sign of mirage   作:YESマン症候群

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週末にもう1話出すので...って言ったのに出さなかった愚か者はどこですか→ここです
ってことで週初めかつ夜遅くになってしまいました
普段の2倍量の文章(4000文字)でどうか御容赦ください...(笑)


第22話 合宿1日目(3)

鞠莉の事前準備もあり、俺たちはバーベキューをすることになった。

辺りは少しづつ暗さが増し、バーベキューにはぴったりの雰囲気を醸し始めていた。

食材は鞠莉が旅館の人に前もって準備してもらっていたらしい。

食材が揃ったので、あとは火をおこすだけだ。

準備の役割分担はくじで決めた。

 

 

火起こし→真司、千歌、果南

野菜切り→善子、梨子、ダイヤ、鞠莉

その他の準備→花丸、ルビィ、曜

 

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真司、千歌、果南side

 

 

 

真司「じゃあ、まずは必要なもの借りてくるか」

 

千歌「えっと、必要なものは...」

 

果南「炭とバーナーと焼き台かな。着火剤はあればいいかなって感じ」

 

3人は海の家に向かった。

 

真司「すみません、バーベキューをしたいんですけど、焼き台とかお借りできますか?」

 

店員「もちろんいいですよ。多少お代は頂きますけどね。」

 

果南「おいくらですか?」

 

店員「焼き台、バーナー、木炭、トング等で1000円ですね。木炭はいくら使っていいですよ。」

 

真司「分かりました。じゃあお願いします」

 

店員「では、外で少々お待ちください。今から持ってきますので。」

 

そう言うと店員は店の奥に行った。

俺達も外に出ることに。

少しして、店の人が荷物を持って出てきた。

 

店員「こちらがバーベキューセットになります。12時までは店員がいますので、それまでに返却をお願いします。使用後はある程度綺麗にしていただけたら結構です。」

 

千歌「わかりました。ありがとうございます!」

 

真司が焼き台、果南が炭、千歌がトング等を持って、みんなのところに戻った。

 

真司「よし、じゃあ火を起こしますかー」

 

「「おー!」」

 

今から火起こしの準備をしようとしたその時...

 

鞠莉「真司ー!ちょっとこっちに来てー!カモーン!」

 

果南「真司君、行ってきなよ。火起こしは2人でやっとくからさ」

 

真司「ごめん、果南、高海さん、よろしく!」

 

千歌「鞠莉ちゃんだけじゃなくて果南ちゃんも...

 

果南「千歌、どうかした?」

 

千歌「ううん、なんでもない!」

 

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善子、梨子、ダイヤ、鞠莉side

 

 

 

ダイヤ「では、私達は野菜を切りましょう」

 

善子「このくらいの量ならすぐに終わっちゃうわね」

 

実は目の前にある組み立て式テーブルも旅館の人から借りていた。

そのテーブルの上には少し大きめのビニール袋が置いてある。

中にはキャベツや玉ねぎ、ピーマンなどの定番野菜が入っていた。

 

梨子「じゃあ、これを洗おっか」

 

4人は近くの水道で野菜類を洗った。

いよいよ、野菜を切る作業という所で善子があることに気づく。

 

善子「そう言えばマリーの姿が見えないけど?」

 

ダイヤ「おかしいですわね。ついさっきまでは居ましたのに」

 

梨子「お手洗いに行ったのかな?近くにはいなさそうだけど...」

 

3人が周りを見渡していると、梨子が遠くにいる鞠莉とその隣にいるもう1人に気づく。

 

梨子「見て!あそこ! 鞠莉ちゃんと中井君よ」

 

善子「2人とも肩にデカいクーラーボックスかけてるじゃない。何が入ってるのよ」

 

そして鞠莉と真司が3人の元へ到着。

 

ダイヤ「鞠莉さん、このクーラーボックスは何ですの?」

 

鞠莉「よく聞いてくれたわね、ダイヤ。この中をよく見なさいっ!」

 

その箱をを開けると中には...

 

ダイヤ「こ、これは...」

 

ダイヤの顔が引きつる。

 

梨子「アワビにサザエにカニ!? この肉なんかA5ランクって書いてあるし...。食材の圧がすごい...」

 

鞠莉「こういう楽しい時くらいパーッとしましょ!」

 

善子「パーッとの程度がおかしいのよ...。これだから金持ちは...ホントにもう」

 

真司「やっぱりみんなそういう反応になるよね。俺もさっき中身みた時はダイヤ(・・・)みたいに固まってしまったよ」

 

それを口にした途端、1人を除いた3人の視線が俺に集まる。

 

善子「リリー、これってそういうことよね?」

 

梨子「間違いないわね」

 

2人はこう言ってるし、鞠莉はニヤついてるし、ダイヤは目を合わせてくれないし...

まさか、鞠莉と同じように名前呼びのことで...?

でもそれだと、ダイヤが目を合わせてくれない理由が分からない。

FINEによればダイヤにも名前で呼ぶことは伝わっているはず...

何か気に触ることでも言ってしまったのだろうか...

とりあえずこの空気の中には居づらいので脱出を試みる。

 

真司「俺火起こしの準備しないといけないからまた後でねー」

 

鞠莉「...今夜は何か動きがありそうね

 

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曜、ルビィ、花丸side

 

 

 

曜「私たちも準備始めよっか!」

 

ルビィ「そうだね」

 

花丸「まずは何するズラ?」

 

曜「じゃあ、椅子と机から準備しようか。机はさっき旅館から持ってきたやつを使うとして、椅子は...」

 

ルビィ「椅子は海の家で借りられそうだよ?」

 

花丸「だったら、机をササッと組み立てて、みんなで椅子を借りに行くズラ」

 

曜「そうだね、なら早速取り掛かろうか」

 

入れ物ごと机を野菜組の所へ持っていき、机をすぐに組み立てる。

 

ダイヤ「ありがとうございます!これで作業がしやすくなりましたわ!」

 

ルビィ「次は海の家だね!」

 

花丸「行くズラ〜」

 

3人が海の家に向かうと火起こし組が借りたものを持っていくところだった。

手を振って合図すると、向こうがそれに気づき手を振り返してきた。

 

花丸「皆が楽しそうズラ」

 

曜「千歌ちゃんはいつも楽しそうだからね!しかも今日はバーベキューだし!花丸ちゃんは楽しくないの?」

 

花丸「そんなことないズラ!皆で、この3人で準備するのは楽しいよ!」

 

ルビィ「ルビィも楽しい!」

 

曜「よし、誰よりも私たちが楽しむぞー!」

 

「「「おー!」」」

 

3人は海の家に向かい、椅子の準備を進めたのだった...

 

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全ての準備が終わり、いよいよバーベキューが始まる。

 

鞠莉「皆、飲み物は持ってるー?」

 

鞠莉が見回し、確認する。

 

鞠莉「今日は夜も楽しむわよー!てことでカンパーイ!」

 

「「「「「カンパーイ!」」」」」

 

今日の俺は肉焼き係に徹することにした。

他の人の分まで焼いてあげるっていう、バーベキューするなら誰かしら担当することになるあの役。

決して嫌々やっている訳ではなく、むしろ進んでやろうとしている。

こういう人の世話を焼くのが好きなんだろうなーと我ながら思う。

誰かには「お節介なやつ」って思われるかもしれないけど...

 

千歌「中井君ごめんね、面倒なことやってもらっちゃって」

 

俺が食材を焼いていると高海さんが話しかけてきた。

「面倒なこと」というのは焼き番のことだろう。

 

真司「別に気にすることないよ。好きでやってるし。それに焼きあがったのをちょくちょく食べてるしね」

 

千歌「そっか。...じゃあ、何か飲み物いる?千歌が取ってくるよ?」

 

真司「う〜ん、お茶を貰おうかな」

 

千歌「わかった!ちょっとまってて」

 

高海さんはすぐにお茶を持ってきてくれた。

飲み物を片手に皆との話は大いに盛り上がった。

鞠莉の高級食材を食べるのを初めは躊躇したこと、桜内さんがピーマン嫌いなこと、ダイヤがハンバーグは苦手なのに焼肉は食べられること...。

あっという間に食材は無くなり、片付けを始めることに。

 

曜「こっちは片付け終わったよー」

 

ダイヤ「こちらも終わりましたわ」

 

鞠莉「真司、何か手伝うことある?」

 

真司「こっちもあと少しだし、先に旅館に戻っててもいいよ?」

 

善子「あんまり人数いても邪魔になるだけだし、私達は先に戻るわよ」

 

善子の言葉で皆は旅館に帰った。

 

真司「焼き台も洗い終わったし、あとは返すだけだから俺達も戻ろっか」

 

果南「そうだね」

 

千歌「何だかもうクタクタだよ〜。早く戻ろっ!」

 

真司達は旅館に戻り、お互いの部屋に戻った。

部屋に着いた俺は横になった。

そのまま寝てしまい気づけば、時刻は間もなく24時。

横になってから2時間くらい寝てしまっていたらしい。

風呂に入らずに寝るわけにもいかないので、重たい腰を上げて風呂場に向かった。

 

━━━━━━━━━━━━━━━

 

これだけ遅い時間だともちろん誰もいない。

実質貸切でこの露天風呂を使えるのはラッキーだ。

身体を洗い、露天風呂に浸かる。

 

「はぁ〜、これは気持ちいいな」

 

温度もちょうどいいし、何より周りが自然に囲まれていて雰囲気がとてもいい。

日本に生まれてよかったと思う真司だった。

 

???「その声は中井さんですか?」

 

竹の仕切りの向こうから声が聞こえる。

俺のことを知っているのとこの声から察するに...

 

真司「この声はダイヤ?」

 

ダイヤ「はい」

 

真司「ダイヤってこんな時間に風呂入ってるの?」

 

ダイヤ「普段はまだ早くに入るのですが、何だか寝付けなかったので」

 

真司「そういうことね」

 

真司の言葉を最後に会話が途切れる。

話さないといけないことは無いけど、ちょっと気まずい。

それに、夕方のこともあって何だか話しかけづらい。

 

ダイヤ「夕方はすみませんでした」

 

ダイヤから謝罪の言葉。

 

真司「夕方って俺が鞠莉と食材持ってきた時のこと?」

 

ダイヤ「はい。あの時私は中井さんに素っ気ない態度をとってしまいました。それを一言謝りたくて。」

 

真司「よかったぁ。俺、ダイヤの気に触ることでも言ってしまったのかと思ったよ。」

 

ダイヤ「気に触るなんて、そんな...。ただ、私は...」

 

真司「ただ、どうかしたの?」

 

ダイヤ「今もそうですが、突然下の名前で呼ばれるのが少し恥ずかしくて...」

 

どうもダイヤの反応がおかしい気がする。

ダイヤは俺を苗字呼びだし、俺が名前で呼ぶことをまるで知らないような...。

 

真司「もしかして、果南と鞠莉から連絡きてない?3年生と俺がもっと砕けた関係になれるように、お互いに下の名前で呼び合おうって」

 

ダイヤ「そんな話聞いていませんわ!」

 

真司「あの2人に騙されたわけか」

 

ダイヤ「してやられましたわ」

 

真司「知らなかったとはいえ、突然下の名前で呼んだりしてごめん。馴れ馴れしかったかな。あれだったらこの呼び方やめるけど」

 

ダイヤ「いえ、そのままで大丈夫ですわ。いつまでも生徒会長(・・・・)と呼ばれるのは他人行儀な感じがしてしまいますから」

 

真司「随分と痛いところを突いた嫌味だね」

 

ダイヤ「ふふっ、そうですわね」

 

ダイヤは笑いながら答えた。

 

それからしばらく、ダイヤと真司は他愛ない話で盛り上がった。

時間が過ぎるのも忘れて。

 

ダイヤ「そろそろ部屋に戻りましょうか。だいぶ遅い時間でしょうし」

 

真司「そうだね。明日も早いしもう上がろっか」

 

ダイヤ「おやすみなさい、真司(・・)さん」

 

真司「...うん、おやすみ」

 

真司の顔は少し赤くなっていた。

原因が風呂上がりの火照りか今の言葉かは分からないままだった。

ダイヤの無邪気な笑顔を残して...

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ダイヤ「今のは今日のお返し...ですわっ

 




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