皆さん、大変お待たせいたしました。
いや、もしかしたら待たせすぎて忘れられているかも...
はい、つまらない言い訳は無しにして、本編どうぞ...
あ、その前に前回のあらすじを軽く置いておきます(何せ前回投稿が半年前なもので...)
不要な方はそのまま本編へどうぞ
いよいよ始まった体育祭。
その当日、真司は実行委員の集まりのため、ひと足早く学校に来ていた。
するとそこには同じく実行委員の善子もいた。
真司は善子と少し立ち話をして、いざ体育祭が開幕する。
真司の出場競技は、借人競走、騎馬戦、組別対抗リレーの3競技。
午前中に出場した借人競走ではお題が"好きな人"になるかと思われたが、実際に真司が引いたのは"親友"。
真司はテントに向かい、透を呼ぶがお題を勘違いしたクラスメイトは若干騒ぎに。
その後何とか透を連れて走り抜け、1位になることができ、昼休みを迎えた。
午前中の競技が終わり、今は昼休み。
昼食は透と食べることになった。
透「はぁー、やっと休憩だな。昼飯食うかー」
真司「大したことしてないけど、なんか疲れたよ。うん、色々と」
透「だよな。にしても、まさか真司のお題が"親友"だったとはなー。あの時は正直ちょっと困惑したわ」
真司「いやぁ、やっぱりその場でお題を言えばよかったかなー。でも、いざ親友って言うとなると少し気恥ずかしくなってさ」
透「その気持ちは分からんでもない」
真司「まあ、恋愛系のお題よりはずっとマシだけどね」
透「そんなに好きなやつバラしたくないのか?」
真司「いやいや、好きな人がそもそもいないから逆に困るっていう話」
透「まーだそんなこと言ってるのか。ホントに好きな人いないのか?」
透は笑いながら俺を小突いてくる。
とは言え、実際にいないのだからそう言われても困る。
透「これまた真司も罪な男だなぁ」
真司「同じようなこと実行委員の人にも言われたんだけど。どういうこと?」
透「ここまで気づかないとはな...。これに関しては自分で知るべしってやつ?」
真司「なんだよ、別に教えてくれたっていいのに...」
透「人の事情に首を突っ込みすぎるのもあれだしな」
真司「だから、あれって何なの...」
結局謎は謎のまま、昼休みが終わった。
----------------------------------------------------------
昼休憩を挟み、現在時刻は13:00。
ちょうど一番暑い時間帯。
そんな中、午後一発目に行われる競技は1、2年による騎馬戦だ。
ちなみに3年生は1学年で別に騎馬戦をやる。
騎馬戦と言えば、個々の戦いも勿論見所があるけど、やはり1番目立つのは"大将騎"。
大将騎と言うだけあって、もちろん騎馬の強さはそのチームの中で最も強い。
土台には体格の良い人、騎手には体幹が強くて押し負けにくそうな人が選ばれる。
で、今回の1、2年の騎馬戦、あろうことか俺が大将騎の騎手になってしまった。
大将騎を決める時、
「お前が適任だ」
と言われた。
大将騎の騎手をやる自信なんかないし、最初は無理だと断っていたけど、結局流れでこうなった。
ただ、選ばれたからにはもうやるしかないと覚悟を決め、頑張ってはいたんだけど、その後の練習では他の組に負け越している。
他2組に対する赤組の勝率は3割ほどだろうか。
そんなことがあって、正直戦う前から不安で仕方ない。
でも、ここまで来て引き下がることはできない。
全力で勝利を目指すのみ。
真司は気を引き締め、赤組の先頭で入場した。
----------------------------------------------------------
初めの相手は黄組。
互いにトラックの中央を向いている。
その間およそ100m。
両者向かい合ってから間もなくして騎馬を組む。
沢山の騎馬が並んだこの会場は嵐の前の静けさと言わんばかりに静まり返っている。
張り詰めた空気感に、緊張感が高まる。
騎馬が組み終わってから数秒後、実行委員がピストルを上空に向けて構えた。
ピストルの乾いた音によって、戦いの火蓋が切って落とされた。
試合開始からおよそ5分、赤組は善戦しているが、戦況は押され気味。
自分達が全力であったのは間違いないけど、やはり相手が1枚上手だったようだ。
1騎、また1騎と両者の騎馬が崩れていく。
このままじゃ赤組が劣勢のまま互いの騎馬が減り続けるだけだ。
少しでも多くの騎馬に残ってもらわないと...。
真司「少し前進してもらってもいいかな?数で押されてるから俺達も加勢したいんだけど...」
生徒「了解!くれぐれも落とされるんじゃねぇぞ?」
生徒「下は俺達が支えてるから安心しろ!」
真司「ありがとう!じゃあ、よろしく!」
真司達の加勢は結果として赤組に希望をもたらした。
大将が敵陣に突っ込んでくるのが想定外だったのか、相手の対処は遅れ、こちらと相手の騎馬数差を大きく縮めることができた。
悪戦況の中、赤組のプライドをかけた戦いは続く。
試合も終盤、お互いに大将騎が1騎ずつ、その他相手6、自軍4で睨み合いの膠着状態。
何とか騎馬数の差が2騎までくらいつくことができた。
それでも、戦況が厳しいことに変わりない。
でも、そう易々と負けるわけにはいかない。
見据えるは相手の大将騎。
しかし、その行く手を他の騎馬が阻んでいる。
この不利な状況、こういう時ほど臭いセリフが燃えてくるというもの。
男はそんな単純な生き物。
俺は人生で1番と思えるほどの大声をここに轟かせた。
真司「皆!仲間の思い、無駄にするなぁ!勝つぞぉぉ!」
会場が一瞬の静寂に包まれる。
真司がこんな声を出すとは思わなかったからだろうか。
そして、その後に透が続く。
透「大将に続けぇぇ!!」
真司「勝つのは俺たちだ!!」
自軍「おぉぉー!!!」
俺の発破をかける言葉をきっかけに、膠着状態は崩れ去った。
----------------------------------------------------------
大きな盛り上がりを見せた騎馬戦。
競技終了後、自分のテントに戻る。
ちなみに、黄組とその後の青組との対戦結果はというと...
透「我らが赤組、なんと騎馬戦1位になりましたー! 」
「イェーイ!」
「っしゃー!」
「男子やるじゃん!」
「皆かっこよかった!」
なんと、本番で2連続勝利し、文句無しの1位を獲得したのだった。
透「この勝利は真司のおかげだな!な、皆?」
それを聞いた全員が異論はないと言わんばかりに頷く。
「「「「しーんーじ!しーんーじ!」」」」
と同時に、"真司コール"が始まった。
さすがにこれは恥ずかしい。
真司「ちょっと、ちょっと、恥ずかしいって!」
透「おいおい、さっきの威勢はどうしたんだよ。もっと堂々としてりゃいいんだよ、大将!」
透がそう言うと、皆が笑った。
今になって、言ったあの言葉に恥ずかしくなってくる。
真司「あれめっちゃ恥ずかしいやつじゃん、しかも大声で...」
透「恥ずかしいことは無いだろ?むしろカッコ良かったぞ?」
真司「そう...だといいんだけど」
勝利の喜びと若干の恥ずかしさを感じつつ、次の出場種目、組別対抗リレーの出場集合場所へと向かった。
組別対抗リレーはその名の通り、赤、黄、青の3組対抗で行われるリレーで、1,2,3年それぞれで行われる。
今から始まるのは2年の対抗リレー。
騎馬戦の疲れは残ってるけど、やるしかない。
集合場所に着くと、そこには既に半分以上の出場生徒が集まっていた。
千歌「中井君、騎馬戦勝ててよかったね!」
真司「うおっ、なんだ高海さんか。」
いきなり後ろから話しかけられたものだから、思わず驚いてしまった。
千歌「うえっ!?そんなに驚く?千歌までびっくりしちゃったじゃん。」
真司「ちょっと考え事しててね。この後も実行委員の仕事が色々あってさー」
千歌「実行委員って大変なんだねー」
真司「まあねー。でも、こういうの嫌いじゃないんだ」
曜「あっ、千歌ちゃーん!」
話をしていると、少し先から手を振りながら小走りでやってくる女子生徒が2人見えた。
千歌「曜ちゃん、梨子ちゃーん!」
手を振る2人に千歌は手を振り返す。
やがて2人は目の前までやってきた。
曜「ヤッホー、千歌ちゃん!あ、中井君、さっきの騎馬戦勝ててよかったね!うちが1位じゃなかったのは残念だけどー」
渡辺さんと桜内さんは2人とも2組だから敵同士ってことになる。
梨子「中井君があんなに声を張り上げるからこっちまで驚いちゃった。」
千歌「やっぱり意外だよね?千歌もそう思ってた」
やっぱり俺を知る人には驚かれてたみたいだ。
真司「あれはその場のノリというか流れというか...。自分でもびっくりだよ」
まあ、アレで勝てたから良かったけど...
千歌「あの時の中井君カッコ良かったよ!ね?」
梨子「もちろんよ。ね、曜ちゃん」
曜「うんうん、カッコ良かったよ!」
2人の変な返事に高海さんは何かを察したようで
千歌「ちょっと2人とも、何でニヤついてるの!」
曜と梨子は1度を合わせ、
曜・梨子「別にー?」
と答えた。
千歌「あー、もう。2人ともそうやってからかってくるんだから...。もう知らないっ!」
曜「ごめんって千歌ちゃん」
梨子「ごめんなさい。千歌ちゃんの反応が可愛くて、つい...」
千歌「むぅ、梨子ちゃんまで〜」
真司「3人ともどうしたの?なんか俺いない方がいい感じ?」
梨子「んー、いない方がいいというかなんというか。ねぇ?」
曜「あっ、ほら千歌ちゃん、もうすぐ始まるよ。行こ?」
千歌「そうやってうやむやにするんだからぁ」
俺を除く女子3人は大いに盛り上がったようだ。
かく言う俺は、状況がつかめなかったけど...
前回の投稿からなんとなんとの半年が経過していました。
半年かけてでき上がったのは超大作!
...だったら良かったのですが、相変わらずのクオリティです笑
こんな私ですが、これからも暖かい目で作品共々見ていただければ幸いです...