sign of mirage   作:YESマン症候群

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前回投稿から2週間近く経ちました。
決して蒸発した訳ではありません(笑)
夏休みは頑張って投稿していきますので...


第26話 不安な幼なじみ

地区予選の"あの"結果を受けたAqoursだったが、その次の日には既に練習を再開していた。

いつまでも下を向いている暇はない、次のラブライブに向けて練習を怠る訳にはいかない...と。

実はラブライブは年2回開催される。

残されたチャンスはあと1回。

 

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この日も皆で学校に集まって練習をしていた。

練習場所は学校の屋上。

スクールアイドル部が結成してから、よくここで練習している。

きっかけは高海さん曰く、"憧れのスクールアイドルも屋上で練習していたから"だとか。

 

果南「はい、ここで休憩!水分補給しっかりしてね」

 

キリが良いところで一度休憩を挟む。

夏真っ只中のこの時期は気温が35度を越えるのは珍しくない。

それは、休憩と水分補給しないと倒れるぞ、と体が訴えてくるような暑さ。

今日は曇りなので直射日光を避けることはできるけど、暑いことには変わりない。

 

 

花丸「はぁ〜、やっと休憩ズラぁ〜」

 

善子「ズラ丸ったらだらしないわね。ヨハネにかかればこんな暑さどうってことないわ!」

 

善子ちゃんってインドアなイメージあったけど暑いの得意なのか。

まあ、ただの偏見だけど。

 

梨子「善子ちゃん、手に持ってるそれは何なの?」

 

善子「よくぞ聞いてくれたわね、リトルデーモンリリー!これは、任意の空間に気流を起こすことができる魔道具よ!あと、善子ゆーな!」

 

真司「あぁ、つまり扇風機ね」

 

そう、善子ちゃんが手にしていたのは、最近流行りの小型扇風機。

流行りにのる...というよりは暑さから少しでも逃れようと思ったのかな?

 

善子「扇風機ゆーな!!」

 

善子の"扇風機"というワードに花丸ちゃんが反応した。

 

花丸「善子ちゃん...」

 

善子「な、なによ...」

 

花丸「その扇風機貸してズラぁぁぁぁ!」

 

善子に花丸が飛びかかる。

すかさずそれを避けて走って逃げる善子を追いかける花丸。

 

善子「あんた暑さでおかしくなったの?残念だけどこの魔道具は渡さないわよ!」

 

鞠莉「花丸ならいけるわ!花丸go,go!」

 

善子「ちょっとマリー、なんで花丸の応援するのよ!」

 

鞠莉「仕方ないわね〜。ヨシコモガンバッテー」

 

善子「全然応援する気ないじゃない!」

 

ダイヤ「善子さん、花丸さんおやめなさい!あと鞠莉さんも2人を煽らないでください!」

 

それでも2人は足をとめることはなく...。

 

曜「ははっ、こんなに走ってたら休憩の意味ないよ〜。ねっ?千歌ちゃ...」

 

曜が向いたその先に千歌の姿はなかった。

 

曜「皆、千歌ちゃんは?」

 

ダイヤ「さっきまでは曜さんの隣にいたはずですが...」

 

真司「高海さんならさっき下に降りてたけど?何か取りにいったとかじゃないかな?」

 

曜「そうだといいんだけど...」

 

この時の渡辺さんはやけに高海さんを心配している気がした。

他の人は特に気にしてなさそうだけど。

そんな曜の心配をよそに、休憩終了の時間と同時に高海さんが戻ってきた。

 

千歌「ギリギリセーフ!」

 

急にどこかに行ったかと思ったら、練習開始の時間に戻ってくる。

普段学校でも授業ギリギリに来たりすることがあるから、いつもの慌ただしい高海さんと変わりない気はするんだけど...。

ただ、強いて言うなら最近の高海さんは...

 

この日の練習が終わり、"また明日〜"と別れの挨拶を交わす。

俺もみんなに続いて帰ろうとした時...

 

曜「ごめん、中井君。今、少し時間大丈夫?」

 

真司「別に大丈夫だよ。どうしたの?」

 

曜「ちょっと話があるんだけど...」

 

真司「わかった。ここじゃなんだから、近くの喫茶店にでも行く?」

 

曜「あっ、うん。そうしよっか」

 

こうして俺と渡辺さんは喫茶店に向かった。

 

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学校から少し歩いたところにその喫茶店はある。

俺の行きつけ...って訳じゃなくて、前から気になってた店。

喫茶店ってなんか1人だと入りにくいというか、なんというか...。

別に誰かが1人はダメって言った訳でもないのに。

でも、今日は渡辺さんもいるし、話をするには丁度いいかなと思ってここに来た。

 

真司「じゃあ入ろうか」

 

渡辺さんが頷いたのを確認し、ドアを開けた。

ドアを開けると、「カランカラン」と音がする。

いかにも喫茶店って感じがする。

 

店員「いらっしゃいませ。2名様でよろしいでしょうか?」

 

真司「はい」

 

店員「では、こちらの席へどうぞ」

 

真司と曜は店員に案内される。

小さめなテーブルを2人が向かい合う形で席についた。

 

店員「こちらがメニューになります。ご注文お決まりでしたら、そちらのベルを鳴らしてください。では、ごゆっくりどうぞ」

 

店員はメニューを2つ手渡すと、お辞儀をして奥の方に戻っていった。

 

真司「喫茶店って意外とメニュー多いんだね。渡辺さんはもう決めた?」

 

俺の問いかけに渡辺さんの返事はなかった。

 

真司「渡辺さん?」

 

曜「え?あっ、どうしたの?」

 

真司「何を頼むのか決まったのかなーと思って」

 

曜「...あぁ、私はミルクティーにしようかな」

 

渡辺さんの注文が決まったみたいなのでベルを鳴らす。

 

店員「ご注文はお決まりでしょうか?」

 

真司「ミルクティーとカフェオレをひとつずつお願いします」

 

店員「かしこまりました。」

 

店員が去った後、真司は曜に尋ねた。

 

真司「渡辺さん、話っていうのは?」

 

曜「千歌ちゃんの事なんだけど、最近の千歌ちゃんなんだか様子がおかしいと思わない?」

 

曜の疑問に真司は思い当たる節があった。

それは今日の午後の練習を始める時。

 

真司「実は俺も少しその事が引っかかってたんだ。最近の高海さんは何か無理をしてそうな気がする。」

 

最近の高海さんが時折見せるあの"表情"。

一見するといつも通りだけど、彼女の笑顔に違和感を覚えた。

何故かと聞かれると、ただの直感としか言えないけど自分の感覚は間違っていない...そんな気がする。

 

曜「私もそう思ってたんだ。私はそれが心配で...」

 

真司「それなら高海さんに直接聞いてみたら?幼なじみの渡辺さんになら話せることもあるんじゃない?」

 

曜「それが...聞いてみたんだけど、"なんでもないよ"としか言ってくれなくて...」

 

それから一瞬間を置いて曜は再度話す。

 

曜「でも...中井くんになら...。迷惑なのは分かってる。でも、千歌ちゃんを...」

 

真司「迷惑なんかじゃないよ!渡辺さんも高海さんも皆も俺も...Aqoursの一員、仲間でしょ?」

 

次の瞬間、渡辺さんは目に涙を浮かべ、ただ一言。

 

曜「ありがとう...」

 

━━━━━━━━━━━━━━━

 

会計を済ませ、店を出ると2人は家に向かって歩き始める。

ふと空を見上げると、先程までの雲は嘘のように無くなり、そこには綺麗な夕空が広がっていた。

 

 




今回も最後まで読んていただきありがとうございます!
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