『似て非なる存在』って言ってみたかったんだー。とあるアーティストが大好きで、感化されてる節があるン。痛々しいって? ほっとけ。中二病・厨二病・高二病、全部患ってンだよ。
「私は『身元不明の怪しい奴』ってことになりますが、悪さする気はサラサラありませんし、寧ろがんがん協力しますよ」
「そうは言うが……」
そこで区切られたけど、続くセリフは想像がついてた。それを、あとあと「あの時、こう言いたかったんですよね?」って聞いたら「まさしく、そう言いかけた」って花丸貰った。いえあ。というのも『
お前は誰だムードだけど、排他的じゃないのが嬉しかったね。足引っ張らないくらいには、モンスター図鑑、頭に入ってるから満面の笑みで、大丈夫です、と宣言。
ま、それは置いといて。お三方が
「君は『棘』を知っているか?」
さすがにそれだけじゃ、なんのことか分からんかったンで「一見、牙のよう」「ボルボロスに刺さり、死に至らしめた」「一ヶ所に複数本、刺さっている」などなど判断材料を言ってもらったり、気を利かせてくれた
「心当たりがあるのか」
って、謎が解けるの嬉しそうに言った。そんな
「ギガンテとは、もしや――」
「ネルギガンテ」
「あ奴が!」
「チーフ、ネルギガンテってのは、古龍喰らいの古龍で、角笛に良さそうな角がこうにょっきりで、これが身体にも翼にも生えてトゲトゲしてて、壊れても自己再生して、二足立ちからの『ネルギガンテ』!」
「待ちたまえ」
姿をジェスチャー付きで伝えて、CMの某俳優のギガンテさんの真似を真似てたら、
「……じゃあ、ネルギガンテってモンスターがなんでここにいるのかも、知ってるのか?」
「ウン。――あ、いえ、はい」
どうにも
「一期団、というか、ギルドが四十年くらいかけて知りたがってた事、私が言っても宜しいんですか?」
「解明するならば」
「ああ、重きを置く場所が違うのネ。手柄じゃなくて解明か。了解です。ネルギガンテは、古龍を喰べたい子ですね」
「
「大自然の自浄作用を担ってるらしいですよ。それと、たぶん、古龍は長く生きてきて栄養満点ですから、美味しいんでしょうね。味ってか、力とか。ゾラ君級のデカい古龍は、半端ないくらいの養分になるんで。昔、古龍の誰かがこの新大陸になったように。なんでゾラ君なのかは、たぶん、ご老体だから狙いやすかったんじゃないでしょかね」
遠慮なくどんどんネタバレしていくと、驚きすぎて、
「んふはははっ! 三期団がいるところの地下、巨大古龍の骨ばっかッスよ。『
眉間を指で揉む
「これを本来なら、皆さんが数ヵ月後とかの近い未来に、自力で辿り着く答えです。私は、別の世界から皆さんのことを見てたし、この先も見たンで、今もう知ってるんです」
表現の仕方はすごく悪いんだけど、爆弾発言投下って、気持ちいいよな。間違えるなよ、悲しくさせたりじゃなくて、楽しいとかこうした単純な驚かせとかの意味合いだからな。ぼそっとソードマスターが、酒を煽りたいって言ったの聞こえたぞ。
「別の世界……」
「もしかしたら、あと二つ、別の世界からお客さん来ますよ。はた迷惑な外来種が。それぞれオマケつきで」
「……」
「やっだあ、コマンダー、米神まで押さえちゃってえ。まだまだ『衝撃の答え』あるんですよ?」
「手の空いてる編纂者を呼んできてくれるか……」
「分かったよ、じいちゃん」
この言い方ねえー、
「やはり具合が悪いのか?」
「貴方のお孫さんが可愛すぎて、心臓が痛いだけです」
「うん……?」
「おじいちゃんっ子の優しい子じゃないですか。『じいちゃんは走れないから、俺が守ってやんなきゃな』ですよ?! はあああ……尊い……。抱いてほしー……。コマンダー、足、故障してるんですよね」
「――昔に」
ハンター業は過酷だよね、マジで。介護生活にならなくて良かったですね、って言ったら、ニッて微笑まれた。いやぁ、胸キュンのオンパレードで、つれぇわ。幸せな辛さだわ。そんで、編纂者を連れて
「あ! ノリのいい四期団!」
「えっ?」
「あ、すみません、つい」
半裸で流通エリアの手伝いしてる、ノリのいい四期団くんで、知ってる顔だった。「今なら編纂者のとして名を残せるぜ」とよいしょされて来ちゃった奴。ストーリーの後半になってくると「もう
そんな彼に、さっきのことをメモさせる作業に入りました。途中途中めっちゃ言いたげにしながらだけど、全部メモってくれた。モンハン文字で全く読めなかったけどな。オレからしたら、ガジャブーの文字と大差ないくらい形象文字みたいに見えた。で、
「だあ! もお! ギガンテさん、トゲありすぎて飽きるわ! 終わりでいい?!」
「我らは、姿を見とらんでな。お主がそれで全貌だと言うのならば、良かろう」
「トゲ足りないけど、全体としては大体これです」
「よし。此処に情報を書き足していこう。君の知ってる弱点や行動を言ってくれ」
「はあい、コマンダー!」
ぶりっ子みたいな言い方で敬礼してると、
「トゲが壊れて再生すると、黒くなってめっちゃ硬くなって、飛び上がりの即死攻撃してくるんで、注意ですね」
「具体的には?」
「こう、羽ばたいて、ちょっと後ろに下がって、急降下しながら前足でズガーンッと地面を抉る感じです」
さっきみたいに某俳優のごとく本気でジェスチャーすると、笑われずに真面目に分析されて、ちょっと恥ずかしいのと嬉しいのと、なんかむずかゆかったねえ。頭突き棘飛ばしも、翼突進も伝えた。耳栓も、もちろん言った。ただ、ここで、
「吼えるときは頭をちょっと下げるから、うまくコローンッて転がってフレーム回避すれば、耳栓は要らないかもね」
って言ったあとだ。
「転がってる間も煩いだろ」
「フレーム回避の無敵時間で――」
「無敵、時間? とくに重荷になるわけじゃないから、耳栓推奨だとハンターたちに通達しておこう」
「え、だって、装飾品つける個数、制限あるじゃない。耳栓、レベル三で――」
「祭りでもないのに、装飾品付けてどうする?」
「スキル……」
「なんだ? それは」
「『弱点特効』とか『キノコ大好き』とか」
「好きな食材を主張しなくてもいいぞ」
「やだ! 話が噛み合わない! 嘘やん、スキルが無いん? 『挑戦者』とか『広域』とか色々あるじゃん!」
四人とも渋い表情で、スキルって概念が無かった。頭、こんがらがったよねえー。みんな、技量のみだってさ。色々可笑しかった。だって、女子なんて、ハンマーとか持ってるわりに筋肉ついてないし。ウィッチャーコラボでゲラルトさんが「ハンターは魔法と無縁と聞く」って言ってたけど、『スキル』とか『背負った武器』とか、魔法と言わねばなんと言う?
「そうか、オレと奴が『似て非なる存在』なら、システムも『似て非なる存在』か、アイノウ、アイノウ。……『属性』はありますか?」
「あるぞ」
「そうか。んー、まあ、斬撃と打撃でも乗り切れるけど、属性攻撃できれば、怯みやすいはずだからね。しかし、そうなると、笛はあるんですかね、狩猟笛」
「あるぞ」
「音色でなにか効果を付与する使い方で?」
「人によっては励まされるだろうが、モンスターの嫌いな音を出して、動きを鈍らせるな」
「なにそのノイアス。『風圧完全無効』とか『熱ダメージ無効』とかの音色はどこいった」
音を聴いただけでそうなるなんて夢に溢れてる、って生温かく見られてしもうた。有り難い笛さんの効力が……なんてこった。