今回はキャラ崩壊してます。ご視聴注意です!
それでもいいじゃな~い♪という方は……。
本編どうぞ!
良い子のみんな、生きている間に誰か一人でも救った経験はあるだろうか?俺は第二の人生をここ、幻想卿で過ごすカッコイイ美男子の風山シンである。そんな俺が一人の女性を救ってしまった……救ってしまったのだ。目の前の光景に目をそむけたくなる……それは何故か……。
???「シンさんは私を助けてくれたよね?私嬉しかったよ。でも、私シンさんは多忙だから人里に行くこと我慢していたのに!会いに行くことが出来ないの我慢したのに!それでね今ねとてもご立腹なの。にとりもずるいずるいずるいずるいずるいずるいずるい!私だってシンさんと一緒に居たいのに!文も取材とか言ってシンさんに言い寄っているんでしょ!泥棒猫泥棒猫泥棒猫泥棒猫泥棒猫泥棒猫泥棒猫!シンさんって椛と一緒に暮らしているんでしょ?卑怯卑怯卑怯卑怯卑怯卑怯卑怯!私だってシンさんと一緒に暮らして一緒にご飯食べて一緒にお風呂入って一緒にベットで抱き合いたいのに!!」
にとり「雛っ!お、落ち着いてよぉ!!」
文「わ、私達はそんなんじゃありませんって!!」
雛「嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘よ!!シンさんの優しさに付け込んで手に入れようって思ってるんでしょ!絶対にダメ!ダメダメダメダメダメダメダメ!!シンさんに迷惑になることなんて私がさせないから!!!」
シン「(お前が一番迷惑だよー!!!)」
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事の発端は数日前……。
シン「結構登ったな」
妖怪の山に来ていた。椛の様子を文に報告するためにやってきていた。文とはたては今でも椛の事が心配で、俺にその様子を教えてくれるように頼まれた。だから、今日はそのために山を登っている。
シン「少し休憩するかな」
待ち合わせの時間までもう少しあった。丁度近くに川が流れていたので、涼みがてらよることにした。
川には魚が泳いでおり、水も透明で底まで見える。水を手ですくい、飲んでみるとこれがまたおいしいので料理をする時には、時々ここの水を使わせてもらうことがある。
シン「ぷぅは!やっぱりここの水はうまい――ん?」
川を挟んだ先にいたのは、頭にフリル付きのリボンをつけて、エメラルドグリーン色の髪、ゴスロリ風のドレスのような衣装を身に纏っている……彼女は 鍵山 雛 <厄をため込む程度の能力>で彼女が厄をため込んでいる場合に近づけば、人間も妖怪でも関係なしに不幸に会ってしまう。そして、自分自身は不幸になることはない。まさしく、悲劇のヒロインのような設定を持っているのである。
雛はこちらに気づいていないようで、川の
シン「(あれは雛ではないか!こんなところで会えるなんてラッキーだぜ!まだ雛には会っていなかったし、丁度いいや。能力なぞ関係ねぇ!誰も行かなきゃ誰が行く?俺が行く!!)」
そんなことを思いながら、そっと雛に近づいて脅かしてやろうと川を渡り、静かに彼女の傍に近寄る。
シン「(うっし!後半分の距離だ――ん?あれは……?)」
川の傍には崖があり、雛はそちら側から来たらしい……今にも崩れて落ちてきそうな岩が目に入った。グラグラと揺れて、少しの力が加わっただけで、落ちてきそうだった。
シン「(あぶねぇ岩だ……落ちて来たら大変だ。雛も近くにいるし、ここから離れてもらわないとな……」
そう思っていた矢先に運が悪いのか、地面が揺れた。地震だった。だが、大した揺れではない。軽く揺さぶられる振動だったが、それでも岩には十分だった。岩はバランスを崩し、落ちて来た。そして、シンは重大なことに気がついた。
シン「(まずいぞ!このままだと雛の上に直撃だ!!)」
はたまた運が悪く、岩が落ちて行く先には雛がいた。雛は佇んだまま動こうとしなかった。否、岩が落ちてきていることに気がついてなかったのだ。
シン「(ぐ!こうなったら……!)」
すぐさまスピードを活かして走り出した。スピードには自信があったために、すぐに雛の所にやってこれた。
シン「悪い!すぐ済むから捕まってろ!」
雛「きゃ!?だ、誰!?一体なにしてるの!?」
シン「話は後だ!飛ぶぞ!!」
雛「きゃぁああ!!」
ドシンッ!!
雛が居た場所に先ほどの岩が落ちて来た。間一髪のところで助けることに成功した。
シン「危なかったな……無事か?」
雛「あ、はい……」
雛はなんともなかった。よかった!ぺっちゃんことかになったらしゃれにならなかったぜ。とにかく無事でなによりだった。
雛「あ、あの……」
シン「ん?どうしたんだ?」
雛がそわそわしている。妙に落ち着きがない……何故だ?
雛「そ、その……重く……ないですか……?」
その言葉でようやく理解した。今、雛を誰もが憧れるお姫様抱っこしている。やったんだ!お姫様抱っこを!
シン「重いだなんてとんでもない。むしろ、軽すぎるくらいですよ。( ̄∇ ̄;)ハッハッハ」
雛「で、でも私に近づくとあなたに不幸が……!」
シン「それでも、美しいお嬢さんを見捨てるわけにはいかなかったんですよ(キラリン★)」
雛「/////」
俺はこの時、調子に乗ってしまっていた。雛を危機から救い出す偉業を成しえてしまったために天狗になっていた……この世界の幻想郷が俺が知っている幻想郷とは異なっていることを忘れて……。
雛を下ろし、服の乱れを直してあげる。近くで見るとやっぱり美しい……雛に近づいていけないなど知らん!こっちは近づきたいんだ!
雛「あの……助けていただいて……ありがとうございます……!」
シン「気にするな。俺が好きで助けただけだ――ん?」
雛を手で制した時に、にとりに頼んで作ってくれた河童産の腕時計の時刻が目に入った。待ち合わせの時間に近づいていたのだ。しまったと思い、雛には悪いが駆け足で向かうことになった。
雛「あっ!」
シン「悪い!この後用事があるんだ!次また会ったらお茶でもしようぜ雛!」
雛「どうして私の名前を……そ、そうだ!あなた!お名前だけでもお教えを……!!」
シン「俺は風山シン!人里で教師やってる者だ!じゃあな!雛!!」
そう言い残して急いで待ち合わせ場所に向かった。雛とはもう少しおしゃべりしたかったが、時間がないので仕方ない。
俺は彼女がお淑やかな女性だとこの時までは思っていた……。
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雛「はぁ……」
私は今、川の
そんな中でボ~っと佇んでいると、いきなり身体が浮いた。咄嗟のことで思考がパニックに!それも私は誰かに抱っこされていた。しかも、お姫様抱っこだった。私は今までで一度もお姫様抱っこされる経験などなかったし、これから先もないだろうと確信していた。しかし、今誰かにされていた。乱れる思考に翻弄されながらも、その誰かを視界に入れると……それは男性であった。見た目は妖怪で、珍しい光景だ。だが、そんなことよりもこの男性にお姫様抱っこされていたことに私自身がわけがわからなかった。
シン「悪い!すぐ済むから捕まってろ!」
雛「きゃ!?だ、誰!?一体なにしてるの!?」
シン「話は後だ!飛ぶぞ!!」
雛「きゃぁああ!!」
ドシンッ!!
大きな音がした方を見る……するとそこには岩が落ちていた。まさか、この方は私を助けてくれたのではないか……そう思ったのだった。
シン「危なかったな……無事か?」
雛「あ、はい……」
カッコイイ……目の前にイケメンの顔がある。そして、彼は私を助けてくれた……今の目の前の彼は王子様に見えた。
雛「そ、その……重く……ないですか……?」
恥ずかしいことを聞いてしまった。体重に自信があったが、もしも「重い」なんて言われたら死ねる覚悟はある……女性が男性を王子様抱っこしてあげないといけないのに、逆に女である私がされているんだもん……とても恥ずかしかった……。
シン「重いだなんてとんでもない。むしろ、軽すぎるくらいですよ。( ̄∇ ̄;)ハッハッハ」
雛「で、でも私に近づくとあなたに不幸が……!」
私は気になっていた。私に近づくと不幸な目に遭ってしまう。今日は厄を取り込み発散させた後だったので、それほど厄の影響は少なかった。それでも、不幸に遭わない保証はない。それでも彼はこう言った。
シン「それでも、美しいお嬢さんを見捨てるわけにはいかなかったんですよ(キラリン★)」
雛「/////」
まぶしい笑顔で美しいと言った。聞き間違えじゃない……この私を美しいと言ったのだ。理由はわからないけど、彼は嫌な顔をせず、私を見つめていた。心が跳ね上がる……こんな思いは初めてだった!
雛「あの……助けていただいて……ありがとうございます……!」
シン「気にするな。俺が好きで助けただけだ――ん?」
彼は自分の手に巻き付いている機械?のようなものを見ると慌てて駆けだした。
雛「あっ!」
シン「悪い!この後用事があるんだ!次また会ったらお茶でもしようぜ雛!」
雛「どうして私の名前を……そ、そうだ!あなた!お名前だけでもお教えを……!!」
シン「俺は風山シン!人里で教師やってる者だ!じゃあな!雛!!」
彼……シンさんは私の名前を知っていた。何故知っていたかは知らない……そんなことどうでもよかった。シンさん……素敵な名前、カッコイイ顔、優しくとても頼りになる方……素敵な方だった❤人里で教師をやっていると言っていた。人里は確か、女教師もいたはず……。
雛「女……」
シンさんは他の女と一緒にいる?シンさんが……他の……女と……!?
雛の周りからどす黒い
雛「シンさん……素敵な方……もう一度会いたい……!でも、人里に行けば、みんなに迷惑がかかる……でも……!」
どす黒い
雛「シンさん、助けたお礼を返していません……あなたと何も話をしていません……私はあなたともう一度会いたいんです……でも、会いに行けない……何なの……この気持ちは……!」
雛はすぐに友人達に会いに行った。彼のことを知りたくて……。
雛「シンさんシンさんシンさんシンさんシンさんシンさんシンさんシンさんシンさんシンさん!!あなたのことを全部知ってみせます!あなたの全てを!!!」
彼女が通った場所は悲惨な状態だったとか……。
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あれから雛は情報を仕入れていった。河童に、時には天狗に、秋の神様達に根掘り葉掘り聞きだしてシンに会えるチャンスを待った。雛は厄神なので、人里に入ることも許されていない。それ故に、待つしかなかったのだ。
そして、一つのチャンスを見つけた。今日、妖怪の山の射命丸文の所にシンが向かう情報を得た雛は厄が溢れていることも構わずに一直線に向かっていた。
雛「シンさんシンさんシンさんシンさんシンさんシンさんシンさんシンさんシンさんシンさんシンさんシンさんシンさんシンさんシンさんシンさんシンさんシンさんシンさんシンさんシンさんシンさんシンさんシンさんシンさんシンさんシンさんシンさんシンさんシンさん!!あなたにようやく会えます!待っていてください!!」
シンサンハワタシダケノモノ
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にとり「だから早く帰った方がいいって!」
にとりは他の河童から厄神の様子が変だと聞かされていた。とある河童は厄神が近づいて来て、シンのことを教えるように言われた。その河童は不幸にも頭にバールが落ちて、怪我をするといった事件があった。他にも同様に不幸な事件が多発していた。
それを聞いてにとりは一度、雛に会いに行ったが、にとりは危険を察知して逃げて来た。にとりが目にしたのは、流し雛の人形にシンの名を何度も何度もつぶやいて、目に光がない雛の姿を見た。そして、にとりはシンがこの山に来ることを聞いた。にとりは慌ててシンを人里に帰そうと文の自宅までやってきていたのだ。
シン「雛が?そんな様子はなかったけどな?」
にとり「いや!あれはヤバいって!何がヤバいかって?目を見たらわかるよ!あれは死んだ目より病んだ目だったよ!足が震えて逃げて来たぐらいだもん!」
文「シンさん……雛さんに何かしたんでしょ?」
シン「俺は雛が危ない目に遭いそうだったから助けたんだがな……」
にとり「とにかく!盟友はすぐにここから離れないと―「み~つけた♪」―ひゅい!!」
どす黒い
文「(あ……これは……)」
シン「(ガチのヤバい奴だこれ……)」
にとり「(だから言ったのに!!)」
シン達は目の前の存在に圧倒されてしまった。雛はシンに近づこうとするが、雛の目に異物が映る……友人のはずのにとりと文の姿が……。
雛「シンさん、にとりと文と一緒なの?どうして私とじゃなくにとりと文なの?それにここって文の自宅よね?
文「雛、シンさんには椛の様子を報告してもらうために呼んだんですよ。決してやましい事なんてしようとしていませんよ」
雛「……そうなの。にとりもそう?にとりはシンさんに随分とお世話になっているようね……その腕に巻いている機械もにとりが作ったんでしょ?いいわねぇ……シンさんと会える口実ができて……」
にとり「口実じゃないって―「嘘だ!!」――ひゅい!!」
雛「嘘だ嘘だ嘘だ!!シンさんはカッコ良くて優しくて私の王子さまよ!にとりも文もそんなシンさんを私から奪おうとするの?ねぇ……どうなの?早い者勝ちって卑怯よね……私は除け者なのね……私は誰からも近寄りがたい存在だもんね。私には近づきたくないものね。でも、私だって女なのよ?生きとし生きている命なのよ?シンさん私を見てくれたシンさんは私を助けえくれたシンさんは私を美しいって言ってくれたそんなシンさんを奪おうとするなんてダメよ!いけないわ!許さないわよ!!嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌――!!!」
シン「(しょんベン漏れそうぅう!!!!!)」
アイエエエ!?ヤンデレ!?ヤンデレナンデ!?この世界の雛ってヤンデレなのかよ!?椛も一時期ヤンデレったけど、こんなに狂気的を通り越して異常性丸出しの感じじゃなかったぞ!?マジでこえぇー!!目に光ないじゃん!笑みが笑顔を被ってるみたいに冷たすぎる表情してるぞ!!?
恐怖に支配されても雛は止まらない……否、止められない……。
雛「シンさんは私を助けてくれたよね?私嬉しかったよ。でも、私シンさんは多忙だから人里に行くこと我慢していたのに!会いに行くことが出来ないの我慢したのに!それでね今ねとてもご立腹なの。にとりもずるいずるいずるいずるいずるいずるいずるい!私だってシンさんと一緒に居たいのに!文も取材とか言ってシンさんに言い寄っているんでしょ!泥棒猫泥棒猫泥棒猫泥棒猫泥棒猫泥棒猫泥棒猫!シンさんって椛と一緒に暮らしているんでしょ?卑怯卑怯卑怯卑怯卑怯卑怯卑怯!私だってシンさんと一緒に暮らして一緒にご飯食べて一緒にお風呂入って一緒にベットで抱き合いたいのに!!」
にとり「雛っ!お、落ち着いてよぉ!!」
文「わ、私達はそんなんじゃありませんって!!」
雛「嘘嘘嘘嘘嘘嘘嘘よ!!シンさんの優しさに付け込んで手に入れようって思ってるんでしょ!絶対にダメ!ダメダメダメダメダメダメダメ!!シンさんに迷惑になることなんて私がさせないから!!!」
シン「(お前が一番迷惑だよー!!!)」
雛「シンさんシンさんシンさんシンさんシンさんシンさんシンさん会えたけどお邪魔虫がいる!シンさんシンさんシンさんシンさんシンさんどうしてにとりと文は私の邪魔するの?シンさんシンさんシンさんシンさんシンさんそんなに私から奪いたいの!?シンさんシンさんシンさんシンさんシンさん――――!!!」
シン「(ひぃいいい!!こわいー!!)」
雛「シンさん……今、お助けします。にとり、文……友達だと思っていたのに……ごめんね……」
にとり「雛!誤解だよ!!」
文「(これは本当にマズイことになりました!彼女の目を覚まさせてあげないと……!)」
悪霊「ミスフォーチュンズホイール」!!!
にとり「ひゅい!!」
文「くっ!!」
雛はにとりと文に向けて弾幕を放った。流石にこの状態でも威力は弾幕ごっこ用……のはず……とにかく雛を止めないと大変なことになる!
シン「雛!止めるんだ!!」
だが、雛に声は届かない。空で弾幕を避けるにとりと文を追いかけて行く。遠くで聞こえないのかもしれない。残念ながら俺は飛べないが、脚力はある。しかし、空を飛んでいる3人には届かないだろう……今の雛の周りは厄が憑りついている。近づくことはまずいだろう……どうするべきか!このままだと、にとりと文が……!
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椛「ふぅ……」
私は今、シンさんの自宅で整理整頓中、いらなくなったものを片付けていたところだ。
椛「よっと!これで、だいぶ片付いたかな」
我ながら綺麗にできたと思う。いらない物を外へ出しておこう。
椛「ん?あれは……」
椛「(妖怪の山の方……弾幕勝負か?一体誰が……?)」
私は目を凝らして、弾幕をやっている人物を確認する。そこには、私が良く知っている人物がいた。
椛「(にとり!?それと、射命丸……否、文様が弾幕勝負を……相手は……雛……か?)」
千里眼で戦っているのが、にとりと文様、それに雛であることがわかった。しかし、様子がおかしい。特に雛の様子が……雛を見て見ると周りからどす黒い
これは何かある……椛はそう考えた。そして、椛は知っている。妖怪の山には現在、シンが文に会いに行っているということを……。
椛「(近くにシンさんがいるはず!それに雛の様子も変だ!何か異常があったに違いないが……)」
椛は迷っていた。自分はシンさんにひどいことをして、天狗組織から脱退した。期限付きとはいえ、あそこに戻るにはそれなりの覚悟が必要だった。それに、仲間は私がしたことなど知らないだろう……私の罪を知れば、軽蔑されるだろう……正直怖い……仲間に会うのが……文様に会うのが……はたて様にもし会ったら……私は……。
椛「……どうすれば……」
チルノ「椛じゃん。どうしたの?顔暗いよ?」
椛「チルノ……それに大ちゃん……」
大妖精「こ、こんにちは……」
偶然通りかかったチルノと大ちゃんが心配そうにこちらを見る。こんなところを見られるなんて情けないなぁ……。
大妖精「あの、何か悩み事でしょうか?」
椛「そんなところだよ。気にしないでくれ」
チルノ「ダメだぞ!一人で悩んでいたら何も解決しないってシンが言ってぞ!」
椛「シンさんが……?」
大妖精「はい。悩んでいる人がいたら、一緒に解決してあげるのも最強になる秘訣だって言ってました」
チルノ「それで更にあたいは最強になるんだ!だから、椛の悩みをあたいが解決してやるんだ!!」
自身たっぷりに宣言する。<最強>チルノに教えるにはうってつけの言葉だった。
大妖精「私も微力ながらご協力します!あの……私達にできないことでも、お話してくれれば少しは楽になるかもしれませんよ?」
椛「それもシンさんが教えたのですか……?」
チルノ「そうだぞ!」
椛「(シンさん……子供の心わしづかみしているんですね。凄いですよあなたは……私は剣を振るうことしかできないのに……)」
椛は山を見る。
椛「(シンさんなら雛を止めるはずだ!!)」
椛は決心した。壁に掛けてあった剣と盾を持ちだした。
椛「ありがとう!チルノ!大ちゃん!私は決めたよ」
大妖精「悩みは解決したんですか?」
椛「ああ、つまらない悩みだった。二人共折角なのにごめんね……」
チルノ「椛が元気ならあたいはいいぞ!」
大妖精「何かわかりませんが、お気をつけてください」
椛「うん。それじゃ!」
椛は二人と別れ、妖怪の山へと向かった。
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<妖怪の山・上空>
にとり「ひゅい!!」
文「にとり!くっ!こうなれば……!」
竜巻「天孫降臨の道しるべ」!!!
文は雛に向けて放った……が、雛に届くことはなかった。
文「(やはりあの
雛の周りのどす黒い
文「雛!目を覚ましてください!誤解なんです!!」
雛「嘘よ!文はそう言ってシンさんの弱みを握り、自宅に連れ込んで〇〇〇するつもりね!!渡さない……渡さない渡さない渡さないわ!!シンさんを守るのは私よ!シンさんシンさんシンさんシンさんシンさんシンさんシンさんシンさんシンさんシンさんシンさんシンさんシンさんシンさんシンさんシンさんシンさんシンさんシンさんシンさんシンさん!待っていてください私が今お守りしますから終わったら一緒に散歩してご飯食べてそれからいろんなこといっぱいお話しましょう――!!」
呪詛のようにシンの名前を言いながら、シンへの思いを永遠に口にしていく雛の姿に文の表情も引きつる。文はいつも雛と一緒にいるわけではなかったが、それなりに取材したこともあったし、厄が薄いときはにとりと椛と共に語り合ったこともあった。しかし、今まで見たこともない雛がそこに存在していた。
文「(愛とは厄介なものですね……私も誰かを愛したいですが……今の雛のようにはなりたくありませんね……)」
雛「シンさんシンさんシンさんシンさんシンさんシンさんシンさん!早くお邪魔虫を蹴散らして私と一緒にいましょう!!」
文「(今の雛をシンさんに近づけさせるわけにはいきません!!)」
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シン「道は……こっちか!!」
俺は急いでいた。天狗の里に……今の俺じゃ、空も飛べないし、はっきり言って今の雛に勝てる見込みはない。文の提案で、天狗の里へ行き援軍を呼んでくる手はずとなった。それまで二人は時間稼ぎしてくれている……本当に悪い……早くこのことを伝えないと!!
急いで道なき道を走っていた……。
???「ちょいと待たんかい!勝手にうちの縄張りに入ってくるもんは誰だべ!!」
目の前に影が飛び出してきた。その影の主は手に大きな
坂田 ネムノ が立ちふさがった!
シン「ネムノ!?」
ネムノ「うちを知っとるんか?それに、お前さん男やな?しかも妖怪か!?これは珍しいもん見れただべ……うちは運がいい♪」
縄張りに入ってくることを嫌うネムノだが、男が入ってきたというなら話は別だ。機嫌が一気に良くなった。
ネムノ「どうじゃ?うちと一緒に山菜取りでもせんか?」
シン「変わったナンパの仕方だな……悪いが今急いでいるんだ。ここを通らせてもらう」
ネムノ「何をそんなに急いでいるんだべ?」
俺はネムノに事情を説明した。
ネムノ「そうなんだべか!シンとか言ったな。大変だったろ?怖い思いや苦しい思いをしたときはうちに会いに来、いい子いい子してあげるべ」
シン「(あれ?なんだろう……母さんかな?ネムノママか?なんだか心が澄んでいく感じするぞ)」
ネムノの母性にあてられて、浄化された気分になった。しかし、肝心なことを忘れてはいけない!
シン「ありがたいが、今はそれどころじゃないんだ。俺の友人達が危険なんだ!」
そう言って再び、道なき道を進んで行こうとしたときに、ネムノが再び立ちふさがった。
シン「おい!どいてくれよ!縄張りに勝手入ったのは悪かったから……」
ネムノ「いいんや、それは怒ってないんだべ」
シン「?じゃあ、なんだよ……?」
ネムノ「そっちは天狗の里とは反対方向だべ」
シン「……なん……だと……!?」
そう言われて初めて気が付いた……そういえば俺って天狗の里の場所知らねぇじゃん!肝心なことを忘れていた!あの時は文も俺も急いでいたし、目の前に
シン「しまった……一体どうしたら……」
文とにとりが今も時間稼ぎしているのに、俺はどうしたら……!!
ネムノ「心配せんでいいぞ。うちが連れて行ってやる」
シン「いいのか?天狗とは相容れないはずだったろ?」
ネムノ「シンが困っているんだべ?それに男に優しくせんといかんだべ。困っているもんを見捨てておくうちじゃないんよ?そのためなら、天狗とのつまらん関係なんぞ、気にせんよ」
俺の目の前には母がいた……そう勘違いしてしまうぐらいネムノから母性を感じてしまう。ネムノさんマジネムノママ!!
シン「頼む!天狗の里へ連れて行ってくれ!!」
ネムノ「任せてくんろ!!」
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はたて「見回りご苦労様です」
モブ鴉天狗A「はたてさんこそ、お仕事ご苦労様です」
すれ違い様に挨拶をする。私は今、仕事からようやく解放されたところだった。
天魔様の補佐であるためにその仕事量は多い。実質のナンバー2である私だが、みんな私とは気軽に接してくれている。初めのうちはみんな気を使っていたが、気を使われるのが嫌だった。みんなもわかってくれて、気軽に接してくれるようになった。
私は正直な話、時間があるときに
モブ白狼天狗A「はたて様!伝令です!」
はたて「何事なの?まさかこの前みたいに文の捏造記事によって被害者が訴えてきたなんてことないでしょうね……?」
文は昔からのライバルだ。私がまだただの天狗だった時からの知り合いだ。彼女は今の地位に就くことになっても態度を変えなかった。なんやかんやで、文とはいい仲だと思う。しかし、文の面倒な部分(記事ネタ捏造)のせいで、被害者が天狗の里へ訴えにくることがある。この前もそうだった。それもあり、警戒したのだが今回は違ったようだ。
モブ白狼天狗A「東の方角で弾幕勝負をしている者達を発見しました」
はたて「?それがどうしたのよ?」
弾幕勝負なら見飽きている。文と喧嘩したときなんか何度もやりあったのだから……しかし、弾幕勝負で伝令が動くことはないはず……一体どうしたというのか?
モブ白狼天狗「射命丸文様に河童の川城にとりが鍵山雛と弾幕勝負をしているのですが……目撃者によれば、鍵山雛は厄を辺り一面に振りまきながら戦っている模様!」
はたて「なんですって!?」
鍵山雛……厄をため込み、人間や私達妖怪に不幸を降りかからないようにしてくれているありがたい厄神様だ。しかし、そんな彼女が厄を振りまきながら戦うことなどあり得ないはず!しかも、文ににとりまでが雛と戦っているという情報……どうなっている!?
そんな時にもう一人の白狼天狗がやってきた。
モブ白狼天狗B「申し上げます!里の門前に風山シン殿と山姥のネムノ殿がいらしております!」
はたて「シン様とネムノさんが!?」
シン様が何故?それにネムノさんは私達天狗と不可侵条約を結んでいたはず……雛の件といい、とにかく何が起こっているのか確認しにいかないと!!
はたて「わかりました。私はシン様に会いに行きます。あなた達もついてきなさい」
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シン「はたて!待ってたぞ!」
白狼天狗と鴉天狗に囲まれたシンとネムノ。天狗達は男を見るのも数少ないので、どう対処しようかわからずに困っていた。不可侵条約を結んでいるはずのネムノも一緒にいたので、何がどうなっているのかわからなかった。
はたて「シン様にネムノさん……どういうことなんですか?」
シン「それはな……」
シンとネムノが天狗の里へやってきたのか……はたてはその真意を問いただした。はたては雛が置かれている状況をすぐ理解する。
はたて「……わかりました。私一人で、雛の元へ向かいます。みんなはもしもの時の里への防衛と周辺の妖怪達の非難をお願いします」
モブ白狼天狗C「はたて様一人では危険すぎます!」
鴉天狗B「私達も一緒に!」
白狼天狗達と鴉天狗達が名乗りを上げるが、はたては手で制す。そこには記者をやっているはたての姿ではなく、天狗達を従える者の風格が見て取れる。
はたて「大丈夫よ。私だって簡単にやられたりしない。それに、みんなに傷ついてほしくないし、雛とは時々交流があるの。ここは私に任せてくれないかしら……みんな、お願い……」
周りは静まり返った。鴉天狗だけでなく、白狼天狗にも頭を下げるはたての姿に何も言えなくなっていた。
シン「(天狗ナンバー2は伊達じゃなかったんだなぁ……)」
シンが感心していると、ネムノが前に出た。
ネムノ「大丈夫だよ。うちもついて行ってあげるべ!喧嘩はいかん。しっかり怒ってやらんといかんだべよ!同じ山に住む者同士じゃ。手を貸してあげるべ!」
はたて「ネムノさん……ありがとう……ございます」
シン「(ネムノママ……ホント頼りになるなぁ……)」
モブ鴉天狗C「わかりました!私達は里の防衛と周囲の避難はお任せを!!」
はたて「あなた達もありがとう……シン様、案内お願いします!」
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風神「風神木の葉隠れ」!!!
文が応戦する……しかし、現状はまるで変わらない……厄を引きはがしたと思えば、すぐに新たな厄が現れる。どれほどの厄をため込んでいたのだろうか……何度目だ?雛にこれほどの厄をためておけるのだろうか……?
文は焦っていた。時間稼ぎとはいえ、雛には攻撃が通じずこちらは逃げ回る始末。それに、にとりを担いでの戦いだ。にとりは先ほど雛の攻撃を受けてダウンしてしまった。にとりを放ってはおけず、飛ぶスピードを考慮しながら戦わなければならなかった。しかも、雛は厄をそこら中にまき散らしている。このままだと、妖怪の山が厄だらけに……!!
文「(シンさん!早く!もうこちらも持ちません!!)」
心の中で願っていた。援軍を連れてきてくれると……だが、現実は非常であった。
雛「文……よそ見しちゃ……死んじゃうわよ?」
文「ぐぅ!?」
背中に重い一撃が伝わってきた。雛の厄が巨大な拳のような形をしていた。まるで、命蓮寺の入道使いのように厄を操っていた。文は厄の拳に殴られたのだ。
文「ぐっ……うぅ……驚きました……あなたがこれほど強いだなんて……」
文は正直なところ舐めていた部分があった。雛は元々戦闘が得意ではないし、交戦的な性格でもない。しかし、愛を求める欲求が彼女を変えた……変えたというよりも、歪んだ……そっちの方が相応しいだろう。今の雛は鉄壁な防御に守られている。近づけば厄に呑まれ、弾幕は弾かれてしまう……予想以上の展開に文は苦戦を強いられることになったのだ。
雛「私は強くなったつもりはなかったの……でもね、シンさんを守らないとって思ったらドンドン力が湧いてくるの。シンさんに近づくドブネズミは私が追い払ってあげないとね♪」
光を失った目が笑う。文の背筋が凍るほど冷たくなっていく。
文「(雛をここまで変えてしまうだなんて……シンさん、あなたは本当に罪作りな方ですよ……)」
雛「ふふ♪そろそろ終わりにしましょ。私、シンさんの元に行かないといけないから……」
雛はスペルカードを取り出し宣言する。
悲運「大鐘婆の火」!!!
文は先ほど受けたダメージと疲労でスピードが落ちていた。文を取り囲む弾幕が徐々に近づいてくる。
文「(なんとかこれをかわして……!!?)」
しかし、文は動けなかった。いつの間にか、雛の厄が鞭のように文の足に絡まっており、文と雛は厄によって繋がっていた。
雛「終わりって言ったでしょ?逃げたらまたシンさんに虫がよってきちゃうからここで潰しておかないとね♪」
厄が身体に纏わりつく。足から上がっていき、しまいには文とにとりを拘束した。
文「しまった!!」
雛「ふふ♪バイバイ……虫さん♪」
二人に弾幕が放たれる。
文「(ここまでか……!)」
文は諦めて、目をつむった……。
狗符「レイビーズバイト」!!!
弾幕が相殺される……文は知っている……このスペルカードを使う主を!
文「椛!!」
文の前には椛が二人を守るように立っていた。
椛「文様……にとりは無事ですか?」
文「え、ええ……気を失っているだけ……椛はなぜここに?」
椛「仲間の危機に、黙っていることなんて私にはできませんでした」
文「……」
文には見えた。今の椛は以前の椛とは違う……これほど彼女の背中がたくましいと思ったことはない。覚悟を決めた者の姿を見たのだ。
椛「文様、雛の様子がおかしいのはなぜしょうか?」
文「それは……」
話そうとしたが、弾幕が飛んできた。椛は盾で弾幕を防ぐ。
雛「椛……ここに来たということは、シンさんを取り返そうとしに来たの?」
椛「言っている意味がわかりませんが、シンさんがこちらにやってきていることは知っている。雛、一体どうしたの?なぜ厄をまき散らす?」
雛「私はシンさんに近づく害虫を排除しようとしただけよ?それに……椛、あなたが羨ましいわ。だってシンさんと一緒に暮らしているんですもの……本当に羨ましいわ……!!」
雛「うらやましいうらやましいうらやましいうらやましいうらやましいうらやましいうらやましいうらやましいうらやましいうらやましいうらやましいうらやましいうらやましいうらやましいうらやましいうらやましいうらやましいうらやましいうらやましい!!椛もにとりも文もずるいずるいずるいずるいずるいずるいずるいずるいずるいずるいずるいずるいずるいずるいずるいずるいずるいずるいずるいずるいずるいずるいずるいずるい!!いいわね!!あなた達は私とは違い自由に会えるんですもの!!どうして私は厄神なんかに生まれてしまったの!?不公平よ!!あなた達だけシンさんの愛情を注がれるなんて!!シンさんは私だけのもの!!!誰にも渡さないわ!!!椛!あなたにも!!!」
まるで狂気を見ているかのようだった……今まで雛と一緒に話をしたりしたこともあった。しかし、今の彼女からはそんな様子は一欠けらも存在しなかった。
椛「……」
椛には他人ごとに思えなかった。まるで、あの時……シンさんを殺そうとしたあの自分と重ね合わさった。
椛「(あの時……私はもしかしたら今の雛みたいな状態だったのかな……)」
しかし、椛には雛が狂気に染まっている考えではなかった。好きな人ができたらこうなってしまうだろう……自分も一度体験したことだ。だから、雛の気持ちはわかる……でも!
椛「雛……あなたの気持ちはわかる!でも、私の仲間を!シンさんを困らせるのは許しません!私があなたを止めてみせる!!」
雛「椛……やってみなさいよ!!」
闘いの……幕開けだ!!
ヤンデレ回でした。すみません……うちの雛はこんなんです。
愛に目覚めた者の力は伊達じゃない(白目)
次回もヤンデレ続くよ~!