~アンツィオ戦当日~
アンツィオ戦当日、鈴創学園戦車隊の隊員達は規律よく整列していた。そして真霧は台に登る。すると偲が隊全体に号令をかける。
「クルーゼ隊長に敬礼!」
「「「「「…」」」」」ピシゝ!!
「ん、楽にしてくれ」ピシゝ
真霧は敬礼を返し、隊員達を見回してから口を開いた。
「…諸君、今回の敵は知っての通りアンツィオ高校だ」
「全国大会出場校だが、我々は昨年の優勝校を下している!私は、諸君らならばこの戦も勝てると信じている!!」
「総員!乗車!いくぞ、諸君」
「「「「「ハッ!!」」」」」ピシゝ!!
隊員達はその掛け声と共に自分達の戦車に乗り込んで行った。
「おい!」
戦車に乗り込んですぐにジープに乗ったアンチョビが話しかけてきた。
「ん?」
「貴方が鈴創の隊長か?」
「そうだ。私が鈴創学園戦車隊 隊長のラウ・ル・クルーゼ大尉だ」
「なら、君はアンツィオの隊長さんかな?」
真霧はアンチョビに対してそう言った。
「そうよ、私はドゥーチェ。ドゥーチェアンチョビよ!今日は頼むわ!」
「もちろんさ、楽しんで戦うさ」
「ええ、それじゃあね」
アンチョビはそう言うとジープで帰っていった。
「隊長」
「どうした?岩城兵長」
それから砲手の岩城裕乃(いわしろ ゆうの)兵長が話しかけてきた。
「アンツィオの隊長は何しに来たんですかね?」
「さぁ、だが、偵察かはたまた挨拶か…だな」
「はぁ…」
岩城准尉はあまり分かっていない用に声を出した。
「さ、もうちょいで試合開始だ。倒してしまえばいい」
「はっ」
そう言うと丁度試合開始の狼煙が上がった。
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『た、隊長!B4地点に敵車5輌!敵フラッグも確認!!』
試合開始数分後に早野隊からそう報告が上がった。
「よくやった!各車はB4に『C2にも敵車4輌!敵フラッグ車らしき車輌あり!!』…何?」
『D5も同じ!』
各車から同様の通信が入ってきた。
「…各車敵車両を無視しろ」
「隊長⁉」
裕乃が振り返ってきた。
「おそらくそれは敵のカモフラージュだ」
「ec1地点に全車集合、一点一点潰す」
『『『『ya‼』』』』
返事を聞いてから真霧がチヘのキューポラから顔を出す。
「ん?あれは…」
すると何かを見かけた真霧は双眼鏡を覗いた。
「!!」
何かを発見した真霧は無線機に手を伸ばす。
「敵フラッグ車発見!!目標だ!!」
『何!?』
『何処ですか!?』
「a2地点から東に向けて移動中!!フラッグ一、cv2!!」
そう叫んでから真霧は自分の戦車の指揮を執り出した。
「裕乃!左回頭30°!!砲撃用意!!」
「はいっ!さっ!」
すると戦車は方向を変え、装填手が素早く砲弾の装填を終わらせる。
「引き付けろよ!……撃て!!」
「外れた!左修正3!次っ!!」
初弾は右に少しズレ、地面に着弾した。射線の修正を行い、第二射を行う。
『一輌撃破!』
「次ッ!!」
「はいっ!」
裕乃は構えていた砲撃を直ぐに装填し、発射する。
「当たる!!…何!?」
発射した砲撃は真っ直ぐに敵フラッグに当たるかと思われた。しかし、その砲弾は左の丘から飛び出してきたcv33によって防がれた。次々とcv33が丘から飛び出してくる。cv33の武装は8mm程度の機関銃だ。弾は全て装甲板で防げる。しかし何せ数が多い。
『隊長!!任せてください!こいつらは伊川隊と早野隊が持ちます!』
偲がそう言ってきた。
「そうか。なら、任せる」
「豆戦車どもは偲達がやってくれる。そのまま敵フラッグを狙え!」
「はい!!」
そう指示を出すと敵フラッグが自分達の方へ転進しながら砲撃してきた。
「立派よ!立派!!裕乃!一発で仕留めてやれ」
「了解!…撃てッ!!」
裕乃の放った砲弾は敵の砲身に突き刺さり、敵車の砲身爆破した。すると敵フラッグはゆっくりと止まり白旗を上げた。ここにアンツィオ高校と鈴創学園の戦いの幕が下ろされた。