちゃんと動物状態のお燐さんとお空ちゃんと遊んでいた。

 

 

 さとり「お待たせしました。ミナトさん明日紫さんが迎えに来てくれるそうですよ。」

 

 空「ええー!ミナト帰っちゃうの!」

 

 ミナト「うん……ごめんね」

 

 空「うにゅ……」

 

 

 姿が元に戻ったお空ちゃんが寂しい顔をする。ボクだって寂しいよ。数日でこんなに仲良くなれたんだから。

 

 

 燐「さとり様、それなら今日は宴会しませんか?」

 

 こいし「ミナトお兄さんのためにやってあげようよ!」

 

 さとり「そうですね。勇儀さん達にも来るように伝えてくれるお燐?」

 

 燐「了解しました!」

 

 こいし「それじゃ、今日はいっぱい遊んでね!行こ!」

 

 空「こいし様!私も一緒に行く!!」

 

 

 こいしちゃんとお空ちゃんに手を引かれて遊びにいった。

 

 

 ------------------

 

 

 アリス「……」

 

 さとり「私もいるのに……ですか。寂しがり屋さんなんですね♪」

 

 アリス「……うっさい……」

 

 

 相変わらずの性格の悪さの妖怪ね。それよりみんなして私はスルーですか?私だって地上にいるのに……。

 

 

 さとり「ふふ♪心配しないでくださいな。あなたのような面白い方のことは忘れてませんよ」

 

 

 そう言うとさとりが手を差し出してきた。

 

 

 さとり「また来てくださいね。こんなところだけどね♪」

 

 アリス「……」

 

 さとりの手を取る。案外、地底の生活は悪くなかったしね。

 

 

 アリス「……暇なら来てあげるわよ……」

 

 

 

 

 

 さとり「ホームレスなのにですか♪……くすくす♪

 

 

 やっぱりムカつく……。

 

 

 ------------------

 

 

 さとり「―時間ですよ」

 

 

 目の前にスキマが開かれ、そこから出て来たのは……。

 

 

 紫「久しぶりね、元気にしていたかしら?」

 

 ミナト「紫さん、お久しぶりです。さとりさん達によくしてもらいました」

 

 

 紫さんが迎えに来た。地霊殿の中庭にみんな集まってボクとアリスさんの見送りに来てくれた。勇儀さんもキスメちゃんとパルスィさんも一緒だ。ヤマメの姿がないけど……宴会の時に寂しそうにしてたからね……今朝ヤマメの家に行っても誰もいなかったし……。

 

 

 勇儀「ミナト心配するなよ。一生の別れってわけじゃないんだ。心配するんじゃないぞ?ヤマメのことは私達に任せろ!」

 

 

 胸を張って言い切る勇儀さん。鬼は嘘をつかないって勇儀さん言ってくれたから心配はしていない。けど、別れの挨拶ぐらいしたかったな……。

 

 

 空「私達のこと忘れないでよ!絶対だよ!」

 

 燐「お兄さんがいなくなると寂しくなるね……(主に(しも)の方が)」

 

 キスメ「せっかくいい頭骨だったのに……勿体ないな」

 

 パルスィ「地上に帰ってもちやほやされるんでしょ!キイィ!妬ましいわよ!」

 

 ミナト「みんなありがとう!今度他の方達も呼んでくるよ」

 

 こいし「お姉さんも元気でね。また来てよ♪」

 

 アリス「そうね。またこれたらだけどね……」

 

 

 地底と地上は条約で結界が貼られていたんだっけな。それで自由に行き来できない状態になってるんだったよね。地底に自由に行けないのはちょっと残念だな……。

 

 

 紫「そのことなんだけれど……「ちょっと待って!!」あら?」

 

 

 紫さんが何か言おうとした時、後方から聞き覚えのある声が聞こえた。

 

 

 ヤマメ「……はぁはぁ……」

 

 ミナト「ヤマメ!よかった……どこに行ってたの?」

 

 

 ヤマメに別れの挨拶することなく帰ってしまうところだった。

 

 

 ヤマメ「ミナト……これ!」

 

 

 ヤマメが差し出して来たのはニット帽だった。変わっていたのはニット帽に二か所穴が開いてあったことだ。二か所?これってもしかして……。

 

 

 ミナト「これってもしかしてボクのためにヤマメが作ってくれたの?」

 

 ヤマメ「うん。前のハンカチのお礼も兼ねてね。帽子を被っても触角にダメージがないように作ったの……迷惑だった?」

 

 

 迷惑なんてとんでもなかった。ボクのためにヤマメが作ってくれたんだ!嬉しくない訳がないよ!ニット帽を見ると丁寧に編んでくれていることがわかる。触角にも神経が通っているみたいだったから引っ張ったりすると痛かったから、そこまで配慮してくれたなんて……もしかしたらこれを作るために居なかったのかな?

 

 

 ミナト「ヤマメありがとう!今朝居なかったのはこれを作るために?」

 

 ヤマメ「いっぱい頑張ったんだからね……たくさん糸出したから……♪」

 

 ミナト「ん?どうしたの?」

 

 ヤマメ「ううん!なんでもないよ!会えるのいつかわからないけど……必ず会いに来てね……」

 

 ミナト「ヤマメ……」

 

 

 瞳が潤んでいた。今にも涙が流れ落ちてきそうに思えた。またヤマメにも会いたいな……「結界なんてなければいいのに」そんなことが頭に浮かんだ。無理なことなのに何考えているんだろ……。

 

 

 さとり「結界なら無くなりますよ」

 

 全員「「「「「……は?」」」」」

 

 

 結界が無くなる……どういうことだってばよ?

 

 

 ------------------

 

 

 <数日前のこと>

 

 

 私は目を覚ました。自分でも意識を失う時の記憶がない。思い出そうとするとなぜか思い出したくないような気分になった。ここはどこだろう……ふっと周りを見ると藍と霊夢が寝ていた。ここは永遠亭……え!?永遠亭!!なんで私がこんなところに……?

 

 

 永琳「ようやくお目覚めかしら?()()()?」

 

 紫「永琳!なぜここに……いや、永遠亭だから当然あなたがいるわよね。一体なぜ私達はここにいるのかしら?」

 

 永琳「覚えてないのかしら?無理もないわね。輝夜の顔を直接見たんだから……」

 

 

 え?私は確か風見幽香が暴れているのを察知して藍と霊夢と共にスキマを使って……!

 

 

 そこまで思い出した。いや、()()()()()()()()()。スキマを開けた先に待っていた者の姿を!最も醜く<()()()()()()()()>と呼ばれる者の顔を直視してしまったことを……私はすぐに(かわや)へ駆け込んだ。

 

 

  ・

  ・

  ・

 

 

 永琳「よかったわ。精神安定剤を投与しておいて、投与してなかったらあなたまた気を失ってしまうことしれなかったわよ?(新薬の実験のことは黙っておきましょう)」

 

 紫「それは……感謝……するわよ……もう思い出したくもないわ……」

 

 

 妖怪としての本能と薬のおかげで私の記憶にシャッターをしてくれた。あの時の顔にモザイクをかけるぐらいに記憶を捏造してくれたことに自分自身と薬に感謝した。勝手に精神安定剤を投与したことはチャラにしてあげる。気を失った私を永遠亭まで連れてきて、数日が経ってたわけね。

 

 

 紫「それで、ミナト君は地底で暮らしていると?」

 

 永琳「ええそうよ。それでお願いなんだけど、スキマでミナト君とこのお人形達のご主人様を連れて帰って来てくれないかしら?」

 

 上海「シャンハーイ!」

 

 蓬莱「ホウラーイ!」

 

 

 アリスも地底にいるのね。ミナト君にいいところ見せるチャンスねこれは!アリスはついでで構わないわね。問題は結界ね。結界があるから中に入ってしまえば、私のスキマでも中から外に繋げるのは無理……やはりこの問題は直接本人に交渉してみるしかなさそうね。

 

 

 紫「わかったわ。数日時間を頂戴。結界を貼った本人に会って説得してみるわ」

 

 永琳「ありがとう。苦労をかけるわね」

 

 紫「藍と霊夢が目覚めたら家に帰してあげて。疲れているはずだから」

 

 永琳「ええ、それと橙が心配してたわよ?早く会いに行ったら?」

 

 紫「私より藍の方が適任よ。それと先に厄介な仙人をどうにかしないといけないからね……」

 

 

 私は目的の人物に会いに行くことにした。さて、どう説得しようかしらね……。

 

 

  ・

  ・

  ・

 

 

 妖怪の山の奥地には普段結界で認識できない屋敷が建っている。そこに私の探している人物がいる。私は結界を通り抜け道を歩き続ける。途中で虎に出会って私を案内するように歩いて行った。しばらく歩くと目的の屋敷が現れた。

 

 

 コンコン!

 

 

 戸を叩くとすぐに目的の人物が現れた。

 

 

 ???「八雲紫……あなたが会いに来るなんて珍しいわね」

 

 

 右腕全体が包帯で巻かれていて、左手首に鎖のついた腕輪を着けたピンクの髪をした仙人。私が探していた目的の人物 茨木 華扇 である。とある理由で何度かあったことあるけど、直接会うのは久しぶりね。

 

 

 紫「久しぶりね、あなたに用があってここに来たのよ」

 

 華扇「用がなければ、あなた程の人物がこんなところに来ないでしょう?」

 

 紫「それもそうね」

 

 華扇「とりあえず上がって、話はそれからよ」

 

 

 屋敷に上がり、居間に通された私は華扇と向き合う。

 

 

 華扇「それで?私に用とは?」

 

 紫「それはね……」

 

 

 <かくかくしかじか>

 

 

 華扇「―なるほど……妖怪と人形師が地底から出られないと……残念ですがお断りします」

 

 紫「……どうしてかしら?」

 

 華扇「地底には怨霊がいることはご存知でしょう。それに地底の妖怪は信用できません。約束をしていたとしてもそれを破る者が必ずいるはずです」

 

 紫「それは地上の妖怪も同じよ。私はあなたと違って()じゃないし、あなたが独断で勝手に結界を貼ったんでしょ。それに地底の連中も異変を通してスペルカードルールを適応してくれているのよ。昔なら私も反対だったけれど、今の地底なら大丈夫よ」

 

 

 華扇「……」

 

 

 確かに地底の妖怪は私も好きになれない。それに地霊殿にはあの古明地さとりがいる。地底の連中が逆らわない存在がね。彼女に協力してもらう必要があるけれど……男にいいとこ見せるためならしがらみなんて捨てるわ。一番大切なのは男に好かれることなのよ!永遠の17歳(←これ重要)八雲紫は男と交わることを諦めないのよ!そのためにもミナト君の好感度を上げる必要があるのよ!!

 

 

 華扇「……なんと言われようとダメなものはダメです。解除するにしても後数ヶ月待ってもらう必要になるわ」

 

 

 数ヶ月とか私の性欲が抑えられないじゃないの!説教好きってみんな頭硬いのかしら!

 

 

 紫「そこをなんとか……」

 

 華扇「ダメです!待ってください!」

 

 紫「お願いよ!アリスはともかくミナト()だけでもすぐに地上に帰してあげたいのよ!」

 

 

 ピクッ!

 

 

 一体どうしたことか……華扇の動きが一瞬痙攣(けいれん)したかと思ったら動きを止めてしまった。

 

 

 華扇「……()……?それは普通は男性につけるものですよね……地底に落ちた妖怪とは男なのですか?」

 

 紫「ええ、言ってなかったかしら?転生者で珍しい男妖怪なの。元人間だったけどね。それも二人。それにすごいのよ!彼らは私達を見ても醜いなんて思わないのよ?美醜逆転って言えばわかるかしら。つまり私が彼らにとってはとっっっても美人(←超重要)なのよ!そのうちの一人ミナト君って言うんだけどその子が結界のせいで帰って来られないの。だから、こうしてお願いしてるのよ?」

 

 華扇「……男……」

 

 

 華扇は黙ったままだ。下を向いて何かを言っているが聞き取れない。

 

 

 紫「ちょっと華扇……聞いてる……「きゃあああああ!!」――ええ!?」

 

 華扇「早く言いなさい!そう言うことは!結界なんてもうどうでもいいです!無くたって何とかなります!そうだ!地底には温泉がありましたね!そこで一緒に混浴なんか……きゃあああ///」

 

 紫「ちょっと何勝手に妄想してるのよ!あなたは結界を解除してくれればいいのよ」

 

 華扇「冗談じゃありません!結界を解除するのは私なんですからご褒美の一つや二つあっていいじゃありませんか!」

 

 紫「褒美って混浴なんて犯罪的なことしようとしているのよ!禁欲してるんじゃないの!?」

 

 華扇「そんなもん諦めました!大事なのは男に好かれることです!男と交わることを諦めていないのですよ!仙人になったらモテると思ってなりましたが、結局モテませんでしたし!」

 

 

 仙人になった理由がそれ!?わからなくないけど、あなたそんな理由で仙人になったのね……。

 

 

 華扇「そう言うことで引き受けましょう!」

 

 紫「混浴はダメよ。それに彼の意見を尊重しないなんて女として最低だわ」

 

 華扇「なら、せめて先っちょかじる程度でいいですから!」

 

 紫「もっとダメに決まってるでしょ!!」

 

 華扇「最悪処女ぶちまける程度にするからお願い!!」

 

 紫「絶対ダメに決まってるでしょ!この脳内桃色ピンク!!」

 

 華扇「なんですって!男あさり常習犯のBBAが!!」

 

 紫「ああん!?殺す!!」

 

 華扇「やってみなさいよ!!」

 

 

 その後いろいろあったけど、結果的に結界を解除して地底の妖怪達と新たな交流を深める方針で行くことになったとか……。

 

 

 ------------------

 

 

 紫「っと言うわけなのよ」

 

 全員「「「「「ええー!!!」」」」」

 

 

 紫さんからの出来事を聞かされたボク達は驚いた。結界が無くなるのもそうだけど、仙人の華扇さん……そんな理由で結界無くしてくれるんだ……絶対リアルファイトしたよね……。

 

 さとり「よかったですね。温泉は男性用も女性用もないので混浴OKですよ♪」

 

 ミナト「さとりさん……そういう問題じゃないんだけど……」

 

 燐「こ、混浴なんていけませんよ!男の方の裸を見るなんて!!」

 

 紫「そうよ。混浴してもいいのは私だけよ」

 

 ミナト「(紫さん……もう何も言わないよ……)」

 

 

 もうツッコム元気が削がれてしまったミナトだった。だが、これで地底に自由に行き来できるようになるのはありがたい。

 

 

 さとり「ですが、私と紫さん達で話し合って初めの内は私の許可が下りないと地底の妖怪は外に出られないようにするつもりです。そこで、勇儀さんやキスメさんにパルスィさんとヤマメさんにはその監視をお願いするつもりだったんです」

 

 勇儀「そうだったのかい。私達に仕事を依頼するなら褒美はあるのかね?」

 

 さとり「休みの時は自由にしていいです。外に行くときは私に一言伝えることと能力を使わないのが条件ですが……」

 

 ヤマメ「それじゃ、いつでもミナトに会いに行けるんだね!」

 

 こいし「お兄さんとお姉さんに会えるんだ!やったね♪」

 

 空「やったー!ありがとうスキマの人!」

 

 紫「人じゃないんだけど……まぁ、どういたしまして。それじゃ、ミナト君……()()()にアリスも帰りましょ」

 

 アリス「おい、今()()()って言わなかったかしら……?」

 

 

 そんなことはスルーしてスキマを開く。この先には地上が待っているみたいだ。

 

 

 ミナト「みんな本当にありがとう。また遊びに来るからね。それじゃ!」

 

 

 

 

 

 ヤマメ「ミナト……また会おうね」

 

 さとり「……ふふ♪」

 

 

 地上を見上げるヤマメだった。

 

 

 




地底から地上に戻ってきたわけですから、そろそろ主体メンバー達を集めないといけないね……そろそろ宴会かな?
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