スペインからの帰国子女   作:かるな

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ついに初の練習試合!

はたして主人公は試合に出られるのか!


第三話

「やっちゃった・・・」

 

 

 今僕は、寝間着姿のままベッドの上で項垂れている。

 

 なんでそんなことをしているかと言うと・・・

 

 

「もう10時過ぎてる!!」

 

 

 確か今日の練習試合の集合時間は10時だったはず。今から準備しても絶対に11時は超える。

 

 しかも起きてから思い出したけど、段ボールの中にサッカー用品が入ってるから・・・もちろん試合に使う道具も入ってるわけで・・・。

 

 

「あの荷物を開けるのは気が引けるし、今から買いに行くわけにも行かないし、そもそもお店何処にあるのか知らないし・・・あーどうしよう!!」

 

 

 頭を抱えて叫んでいると、チャイムのなる音がした。

 

 

「もしかして霧菜先生が迎えに!?」

 

 

 ベッドから飛び出て急いで玄関を開けると・・・

 

 

「やっと出てきた!ってかまだ寝間着じゃない!?監督の言った通りやっぱり寝坊してたのね・・・。さっさと支度して試合行くわよ!11時には試合始まるんだからね!?さっさと支度する!!」

 

 

 銀髪でツインテールの女の子が立っていた。しかもかなり怒っている様子で、ドアを開けた途端にシュートの嵐のような言葉を浴びせられた。

 

 そしてあっという間にリビングまで上がってきたかと思ったら、すぐに段ボールを開け始めた。

 

 

 

「それ僕の荷物・・・」

 

「知ってるわよ!監督からある程度聞いてるから、アンタは早く顔でも洗ってきなさい!!」

 

「は、はいっ!!」

 

 

 言われるがままに顔を洗って歯を磨く。寝癖を直している時間は無いから、服を着替えようとリビングに戻って寝間着を脱ぐ。

 

 

「女子の前で脱ぐなっ!!」

 

「わぷっ!」

 

 

 突然顔に衣服が飛んできた。そういえば、リビングでは先程の女の子が段ボールを開けて荷物を漁っている最中だったことを思い出した。

 

 

「ご、ごめん・・・ってこれ練習着!?ありがとう!」

 

 

 投げ渡された練習着を着てタオルや財布、スマホをバッグに詰めると、丁度彼女が試合に使う道具を諸々見つけたらしく、鬼の形相で詰めていく。

 

 

「ほら、さっさと行くわよ神矢!」

 

「あ、ありがとう!あの、君の名前は・・・」

 

「セツナ!銀条セツナよ!!」

 

 

 名前を名乗りながら玄関を飛び出していく銀条さんを必死に追いかけた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ま、間に合った~」

 

「はぁ・・・はぁ・・・。アンタ速すぎ、何でそんなに速いのよ・・・」

 

 

 走り続ける事15分。何とか試合開始には間に合ったようで、両チームがアップをしているようだった。

 

 

「ほらでも!試合開始には間に合ったよ!!」

 

「おかげでこっちは体力が底を着いたわよ・・・」

 

 

 とりあえずベンチに荷物を置くため、銀条さんと二人で向かったのだが・・・

 

 

「ねぇ銀条さん・・・」

 

「嫌よ。自分で何とかしなさい」

 

 

 ベンチの傍からこっちを見ている霧菜先生がいた。顔はニッコリしているのにとても怖い。

 

 隣にいる銀条さんに助けを求めたけど、スタスタとベンチの方へ向かってすぐにアップに混ざった。

 

 何でか分からないけど、大好きな試合の日なのに今日はすぐにでも帰りたい気分だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「うぅ、確かに昨日言ってたけど、ほんとにやるなんて・・・」

 

 

 今僕は、試合が行われているグラウンドの周りを止まりもせずひたすら走り続けている。

 

 スペインに比べてかなり暑いけど、海風のお陰で何とかなっている。

 

 チラチラと試合を見てるけど、この前飛行機で見た雷門中という学校よりも海洋中は劣っている感じがした。

 

 聞いてた限りだと、大海原中はこの沖縄でもトップレベルの実力を持つようで、監督含めメンバー全員のテンションが高いことを除けば納得出来た。

 

 

「あの7番、全体のリズムが分かってる。そのせいでさっきからこっちの動きにタイミングを合わせられてる・・・」

 

 

 特に大海原中の7番は、選手に〇〇ビートと指示をしており、どうやらそれが秘訣みたいだ。

 

 僕は音楽の事はよく分からないけど、あの7番をどうにかしない限りひたすらペースを握られてしまう。

 

 

 どうにか打開策を見つけようと考えていると、不意に銀条さんの声が聞こえた。

 

 

「神矢!避けなさい!!」

 

 

「え?」

 

 

 

 声のした方を向くと、ボールがこっちに向かって飛んできていた。

 

 ゴールの傍を通っていたときだったので、多分シュートだろう。

 

 

「っ!」

 

 

 咄嗟に身体が動いて、そのボールを胸でトラップした。

 

 そのままボールをキーパーに返したんだけど、何故か皆ポカンとしていた。

 

 少しして銀条さんが僕の方へと走ってきた。

 

 

「ど、どうしたの銀条さん?」

 

「少しジッとしてなさい」

 

 

 割と真剣な声で言われたせいで、気を付けの姿勢をとってしまう。

 

 

「ひゃっ!ちょ、銀条さん!?」

 

「変な声出すな!必殺技が当たったのよ?!無事な・・・訳・・・え?」

 

 

 ワサワサと俺の胸のあたりを触って無事を確かめる銀条さんだけど、特に僕の身体に異常が無い事が分かると信じられない顔をする。

 

 

「うそでしょ・・・アンタ何者?」

 

 

 シュートを止めただけなんだけどな・・・

 

 




~キャラ紹介~
霧菜 麻衣
海洋学園サッカー部の顧問。非常に穏やかな性格だが、怒ると怖いらしい。沖縄に住んでいるが地元ではない。出身は東京。

銀条 セツナ
ポジションMF:火属性:女:二年生

キャラ設定は後々纏めて出します!

全開の2倍弱の文量だったんですが、ひたすら走って終わりました・・・。

次回はちゃんと試合書きます()
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