ラブライブリスタートシリーズ エンジェルパーティータイム   作:しゅみタロス

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巧「今回から3年生組が登場だ。いよいよ物語が加速していくぞ。」
善子「ヨハネの堕天使目録もメンバーが増えてきたわね。フフフ」
巧「ただの錠前付きのメモ帳じゃねーか」

善子「それでは、私たちの神話を始めましょう」


第7話 キングダム・ワルツの夜

公園の大樹の上、ゴールデンウィークの中で陸は静かに昼寝をしていた。

ただ陸は心に引っ掛かる果南の話に納得できずにいた。

 

それはあの日の夜の事……

 

果南「私にとってスクールアイドルは大切な物を失ったきっかけなの?」

陸「え?それって……」

 

 

 

果南「昔ね、私は友達の小原鞠莉と黒澤ダイヤと3人で学校の為にスクールアイドルを立ち上げた。少しづつ練習重ねて自分で歌もダンスも作って、勿論楽しいとは思ってた。でも……」

 

陸の身体を悪い感覚が支配する。果南は陸に対して最悪の出来事を伝えた。

 

果南「私ね、鞠莉とステージのリハーサルでぶつかって、鞠莉の足にケガを負わせたの。その後病院に運ばれて、ただ私は泣く事しか出来なかった。ステージも中止になって私は逃げるように家で家業のダイビングショップをやってるの。あれ以来ダイヤとも鞠莉とも連絡すら取ってないから、もう、私は皆の下へ帰れないなって」

 

陸は果南のバックボーンに触れた事で自分自身の愚かさを知った。

自分や千歌の行っている事が果南のかつての引き裂かれた出来事の傀儡だと。

 

陸「本当に、それでいいのか?」

果南「恨まれてるなら、私はそれでいい。私の失敗だから」

 

陸「最悪だ……これでいいって知ってるのに、なんで俺、助けようとしているんだ?」

 

陸はポケットからミントタブレットを取り出し、口に投げ込んだ。

 

陸「俺にどうしろって言うんだよ、あ~落ち着かねえ~!!」

ジュンヤ「お困りの様だね、なにかあったかい?」

陸「こっちの事情だ、ジュンヤであっても話す事は出来ない」

 

するとジュンヤはその感覚に違和感を覚えていた。唇に手を当てて小言を言い始める。

 

ジュンヤ「あの感じから考えるに曜ちゃんから聞いた話と一致している訳じゃ無さそうだ。他に何か隠し事が……」

 

事の真相を知るため、ジュンヤは提案をした。

 

ジュンヤ「陸、果南ちゃんから聞いた話、全部僕に聞かせてくれないか?」

陸「いや、それは出来……」

ジュンヤ「何か重大な物を感じているんだ。誰にも話さない、僕だけに教えてくれ!!」

 

陸は仕方なくジュンヤにのみ果南の過去を打ち明けた。

 

ジュンヤ「なるほど、つまり果南ちゃんは過去に友達を傷つけて学校に来れなくなったのか。穏やかな話ではないね」

陸「その原因となったのがスクールアイドル。こんな話、千歌や皆には話せそうにないな。いわば会話のブラックボックス」

 

陸は割りばしで水飴を練りつつ今の自分の心境を伝えた。

 

陸「俺、どうすればいいのかなって、本当は関わるべきじゃないと思うから無視しようとしたけど、明らかに俺、関わろうとしてる。何でだろうな」

 

陸は白くなった水飴を口に咥える。ジュンヤ真剣に陸に尋ねた。

 

ジュンヤ「陸はさ、昔から人を助けようとして逃げない事は自分もわかってる。陸はそうやって無茶してばっかだったのを考えると、……

 

本当は助けたいんじゃないの、逃げようなんて考えてない、そうだよね?」

 

ジュンヤに言われて初めて気づく、陸は困ってる人をほっとけない。

それを思い出した陸は頭を手に当てた。

 

陸「まさか、ジュンヤに気づかされるなんてな、俺は……

 

姉さんを助けようと思う。そして、果南もその友達も、スクールアイドルになってもらう。絶対に、このままでいいなんて言わせない」

 

目に力の入った事を確認したジュンヤは陸にこう伝える。

 

ジュンヤ「僕も力になる、スクールアイドルの皆や黒猫団に協力してもらおう」

 

陸「頼んだぞ、ジュンヤ」

 

陸達はスタジオ二階の会議室に黒猫団とスクールアイドル部を集めて作戦を立て始めた。

そしてこれがある一つのシナリオが完成し、ジュンヤたちの案で完成したが‥‥‥

 

ジュンヤ「一つ考えたのが無理に僕たちが関わるべきじゃない、果南ちゃんにスクールアイドルの楽しさと自分から未来を変える希望を持たせるべきだ」

仁乃介「つまり、俺達は果南を促すと同時に後は果南の姉貴に委ねる訳か」

ジュンヤ「そこで、この作戦の基礎となるある人物を呼び出した」

 

ジュンヤは指を鳴らすと扉から一人の高校生がやってきた。

 

曜「ええええええええ!!」

ジュンヤ「皆はもうご存じだと思う。彼は黒猫団の三皇帝の一人……」

???「野上アラタです、動画の方ではダンスを中心に活躍しています」

ジュンヤ「今回は彼に協力を仰いだ、彼は夜の間はディスコに通い詰めてるからね」

梨子「ディスコかあ、行った事無いなあ」

ジュンヤ「彼には果南ちゃんとディスコを楽しみつつ、交渉をしてもらう。頼んだよ、アラタ君」

アラタ「お役に立てれば、嬉しいです」

 

数日後、夜七時

 

果南「お待たせ、陸君」

陸「すまないな、こんな時間に」

果南「だって、あの黒猫団のアラタ君に会えるって聞いたから」

陸「もう少しで来ると思うよ、今頃予約が終わったと思うから」

 

すると書店二階からアラタがエレベーターで降りてきた。

 

アラタ「やあ、初めましてだね。果南さん」

果南「動画、見させてもらってます。今夜はよろしくお願いします」

陸「じゃあ、行こうか。今夜はお楽しみだぜ」

 

3人は書店2階のディスコへと向かって行った。

 

多くの大人や学生たちがダンスに興じてる光景の中でアラタは一つ提案をした。

 

アラタ「果南さん、左のステージ30分くらい貸し切りできるから僕と踊ってみない?」

果南「え……」

 

果南は少し思考が固まった。人混みで踊るのではなく、一つのステージの上。自分の失敗が過り、果南は断ろうとした。だが……

 

陸「一つやってみなよ、俺は見たいと思う」

 

アラタと果南はステージに上がる。

多くのギャラリーが見守る中で、果南は逃げたい衝動に駆られていた。

そして、アラタは果南にある事を伝える。

 

アラタ「ここで逃げたら、君はギャラリーの中にいる大切な人の想いをないがしろにすることになる。自分の思うがまま、踊ればいい」

 

果南はとりあえず、自分のダンスパフォーマンスを披露する事に専念した。

 

そしてステージに上がり、音楽がスタートする。

果南は音楽に乗り、自分自身のかつて抱いていた感覚を取り戻していく。

アラタもそれに応えるように果南のダンスにカバーアレンジのビートボックスとダンスを乗せていく。

そしてパフォーマンスが終わると、大勢のギャラリーの歓声が沸き上がった。

その中で陸は果南に駆け寄り、果南にある事を聞く。

 

陸「頑張ったな、でも何故、それだけのダンスが出来るのに逃げてたんだ?」

 

無言の果南に陸はある事実を突きつけた。

 

陸「今日のダンスを通じて、姉さんは十分償ったよ」

果南「え、どういう事……」

陸「振り返れば、もう受け入れられてるよ」

 

そして果南の後ろには……

 

 

かつての友達が笑顔で立っていた。

 

必死で目を逸らそうとする果南にダイヤと鞠莉は声をかける。

 

鞠莉「もう、逃げなくていいのよ。果南の気持ち、もう分かってるから」

ダイヤ「もう一人で抱え込まないでください。苦しむ必要なんてありません」

 

果南は二人の言葉が真実か尋ねる。

 

果南「本当に、許してくれるの?」

鞠莉「本当だよ、苦しかったよね?だから、果南も泣いて……いいんだよ……」

 

3人は泣きながら身を寄せ合い、また、3人の友達になれた。

 

その様子を見た、陸とアラタの横には……

 

陸「協力感謝するよ。ルビィ、梨子」

ルビィ「結構、危ない交渉だったよ」

 

顔が真っ青のルビィはオレンジジュースを口にする。

 

梨子「こっちも引っ張り出す為に凄く苦労したよ、しかも今回の出来事で黒猫団との関係も明るみになった」

 

そして物語は、更なる高みを目指すことになる。

 

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