西住姉妹の弟―西住流の島田―   作:如月 霊

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第十四話 対プラウダ戦開始

「ぜ、前方に敵車!数三!!」

 

「各車!砲撃用意!!撃ちィー方、始め!」

 

真霧はその報告がなされて直ぐに通信機に叫んだ。するとこっちの行動に気がついたのか敵戦車は急いで後退しようとする。

 

「だが遅い!」

 

味方の各戦車の主砲が火を吹いた。計6発の砲弾が敵戦車に向けて降り注いだ。

 

「二輌撃破!!」

 

『クルーゼ隊長!敵一輌が森に逃しました!』

 

「よしわかった!砲撃しつつ全車、追撃する!!」

 

真霧がそう言うと各戦車は真霧に付いて追撃する。そしてしばらくするとフラッグ車発見の報が入った。

 

『前方に敵車6輌!!中にはフラッグ車を確認!!』

 

「これは…罠だな」

 

真霧は即座にそう判断付けた。

 

「罠…ですか?」

 

通信手が聞き返した。

 

「そうだ」

 

そう言い通信機で各車に連絡を入れる。

 

「これは敵の罠の可能性が高い」

 

「伊川隊は宮田隊を連れて敵の後ろに回り込んでフラッグ車を潰せ。早野隊、中村隊は私と敵の陽動だ」

 

『『『『了解!』』』』

 

その返事が聞こえると伊川隊と宮田隊は本隊から離脱していった。それから真霧は早野隊と中村隊に連絡を入れる。

 

「涼!悠一!」

 

『はい!』

 

『どうしました?』

 

「突撃してあの建物に隠れて囮をするぞ?」

 

真霧はキャノピーから上半身を出して建物を指差した。

 

『了解しました』

 

『隊長が言うのなら行きましょう!』

 

「よ~し!カクカク!第一小隊、吶喊!!」

 

そう言って真霧達は隊列を組んで敵に突撃していく。

 

『一輌撃破!』

 

『こちらも一輌撃h…うわぁ!!』

 

「大丈夫か!中村隊!」

 

真霧は戦車で敵弾をさけつついきなり撃破された中村に向けて通信機に叫んだ。

 

『だ、大丈夫です。後は任せます』

 

「わかった!」

 

「た、隊長!!敵車が!」

 

中村に返事をすると操縦士が弱々しい声で話しかけてきた。

 

「どうした!」

 

「囲まれてます!!敵6輌!!」

 

「チッ…ポイントDa-1の建物に逃げ込め!絶対に当たるなよ!!」

 

そう真霧は指示をした。実を言うと今回のフラッグ車は真霧のチトなのだ。……それなのに前線に出てるのは士気向上か無謀か、どっちだろうか。

 

「早野!付いてこい!!」

 

キャノピーから出て後ろの早野隊に指示を跳ばす。そうして二輌はDa-1にある廃工場に逃げ込んでいった。

 

―――――――――――――

 

「隊長、どうします?」

 

後ろから戦車を降りた涼が話しかけてきた。

 

「ここにたてこみつつ第二小隊の到着を待つ」

 

「敵さんは待ってくれますかね?」

 

涼はそう言って首にかけた双眼鏡で窓から偵察する。

 

「…隊長、敵フラッグ車発見しました」

 

涼は窓から敵を見るなりそう言ってきた。真霧は自身も戦車を降り、窓から見てみる。

 

「そうか…確かにフラッグ車だな。涼、距離は分かるか?」

 

「ここからだと…北北東50にフラッグ車あり、ですね」

 

双眼鏡を覗きこみつつそう答えてきた。

 

「ああ、だが護衛は3輌もいるぞ?…よし、涼、敵の護衛を撃つぞ」

 

「はいィイ!?」

 

涼はそれを聞いた途端、すっとんきょうな声を出した。

 

「で、ですがここから出たら狙い撃ちされますよ!!」

 

「何を言ってる?出るわけ無いだろう」

 

「へ?」

 

「壁を破っての狙撃だよ。そ・げ・き」

 

「んな無茶な」

 

まぁ、そうなるよな。

 

「大丈夫だ。んじゃ、砲撃用意だ」

 

「( ´Д`)~…わかりましたよ」

 

ため息を吐きつつ涼は自分の戦車に戻っていった。真霧も自分の戦車に戻り、伊川達第二小隊に連絡をとった。

 

「偲、聞こえるな。敵フラッグ車はDa-1の北北東50mにいる。護衛は3輌だ」

 

 

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