優しい提督さんと優しい秘書艦の愛宕さん   作:ていん?が〜

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大分前に艦これやらなくなったので
今どんなキャラが出てくるか分かりません。


第2話「タバコに火ぃつけろっつってんだろうがよぉ!」

「えっ?さっき提督と愛宕が倉庫で喧嘩してたですって?やあねぇ〜、あの2人に限ってそんなことあるわけないじゃないの〜!もしかして練習の疲れが残ってたりする?」

 

「えっ、あ……そう、ですね…気のせいかもしれません」

 

ドックの中で、私は陸奥さんにさっき見た光景を話しましたが、当然信じてもらえません。かくいう私も未だに信じられません。

優しくてカッコいい提督さんと同じく優しくて綺麗な愛宕さんが汚い言葉で罵り合い、殴り合う寸前だったなんて冗談もいいとこです。

 

(やっぱり疲れてるかもしれません……食堂でご飯を食べたら早く寝ましょう)

 

そう思いながらドックから出て、脱衣所に上がりました。

 

 

 

「ヨーソロ〜〜☆☆」

 

「ひゃっ!?」

 

脱衣所の扉を開けた目の前に愛宕さんが満面の笑みで立っていました。

意表をつかれた私は思わず変な声が出てしまいました。

 

「あっ、ごめんなさい大和ちゃん!驚かせちゃって」

 

「い、いえ……」

 

「あれ、愛宕もドックに入るの?」

 

「ん〜ん、私はもう入ったわ。ちょっと大和ちゃんに用があってね」

 

確かに脱衣所なのに愛宕さんは服を脱いでいません。だけど私に用とは何でしょう…?

 

「大和ちゃんこの後、時間ある?」

 

「は、はい、大丈夫です!」

 

「ありがとっ☆じゃあ服着たら私の部屋まで来てね♪」

 

それだけ言うと愛宕さんは脱衣所から出ました。

あっという間の出来事にポカン、となっていると横から陸奥さんが

 

「もしかして喧嘩するとこ見られたから口封じだったりして〜」

 

と、笑いながら茶化してきました。ま、まぁ、流石にそんなことあるわけがないですよね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「愛宕さーん、大和です」

 

愛宕さんの部屋のドアをノックして呼びかけました。

するとすぐにドアが開き、愛宕さんが姿を現します。

 

「いらっしゃ〜い、さっ、入って入って♪」

 

愛宕さんに促され部屋に入ると、愛宕さんのイメージ通りの女の子らしい部屋でした。

あぁ、やっぱりさっき見た光景は幻覚か何かだったんですね。

 

「愛宕さん、私に何の用ですか?」

 

「ん~とねぇ、大和ちゃんに少し聞きたいことがあるの~」

 

そう言って部屋の鍵を閉める愛宕さん。えっ、何で鍵を閉める必要が…?

 

「はい、何でし「テメエさっき見たろ?」……はい?」

 

今、愛宕さん何を言ったのですか…?テメエ…?いやいやまさか愛宕さんの口からそんな汚い言葉が出るわけ…………

 

「倉庫の中でのことを見たのか見てねえのかはっきりしろやボケがっ!!!!」

 

「ひぃっ!!?」

 

聞き間違いじゃなかった…。般若のような顔で佇む愛宕さんを見てこれが現実なのだと強制認識させられました。

 

「見…見ましたぁ………」

 

あまりの怖さに声が震えてきます。こんなに怒鳴られたことなんて初めてです。漫画で見た『ヤクザ』がピッタリ当てはまる怖さです。

 

「ほ~ん……で、誰かに言ってねえだろうな?」

 

「だ、誰って………あっ」

 

マ、マズいです…ドックで陸奥さんに話してしまいました…。

 

「……誰に言った?」

 

「む…陸奥さんでひゅ……」

 

声が震えるだけでなくまたまた噛んでしまいました。嘘をついたら酷い目にあわされるような気がしてなりません……

 

「陸奥ねぇ~~……まぁ、奴なら後のフォローでなんとかなるか。過ぎたことは仕方無ぇし」

 

そう言いながらクマのぬいぐるみに手を突っ込んだと思えば中からタバコの箱を取り出し、一本咥える愛宕さん。

ファンシーなクマちゃんにそんなものが埋め込まれてることを知ったら駆逐艦の子たちが泣いちゃいますよぉ……

 

「オイ」

 

「は、はい…なんです「タバコに火ぃつけろっつってんだろうがよぉ!耳クソつまってんのかぁ!!」ひいいっ!!!」

 

鬼のような形相でライターを地面に叩きつける愛宕さん。すぐさまライターを拾ってタバコに火をつけます。うぅ…煙が臭いですぅ……

 

「はぁ~……やっぱラークに限るわぁ」

 

満面の笑みで煙を吐く愛宕さん。私の中の愛宕さんのイメージが崩れる音が聞こえます。

 

「で、分かってるだろうがこのこと言ったらタダじゃおかねぇゾ?ただでさえ鎮守府ではかったるい演技で通してんだ。部屋も演技のイメージで固めてるからおちおちタバコも吸えねえ」

 

「あ…あの……愛宕さんは提督さんと仲が悪いのですか……?」

 

「仲が悪いだぁ~~!?」

 

「ひいいっ!?」

 

そう言った途端、持ってたタバコの箱を握りつぶす愛宕さん。浮かんでる青筋の数も尋常ではありません。

 

「世界で一番死んでほしいに決まってんだろうがぁ!あーあー!セクハラでもして大本営から死刑にでもされねえかなぁ!!」

 

クマちゃんの顔をアイアンクローで絞めつける愛宕さん。あぁ…目が飛び出てるクマちゃんがかわいそうです……

 

「………あっ、ところでよぉ…おめえ名前なんつうんだ?」

 

「えっ……大和ですが………」

 

「本名はなんだっつってんだよ!!脳みその代わりに赤味噌でもつまってんのかテメエはよぉ!!!」

 

「甘神!!甘神ここあですっ!!!」

 

なんでこんなことさせられてるのでしょうか…?涙が出てきます……

 

「ブッ……ここあだぁ…?」

 

ニヤニヤと下品に笑う愛宕さん。そんな顔は見たくありませんでした。

 

「お前おもしれーな、気に入ったわ。※バンホーテンちゃんよぉ」

※世界で初めてココアパウダーを開発した食品メーカー

「えっ…バン……えっ?」

 

「……文句あんのかテメエ」

 

「い、いえっ!ありません!!」

 

「まっ、明日から楽しくやろうや、バンホーテンちゃん♪」

 

ケタケタ笑いながら肩に手を回してくる愛宕さん。

あぁ…1週間前の私に言いたいです。

私は今、この鎮守府に配属されて心の底から後悔してる、と……




愛宕さんが嫌いなわけではありません。
愛宕さんはパンパカパンで可愛いです。

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