ラブライブリスタートシリーズ エンジェルパーティータイム   作:しゅみタロス

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第13話 夢への序曲

ラブライブ予選会場

 

仁乃介「いよいよだな」

カガリ「しっかり応援しよう、きっと皆の力になるはずだから」

陸「……」

集「カメラが使えないのが不満か?陸」

陸「そういうのじゃなくて……」

 

会場入り前 自販機コーナーにて

 

陸「本番前に俺を呼び出して、なんかあったのか?」

 

陸はドクペの缶を開けるつつ話を聞く。

 

千歌「この後のパーティーの話についてなんだけど……」

 

黒猫団とアクアのメンバーは予選後に東京のホテルでパーティーをする約束をしていた。

今回わざわざホテルの予約と同時にジュンヤが予約してくれていた。

 

千歌「パーティーの席、陸君と二人きりじゃ……ダメかな……」

 

陸「え?それって……」

 

千歌「い、い、いや、深い意味じゃなくて、お守りのお礼とか今夜ぐらい陸君と……何言ってんだろう。私……」

陸「まあ、深くは考えないでおくよ。千歌、今夜は……」

 

去りゆきざまに陸は千歌の耳元で囁いた。

 

陸「退屈させるなよ」

千歌「!!」

 

少し誤解を招きかねないが陸はそう言うつもりで言ったわけではない。

だが千歌の頭の中で無意識にいかがわしい妄想が広がっていく。

 

千歌「それって、今夜私は陸君と……」

曜「うわー乙女だわー純粋な乙女だわー」(棒読み)

千歌「そ、そう言うのじゃないからーーーーーーーーー!!」

 

少し弄られた感が否めないがとりあえず回想ををしている間にアクアの番が回ってきた。

 

ステージに立つアクアとそれを静かに見守る黒猫団と観客。

そして楽曲は、恋になりたいアクアリウム

 

水のエフェクトと一体化するダンス。

歌声とそれぞれのアピールが観客を盛り上げる。

それと同時に応えるようにペンライトを振る黒猫団。

次第に会場を覆う歓声とアクアの歌声はボルテージを上げてゆき、最後に七色の光と共に見事パフォーマンスをこなして見せた。

観客を多くがアクアに声を送り、陸も満足気に呟く。

 

陸「見事だったな、良い物を見せてもらった」

 

その後予選は本戦入り10組中の4位と言う記録で本戦に出場することになった。これ以上に無い記録でスタートする事になった。

 

DDS本社

心咲「今年もラブライブは強豪ぞろいだな。その中でも注目すべきは今回が初出場のアクア。彼女たちはどこまで進めるかな?」

赤峰「君のプロデュースで出場してる彼女たちに悪いと思わないか?そもそも注目すべきスクールアイドルは彼女たちだというのに」

心咲「無名のスクールアイドルほど目が行くものはありませんよ。何故なら自分がそういう人間だったから」

赤峰「全く、腹の底が読めないね。それもまた王様らしいというか……」

心咲「果たして俺の育て上げたスクールアイドル、セイントスノーを超える逸材は誰なのか、楽しみだ」

 

ホテルの食堂にて

 

陸「流石は東京、料理のグレードも段違いだな」

 

フルコース料理を嗜みつつノンシュガーのジンジャーエールをグラスに注ぐ。

 

千歌「ねえ、今日の私、アイドルに見えた?」

陸「勿論だよ、凄く可愛かった」

 

お互い視線を逸らし、顔を赤く染めて無言になる。

 

鞠莉「あら?とてもホットで素敵な関係デスね~」

花丸「甘い空気の元凶はこのリア充爆発しろコンビだったずら」

陸「誤解があるが俺は別にそう言うのじゃ……」

果南「じゃあ、陸君は何故ライブ後に千歌のアイドル衣装何枚も撮ってたのかな?」

 

果南が二人を見つめてニヤニヤしているため、ジンジャーエールを飲み干して断言した。

 

陸「間違っても俺はまだそういうの早いと思ってるんだ。だから余りじらすなよ」

善子「見える!!」

巧「おい、急にどうした?」

善子「見えるのよ、陸の本心。あれは鋼鉄の鎧でガードしつつ、その中に純粋なクリスタルを隠している。間違いなく素直になれない男のスイートハート!!」

巧「それ通じるの俺だけだぞ。後お前の顔から嫌な空気を感じるんだが……」

ジュンヤ「皆、他人の恋愛見るのは面白いと思うけどくれぐれも足を突っ込みすぎないようにしてよ。陸はこういうの一番デリケートなんだからね」

 

全員が空気を読んで二人を面白がるのをやめた。

胸を撫で下ろす陸は千歌に誘いを入れる。

 

陸「このホテルの食堂近くに良いジェラート屋見つけたんだけど、一緒にどうかな?奢るよ」

千歌「いいの!!行く行く!!」

 

そして部屋に戻る前にジェラートを購入し口にしている中で千歌に陸は問いかけた。

 

千歌「なあ、千歌。今日鞠莉たちにからかわれてふと思ったんだけど……」

千歌「何?」

陸「千歌は誰か好きな人とかいたりするのか?」

???「ブフォ!!」

 

ジェラートを吹きだしたのは黒パーカーとツインテールにまとめた善子だった。案の定鞠莉から司令を受けて盗聴と録音をしていた。

 

善子「それ、ストレートに言う男がどこにいるのよ!!」

 

善子の存在を気づかぬまま二人は会話を進める。

 

陸「ごめん、急にこんな無茶な質問して……」

千歌「……」

 

千歌の心拍数が急激に上がると同時に千歌はこう呟く。

 

千歌「私みたいな人でも守ってくれる人、それって多分……もう昔から近くにいたと思うんだ。陸君も一番分かってるはずだと思う。でも好きかどうかは曖昧なんだ。友達としてなら……」

 

すると千歌の顔は最早赤みを帯びている他に目から少し涙も出ている。

事に気づいた陸は頭を抱えて呟く。

 

陸「ごめん、お前の気持ちはまだ分からないけど言葉を残しておく。俺みたいなのとは多分助けられる前に凄く苦労するぞ。そう言う男は覚悟決まってから手を出せよ。全く……」

 

そう言ってジェラートのコーンを飲み込み、陸は部屋へと戻った。

 

その様子を見て千歌は笑顔で呟く。

 

千歌「必ず、私のモノにしてあげるから。陸君……」

 

盗聴器をしまい、善子は無言でジェラート屋を去っていった。

 

そして、物語は新たなるページへと向かいつつあった。

 




しゅみタロス「シーズン1はこれで終わりです。どうもありがとうございました。」
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