がんばれアイバー:俺がハンターになった理由 作:姉の犬
昔話をしてあげる
犬が本作を書き始めた頃の話よ
犬は書き手を救いたいと思ってた
だからこのスペースを使って替え歌で檄を飛ばした
でもその後に、運営の規約から邪魔物が現れた
犬が作ろうとする作品を壊してしまう物
犬は困惑した
投稿当時は引用しなければセーフだったのにって
でも犬は、規約を遵守したかった
だから、先に替え歌を取り下げて、消すことにした
そいつは『歌詞使用のガイドライン』って呼ばれてるらしいわ
アカウントを黒く焼き尽くす、死を告げる約款
どこまでも広がる白。
普段起床するのと同じ感覚で目を覚ました俺を待っていたのは、人も物も無い虚無の空間だった。
全身に感じる浮遊感は、まるで水面に体を遊ばせているよう。視線を巡らせても景色に変化はなく、遠近感も何もあったものじゃない。しかし、この状況に対して不安を感じるようなことはなく、むしろ床に就いたような穏やかな気持ちが俺の心を占めていた。
そうして最初の内はただぼんやりと呆けていたのだが、やがて意識が覚醒してゆくにつれて事態を飲み込み始めた。
俺は昨日成人を迎え、そして人生で初めての飲酒をしたのである。
初めて覚える意識の混濁と高揚に、これが酩酊というものかと実感した刹那、ぷつりと意識が途絶えたのが最後の記憶。
(つまり、これは夢か)
とするなら、まだあわてるような状況じゃない。真に起床を果たすまで、不思議と心地良いこの空間に身を任せるとしよう。
――と、そう結論したときである。
突然目の前に光が灯ったかと思うと、それは徐々に広がり人の輪郭を成した。
対して俺は身構えもせずにそれを見る。どうせ夢だ、こういうものは楽しんだもの勝ちと相場が決まっている。
そして奇怪な白銀の光が治まると、そこには見知らぬ爺さんが佇んでいた。
「はじめまして! HUNTER×HUNTERの世界へようこそ! わたしの名前は好きに呼べ。みんなからは神様だの悪魔だのと慕われておるよ」
……いきなり何を言ってるんだ、この爺さんは。
白衣姿の彼は見るからに研究者といった風情。確かな年季を感じさせつつも、若々しい活力に溢れた笑みを浮かべている。
その爺さんが、登場するなり大音声でこの挨拶である。
俺、相当疲れてるんだな。
多忙な日々を振り返ってしみじみ思う俺をよそに、爺さんの話は続く。
「この世界には念と呼ばれる超能力がいたるところに存在している! その念という力を人は商売道具にしたり勝負に使ったり……。そして……わたしはこの世界にきみを連れ込んで楽しもうというわけだ」
なるほど、さっぱり分からん。
フンター? ネン? 俺の夢なんだから俺の知ってる言葉を使ってくれ。
「では始めに、きみの名前を教えてもらおう!」
セリフどころか動作にまで熱が入る爺さん。完全に置いてけぼりにされてる俺。
混乱の極みにある俺は条件反射で「逢羽――」とまで言うが、そこで疑問が頭を過ぎった。
フンターか何だかの世界というのは、多分アニメかなんかでありがちな異世界ってやつのことだろう。となると、言葉から察するに爺さんは異世界人ということになる。
この場合、祖国日本の慣習どおりに苗字を先に名乗るのはどうなんだろう。ここはグローバルスタンダードに姓ではなく名を先に言ったほうがいいのではないか。いや待て、そもそも本名を教えてもいいものか。
――等々逡巡するも、これは失敗だった。
「ふむ……アイバーというんだな!」
苗字の発声を間延びさせてしまったおかげで、俺に新たな名がついてしまったのである。
やだ、かっこいい。――とは微塵も思わないぞ。やめろ、そのネタは俺に効く。中学時代の黒歴史が高まる、溢れるぅ。
しかし爺さんの剣幕に押された俺は、それは違うよと言うタイミングを逃した。
後悔に浸る間もないまま状況は次のステップへ移ったようで、気付けば爺さんの傍らに新たな人物が佇んでいた。
黒髪黒目から同郷の人間かと思いきや、その顔立ちはいかにも西洋人ですというふうな彫りの深さ。そして、利発さと活発さを感じさせる雰囲気を纏った巨躯の青年である。外国人だから見立てに自信はないが、年齢は俺とそう変わらないように思える。
「こいつはわたしが目を付けた原住民。きみの行く末に係わるであろう重要人物である……えーと? 名前はなんていったかな?」
爺さんはしばらく記憶を辿ってから、晴れやかな顔で手拍子を一つ。
「そうだそうだ! 思い出したぞヨセフという名前だ」
そして、間髪入れずに言葉を続けた。
「アイバー! いよいよこれから、きみの物語の始まりだ!」
ものすごい強引さである。
そのスピード展開に、重要人物だと言っておきながら名前と容姿しか紹介されなかったヨセフ某への憐憫が溢れる思いだ。同情抜きにしてももう少し掘り下げてほしい。
ともかく、有無を言わせぬ勢いに屈した俺は「お、おう……」というなおざりな相槌を打つしかなかった。
「夢と冒険と! 艱難辛苦の世界へ! レッツゴー!」
なにやら不穏な言葉を耳にしつつ、俺の意識は急速に薄れていった。
Interlude
わんわんさんじゅうなな歳 ふゆ
書き手のエターや作品削除に限界を感じ悩みに悩みぬいた結果
駄犬がたどり着いた
感謝であった
自分自身を楽しませてくれたみんなへの限りなく大きな恩
自分なりに少しでも返そうと思い立ったのが
とりあえず1作、感謝の執筆!
構想を整え、省み、練り、構えて――書く!
一連の動作を1節分こなすのに当初は5~6分
1話を書き終えるまでに初回は18日以上を費やしたかもしれない
気力が尽きれば書きかけでも倒れるように寝る
起きて奉仕してまた書くを程々に繰り返す日々
平成が過ぎた頃、異変に気づく
1章も消化できず先が見えない
文字数50kを超えて完全に発狂する
感謝の執筆時間、1分を切る!
かわりに
熱を失った時わんわんの心は
作品を置き去りにした
(∪^ω^)さて……時間あけて書くかい
不定期更新が決定した
そこそこ昔のことである