sign of mirage   作:YESマン症候群

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前回から少し間が空いてしまいました。
やっとの投稿です。
今回は学校お馴染みの「あれ」が始まります!


第16話 「あれ」の始まり

俺が転校してから1ヶ月半が過ぎ、5月中頃。

学校に慣れたところで、「あれ」がやってくる。

学校に通う人なら誰でもやらないといけない...

 

「なあ、真司聞いたか?一週間後、「やつ」が来るぞ」

 

「「やつ」?何それ」

 

「テストだよテスト。」

 

「なんだテストか。もっとやばいことかと思った。」

 

「いやいや、テストも十分ヤバいだろ。誰がテストやろうとか言い出したんだこの野郎!」

 

「学校の決まりだから仕方ないでしょ。」

 

「正論なんか欲しくねーよ!」

 

2人の間に笑いがおこる。

こうした他愛ないことを話して笑える友達ができて良かったと改めて思う。

 

「ところで真司、今日の放課後暇か?」

 

「特に用事はないけど、どうかした?」

 

「俺に勉強教えてくれよ」

 

さっき嫌だのこの野郎だの言っていたのにどういう風の吹き回しだろうか。

 

「別にいいけど、さっきテスト嫌とか言ってなかった?」

 

「テストは嫌だけど赤点取りたくないしな。それに、真司は普段の小テストとか点数いいから適任かなーと。」

 

「意外とそういう所はしっかりしてるのか。いいよ。学校の図書館でいい?」

 

「余計な一言が聞こえたけど...まあいいか。じゃあ放課後頼むわ」

 

━━━━━━━━━━━━━━━

 

俺達は今、図書館にいる。

...はずだった。

実際にはスクールアイドル部の部室にいる。

 

 

ー30分前━

 

 

「よし、今日は頼んだぞ真司!」

 

「できる限り頑張るよ。じゃあ早速やるとしますかー」

 

こうして2人の勉強会は始まった。

 

「これって、こう計算すればいいのか?」

 

「そうそう、この物質の価数が2であることに気をつけてね」

 

今は化学の勉強をしている。

最初の理解は難しいけど、1度わかってしまえばあとは公式とかに当てはめるだけ...だと俺は勝手に思っている。

 

「すげぇ!答え合ってる!真司のおかげだわ」

 

「そんなことないよ、俺は少しアドバイスしただけだし」

 

「それでもすげぇよ!この調子で頼むわ」

 

透が順調に問題を解き始め、調子が上がってきたその時...

 

「あれ?山崎君と中井君じゃん!どうしたの?」

 

高海さんだった。

 

「実は2人で勉強してたんだ。テスト一週間前だしね」

 

「あ...そっか〜、テストか〜...。2人とも頑張ってね〜」

 

何だか今日の高海さんは少し様子がおかしいと思った次の瞬間。

 

「千歌ちゃんそこにいたのね。逃げても無駄よ!」

 

「げっ、鬼教官」

 

「誰が鬼教官なの?こっちは千歌ちゃんのためを思ってやってるのよ!」

 

そうして2人はどこかへ行ってしまった。

 

「あっ、中井君いたんだ。君は...勧誘会にいた山崎君だっけ?」

 

「そうそう!あの渡辺曜に覚えててもらえるとは...」

 

「そりゃ覚えてるよ。勧誘会の時に中井君と一緒だったしね」

 

曜は少し考える素振りを見せてから...

 

「あっ、そうだ!2人とも勉強してたんだよね?だったら部室で一緒に勉強しない?」

 

渡辺さんから、勉強会のお誘いがあった。

でも、俺は断る気でいる。

だって、どう考えても集中できるわけが無い。

そう思っていたのに...

 

「せっかくの渡辺の誘いなんだし、行こーぜ!」

 

透はさっさと片付けを始めた。

 

「透、向こうに行ったら絶対集中できないと思うけど」

 

「大丈夫だって。俺の集中力なめんなよ!」

 

そう言いつつ、俺の勉強道具も適当に片付けられ、

 

「行くぞ、真司!」

 

の一言で、腕を引っ張られながら連れていかれた。

 

━━━━━━━━━━━━━━━

 

そして今に至る。

やっぱり勉強なんてできないよなぁ。

てか、お前の集中力どこに行ったんだよ!

とは言わず、頭の中で留めておいた。

それからしばらくして、1年生がやってきた。

ちょうど透が2年生3人と話が盛り上がってて暇だったので、1年生に話し相手になってもらうことにした。

 

「3人ともなんでここに?」

 

「ルビィ達は勉強しようと思って部室に来たんです。ここなら話したり、ちょっとした休憩できますし。でも、この感じだとちょっと難しいですね」

 

ルビィは苦笑いで答えた。

 

「堕天使ルシファーはこう告げている。時が満ちればおのずと事は進む、よってその時を待たれよ、と。だから、今日の勉強会は中止!さらばっ!」

 

「待つズラよ、善子ちゃん。その堕天使は偽物ズラ。今から本物の堕天使の宣告があるズラ」

 

そう言いながら俺を見る。

え、俺かよ。

俺そういうの得意じゃないんだけど。

まあ、暇だし乗ってみるか。

真司は1年生に背を向け、低めの声で...

 

「堕天使ヨハネよ、貴様の意思がそれほど脆弱だったとは...。私は失望したぞ!氷獄の魔王たるサタンの名において、貴様を魔界より追放処分とする」

 

あ、サタンって堕天使じゃなかった。

でも一応悪魔だし、いっか。

 

「魔王サタン様、申し訳ございませんでした!堕天使ヨハネ、只今より心を入れ替え、再び魔の道に進む機会を愚かな私に頂けますか...?」

 

おいおい、思いっきり騙されてるじゃないか。

ここまで上手くいくとは...。

心なしか花丸ちゃんが満足気な気がする。

まあ、次で最後にするか。

 

「良いだろう、愚かなる貴様に再度機会を与える。堕天使ヨハネの名に恥じぬ行いを期待しているぞ。」

 

「クックック、堕天使ヨハネ、遂に魔王のお告げを頂いたわ。リトルデーモン達、さっさとやるわよ。」

 

結果的にチョロい堕天使ヨハネだったが、それ以降の集中力は凄まじく、ルビィちゃんと花丸ちゃんも驚いていた。

「お告げ」が余程嬉しかったのだろう。

夢を壊すのも悪いと思い、真司は黙っておくことにした。

...堕天使恐るべし。

 

 




久しぶりに1年生と2年生に話してもらいました(笑)
今回は少なめですが、少しずつ増やしていければと思います!

最後まで読んていただきありがとうございます!
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