sign of mirage   作:YESマン症候群

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第17話 2つの通知

テストが終わり、次の週の月曜日を迎えた。

今日から数日はテスト返しが続く。

テストを受け取ると各々が違った反応を見せる。

満足気な人、「やっぱダメか〜」と初めからその結果を察していた人、「今回ちょっと低いわ」と言いつつ普通に点数高い人など様々だった。

 

「なあ、結果はどうよ?」

 

「俺はなかなか良かったよ」

 

俺はあまり点数を自分から言うことは無い。

それが悪い結果ならまだしも、いい点数だった時は

「自慢かよ、ウザっ」

と、思われそうだと勝手に思っているからだ。

そんなことを考えていると、人から「比較」が無くなることは無いのだと改めて思ってしまう。

人と比較されることが下に見られているようで気に食わない人だっているはず。

透には多少言っても大丈夫だろうけど。

 

「俺も結構良かったんだよなぁ。ほれ」

 

透の答案用紙には90点と書いてあった。

 

「残念だったな俺は91点だ」

 

「うわ、まじか。1点差かよ〜。...でも、次は負けねぇぞ!」

 

「次はって言っても、もう採点されてるんだから結果は変わらないでしょ」

 

この日は全部で3教科返却され、俺の戦績は2勝1敗だった。

とは言っても、全て僅差だった。

僅差で勝敗がつくとなると負けた側は余計に悔しく、

「ここ間違ってなかったら、お前に勝ってたから」

と、2人が見苦しい言い訳を披露していたことは言うまでもない。

この話はそれぞれのテストの勝敗数で決着をつけることで幕を閉じた。

その場のノリで負けた方が買った方に何か奢ることになったけど気にすることは無い。

だって、勝てばいいから。

誰でもわかる立派なフラグを建築し、学校を後にした。

 

 

帰宅途中、真司は信号待ちに引っかかった。

その瞬間スマホを取り出し、慣れた手つきで操作する。

手元にこれがあると、ほんの少しの暇な時間でも触ってしまうのがスマホの恐ろしいところ。

見事にスマホ依存者がここに1人完成している。

まあ、そんなことはどうでもよくて。

画面を見ると、FINEの通知がきていた。

FINEはチャット型コミュニケーションアプリで、スマホを持っている日本人ならほとんどの人が使っているだろう。

メールと違って簡単にやり取りができるため、とても便利である。

どうやらそのFINEのグループに招待されたようだ。

グループ名はスクールアイドル部、早速入ってみた。

 

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

 

真司が参加しました。

 

 

マリー:おっ、入ってきたわね

 

真司:どうも。

新しくグループ作ったばっかりなんですね。

 

マリー:そうなの

今まではメールでやりとりしてたんだけど、よ

うやく全員がFINE使えるようになったから作っ

たの

 

真司:FINE使えなかった人って誰なんですか?

 

マリー:ダイヤよ。

「私はそのようなものに頼りません!」

とか言って、携帯を持つのを拒んでたんだけど

あまりにも皆がダイヤの前でFINEの話するか

ら、寂しくなったのかダイヤもスマホ欲しい

って言い出したみたいなの。

で、今日ダイヤがスマホをgetしたからこうして

グループを作ったってわけ

 

 

 

黒澤ダイヤが参加しました

 

 

 

ヨハネ:ほんと、生徒会長には困ったものよね。

私達がグループ作るって言ったら、

「私はできません」って言って拗ねるんだから。

でも、ようやくメールの連絡の面倒臭さからよ

うやく開放されるわ

 

 

 

ヨハネ:あっ...

 

 

 

黒澤ダイヤが退会しました

 

 

 

千歌:あ〜あ、善子ちゃんやっちゃったか〜

 

ヨハネ:今のはタイミング悪すぎでしょ!

 

マル:善子ちゃんが「ヨハネ」って言い直してないズラ

相当焦ってる証拠ズラ

 

ヨハネ:うるさいわいっ!

 

 

 

かなんが黒澤ダイヤを招待しました

 

 

 

かなん:とりあえず招待しといたよー

 

 

 

黒澤ダイヤが参加しました

 

 

 

マリー:全く、ダイヤったら世話がやけるわね

わざわざ退会しなくてもいいじゃない

 

黒澤ダイヤ:あれは善子さんがいけないのです!

参加して早々あんなメッセージがくるとは

思いませんでしたし...

 

ルビィ :まあまあ、お姉ちゃん。

善子ちゃんも悪気があったわけじゃないし。

 

ヨハネ:悪かったわね。

ちょっと言い方が酷かったわ。

 

黒澤ダイヤ:こちらこそ折角誘っていただいたのに退会してしまって申し訳ありません。

この件はもう和解ということで。

 

曜ゝ:じゃあ、2人の仲直りが済んだところで、本題に入ろうか!

 

千歌:何の話だっけ?

 

桜内:忘れちゃったの?

今日は新曲の衣装について話す約束でしょ?

 

千歌:あ、そうだった

 

真司:忘れてたんだ...

言い出したの高海さんじゃん

 

千歌:痛い所を突いてくるね、中井君。

でも、思い出したからもういーの。

それじゃ、始めるよ!

 

 

━━━━━━━━━━━━━━━

 

 

1度は風呂やご飯で途切れたものの、FINEでの会話は夜遅くまで盛り上がり、最後の通知は既に日付が変わった頃だった。

次の日、ダイヤがクマをつくり、眠そうな顔で登校したのは予想できた話。

いつものダイヤらしからぬ様子にクラスの人達が心配してたとか。

その日の練習はダイヤの身を案じ、早めに終わった。

本人はまだやる気だったが、他のメンバーが説得することで渋々了承した。

最後の戸締りを鞠莉がすることとなり、何となく部のパソコンを起動した。

すると、新規メールが一通。

 

「遂に始まるのね。ここまで長かったけど、今度こそ...!」

 

 

 

 

 




今回は初めてコミュニケーションアプリによる会話を表現してみました
なるべく分かりやすくしたつもりですが、読みにくかったらすみません...(笑)

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