語り合っている。
今日は凛々子のリハビリ調整の日だ。
李衣紗も定期検査で脳波を取りに
同じ病院を訪れていた。
「凛々子さん、聞いてもいい?」
「ん?なに?いいよ」
「あのさ、人を好きになると
わからなくなってくることってある?」
「んー。それは、相手の想いかな?」
「うん。本当に私のことを好きなのかな?
って、思っちゃうことがある。
もしかして、自分の勘違いだったのかな?とか」
「ふふふ・・・そうねえ。日本人は
言葉に出して『愛してる』とか、あまり
言わないものねえ。
きっと心のどこかで感じ取ってはいても
不安になってしまうことがある。
自分の一方的な思い込みなんじゃないのかなとかね。
そうじゃない?」
「うん。そうなの。圭太はすごくいい人で
やさしくて・・・
私だけに特別じゃないのかなって思っちゃう」
「はたからみていたら、何言ってんの!って
感じなんだけどなー。
でもね、りぃちゃんの気持ちもわかるよ。
相手が好きすぎて見えなくなるのね。
人間の心って難しいよね」
「そうなの。私の想いが迷惑なんじゃないのかな。
とか
圭太が試合とかで忙しいのはわかるけど
連絡こないと、忘れちゃったのかなとか」
「りぃちゃんは、相手を束縛しないし
待ってあげられる子だけど、やっぱり女子と男子の
時間差って、なかなか難しいのよね。
恋時間の流れ方が違うというか
想いが深くなればなるほど、男子は慎重になるというか・・・」
「慎重?どうして?」
「んー。相手を大切に思うがあまり、なにかしようとすると
躊躇しちゃうみたいだよ。
私の先輩夫婦がそうだった。
まだ告白する前だけど、奥さんがアクティブな人で、
どんどんアプローチするんだけど
相手は戸惑って固まっちゃうのね。
すると奥さんは意気消沈。撃沈。
嫌われたと思って、あきらめようとする。
それをみていた、二人の共通の友達が
業を煮やして男子の方に詰め寄ったのね。
そしたら、男子はいろいろ考えていて。
あーでもないこーでもないって。
そしたら、友達がそれじゃ相手に伝わらないだろ
とりあえず相手と会話しろよ
ってね。言ってあげたの。それから、会うようになって
最初は、男子がうまく話せなかったみたいだけど
その様子をみて、女子の方がくみ取ってあげるようになって
無理して話さなくていいよ。
一緒にいてくれるだけで、隣であなたの表情をみているだけで
想いを感じられるからって
そしてゴールインしたのね。
そばにいれば、鼓動が感じられるでしょ。
りぃちゃんもきっとそうで、隣にいれば
圭太の想いも感じ取れるんだろうけど
今、そばにいないから、不安になるんだね」
「凛々子さん・・・その通りかもしれない。
圭太がなにもいってくれなくても、そばにいたら
私はそれで安心するの。
でも、顔もみれないし、声もきけないと
悲しくてさびしくてむなしくて
でも、連絡したら迷惑だろうしって思うと
なんにもできないの」
「りぃちゃん。りぃちゃんのそんなところも
圭太は大好きなんだよ。大事にしたいって思ってるよ。
心配しないで、圭太のことを待ってあげて。
私が一番わかるから。二人のこと」
「凛々子さん、ありがとう。話きいてくれて。
わかってくれる人がいるだけで
心強いね。
わたし、これからも圭太を信じて
がんばっていくね。本当にありがとう」
「ま、あいつも不器用なやつだけどさ
いいやつだから。みんなで応援しようね」
「うん。みんなの進路が決まって、別々になっても
またみんなで会いたい!」
「そうだね。私がしきってあげるよ。
時々、同級会しようね」
「ありがとう!急に元気でてきちゃった!
いっぱい勉強して、りっぱな看護師さんになる!」
「りぃちゃんなら、よい看護師さんになれるよ!」
二人は、レストランに置かれた桜色の
グラスをみつめながら、ゆったりとした時間を過ごした。
ほんの一時、嵐の前の静けさ。
凛々子は李衣紗を波乱から守ってあげられるのだろうか。
遅れましたが、明けましておめでとうございます。
今日は初売りに行きました。
お菓子を買おうと思ったんですが、すっかり忘れてしまい・・・
なにやってんだ新年・・・・
今年もよろしくお願いしますm(__)m