あっという間に晴れて
おさんぽ日和となりました
さて、今日のお話は・・・
圭太と璃乃と凛々子はコンビニで買った
栗大福を頬張りながら
公園のベンチで談笑していた。
せんせいさよおなら
みなさんさよおなら
わざとおしりをつきだすように
不自然に挨拶する男子
公園から見える小学校の
おわりの会の様子をみながら
圭太は自分の小さかった頃と教室の小学生を重ねていた。
「あの頃はよく、くれさんさんちゃんのまね
してたよなあ、オレ」
空を見上げながら圭太がつぶやく。
「あれ、マネなんだ?圭太オリジナルだとおもったよ」
凛々子はクスクス笑った。
「あんなあ!おれより、璃乃のほうがやばかったんだかんな。
今でこそ、こいつ、なんか俺より身長たかいけど」
圭太はなぜか動揺しているようだ。
「璃乃りんはさあ、ほんとキャラ変したよね~
李衣りぃは変わらないけど」
凛々子の言葉に璃乃が反応する。
「凛々ちゃん、私の黒歴史を掘り起こさないでくれる?
過去の私は闇に葬り去ったんだから」
璃乃はほっぺたをふくらませて、凛々子にすり寄りながら
話をつづけた。
「みんなも知ってると思うけど、わたしさあ
小さい時カザフスタンにいたじゃん?
だからさ、日本語が微妙によくわかんなくて
ニュアンスとかイミフだったりして
それでからかわれたり、やな子なんか
わざと難しい日本語で言ってきたり」
祖父がロシア人である璃乃は
就学前までカザフスタンで生活していたため
日本語の習得が一般の子供より遅く
不自由な思いをしていた。
「だから、李衣紗に嫉妬したりしてたんだろ?」
歯に衣着せぬ圭太の発言に璃乃が意外な反応をみせた。
「そうだね。顔も言葉もきれいでやさしい李衣紗に
私、ものすごくジェラってたんだわ。
そのときは自分の感情がわからなくて
李衣紗と仲良しなのに、ときどき
モヤモヤするのはなんでだろうって
すごくやだった」
璃乃の正直な思いを受け止めようとする圭太。
「おまえさあ、自分のことわかってねえなって
オレずっと思ってたぜ。
足はまっすぐで人形みてーになげーし、
李衣紗とはタイプちげぇけど、美人だし
なにそんなに李衣紗にイラってんだ?って」
圭太の言葉に心動かされる璃乃。
「そんな風にちゃんと私のこと
気にしてくれる男子がいたなんてさ
思いもしなかった。みんな李衣紗のことが
すきだから、あたしなんてって思ってた」
「わたしも圭太と同じこと思ってたよ。
でも、あのときの璃乃りんになに言っても
きっと届かないだろうなって思ってた。
ただ、璃乃りんは賢い子だから、いつか
気づく日がくるだろうなって信じていたよ」
凛々子は璃乃の手の甲に自分の手のひらを載せて
温めるように握った。
「おい!ソーシャルディスタンス!
さわっちゃだめだろ!」
圭太の叫びに笑いながら璃乃が言う。
「あたし看護師ですけどなにか?」
凛々子と璃乃に軽く嫉妬しているのが
バレないようにごまかそうとする圭太。
「看護師だろうが医者だろうが
なんちゃらの不養生とかって
忘れたりするだろ?オレが思い出させて
やってんだよ。
仕事中じゃねえし」
「はいはい。圭太も璃乃りんも
成長しましたね。私は嬉しくて
涙があふれておりますよ」
もうすっかり大人になった圭太と璃乃を交互に見ながら
凛々子は満面の笑みで栗大福をコーヒーでのどに流し込んだ。
悪いことのあとには
良いことがある
ピンチがチャンス
きっとこの長い苦難を乗り越えると
良いことがくる!
ということを信じていきます
ウィルスに
あーんぱーんち!!!