本編どうぞ!
椛「はぁああああああ!!!」
ガキンッ!!
雛「無駄よ。何度やれば気が済むの?」
巨大な拳となった厄が椛を薙ぎ払う。椛は盾で防御するが、力負けして吹き飛ばされる。
文「―椛!!」
地上でにとりを休ませていた文が叫ぶ……。
椛「ふん!」
吹き飛ばされた椛は体勢を整え、綺麗に着地する。椛にダメージは入っていない。
雛「いい加減にして!私はシンさんの元へ急がないといけないのに!」
椛「そうはいきません。今のあなたは危険です。元の雛に戻ってもらいます」
雛「元の?何を言っているの?私は何も変わっていないわ」
椛「……そうですね。今の雛も、雛の性格の一面なんでしょう……けれど、今の雛は見境なく敵を排除しようとしてる。仲間である私達も!」
雛「仲間……何を……!?」
雛は頭に痛みを感じた。わからないが、いけないことをしている……そんな感じがした……が、それもどうでもいいことに思えた。
雛「仲間ですって?私からシンさんを奪おうとするあなた達を仲間だなんて思わないわ!この泥棒猫……いいえ、泥棒鴉に泥棒河童と泥棒犬かしら」
椛「雛……止めてはくれないのですね……ならば、私だってあなたを傷つけても止めてみせます!これ以上の被害を出さないためにも!雛自身を救うためにも!!」
雛「椛――!!」
椛と雛がぶつかり合った!!
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シン「こっちだ!」
俺達は急いでいた。予想外に時間がかかってしまい、文とにとりは大丈夫だろうかと心配になっていた。それははたても同じだろう……時々上空で弾幕が飛び交っているのが見える。空を飛ぶのは危険なので、はたてとネムノは俺と同じく地上で走っていた。
はたて「シン様、もう近くですか!?」
シン「ああ!もう少しだ!」
ネムノ「山をこんなにして……こっ酷く叱ってやらないといけないんだべ!」
周りは厄の影響か、木々達にダメージの跡がみられる。周りの動物も妖怪達も逃げ出した後だったらしいので、ひとまずは安心だろう。
近くで音がする……もうすぐだ!!
少し開けた場所に出た。そこには気を失っているであろうにとりの姿とそばで流れ弾から守るように文がいた。
はたて「文!」
シン「お前ら無事だったか!!」
文「シンさん!それにはたて!ネムノさんも一緒ですか!?」
ネムノ「助っ人だべ。喧嘩する子を叱りに来たんだべよ」
文は意外な助っ人に驚いていたが、今はそれどころではない。文は空を見上げた。
シン「あれは……!」
はたて「椛!?」
空を見上げるとそこには椛の姿があった。椛はボロボロの姿だったが、一方の雛は何一つとして傷などついていなかった。
シン「厄が形を……雛はこんなことができたのか?」
文「彼女は厄をため込むだけであって、ある程度なら厄を操ることはできますが、あそこまで厄を操っているのは今まで見たことがありません……あまりの量の厄で力がパワーアップしているのでしょう」
シン「つまり
ネムノ「そんなことよりも、あのワンコもうボロボロだべ!」
椛の息は絶え絶えで、明らかな力量の差が見て取れた。
シン「椛、今助けに……「待ってください!」―なんだ?」
文「シンさん、今あなたがいけば、雛はあなたに見捨てられたと思ってしまうでしょう。今の彼女は判断ができない状態にあります。言わば暴走状態です。雛は増々暴走してしまうかもしれません」
シン「マジかよ……」
雛を助けたことで彼女がここまで病むとは俺も思っていなかった。だが、あそこで俺は雛を助けたことは間違っていなかったと思っている。雛には怪我などしてほしくなかったし、目の前で傷つくことなど放っておけなかったからだ。しかし、俺が原因であることに違いない……雛よ!何とかしてやらないと!!
シン「だが、こうなったのも俺が原因だ。雛を止めないと……!」
はたて「その役割は私がするわ。シン様は文とにとりをお願い!」
シン「はたて……!」
はたては飛び立った。雛と椛の元へ……。
文「私はまだ戦えます。シンさんとネムノさんはにとりをお願いします」
シン「文!俺には責任が……!」
文「大丈夫です。雛とは仲間なので……仲間のために駆けつけてくれた犬っころに教えられました。私だって天狗です。天狗は仲間思いないんですよ。ここで、仲間を見捨てるわけにはいきません!それに、シンさんには後で、責任をとってもらうので……♪」
文はそう言うとうぜぇ顔をして飛び立った。
シン「……飛べない自分が情けねぇ……」
ネムノ「悔やんでも今は仕方ないんだべ。それに、自分の責任だと思うなら、ちゃんと償うべきだ。今じゃなくてもいつかな」
シン「ネムノママ……」
ネムノ「うちはシンのおっかぁじゃないんだべよ!でも、必ずチャンスはやってくるもんだ。償えるチャンスが必ずだ!」
シン「チャンス……か……」
シン「(椛……今がお前の償いのチャンスか……)」
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椛「はぁ……はぁ……!」
雛「……本当にしつこい!そろそろ潰されなさいよ!」
椛「まだ……はぁ……仲間もためにも負けられない!」
椛は斬撃を放つ。しかし、それも厄に弾かれてしまった。
雛「無駄無駄無駄無駄無駄無駄!!何度やっても無駄なことよ!どうしてそこまで……!?」
椛「雛も仲間……これ以上罪を生み出さないために……雛を救うために!それにシンさんが教えてくれた……自分のペースで罪滅ぼしをしろと……仲間に迷惑をかけた罪……白狼天狗である私が自分自身の欲求でシンさんに迷惑かけた罪……そして、シンさんに良くしてもらった恩を返すために!それに、私と同じ過ちを犯そうとしている雛を決して私のようにさせないためにも負けられない!!」
雛「!!?」
雛は椛の尋常じゃない気迫に押されていた。そして、椛の言葉に体が反応する。自分は何をしているんだと……椛とは仲間なのになぜ戦っているのだと……。
雛「わ、わたしは……」
目に光が一瞬戻った……しかし、そこまでだった……再び雛の目から光が失われる。
雛「そう言って私からシンさんを奪うのね!このメス犬風情が!!」
厄が椛を襲う……!っかに思えたが、一陣の風が厄を吹き飛ばした!
はたて「椛!大丈夫?」
椛「……はたて……様!?」
はたて「私だけじゃないみたいね」
文「あやや……遅くなりましたね」
椛「文様!お体の方は!?」
文「ご安心を♪あれぐらいでくたばる射命丸文ではないですよ?」
いやらしい笑みを浮かべる。椛のそばに二人が並ぶ……椛はなぜ来たっと言った表情だ。
はたて「なぜ来たって顔してるわね?答えてあげる……それは!」
文「私達は仲間ですからね♪」
はたて「そういうことよ。私達3人でいつもみたいに馬鹿しましょうよ!」
椛「(はたて様……文様……!)」
椛の目から何かがこぼれた……椛の心で何かが燃えている……。
雛「3人集まったって無駄よ!シンさんは私だけのものよ!!」
椛「雛!私達は負けない!雛のためにも!シンさんのためにも!!」
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文「がはぁ!!」
はたて「きゃあ!!」
椛「文様!はたて様!!」
二人が吹き飛ばされた。吹き飛ばしたのは当然雛だった。3人で雛を止めようとしたのだが、雛は規格外の強さを持っていた。
シン「嘘だろ……雛ってあんなに強くなっているのか!?」
難易度でいえば、ルナティックだった。今の雛はそれほどの力を所有していたのだ。
シン「このままでは椛達が!!」
俺は居ても立っても居られなかった。俺は走りだそうとするが、ネムノが止める。
ネムノ「待つんだべ。今行っても邪魔になるだけだ」
シン「じゃあどうしろってんだ!?」
俺は焦っている。俺のせいでもあるし、椛達に危害が及ぶと想像すると……!
ネムノ「言ったろ?チャンスは必ず来るって……どんな強い相手でも倒せるチャンスがあるもんだべ」
シン「チャンス……今の雛にチャンスなんて……!」
ネムノ「信じるんだ。あの子達を……!」
シン「……」
俺は椛を見た……俺はチャンスを待つことにした。椛の目はまだ死んでいなかったから!
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椛「(どうする……あの厄を何とかしないといけないが、さっきから3人でやっているが、厄は消えない……勝つためには雛には眠ってもらうかしないとジリ貧だ……このままでは……!)」
雛「消えて……!」
椛「くっ!」
椛は雛の攻撃を避けて反撃する。当然だが、雛には届かない……しかし!
椛「!!?」
椛の目は
椛はそのことに気付いたが、すぐに横からの攻撃で吹き飛ばされた。咄嗟に身体を守ったが、剣と盾は砕けてそのまま飛ばされた。吹き飛ばされた場所にはシン達がいた。
シン「大丈夫か!?椛!!」
椛「……シンさん……」
ボロボロになった椛が俺を見つめる。
シン「悪い……雛がああなった原因は俺にあるんだ……」
椛「そう……ですか……安心しました」
シン「は?安心???」
椛がくすっと笑った。
椛「完璧に見えるあなたでも失敗してしまうことがあるだって思って……」
シン「俺は完璧なんかじゃないさ……椛の方がしっかりしてるし、強いし……それに失敗なんかじゃないさ。雛を助けたことは間違っていないって今でも思ってる」
椛「やっぱり優しいですね……あなたは……」
シン「椛の方が優しいさ。それにかわいいから満点だ」
椛「ふふ……そういうことにしておきますよ♪……シンさん、お願いがあります……」
シン「……なんだ?」
真剣な表情で椛はシンを見つめた。
椛「雛を攻撃したときに厄が雛を守ろうとします。その時に一瞬ですが、厄の間に隙間ができます。そこから雛に攻撃を当てるんです」
シン「ここからか!?無茶だ!タイミングがわからないし、狙いも定まらない!」
椛「私の千里眼で、正確なタイミングと位置を教えます!私はこんな状態なので、弾幕を打つ力があまりありません。ですが、シンさんならいけるはずです!」
シン「だが、俺の力じゃ雛を戦闘不能にすることなんて……
椛「倒す必要はありません。雛を眠らすかしてくれればいいだけです!」
シン「眠らすか……あ!」
自分の腕に巻き付いている物を見て思い出した。それはにとりが作ってくれた河童製の腕時計だった。俺はただの腕時計じゃ面白くないので、特殊なものをつけてくれとお願いしていた。
ネムノ「それはなんだべ?」
シン「時計型麻酔銃……伝説の探偵道具だ。これなら雛を眠らせることができるかも!」
某アニメのキャラを真似て作ってもらったんだ。こんなところで役に立つとは……ありがとう!バーロー君!!
椛「なら、それで雛を……!」
シン「ああ!椛、俺の傍によれ!」
椛「ええ!?ちょっと!!」
椛はシンに抱き寄せられ、シンの胸に寄り添う形でいる。シンの胸を背にしている椛は慌ててしまう。
椛「シ、シンさんなにを///」
シン「椛には悪いがこうした方が確実だ。椛は俺に指示してくれ!」
椛「……わ、わかりました!後は文様とはたて様に伝えないと!」
ネムノ「それならうちがしよう!にとりは安全な場所まで運んでおいたから安心だべ!」
シン「ネムノ助かる!」
ネムノは現在も戦っている文とはたての元へ向かった。
シン「椛……悪かった……雛と戦わせることになっちまって……」
椛「気にしないでください。私もあなたに会った時は雛と同じ感じでしたから……」
シン「椛……お前って本当に優しいな……」
椛「シンさんの方が優しいですよ。あの時の私を許してしまうなんて……」
シン「女性には優しくしろってのが、俺達の世界だったからな。それに、椛はいい奴だってわかってたしな」
そういってお互いに笑いあう……俺の胸に収まっている椛がとても愛おしく見えて仕方なかった……。
椛「!シンさん、向こうも準備できたようです。用意はいいですか!」
シン「ああ、いつでも!」
空にいた文とはたてがこちらをチラリと見る。そして二人は雛をかく乱し、注意は文とはたての二人に向いた。
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先ほどネムノさんが来て事の詳細を教えてくれた。私と文で雛の注意をこちらに向けさせる。
はたて「文!雛をこちらに釘付けにするわよ!」
文「わかりました!行きますよ!」
天狗得意の速さで雛を翻弄し始めた。
雛「ちょこまかと!!」
一瞬の隅を、私達はそれを見逃さなかった。
はたて「文!!」
文「いきますよ!!」
遠眼「天狗サイコグラフィ」!!!
竜巻「天孫降臨の道しるべ」!!!
二人の弾幕が雛に向かう!
雛「無駄って言ってるでしょ!!」
厄が雛を守ろうと動いた時だ!
プスッ!
雛「……あ……」
雛が最後に目にしたのは……。
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椛「シンさん、もう少し上です」
シン「こうか?」
椛「もう少し……そこです!そのままで固定してください」
標準を椛が的確に定め、後はタイミングだけだ。文とはたてが雛を翻弄する。
そしてその時が来た!
遠眼「天狗サイコグラフィ」!!!
竜巻「天孫降臨の道しるべ」!!!
弾幕から雛を守ろうと厄が動いた……椛の目はその一瞬を外さなかった!
椛「シンさん!今です!!」
シン「いっけぇええええ!!!」
プスッ!
小さな針が雛の首に刺さっていた……。
・
・
・
雛「うぅ……あれ?ここは……?」
にとり「雛!目が覚めたかい?」
雛「にとり?私はどうして……?」
シン「なんだ?覚えてないのか?」
雛「―あなたは!?」
目が覚めた雛がいたのは天狗の里のベットの上だった。
シン「ああ……説明するとだな……」
<かくかくしかじか>
俺達は雛に経緯を話した。
雛「う、うそ……私はなんてことを……!!」
雛は動揺した。自分の仕出かしてしまったことに……。
雛「私はみんなに……なんてことをしてしまったの!!」
にとり「雛……」
雛は泣き出してしまった。自分の友人であるにとりや文にも迷惑をかけただけじゃなく、天狗やそれ以外の者にも迷惑をかけた。それに耐えられなかったのだ。
シン「雛……これは俺にも責任がある。お前だけのせいじゃないんだ」
雛「で、でも……私……みんなにひどいこと言った……みんなを傷つけた……もう私なんていなくなっちゃえばいいんだわ!」
椛「バカ!そんなこと言うな!!」
雛「……椛……?」
椛の怒号が響いた。
椛「いなくなるなんて言うな!雛は一時的に感情が先走っただけだ!生きている者なら体験するものだ。それに今回は運良く誰も死者は出なかった。負傷者はいるが、重大な怪我じゃない。損害もあるが、雛がいなくなったら誰が不幸を集めるんだ?私達は雛に感謝しているんだぞ。いつも私達や人間達に不幸が降りかからないようにしてくれる雛がいるから、私達が安心していられるんだぞ?」
雛「で、でも……」
椛「みんな雛を許してくれたんだ。日ごろ世話になってるからってね。それに、今回はシンさんにも責任があるんだから、雛もいなくなるなんて言わないでくれ。私達は仲間でしょ?」
雛「仲間……」
雛は周りを見る。そこには、椛、にとり、文、はたて、ネムノ、シンがいた。誰もが雛のことを恨んでいなかった。
雛「みんな……あり……がとう……!」
にとり「もう……涙拭きなよ」
ネムノ「起きたらみっちり叱ってやろうと思ったんだが、ワンコに取られてしまっただべ」
椛「ワンコじゃありません!白狼天狗です!」
ネムノ「どっちも一緒だべ」
椛「違います!!」
耳と尻尾を逆立てて抗議するワンコが吠えている。
はたて「椛、ありがとうね。あなたのおかげで雛も私達も救われたわ」
椛「/////」
椛ははたてにお礼を言われて喜んでいる。耳と尻尾が揺れているからわかりやすい。
はたて「それでね、椛……私達の所に帰ってこない?」
椛「それって……!」
文「はたてったら、椛のことが心配でシンさんを使って、椛の様子を探っていたんですよ♪」
はたて「ちょ!それは文も同じじゃない!「椛大丈夫かな~落ち込んでいないかな~」って言ってたでしょ!」
文「あやや!!そればらします!?感動ぶち壊しですよ!?」
天狗二人の口論が始まってしまったが、椛はそんな二人を見れてよかった……私はまたこの二人と共に歩むことができるのだと……そして椛は心に決めた。
椛「シンさん……私、戻ります。今までありがとうございました!」
シン「いいさ。俺だって椛が戻れるよう協力したつもりだ。よかったな」
椛「ええ……あの……シンさん、その、私……///」
シン「どうしたんだ?」
椛「……いや、なんでもありません!」
シン「なんだそりゃ?」
俺はなんだと思ったが、椛は笑顔だったので、何も言わなかった。
ネムノ「シンよ、責任取るとか言ったけど、取ってくれるんだべか?」
シン「ああ、男に二言はない」
文「あやや?言いましたよ聞きましたよ!実はもうその責任をとってもらう手筈は済んでいるんですよ」
シン「な!?」
にとり「手筈ってなんのこと?」
はたて「迷惑をかけた私達に、天狗のみんな、それに雛にも全員分奢るって言うね♪」
全員分……俺が一人で?……うそ~ん……まぁ、金ならないことはないが……。
文「それも男であるシンさんも同席で宴会ですよ!天魔様なんて張り切っちゃって今頃は宴会場で待ちくたびれているはずですよ!」
シン「なに!?今からなのか!?」
はたて「当然ですね。シン様は優しいですから大丈夫ですよね?」
シン「ぐぬぬ……仕方ねぇ……わかった。全員分奢ってやるよ!」
にとり「おお!流石盟友!」
ネムノ「いい男だべ!今度うちで採れた山菜を持って行ってやるだべ!」
雛「あの……私は……」
恐縮する雛に俺は近寄って声をかける。
シン「みんな許してくれたんだ。だったら、これから雛は雛にしかできないことで罪滅ぼしをしていけばいいだろ?」
雛「罪滅ぼし……」
雛は俺の手を握る……そこには優しい顔が、真っすぐシンを見つめる雛の顔があった。
雛「私、みんなに迷惑かけた分、不幸にさせないよう今度こそ頑張ります。それで、その……困った時はまた助けてくれますか……?」
シン「ああ、もちろんさ!」
雛「……シンさん……!」
雛「(シンさんは優しいお方……!やっぱり私は……)」
ワタシガシアワセニシテアゲナクチャワタシガシアワセニシテアゲナクチャワタシガシアワセニシテアゲナクチャワタシガシアワセニシテアゲナクチャワタシガシアワセニシテアゲナクチャワタシガシアワセニシテアゲナクチャワタシガシアワセニシテアゲナクチャワタシガシアワセニシテアゲナクチャワタシガシアワセニシテアゲナクチャワタシガシアワセニシテアゲナクチャワタシガシアワセニシテアゲナクチャワタシガシアワセニシテアゲナクチャ
ワタシガシアワセニシテアゲナクチャ
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シン「うぅ……トイレトイレ……」
宴会は夜まで続き、俺達は天狗の里で泊まることになった。宴会では天狗の長である天魔もいて、そこら中からアプローチされて大変だった……。
それからようやく解放されて、丁度これから寝ようとしたところだった。
シン「トイレ……ん?椛?」
椛「シンさん……」
曲がり角には椛いた。お酒のせいか顔が少し赤い……んんん?椛って宴会で酒なんて飲んでたか?曖昧な記憶を頼ったが、思い出す限りでは酒を飲んでいるところは見なかった。なら、夏の暑さのせいか?
シン「どうした椛?こんな夜更けに?」
椛「今までシンさんにはお世話してもらって本当にありがとうございます!本当なら女である私がお世話しないといけないのに……」
シン「気にするなよ。俺は椛と一緒で楽しかったぜ」
椛「私もです。それに……私、正式に白狼隊に戻ることになりました」
シン「おめでとう!これでもう安心だな!」
椛「はい!」
椛は嬉しそうに返事をした。すると椛が身体をもじもじしながら何か言いたそうにしていた……。
椛「あの……それとシンさんに大事な伝えたいことがあって来ました」
シン「大事な伝えたいこと?」
椛は深呼吸を何度かすると……。
椛「私……シンさんのことが……好きです!友達としてではなく……異性として!」
シン「……は?」
衝撃だった。まさか椛からの告白……LIKEではなく、LOVEの方だった。これには俺も棒立ちしてしまった。
椛「あなたの気持ちは知っています。しかし、どうしてもあなたに伝えたかったんです。あなたは私を救ってくれた……私を本気で心配してくれた……私はあなたといるのが楽しかった……」
シン「椛……」
椛「でも、私だって諦めてません。私は白狼天狗……獣です。シンさんを襲っちゃうぐらいわけないですよ♪」
かわいい牙を見せて「ガオー♪」なんて笑顔で言われた……鼻血出そう……!
椛「だから、私もシンさんに振り向いてもらえるよう頑張ります!叶う叶わない関係なしに……伝えたいことはそれだけです。夜遅く申し訳ありませんでした……」
シン「椛……頭を下げないでく―「ん❤」―!?」
俺の唇は塞がれていた……椛の唇で……!
暖かく触れているだけで優しい感触が、ゆっくりと唇同士が離れる……唇が離れるとき、椛の舌から粘液の糸が引いていた。
椛「言いましたよね♪襲っちゃうぐらいわけないですよって♪唇……奪っちゃいました❤」
シン「……」
唖然とある俺を尻目に椛は去ろうとするが、不意に振り返り……。
椛「私、他のみんなには負けないですから♪」
そう言って去って行った……。
シン「……」
どれぐらい経っただろうか……ようやく俺は我に返った。
シン「……椛」
シン「あんなの卑怯だぜ……」
その夜は興奮して眠れなかった……。
獣娘にガオー♪されたい!何故ヤンデレや獣娘は見ているだけで、癒されるのだろうか……そう思いません?