スーパーロボット大戦MAX (一時更新停止中) 作:クリスヴェクター
今回は短めです。ではどうぞ!
―日本・科学要塞研究所―
「全員集まったな、彼・・・アクセル君の精密検査の結果が出た」
研究所の司令塔に集まった、アクセルとボスを除くメンバーに所長の兜剣造が告げる。その事に甲児が身を乗り出して聞き返す。
「それで父さん、アクセルは・・・・・・」
「そのことだが、本当の記憶喪失で間違いない。検査際、頭部に裂傷が見られた。それが原因だろう」
「・・・・・・墜落時のショック、ですか?」
鉄也が疑問にした事を言うと、剣造はそれを首肯する。
「うむ。戦闘前にだが、数秒間だけ大気圏から飛来するものをキャッチした、との報告がある」
「一応、連邦軍に連絡しておいたが・・・・・・」
僅かに語尾を濁した剣造事、甲児は訝しげに聞く。
「何か気になる事でも? 父さん」
「軍の機密に触れるような機体だった場合・・・厄介事に巻き込まれる可能性がある、ということだ」
「「「「・・・・・・・・・・・・・・・」」」」
剣造が言ったことに甲児達は、その意味に気付き黙ってしまう。
良くて監視、悪くて軍にスーパーロボットを徴収されるかもしれないことに、管制室に沈黙が流れる。
強大な悪から人々を守るために作られたスーパーロボットを戦争の道具にでもされてしまったら、元も子もない。それだけはあってはならない。
「でも、アクセルは一緒に戦ってくれたんだ。大丈夫だよ、お父さん」
先の戦闘で共闘した甲児にはアクセルという人柄がわかる気がしていた。
僅かな時間とは言え、自分達と似たモノを・・・大切な者の為に力を尽くす姿を彼から感じたからだ。
そこに鉄也が口を挟む。
「………悪いが甲児くん。例えアイツが根っからの善人だったとしても、俺はそう易々と信じることは出来ない」
「な、何でだよ!」
鉄也の発言に甲児は驚きながら聞き返す。
「簡単に信じるな、と言ってるんだ。俺達に接触したのも潜入するためだ、という可能性がある。仮に記憶喪失でもな」
「そこまで言わなくてもいいだろう!」
「……前から思っていたが、甲児くんは考えが甘過ぎる!」
売り言葉に買い言葉。ヒートアップしていく2人の会話もとい、口喧嘩に、さやかとジュンが慌て仲裁に入る。
「・・・・・・ふぅ」
その様子に剣造は一人溜息をつくのだった。
前々から問題になっていた二人の仲に頭を悩ませていたのだ。
(これは早めに、彼らと合流した方が良いのかもしれんな………)
「兜所長、アクセルを連れてきたぜ~」
ドアがスライドし、ボスと包帯を巻いたアクセルが管制室に入って来る。自然、皆の注目が集まる。
「いや~、怪我治してもらって有難うございます! って、あれ……?」
軽快な挨拶で入ってきたアクセルは、場の空気にたじろぐ。
互いにいがみ合っていた甲児と鉄也はアクセルの登場と共に矛を納めているが、二人の周りがピリピリしているのが嫌でも判る。
「ゴホン……! ようこそ、アクセル君。私は兜剣造……ここの所長を務めている。そして、有難う……。君のお陰で町に被害が出ずに済んだよ」
剣造が礼を言い、アクセルに頭を下げる。
それにアクセルは慌てて手を振る。
「いえいえ!こっちとしては戦うのに必死でしたし……」
「はは、謙遜することはないよ。ああ、紹介しよう。
会っていると思うが、私の息子 兜甲児だ。」
苦笑しながら甲児たちをアクセルに紹介する。
甲児がアクセルに寄り、片手を差し出し、アクセルも握手で返す。
「先はありがとな、アクセルさん!甲児って呼んでくれ」
「じゃあ改めて、記憶喪失のアクセル・アルマーだ。よろしくな甲児」
「ははは、こっちこそ! で、こっちがパートナーのさやかさんとボス」
「よろしく、アクセルさん」
「よろしくだぜ、アクセル!」
甲児たちの自己紹介が終わったのを見計らい、ジュンが話に加わる。
「炎ジュンよ。で、こちらが鉄也」
「………………剣鉄也だ」
ジュンが後ろでもたれている鉄也にも促す。
当の本人は無言のままだったが、漸く言ったと思えば一言だけですぐに黙ってしまう。
「鉄也っ! ごめんなさい、最近彼様子が変のよ」
「……俺はいつも通りだ」
静かに言う鉄也にジュンがピシャリと言い放つ。
「ウソ。何かあると直ぐ甲児君に突っ掛かって…鉄也らしくないわ」
「そうだぜ。俺が科学要塞研究所に通うようになった頃からだっけ?」
ジュンの言葉に甲児も同意するが、鉄也はただ表情一つ変えず沈黙を貫くだけだった。
「にしても、所長さん…結構苦労されたようで」
「ん?この身体かね?ははは、今は気に入っているよ」
「……」
袖から覗く両手の義手にアクセルが気付き、その事に剣造は笑いながら返す。
その際鉄也が僅かに反応したのを、アクセルは見逃さなかった。が、何処か申し訳ない表情の鉄也にアクセルは出かかった言葉を飲み込んだ。
「そうだ、彼の乗ってきた機体について判明したことを簡単に説明しておこう」
「是非お願いします。あれが唯一の鍵みたいなんで…」
「とはいっても、ブラックボックスがあまりに多いのでな」
手元のキーを操作し、画面にソウルゲインの立体図を映し出す。そこから詳細が幾つも枝分かれに表示される。
「コンピューター登録によると…型式番号EG-X・ソウルゲイン。登録制で彼れにしか操縦出来ないようになっているようだ」
「イージーエックス…登録制…?」
(EG-X…EG-X…)
「アクセルくん?どうかしたの?」
眉間に皺を寄せ、深く考えるアクセルにジュンが声を掛ける。それにアクセルは慌てて取り繕う。
「え?ああ、何でもないスよ、ジュンさん。さ、所長さん。どうぞ続きを」
「うむ、最近軍の方でも研究が進んでいるようだが…指紋や声紋などの個人情報で機体をロックし、特定のパ イロットしか動かすことができないのだよ」
「それが…ソウルゲイン?」
「登録制…う~む、わかんないな」
一連の説明を聞いたメンバーは首を捻るが、一人鉄也だけがアクセルに対して目を細めて見ていた。
「一つだけ言えるのは、お前がどこかの組織の人間だということだ」
「なんでわかんだよ、鉄也さん」
「登録しなければ動かせないロボットを拾ったり盗んだりする事は出来んだろう…ということは、こいつをパイロットに登録したこと組織があるということだ。………少し頭を捻れば分かることだ、甲児くん」
最後の言葉に、室内の面子は「またか……」と肩を落とす。案の定、甲児が鉄也に噛み付く。
「なんだよ、その言い方は!」
「やめなさい、2人とも!鉄也!」
「ありゃりゃ」
再び乱れ出す空気に、剣造は咳払いをして二人を押し止め、話を進める。
「ゴホン!ここから私見だが、ソウルゲインは一撃離脱を目的とした強襲用の機体のようだ。装甲とパワーに重点が置かれている」
「要するに、力で押しまくる機体ってことだな」
ボスの言葉に頷き、先の戦闘デモを画面に流す。映像に補足して剣造は説明を続ける。
「マジンガーのように腕を切り離して攻撃出来るようだ が、あくまで牽制程度の役割しか持っていないようだ。思想はマジンガーシリーズに近いと言えるだろう」
「ねえ、アクセルさん。ここまで聞いて、何か思い出したことは?」
「う~ん、感心して聞いていたが…心当たりはないんだな、これが」
さやかの問いにやはり要領が掴めていなかった。
「ただ、原動力…エネルギーまわりが不明だ。基本は電力で動いているようだが…どうもパイロットの生体エネルギーも使っているらしいが…今の段階では何とも言えん」
「パイロットもロボットも謎だらけかよ、どういうこった」
ジト目で見てくるボスに、やれやれとした表情のアクセルが答える。そこでふと思いだし剣造に向き直る。
「そう言われてもねえ。…あ、ところで所長さん。さっきの化け物みたいなやつら、説明してくれませんか?それに…敵はあいつらだけじゃない気がするんですけど…」
「わかった。一度まとめておこう。甲児、鉄也もよく聞いておいてくれ」
ー??????ー
地底深くにある基地の通路を暗黒大将軍は一人歩いていた。
その表情は先の戦闘の失敗に苛ついている様に見えるが、僅かに口角が上がり、どこか愉悦感を醸し出していた。
「暗黒大将軍、例の機体の回収…失敗したそうだな」
背後から掛けられた声に振り替えると、別の通路からーかつてDr.ヘルと呼ばれた男、地獄大元師が姿を現す。
「ふん…マジンガーどもの邪魔が入らなければ、成功していた」
「相変わらず負け惜しみだけは一人前だな。…だが、何かを得たようだな?」
地獄大元師の言葉に暗黒大将軍は先程まで微かに浮かべていた笑みをますます深くする。
「クククッッ、久々に剣鉄也以外で血が騒いだわい。何より彼奴の力は、闘争のために磨かれたものと見た 。我好みのものだ」
「ほぅ……貴様が興味を持つ程とは、此方としても興味深いな。 ……だがいい加減、あrの文句も聞き飽きているところなのでな 」
地獄大元師がここにはいない者を思い出し、深い溜め息をつく。そのセリフに暗黒大将軍も忌々しく吐き捨てる。
「あのヒステリー女か……くだらん。幾らでも喚かせておけばよい!」
当分の頭痛の種を頭の隅に追いやり、二人はその場を後にした。
ー日本・科学要塞研究所ー
「グラドス帝国と異星人? それに地底帝国だって?」
聞き慣れない単語にアクセルは聞き返す。
「そうだ。地底帝国というのが…先程君たちが戦っていた相手だ」
「グラドス軍については、連邦軍も混乱している。情報提供者も消息が掴めていないらしいからな」
「確か火星や月の襲撃も奴らの仕業だって、専らな情報らしい」
「異星人とグラドス軍もそうだけどよ、俺は地底帝国…ミケーネの連中の方が厄介だ」
「それとよくないニュースだが…百鬼帝国との繋がりもあるらしいと、早乙女博士から聞いている」
「早乙女…ゲッターチームか」
鉄也が旧メンバーの名を口にする。
「下駄? なんだそりゃ」
「“ゲッター”だよ、アクセルさん。俺たちの心強い味方だ」
アクセルのボケに甲児は即座にツッコミを入れる。
「……一つずつ潰していきたいところだが」
「全く、敵が多すぎて頭がこんがらがりそうだわさ」
その場全員の心情を代弁するボスの言葉に、未だ明らかになっていない敵、眼前に迫る脅威にメンバーそれぞれが重い表情をつくる。
「どっかから落ちてきて記憶を失った挙げ句にそこが激戦区か。…嫌になるな」
先が思いやられると言わんばかりにアクセルは頭を掻き、波乱の幕開けを覚悟した。
………to be continue→
何故一万字どころか五千字にも届かないのか……
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