当然! 正位置ィ!   作:ウボァー

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23番目のアルカナ? そんなもの、ウチ(ジョジョ)には無いよ……


当然! 正位置ィ!

「貴様……その『能力』はッ! まさかッ!」

 

 

 ……どうしてこうなったんだっけ??

 

 

 友達になろうとか言ってきた黄色い不審者を見た友人がゲロ吐いた。

 で、その不審者が髪の毛をウジュウジュさせて友人に寄って来たからこいつはヤベェと抱えてトンズラし……おっも! 見た目からして分かってたけど筋肉すごいなコイツ! ゲーマー凄いなぁおい! ……あれ、これ俺の筋力じゃ運べなくね? と気付く。

 俺がわたわたしてるのを見た変態、勝ち誇ったような笑み。

 ……慌てるな、俺には切り札がある。それを使えば何とかなる。なる、はず。…………なるといいなあ。

 

 

「――《アルカナフォースXXI-THE WORLD》」

 

 

 メカメカしいこの見た目で天使とかお前嘘やろってビジュアルのモンスター。すんごい気分悪そうな友人を乗せてもぐらつく様子はない。流石の攻撃力3100。

 それを見て「ほう……」と呟いた変態の隣にイエロームキムキハートマンが特殊召喚……からのダイレクトアタック! 右ストレートでぶっとばすという決意を感じる!

 攻撃めっちゃ早い! 見切れはするけど俺の速度が足りない! これは避けられない! くらったら死ぬ!

 

 

 ――カン☆コーン! そこで俺は、相手の拳に当たる寸前「当然正位置ィ!」を発動! この効果でずっと俺のターンだぜ! yeah!

 ……とはいかない。あらまビックリ〜した変態、時の止まった世界で目を見開いてる。抵抗はあるみたいだけど動けてる。

 

 

 ――数秒。ほんの数秒だけだが、距離は取れた。

 

 

 ……で、冒頭に戻るわけです、ハイ。敵意マシマシになった変態。これ二人共五体満足でホテル戻れない気がプンプンする。間違いなく、俺らのどっちかが死ぬ。……いや、あいつの狙いは俺だ。この殺気は俺に向けてだけ放たれている。

 でさー、呼吸を整えて、落ち着いて確認したんだけどさ? 変態、どこからどう見てもDIOですありがとうございました。

 

 ……あああやっぱりエジプト来るんじゃなかったチクショウ!

 

 

 

 

 

 

 ――6歳のある朝、俺はふと思った。この顔なんか見覚えがあるなあ、と。

 薄い灰色のひし形みたいな前髪、生え際は青、そしてなんと言っても女子も羨むロングな紺。驚きの三色ですよ奥さん。VRAINSでよく言われてた三つ、その波がまさかここまで来ていたとは思いもしませんでしたよハハハ。

 

 

 …………アッこれ斎王琢磨やんけ!!!!!!

 

 

 どういうことだ! まるで意味がわからんぞ! 俺はどうすればいい!? 答えろ! 答えろルドガー!

 突然ししゃしょしぇいされた前世の記憶、それを6歳児の脳で処理できると思うか? A.無理。訳が分からなくなって泣いた。なお父さんと母さんは突然泣き出した俺を抱きしめてあやしてくれた。いやー体温って素晴らしいね。俺はすぐ寝た。

 

 起きてすぐに絶望した。だってあの斎王だぞ? 持って生まれた能力のせいで幼少期に迫害され、自分を救える可能性を持つエド拾ってマネージャーなってからーの破滅の光に乗っ取られて光の結社とか作って最終的にレーザー衛星ソーラで世界滅ぼしにかかるんだぞ?

 どうすりゃいいんだと悩んだ。斎王はジュウダァイ……の成長に必要なボスだったから。で、あれ? ってなった。

 

 

 ……あれれーおかしいぞー? この世界海馬コーポレーションが無いぞー? それよりも何よりもデュエルモンスターズ自体無いぞー?

 

 

 ……イリアステル、過去改変成功したんですか? なんかスッキリしないけどやったーボスやらなくていいんだわーい、で当時の俺は終わっていた。――この時『スピードワゴン財団』の存在に気付いていれば、数年後の未来はもうちょっとぐらい変わっていたはずだ。多分。

 

 

 で、数年後。あれはそう、ドロー練習していた時の事だった……。ごめん嘘、適当にトランプで遊んでた時。

 ショットガンシャッフル(はカードを痛めるぜ!)の練習中。……あれ? おかしいなカードがもう一山ある、家にあるトランプはこの一つだけなのに、と手に取った。見た。

 なんとそこにはアルカナフォースデッキが!! これなんてシャイニングドロー?

 

 アルカナフォースの回し方とかわからん。そっとカードを纏めて視界に入らない場所に置いて……消えた……だと……!? それと同時に現れた無数の気配。背中がぞわぞわする。決心した俺は勢いよく振り向いた。

 

 

 ――そこにはアルカナフォース達がいて、俺を見下ろしてた。

 

 

 俺は泡吹いて気絶した。そんな俺を見たネオニュー父さんと母さんは救急車を呼んだ。病院で診てもらってその日に家に帰ってこれたのは良かった。それは良かった。家に戻ってから問題が出てきた。

 

 

 アルカナフォースの! 圧が!! 凄い!!!!

 

 

 まあまあの数いる、デカイ、生き物感無い。感情のこもってなさそうな目で見下ろしてくる。正直怖……あーっおやめくださいお客様! 光の結界で目をチカチカさせるのはおやめくださいお客様!

 心の中で謝罪すると、分かれば良し……と思ったかは分からないが、とにかくそんな感じでスゥーっと消えた。

 

 ……一体全体何なのコイツら。この世界デュエルモンスターズがないから誰かとデュエルすることもできないし。何よりカードとモンスターの姿、他人には見えていないっぽいし。となるとコレはカードの精霊……とは違う気がするんだよなあ。正体が何なのかは考えてもわからんと頭の隅に追いやった。

 

 ……アルカナフォース、斎王琢磨……タロット。当たるかどうか分からんが、やってみっかなあ? と何となくで始めてみたタロット占い。適当に選んだクラスメイト二、三人の今日の運勢を占ってみたら当たりすぎて引かれた。自分の才能が怖い。その所為で学校内ではそこそこの有名人になってしまいました。

 まあね? 斎王だからね? 何となく予想はしてたよ? でもここまで当たるとは思わないじゃん普通? ……だからって皆、漢字テストで出る問題を占わせないでください。勉強してください。あとおまえ、鉛筆サイコロ作ってーってそれもう占い関係ないよね?

 

 

 

「――あ、あの! すいません!」

 

 

 昼休み。俺の席の周りにワイワイガヤガヤ集まってきたクラスメイトの壁を超えて届いたその声の主は、勇気を出して隣のクラスから来た赤髪の少年だった。

 

「そ、その……たくま君はだれですか?」

 

 わーわー騒いでいるクラスメイトに断りを入れてから離れ、「僕が斎王琢磨だ」と歩み出て……え、キャラが違う? いいじゃんかこのぐらい。表面上だけでもいい子ぶったっていいじゃん。

 

 不思議な力がある同い年の少年。それがもしかしたら自分の悩みを解決してくれるかもしれない――そんな一縷の希望をかけてやって来たのだという。だれも信じてくれない、荒唐無稽な話らしいから人が少ない場所へと移動して、そこで相談に乗ろうと廊下を歩いている、のだが……。

 

「ねえ、君の隣にいるそれがその……悩み?」

 

 最初から気になってたんだけど、出しっぱでいいのかなソレ。アルカナフォース達は何かある時以外出てこないんだけど。

 

「……っ見える、の?」

 

「? 見えるよ。緑色で紐みたいにほどけてて……」

 

 特徴を説明すると少年は突然わんわん泣き出した。初めて自分と同じ見える人に出会えた嬉しさからだろう。少年が泣き止むのを待って、ハンカチでぐしょぐしょになった顔を拭いて、俺のアルカナフォース達を見てまた泣いて。この見た目でビックリしたのかと思えば「違う」だそうで。

 見えるだけじゃなくて同じモノを持っている人がいて、自分は一人ぼっちじゃないと安心したんだそうだ。……とかしてたら午後からの授業には遅刻した。

 

 あ、そうそう。少年の名前は「花京院典明」だという。ふーん。ふーーん……?

 

 

 …………ジョジョの奇妙な冒険じゃねーーか!!!!!!

 

 

 こうして花京院典明が真の友人と思える人第一号、それが俺になったという訳だ。チャンチャン。

 

 

 

 ――え? DIOからは逃げられたのかって?

 

 花京院が僕を置いて君だけでも無事で帰れ……とか言い出したから友人を放っておけるかと言い返して頑張って逃げたよ。

 結局逃げきれずに花京院は肉の芽入れられたけどな!! 俺? 俺はギリギリ死ななかった。自分の血で真っ赤っかに染まった制服と共に、エジプトの路地裏を這いずっていたところでアヴドゥルさんに救われた。今はアヴドゥルさんの仕事場の二階で何があったのか説明タイムに突入中だ。

 

「……そうか、君もDIOに……」

 

 《アルカナフォースXIV-TEMPERANCE》――戦闘ダメージを0にする手札誘発即時効果がなければ即死だった……。腹パン(貫通)のダメージを軽減することでギリギリ首の皮一枚繋がった。

 あっタロットの暗示? いえいえ名付けは大丈夫です本当に。なー『アルカナフォース』。この(ヴィジョン)なら名前はもうコレしかないよね。

 

「っ! ……成る程、そのスタンドと君の占い師としての才能……DIOが狙う訳だ」

 

 複数の姿と能力を持つスタンド。そして的中率ほぼ100%のタロット占い。アヴドゥルさんも認める腕前って相当なもんだよねコレ。

 

「君が生きていると知ったらDIOは今度こそ、確実に始末しようとするだろう。肉の芽を埋め込まれた者はDIOの命令に従う。君の友と殺しあう可能性も考えられる。そして……肉の芽を摘出する方法は……無い。……酷なことを言うが、友人は死を待つ運命にある。……それでも、我々と共に闘う覚悟はあるか?」

 

 DIOに襲われた時点で俺に平和は訪れないことぐらい分かっている。ここがどうしようもなく現実だと理解している。

 

「それが運命だと言うのならば、壊すまで。救ってみせます……絶対に」

 

 俺の決意表明を聞いたアヴドゥルさんはジョースターさんへと連絡、そこから財団経由でDIOの手下に追跡されないように日本への飛行機を手配してくれた。それと花京院の家族に典明誘拐の件を伝えて捜索願いも出してくれたそうです。ありがてぇ……本当にありがてぇ……。

 

 

 

「――とまあ、そんな経緯で知り合ったんですよ」

 

 アヴドゥルさんに連れられて空条家。詳しい説明はジョセフさんにしていなかったとのことで、俺の口から話す事になったわけだ。俺の能力をDIOが敵視している、というのを聞いたジョセフさんは顎に手を当てて考え込んでる。

 ……これもしかしたらDIOとの最終決戦前に時を止める能力バレする? 花京院が最期のメッセージ残さなくても良くなる? となれば全員生存するにはヴァニラ・アイスをなんとかすれば良くなる? これっていい方向に進んでるの、か? と俺も悩みだして――、

 

 

 

「花京院ーーーー!?」

 

 スタプラのオラオララッシュでズタボロにされた友人と再会して大パニックになるまで、そう時間はかからなかった。




何? 全体的に雑すぎないかって? うるせぇ書きたいところだけ書いたらこうなったんだよ!
そういやアニメでエドは法皇のカードだとかなんとか。覚えてる人いるのかはたして。
アニメ版花京院は声帯デュエリストでしたね。ブックス!

Q.妹の美寿知は?
A.書いてる途中で思い出したけど放り込む隙間なかった。非力な私を許してくれ……
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