~サンダース戦の二日後~
サンダースを下した二日後、真霧は鈴創学園戦車隊員達を呼び出していた。
「皆、次の試合相手が決まった」
そう言うと隊員達は相手について注目する。
「次はプラウダが相手だ」
「ソ連に影響を受けた学園ですか」
偲がそう話を出した。
「ああ、プラウダは去年の準優勝校だ。一筋ではいかん。それに会場は雪だ。これは相手のホームグラウンドだからな」
「試合は4日後だ。各員乗車は不凍液を確認しておけよ。では、解散」
真霧は軽く注意を促し、その場を解散させて後にした。
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そして、試合当日
「ハァー…寒いな」
真霧は揺れ動く車内で白く煙が上がる吐息を見てそう呟いた。
『しかたないですよ、雪だらけですし』
無線機から隼人が返事をしてきた。
「なぁ、たしかプラウダは試合で一体感を高めるために歌うらしいな」
『そうなんです?』
中村隊分隊長、中村悠一軍曹が聞き返してきた。
「ああ、俺達も何か歌うか?」
真霧は各員に向けてそう問いかける。
『いいですね』
『でも何にするんです?』
皆賛成はしたものの、曲は決まってはいなかった。
「なら…Los!Los!Los!か?」
真霧は手元の機器で曲を選び、伝える。
『いいんじゃないですか?』
『でもクルーゼ隊長がお願いしますよ』
「お、俺か?」
他の隊員が真霧が歌ってくれと言ってきて少し戸惑う。
『お願いしますよ~』
しかし、それに他の隊員達も乗ってきて真霧は歌うしかなかった。
「あー、わかった!私が歌うぞ!」
『待ってました!』
「お前らも入れよ?」
『『『『ダー!!』』』』
こいつら…
「スゥー…Feuer! Sperrfeuer! Los!
Achtung! Deckung! Hinlegen! Halt!」
「戦場へ!前線へ!そして死の淵まで!
命捨てたその覚悟を示せ!」
「聴こえるだろう あの砲声が
抵抗する蛆の聲だ
踏み潰せ!踏み潰せ!」
『踏み潰せッ!』
『踏み潰せッ!!』
そうしてから歌がおわると真霧は手元の無線機に向けて叫んだ。
「諸君!我々の任務は何だ!!」
『『『敵フラッグ車を叩き潰す事です!』』』
「そうだ!フラッグ車の撃滅だ!!」
「ここは何ぞ!?」
『『『我々の勝利の踏み台であります!』』』
「よろしい!!ならば闘争だ!総員!最善を尽くせ!!」
そう真霧は言い終わると直ぐに戦車に振動が来た。
「な、何だ!!被害は!?」
無線機に向けて被害を確認する。
『被害なし!』
『問題ないです!』
『命中弾なしです!』
『戦闘行動に支障ありません!』
それを聞いた所で報告が入った。
「敵車の砲撃です!…あ!
ぜ、前方に敵車!数三!!」