ミナト「命蓮寺についたよ!」
正邪「手を離せ///」
村紗「うらやま―けしからん!」
本編どうぞ!
正邪「……」
ミナト「正邪ちゃん食べないの?炊き立てご飯だよ?」
正邪「……いらない……」
腹が減っている。この男に連れられて命蓮寺で飯を奢ってもらえることになった。私が連れ去ったのに、こいつは何も気にしていない様子だ。しかも、こいつ私の手を……に、握りやがったんだ!ブサイク好きにも程があるわ!どんだけ好きなんだよ!ブサイクに優しくする男なんて見たことないぞ!?
しかも、いらないって言ったのにご飯を私の前まで運んできやがった……何を企んでいやがる!?
正邪「……なんのつもりだよ……?」
ミナト「なんのって……さっきからお腹空いてるから、白蓮さんにお願いしてご飯作ってもらったんだけど?」
正邪「そうじゃねぇ!私いらないって言ったろ!それに、私になんで優しくするんだよ!?」
本当は腹が減って死にそうだが、よかれと思ってレジスタンスに引き込もうと思ったが、思った以上に変わり者だった。私は天邪鬼、優しくされるとむず
ミナト「放っておけなくて……それといろいろと伝えないといけないことがあるけど、その前に食べちゃいなよ。どうぞ!」
今度はおかずと水まで出してきやがった。昨日から何も口にしていなかったし、走ったんで喉もカラカラだった、口から唾液が流れ出そうだった。腹が余計に鳴りだした……もう我慢できない!
正邪「ガツガツ!!ムシャムシャ!!!」
乱暴に茶碗を掴み、口に運んでいった。周りのことなんて何も考えずにただひたすらに箸を勧めた。
------------------
ぬえ「聖、いいの?あいつお尋ね者だよ?」
ぬえと聖とその他(命蓮寺メンバー)が
聖「ミナトさんは優しい方です。正邪を見かねての行動でしょうが、相手は天邪鬼です。不測の事態に備えて今こうして見張っているのです」
星「ミナト殿に何かあれば、永遠亭の皆さまに何とお詫びをしたらいいかわかりませんからね」
本当は二人っきりにするのはどうかと聖は思ったが、ミナトがそうしてほしいと頼まれたので、ここは見守ることに専念している。
響子「あの天邪鬼の食べ方汚いねぇ」
一輪「余程腹が減っていたんでしょうね。男性の前であんな食べ方をしたら普通引かれるに決まってるでしょうに……」
村紗「けしからん!二人っきりとか羨ましい!正邪め!そこ変われ!今すぐ私と変われ!そして、ミナトのご飯になるのは私だ!!私なんだ!!私でなきゃダメなんだ!!!」
聖「村紗、うるさいですよ。静かにしなさい!」
村紗の口を両手でガッチリとホールドした。鼻と口も一緒に……。
村紗「むぐぐぅ!?」
両腕から逃れようとするが、ガッチリとホールドされていて抜け出せない。そんな時、声が聞こえてきた。
マミゾウ「お主ら、ちょいといいかの?」
その声に振り返った先にマミゾウがいた。
響子「どうしたの?」
マミゾウ「ミナ坊と天邪鬼はここか?」
聖「そうですよ。彼らに何か?」
村紗「うううぅ!!!(助けて!マミゾウ!!)」
マミゾウは村紗をチラッと見る。
マミゾウ「ちょっとな……3人だけで話がしたいのじゃ。ダメかの?」
村紗「(無視か!?)」
村紗はジタバタするが、聖には何も通じなかった。
聖「……構いませんよ。しかし、正邪は何をするかわかりません。くれぐれも気をつけてくださいね?」
マミゾウ「わかっておる。ワシが遅れを取るわけなかろう?」
星「それもそうですね」
マミゾウ「うむ、それと聖、そろそろ村紗を離してやった方がいいと思うのじゃが?」
聖「え?」
村紗「……」Ω\ζ°)チーン
聖「村紗!?一体誰にやられたの!?」
ぬえ「聖じゃん……」
村紗は遠いお星さまになったとさ★
------------------
さっきから外が騒がしい。白蓮さん達集まって何してるんだ?正邪ちゃんは食べ終わって満足そうにしてるね。正邪ちゃんにボクのこと説明しておこうか……。
ミナト「正邪ちゃんちょっといい?」
正邪「ああん?なんだよ?金払えって言っても私は無一文だぞ?」
ミナト「そうじゃないよ。正邪ちゃんにボクのこと伝えておかなきゃって思ってさ」
正邪「?何をだよ?」
ミナト「ボクは転生者で……」
<かくかくしかじか>
正邪ちゃんにボクこととシンとリョウタ先輩のことも話しておいた。
正邪「それじゃ、お前は私のような奴を見ても唾吐いたり、ゲロったりしないと?」
ミナト「汚いよ……そうだよ。正邪ちゃんとってもかわいく見えるよ」
正邪「な!?」
正邪の顔が赤くなる。そんな時に部屋に入ってくる影があった。
マミゾウ「邪魔するぞ」
ミナト「マミゾウさん?」
マミゾウさんが入ってきた。外では「息してない!呼吸させなきゃ!」「聖!腹にパンチは止めてあげて!」っとか聞こえてくる。何があったの?
マミゾウ「すまん……外は気にしないでくれ。見苦しいもんでな」
正邪「ケ!見苦しいのはお前の顔も一緒だろ?」
正邪ちゃん何喧嘩売ってるの!?ああ……天邪鬼だから仕方ないけど、マミゾウさん怒ってるかな……?だけど、マミゾウさんはなんてこともない顔をしていた。
マミゾウ「その手は乗らんぞ。お前さんの性格はわかっておるからの。ご飯を奢ってもらって礼を言うのが恥ずかしいんじゃろ?」
正邪「な!!なにバカなこと言ってやがる!!私が礼なんて言うはずないだろ!バーカ!!」
立ち上がって抗議する姿にクスッと笑みを浮かべてしまった。
正邪「な、なに笑ってる!やる気かよ!!」
ミナト「ご、ごめん!可愛かったもんだからつい……」
正邪「か、かかかかかわぁああわいいぃい!!?ぷ、
舌が回らない正邪に、またクスッと笑ってしまった。だって、今の姿、わがまま言ってる子供みたいでかわいいもん♪
そんな正邪は顔を真っ赤にしながら犬のように吠え続ける。
正邪「お前嘘つきだな!私が、か……かわいいだなんて!別の世界から来たとか嘘言って相手を騙して喜ぶタイプだろ!最悪だ!最低だ!天邪鬼だ!!」
マミゾウ「まさしくブーメランじゃな」
正邪「う、うるさい!お前のような奴はブサイクな連中におしくらまんじゅうされて死ね!べぇーだ!!」
真っ赤な顔でも舌を出してアッカンべェをする。大きな子供を見てる気分で笑いが止まらないよ!
ミナト「プププ……!」
正邪「わ、笑うな!笑うなよ……!」
ミナト「プ!プププ……!!」
正邪「わ、笑うな笑うな!!……わ、笑わないでよ……わ、わら……わないで……」
しまいには涙目になってしまった。調子乗った子供を笑っていたら、泣き出しちゃったパターンだこれは!!
ミナト「ご、ごめん!泣かないで!ボクが悪かったよ!」
正邪ちゃんの涙をハンカチで拭いてあげる。子供みたいにえーんえん!って泣いちゃってる。すごい罪悪感いっぱいなんだけど!!
マミゾウ「(これは……!あの天邪鬼にこんな一面がの……!)」
マミゾウはいつもなら相手を小馬鹿にする態度で神経を逆なでする正邪の姿はどこにもなかった。目の前に居たのはただの
マミゾウ「(ミナ坊だけに頼もうかと思っていたが、正邪ももしかしたらきっかけを生みだすかもしれん♪)」
マミゾウは正邪が泣き止むまで待っていた。
・
・
・
正邪「……こっちなに見てんだよ……」
ミナト「ごめん……」
泣き止んだ正邪ちゃんに怒られた。悪いのはボクだから何も言えません。反省してます……。
マミゾウ「そろそろいいか?面白いものを見せてもらったが、本題にはまだ入ってなかったからの」
正邪「ふん!私は帰る!」
マミゾウ「おや?帰るのかえ?お前さんにも頼みごとがあったんじゃが?」
正邪「頼み事なんてお断りだ!誰かの言いなりになんかならねぇよ!」
そのまま正邪は外へ出ようとするが、マミゾウが正邪に近づいて耳打ちした。
マミゾウ「そうか……ならば、この泣き顔写真は文屋にでも差し上げるとするかの」
正邪の手が止まる。ギギギッっと首を回してマミゾウを見ると、
正邪「な、なんでお前が……カメラを……!?」
マミゾウ「河童は凄いんじゃよ。景色を撮って家にでも飾ろうかと思い、文屋のカメラの小型版を作ってもらったんじゃ。じゃが、性能はまったく変わらない。さっきの場面もバッチリじゃ♪」
そう言ってカメラをフリフリと揺らす。正邪はまた顔が赤くなっていった。
正邪「か、かえせ!!」
マミゾウ「これはお前さんのじゃない。元々ワシのじゃ」
正邪「た、頼む!それだけは止めてくれ!そんなことされたら死んじまうよ!!」
マミゾウ「なら、ワシの頼み……こころよく引き受けてくれるかの?」
正邪はプルプルと震え、数十秒沈黙すると……。
正邪「……わかり……ました……」
ミナト「(さっきからなにやってるんだろ?)」
ミナトだけは話の内容がわからなかった。
・
・
・
マミゾウ「――っと言うわけなんじゃよ」
ミナト「その子の感情を身に着けるために、協力してほしいと?」
マミゾウ「そういうことじゃ。ミナ坊、協力してくれんか?勿論タダとは言わせんよ。3食寝床付き、おまけに命蓮寺生活を堪能できるサービスじゃぞ?」
ミナト「それ、白蓮さんに言ったの?」
マミゾウ「ミナ坊が引き受けてくれたら、聖の奴に許可を貰おうと思っておる。大丈夫じゃよ。聖もあの娘のことを気にかけているからOK出してくれるわ。ホームステイじゃよ!」
あの娘とは、面霊気で<感情を操る程度の能力>を持つ女の子 秦 こころ ちゃんだ。なんでも、感情を身に着けて能力の安定化を目指しているんだけど、最近うまいこといっておらずどうしたものかと考えていたんだって。そこで、泊りがけでボクと正邪ちゃんに協力してもらおうと考えたみたい。
ミナト「ボクはともかく、なんで正邪ちゃんを?」
壁に向かって「カメラなんて嫌いだ、カメラなんて嫌いだ、カメラなんて嫌いだ……!」って先ほどから繰り返しつぶやしている。本当になにがあったんだろう?とりあえず、どうしてマミゾウさんは正邪ちゃんも誘ったんだ?
マミゾウ「天邪鬼の意外な一面を見たからの。それに、全て良いことだけじゃあの娘のためにならんと思ってな。刺激も必要じゃろ?」
ミナト「なるほどね……納得です」
正邪ちゃんは了承したみたいだけど、ボクはどうしようか……姫様達に何も言ってないんだけど……。
そんな時に外から聞き覚えのある声が聞こえてきた。
輝夜「出てきなさい!鬼人正邪!!ミナトを返しなさい!!」
ミナト「あ!この声!!」
噂をすれば当の本人がやってきた。けれど、とても怒っているみたい。あ!正邪ちゃんがボクを連れ去ったからか!正邪ちゃんのこの後が想像できる……。
星「輝夜殿!落ち着いてください!」
輝夜「ここね!ちょっと退いて!鬼人正邪!」
輝夜「ミナト無事!鬼人正邪!あなただけは許さないわ!最大級の苦痛に悶えながら息絶えなさい!」
マミゾウ「こりゃまずいぞい……」
正邪「―あん?」
輝夜は自分の被っている仮面に手をかけた。
ミナト「姫様待って……!」
姫様を止めようとした時!
ドサッ!
ミナト「……へ?」
いきなり姫様が倒れちゃった。
ミナト「ど、どどどどうしたの!?」
永琳「ふぅ……間に合ったようね」
ミナト「永琳さん!」
手に弓を持っていた。姫様を見ると頭にデカい注射器が刺さっていた。
永琳「鎮静剤よ。今の輝夜に必要な物よ」
ミナト「でも、注射器を頭に打つのは……」
永琳「少し眠ってもらうだけよ。数時間後には目が覚めるわ」
ミナト「え?このサイズ頭に刺さったら永遠に眠ると思うんですけど……」
頭に拳サイズの注射器刺さっていることなど、お構いなしに命蓮寺のみんなに謝っていく永琳さん。仕方ないので、姫様が回復するまで横に寝かせておこう。
永琳「大変お騒がせしました」
聖「いえ、気にしてませんよ」
大人な対応……流石白蓮さん!永琳さんと白蓮さんにマミゾウさんの件の事を伝えなきゃ!
・
・
・
永琳「なるほどね。でも、そこの天邪鬼も一緒ね……」
正邪「ふん!」
ようやく回復した正邪ちゃん。元に戻ったら相変わらずツンケンしている。ボク的にはこころちゃんのためにも協力したいところなんだけど……。
永琳「でも、私はいいと思うわ」
ミナト「え?いいんですか?」
意外な答えだった。反対するかと思ったのに……。
永琳「ミナト君もここの生活に慣れて来たと思うし、これから先ずっと永遠亭にこもってばかりじゃいられないでしょ?それに、ミナト君だって一人の妖怪になったんだから、自分で出した答えなら私は何も言いません」
永琳お母さん……まるで、息子の成長を見守るお母さんみたいに思っちゃった。永琳さんに許可とったけど、鈴仙さんとてゐちゃん……それに姫様が特に反対するはずだけど……。
永琳「心配しなくていいわ。輝夜のことは任せて。それに命蓮寺でお世話になるなら心配無用ね。それほど遠くないし、いつでも帰ってきていいわよ。ホームステイでしょ?友達の家にお泊りするのと同じよ♪」
ミナト「……永琳さん……ありがとうございます!マミゾウさん、白蓮さん、明日の朝からお世話になりますが、いいでしょうか?」
聖「ありがとうございます。あの娘のためにここまでしてくれるなんて……感激です!」
白蓮さんもうっすらと瞳に涙を浮かべ喜んでいた。
マミゾウ「明日からよろしく頼むぞ。それと……正邪、お前さんそのまま逃げようと思うなよ。もし、逃げるなら……!」
正邪「チッ!わ、わかったよ……明日来てやるよ!」
明日から命蓮寺にホームステイか……楽しみだなぁ♪
・
・
・
輝夜「そう……その娘のためを思っての行動ね?」
ミナト「うん。姫様達に迷惑かけることになるけど、こころちゃんのこと放っておけなくて……」
鈴仙「迷惑だなんて思いません。寧ろ、誰かのためにだなんてカッコイイです!流石、
今、さらっと
てゐ「でも、あの天邪鬼と一緒なんでしょ?本当に大丈夫かな……」
永琳「大丈夫よ。命蓮寺の方々も監視してるし、それにそのこころちゃんは結構強いみたいだから、天邪鬼ごとき問題ないわ」
みんなそんなに心配してくれて申し訳ないけど、永琳さんが言ったように、友達の家にホームステイする感覚だと思うんだけれど……。
輝夜「……わかったわ。ミナトが決めたことなら私も何も言わない。でも、あなたが帰る場所はここなんだからね……」
ミナト「うん……ありがとう姫様!鈴仙さん!てゐちゃん!永琳さん!よし、早速準備しなくちゃ!」
明日に向けて準備を始めるのであった。
村紗「我が世の春が来たぁあああああああああ!!!」
一輪「もう夏よ」
ミナトが命蓮寺に泊まることになったことを知った変態が叫んでいた……。
命蓮寺編でございます。普通なら正邪が関わることなんてないと思いますが、ここは幻想郷ですよ?常識にとらわれてはいけないんです!
これからも意外な組み合わせがあるかと思いますが、ご了承を!