ロマンチックあげるよ   作:akiko

1 / 2
初期ドラコンボールの歌はロマンチックあげるよも、摩訶不思議アドベンチャーも両方好きです。


前編

地球という惑星で、悟空、ベジータと知り合ってから月日は流れ、ブロリーはチライ、レモと共に惑星バンパで穏やかな日々を過ごしていた。

 

悟空がカプセルにして持ってきてくれた、「農園キット」というものを使って、バンパに小さな農場をつくった。

その自分達の小さな農園で、野菜や果物を育てるのが最近の三人の楽しみだ。

荒れた気候のバンパでも農作物が育てられるように考慮して、悟空は農園キットと一緒に物凄く頑丈なつくりのビニールハウスもカプセルにして持ってきてくれた。

 

育った野菜を三人で手分けして収穫していく。

チライは色鮮やかなパプリカを籠にたくさん入れて、ジャガイモを掘っているブロリーのそばに来た。

「ブロリー、そっちのできはどう?」

「たくさんとれたぞ。チライ」

ブロリーは汗を拭いながら、笑ってチライを見た。

ブロリーの傍らには、山積みになったジャガイモがあった。

「すごいね!」

チライもブロリーにつられて、思わず笑ってしまう。

荒れた気候と土地のバンパでも、こんな時間をもてるのは、なんとなく幸せだ。

ブロリーは、農作物の収穫をするのが好きだ。

土の匂いや、その感触、その中で育つ、命の形に触れるのが、心地良いからだ。

ブロリーとチライの元に、ホウレン草の収穫を終えたレモもやってきた。

三人は収穫した、たくさんの野菜を抱えて住居に戻った。

 

 

その日の夕食は、日中にたくさん採れた野菜をつかってシチューをつくった。

ブロリーはかなりの大食いなので、チライとレモとは別の専用鍋でブロリー用のも煮込んだ。

夕食を食べながら、レモが話を切り出した。

「ブロリー、チライ、すまんが明日から1週間程、留守にする」

「えっ、なんで!?」

「故郷の星の古い友人から、連絡があってな。長いこと、故郷には帰ってないし、しばし、里帰りだな」

レモはそう言うと、ポリポリ顔を掻いた。

「へぇ。故郷ってどんな星なの?」

チライは好奇心に瞳を輝かせて、レモに質問した。

「…どんな。って言われてもなぁ…普通の惑星だな。うん。惑星フリーザのように、物凄く発達した文明があるわけでもなく…この、バンパ程、未開発というわけでもない…」

「ふーん」

「まあ、そういうわけだから、お二人さん、留守を頼んだよ」

レモがブロリーとチライに視線をおくると、ブロリーは少し落ち込んだ様子で俯いた。

「すぐ、帰ってくるっていうんだから、そんな顔するんじゃないよ。ブロリー、あたしはここに残るんだし」

チライは、励ますようにブロリーの肩を叩いた。

「そうそう。すぐに帰ってくる。土産になんか、美味いもんでも買ってこよう」

「本当ー!?楽しみ!」

レモの言葉に、チライは明るく笑った。

 

もし、ブロリーが乱暴で横暴な性格なら年頃のチライと二人で留守番させるなど、決してできないが、ブロリーの性格ならチライと二人にしても、大丈夫だろう。

レモはそう判断して、しばし、里帰りをすると決めたのだった。

 

辺境の惑星、バンパで二人で過ごすことになった、ブロリーとチライ。

どこかアンバランスな、二人に果たしてロマンチックは訪れるのか、訪れないのか…

それは、今はわからない。

 

レモが翌朝に、故郷の惑星へ飛び立つと、ブロリーは母犬とはぐれた仔犬のように落胆していた。

空の遥か遠くへ消えていった、宇宙船。

とても寂しそうに空を見上げるブロリーに、チライは声をかけた。

「そんな顔、しないの!すぐ帰ってくるってんだし、元気出しな。ブロリーがそんなだと、こっちも調子狂うし…」

「ご、ごめん」

プンプン怒るチライを見て、ブロリーはますます、しょんぼりと肩をおとした。

「だからさー、そんな落ち込まないでよ。さっ、今日も野菜の収穫あるし、元気出して、頑張ろ!」

ずんずんとビニールハウスに向かって、歩き始めたチライの後ろにブロリーは背中を小さく丸めて、とぼとぼ続いた。

その日の夕食では、ブロリーは何度もため息をついていて、チライを困らせた。

(はあー。もう、勘弁して〜)

いつも三人で生活しているせいか、レモが一人、抜けただけで空気や雰囲気が変わってどっと疲れてしまう。

落ち込んでいるブロリーのことは、気がかりなのだが

それ以上に疲れてしまい、チライは夕食と入浴後、早々に自室へ行き、眠り始めた。

 




後編へ続く
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。