お許しを
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決して気を抜いたつもりは無かった、しかし日はとっくに暮れ辺り一面真っ暗闇であり、夜の航海は海上自衛隊でも初の試みだったのだから無理もない。
遠征隊は密かに近づいて来ていた敵の存在を察知する事は出来なかった。
砲音の後にすぐ側で水柱が上がり遠征隊の陣形はあっという間に崩れた。駆逐艦娘、吹雪は気づいたら一人、夜の海に取り残されていた
。夜空に瞬く星が嫌がらせのように輝いていた。
どれぐらいの時間彷徨っただろうか。
波は穏やか過ぎるほどに静かで、自らの艤装が海水を掻き分ける音のみが聞こえている。
敵の攻撃で自分の居場所と方位を知らせる機器は全て壊れてしまった。自分はこのまま死ぬのであろうか、さっきからそのような事ばかり考えている。
ああ、どうせ死ぬのであれば精々この美し過ぎる星空を目に焼き付けて死のう。
そう思い顔を上げて時に見えたものは希望の
遠征隊が吹雪を欠いて帰還した後は、水を入れたアリの巣のようにあわただしかった横須賀鎮守府も、本人が自力で帰還した事で落ち着きを取りもどしていた。
手当を受けひと段落ついた吹雪に、この鎮守府の提督が面会に来ていた。
「それで吹雪君や、君はどの様にしてここまで辿り着いたのかね?」
初老の提督は白髪の増えた髪を掻き分けながら尋ねる。
「司令官、私、光を見ました。」
「ほう、どんな?」
「灯台の光です。わかるんです、艦艇だった頃の記憶で。」
吹雪は考え込む様に俯いた後、顔をはっと上げて続ける。
「灯台は全て深海棲艦の攻撃で壊れてしまったと記憶しています。だから、その、あの光はあり得ないと思うのです...。」
驚きと疑問を孕んだ言葉は必然的に尻すぼみになる。提督は優しそうな微笑みを浮かべている。
「司令官、どうして私には灯台の光が見えたのですか?」
「ああ、それは話すと長くなる。いやそうでもないかな...。」
その話をまとめるとこうである。
海自初の夜間遠征に合わせて灯台の必要性が議論された。
そうして発足した灯台守協会という組織は、妖精さんの力を借りて艦娘用の特殊な灯台を要所要所に配置した。
この灯台が完璧に機能するにはいくつかの条件が必要らしい。
1,灯台に人が常駐する事
2,常駐する人間はある程度の提督適正を持っている事
そういうわけである。
「それでは司令官。」
「うん?」
「あの光は誰かが意図的に私に向けてくれた物なのですか?」
「そうなんじゃないか。」
「じゃあ...じゃあ、私その方に会ってみたいです。会ってお礼が言いたいです。」
先ほどまで沈んでいた心が一気に浮上していくのが自分でも手に取るように分かる。
「どこにあるのですか?司令官。あの光は一体何処から発せらせたものなのですか?」
「わかった、教えよう。場所は...」
………特に書くことがない。
こんな感じでいいんですかね?
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