sign of mirage   作:YESマン症候群

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早めに投稿しようと思い続けて早2ヶ月
随分と遅れてしまいました...
最近の投稿で毎度毎度「遅れました」と書いている気がしてます...
何とか頑張ってペースを上げたい...


第29話 久々の顔合わせ

屋上で朝食を食べている間に大半の生徒は登校していた。

俺は普段より遅めの教室入りを果たす。

クラスメイトの皆は夏休みに色んなことがあったのだろう。

他の人と明らかに違う日焼け具合の人、前まで大人しめのだったのに今は髪型がガラッと変わってイメチェンしている人、夏休み前よりも明らかに仲良くなっている男女...。

当然、そんな人達には人が集まってくる。

 

 

透「お前夏休みの間どんだけ部活したんだよ。黒すぎんだろ」

 

友人A「いやいや、他の奴らだって日焼けしてんじゃん」

 

「「「お前はレベルが違うんだよ!」」」

 

真司「皆、おはよう」

 

透「おう、真司も来たか。ちょっとあいつら見てみろよ」

 

真司「ん?どうかした?」

 

透が指さす方向にいるのはクラスメイトの男女。

 

透「夏休み前まではあんなに仲良くなかったはずだ!あいつら絶対付き合ってんだろ」

 

言われてみれば確かに2人の距離が今までよりも近くなっている気がする。

 

友人A「はぁ、なんであいつに彼女ができるかねぇ。俺らの方が優良物件だって言うのになぁ?」

 

この夏休み、リア充になるぞと意気込んでいたものの結果はお察しの通り。

その上、彼女ができなさそうな奴に先を越されたものだから妬む気持ちも生まれてくる。

 

友人B「透は...彼女を手にすることができたのでしょうか...」

 

友人A「彼は...透は...。何の成果も...得られませんでしたぁっ!」

 

透「うるせぇ!この野郎!」

 

透は彼女ができなかったことをネタにされている。

男同士がくだらない話で盛り上がっている、いつもの風景。

俺達は彼女よりも"こっち"の方が合っているのかもしれない。

 

友人A「そういえば、真司は何も無かったのか?」

 

真司「別に、特に何も無かったけど?」

 

何も無いことは無い。

むしろAqoursの皆と宿泊している。

当然、部屋は別だし、合宿が目的だったからやましいことも一切なかった。

でも、なるべくなら知られたくはない。

クラスメイトに問い詰められ、話がすぐに広がる確信があるから。

ここは穏便に済ませたいところ。

 

友人B「普段9人の美少女に囲まれているお前が何もないわけないだろ?」

 

真司「だから、何も...」

 

先生「おーい、そろそろ体育館に行きなさいよー」

 

ちょうどいいタイミングで先生が来た。

 

友人B「チェッ、後で質問攻めだからな」

 

真司は何とか危険な話題から抜け出せた。

 

━━━━━━━━━━━━━━━

 

始業式と生徒総会は滞りなく進み、体育館にいる生徒は各自の教室に戻る。

あとはホームルームを残すのみ。

予鈴と共に先生が入ってくると、生徒達は自分に席に戻る。

 

先生「よし、じゃあ始めようか。あ、その前に皆に言っておくことがあるの。2学期のクラス委員についてだけど、こっちで推薦してて、高海さんと山崎君にお願いしようと思うの。前みたいにクラス委員がなかなか決まらないってのもあれだから」

 

実は1学期のクラス委員を決めるのに誰も立候補せず、1週間近く不在だったことがある。

先生は立場もあってか、さすがにまずいと思ったんだろう。

結果、推薦による決定となった。

 

先生「じゃあ改めて高海さん、山崎君、号令よろしく」

 

千歌・透「起立、礼」

 

先生「そのまま司会も頼むね。で、今日決めないといけないのは委員をやってくれる人なんだけど...。特に体育祭実行委員。」

 

その言葉を放たれた瞬間、司会以外の全員が視線を少しずらした。

先生と目を合わせようとするものは誰もいない。

1度目を合わせてしまえば、話しかけられるきっかけが生まれ、

 

「実行委員やってみない?」

 

と言われてしまうのがオチだ。

皆が瞬時に反応したのが分かりやすかったのか、先生のやれやれという声が聞こえた。

でもこればかりは仕方ない、誰もやりたがらないのだから。

全員が考えることはたった1つ。

 

「早く誰かが推薦されろ!」

 

俺もそう思う人間の1人。

今日の俺の席は先生の目の前の列の1番後ろ。

先生の視線を前の人で防ぐことができる+目立ちにくい1番後ろ。

これは勝った。

 

 

 

 

 

 

 

 

そう思っていたのに...

 

━━━━━━━━━━━━━━━

 

「やっぱり真司が適任だと思ってたんだよ!」

 

「仕事きっちりこなすし、信頼も厚いしな!」

 

そう言いながら皆が肩を叩いてくる。

 

そう、俺は体育祭実行委員になってしまった。

勝ちを確信したあの時、不幸な事に高海さんに推薦されてしまった。

まさか自分が呼ばれるとは思っていなかったし、しかも先生からじゃなく高海さんから推薦されたものだから、思わず声を出た。

そこから教室の空気は一変した。

 

透は高海さんに賛成し、皆はそれに便乗する。

その時のクラスメイトの表情の変わりようといったらない。

俺が推薦されてからのあの笑顔。

あいつら...許すまじ...

 

透「まあまあ、いいじゃないか。別に1人でやるわけじゃないんだし」

 

体育祭の運営は実行委員は各クラス1人ずつと生徒会役員で行われる。

1人ではないけど、同じクラスの人がいないのは少し心細い。

 

真司「まぁ...」

 

透「なんだよ、そんなに不安か?心配しなくても、最低1人は知り合いがいるじゃないか」

 

真司「あぁ、ダイヤのこと?確かにそうだけどさ。でもやっぱり...」

 

次の言葉を言いかけて、俺は周りの友達が固まっていることに気づく。

 

真司「あれ?どうかした...?」

 

「おい、みんな聞いたか?真司はあの生徒会長を落としたぞぉぉー!」

 

真司「え!?ちょっと何言ってんの!?」

 

「何も無いとは言わせないぞ。さっき生徒会長のことを"ダイヤ"って呼んだじゃないか。これこそ動かぬ証拠!」

 

しまった。

つい、いつもの流れで呼び捨てで呼んでしまった。

これでは変な誤解をされてしまう。

 

真司「いや、それはAqoursで色々あって...」

 

「じゃあ、なんで高海のことは"高海さん"って呼ぶんだよ。生徒会長を特別扱いしてるってことだろ?」

 

「そうだそうだ!」

 

「往生際が悪いぞ、いい加減認めろ!」

 

真司「だから違うって...」

 

 

ガラガラガラ...

 

 

千歌「そんなに盛り上がってどうしたの?」

 

「お、ちょうどいいところに来た。今、真司と生徒会長のことを話してるんだけどさ、その2人って付き合ってるのか?Aqoursで一緒だから何か知ってたりするか?」

 

千歌「う〜ん、付き合ってるかは分からないけど、仲はいいと思うよ?お泊まりだってしてるしね!」

 

「はぁぁぁ?お前そんなこと隠してたのか!」

 

「もう言い逃れはできないぞ!」

 

「おい、真司。詳しく聞かせろ!」

 

真司「ちょっ、違っ。みんな誤解してるって!」

 

高海さんの爆弾発言により、勢いは更にヒートアップする。

高海さんが言ったことは"間違ってないけど間違っている"。

 

透「まあまあ、皆その辺にしといてやれよ。本人も違うって言ってるわけだしさ」

 

「何だよ透!お前は真司の味方するってか?」

 

透「もちろん、"親友"だしな」

 

透がわざとそこを強調する。

 

「俺達とはそんなに仲が良くないってことかよ」

 

透「そんな事ないって。皆親友だ!」

 

「こいつ、調子に乗りやがって」

 

男子が笑いながら透を小突き合う。

今回は透に助けられた。

 

真司「透、ありがとう」

 

透「別になんてことないって」

 

心無しか透はホッとしているようだった。

 

 

 




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