世界でたった一人の花嫁と銀ノ魂を持つ男   作:ハムハム様

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お待たせしました!第三章最終話です。
この話で、第三章は終わりとなります。

アニメで言うと一期分が終わります。
ここまで10ヶ月……長かった……。


42.伝説とは自分(テメェ)で創るもの

 

一花と三玖、そして総介が『同じ場所』へと向かおうとしていた頃、五月は風太郎の泊まっていた部屋を訪れていた。その場には既に四葉がおり、しわくちゃで、付箋やメモがたくさんついた風太郎のしおりを手にとって見つめていた。きっと彼も、林間学校をすごく楽しみにしていたのだろう。そんな彼の体調が悪くなっているにも関わらず、無理に連れ回してしまったことに、四葉は罪悪感と後悔を感じてしまっていた。

しかし、そのしおりを渡してもらった五月がパラパラとページをめくっていると、あるものを見つけ、四葉に見せた。

それは、1番上に『らいはへのお土産話』と書かれている、この林間学校で今までの出来事が簡単に記されたメモだった。

 

 

 

 

それを見た四葉は、風太郎はこの林間学校が本当に楽しかったのだろうかと疑問が浮かび、こんなことを言い出した。

 

 

「上杉さんに聞いてみる!」

 

「え、今からですか!?」

 

なんと、風太郎に直接聞きに行こうというのだ。

 

「こっそり行けば大丈夫だって!」

 

「……ストレート……」

 

彼女の行動力の高さに、唖然としてしまうが、同時に尊敬もしてしまう。思えば、いつもそうだった。

姉妹の中で、いの一番に先頭を行くのは、いつだって四葉だった。

五月は、四葉が急いで出ていった後の部屋の中で呟いた。

 

 

 

 

 

 

「……私も、四葉みたいにできるでしょうか……」

 

 

 

 

………………………………

 

 

 

 

ところ変わって、場所は風太郎が安静にしている部屋。風太郎のことを考えてのことなのだろうかか、電気は点いておらず、真っ暗である。

その中で彼は、ハゲの先生(失礼)の付き添いのもと、ベッドで横になっていた。

 

「……ゲホッ、ゴホッ」

 

「……!!」

 

咳き込んだ風太郎に、そばに椅子に座っていたハゲ(超失礼)がビクッ!と反応した。

 

「おっと……寝てしまった。すっかり暗くなったな」

 

どうやら風太郎を看ているうちに、座ったまま寝落ちしてしまったようだ。電気を点けなかったのも、単に明るいうちに寝てしまったからのようで、ハゲは椅子から立ち、歩きながら手探りで電気のボタンを探し始める。

 

「電気、電気……」

 

ちょうどハゲが壁にたどり着いたところで、すぐ真横にあるドアが開く。

 

「主任、キャンプファイヤーも終盤です。手伝って貰えますか?」

 

外からメガネの先生が訪ねてきた。

 

「ああ、今行こう」

 

「どうせ寝てたんでしょ」

 

ハゲはメガネと一緒に、キャンプファイヤーの場所へと行くために、部屋を後にした。もう(失礼)すらつかなくなるというね………

 

こうして部屋には、寝ている風太郎だけとなった………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(…………あわわわわ)

 

 

 

 

わけではなく……

 

 

 

(電気を点けたら気づかれてました……真っ暗で良かった……)

 

暗闇の中、ベッドと壁の隙間に、体育座りをした五月が、冷や汗を流しながらも、先生が出て行って一安心したような顔をする。

 

(四葉も行くと言ってたのに、どうしちゃったのでしょう……)

 

あれから、この部屋に来て息を潜めるまで、四葉を見てはいない。トイレに行ってるのか、それとも迷っているのだろうか……

 

(四葉を見習ってみましたが……先生が寝てる間に忍び込むなど、大胆不敵だったでしょうか……)

 

とはいえ、このまま風太郎だけで林間学校を終わらせようなど、五月はそんなことはさせたくはなかった。

あのボロボロのしおりや、あの紙を見たら、いてもたってもいられなかった。

 

 

 

 

 

(だけど……

 

 

 

彼を独りにさせてはいけない)

 

 

 

風太郎の2つ隣のベッドの横から、五月は立ち上がり、灯りのスイッチを探し始めた。

 

ゴン

 

(痛っ)

 

足のつま先を何かにぶつけてしまうが、めげずにスイッチを探し続ける。

 

(足元も見えない……確かこの辺に……スイッチが……)

 

壁をつたい、五月はなんとかスイッチのあった場所に手を伸ばす。

 

 

 

 

 

そしてようやく、スイッチのある場所を探し出して、ボタンを押した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カチッ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「「「「えっ?」」」」」

 

 

 

 

 

 

明かりが灯った五月の目に飛び込んできたのは、自分の姉全員が、自分と同じくスイッチを押す姿だった。

 

「ええーっ!?みんな来てたの!?」

 

「し、静かに……っ」

 

まだ近くに先生がいるかもしれないので、五月は四葉の驚いた大きな声を注意する。

 

「なんであんたたちがいるのよ!」

 

「二乃こそ、意外」

 

「わ、私はコイツのアホヅラを見るために来ただけよ!」

 

「私たちもフータロー君が心配で来たんだよね、三玖」

 

「うん」

 

「えへへ、なんか嬉しいなー。全員で同じこと考えてたんだね」

 

「私は違うって言ってるでしょ!」

 

皆がそれぞれに思いを口にするのを五月は黙って見ていた。なんだかんだで、風太郎は姉妹から心配されていることに、安堵を覚える。

口角をわずかに上げた五月だが、その瞬間に、五つ子の後ろから声が聞こえてきた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「よぉ、遅かったじゃねぇか」

 

「「「「「「!!」」」」」

 

全員がそちらを振り向くと、そこには、トレードマークとも言える黒パーカーを着た、気怠げな表情をした黒縁眼鏡の人物が、ふてぶてしく椅子に足を組み、手をズボンのポケットに入れながら座っていた。

 

「ソースケ!」

 

「浅倉さん!?」

 

「浅倉君!?」

 

「なんであんたがいるのよ!?」

 

一花と三玖は事前に聞いていたので、三玖だけが嬉しそうに彼の名前を呼ぶが、残りの二乃、四葉、五月は彼がいることは予想外だったようで、3人とも一様に驚いた顔をする。

 

「まさか全員来るたぁな、やっぱ五つ子だなお前ら」

 

「聞きなさいよ!」

 

二乃の質問に耳を一切傾けることなく、総介はさてと、と言いながら立ち上がり、ポケットからあるものを取り出した。それは、黒い手のひらサイズの棒状のものだった……それを見た瞬間、五月が総介に尋ねる。

 

「あ、浅倉君、それは何ですか?」

 

「あ?見てわからねーか肉まん娘。

 

 

 

 

 

 

 

マジック(黒)だけど?」

 

「見ればわかります!それを何に使うんですかときいているんです!?」

 

馬鹿にされたように聞こえたのか、五月が若干苛立った口調で総介に再度聞くが、彼はマジックのフタを『キュポッ』と開けながら、顔をケロっとさせてこう答えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「何にって………こいつの顔に落書きするために決まってんだろ〜が」

 

「最低ですかアナタは!!」

 

「古今東西、ダチ公が隣で寝ていたらば、無防備な顔面を黒く染めよって言うだろうが」

 

「そんな格言じみたことを言っても、やってる事は最低なことに変わりはありません!っていうか、そんな格言ありません!」

 

五月がさすがにそんなモラルに反することはさせまいと、総介を止めようとするが、

 

「それ面白そう。私にもやらせなさいよ」

 

「二乃まで何乗っかってるんですか!?」

 

珍しく総介に同調して、ノリノリで落書きに参加しようとする二乃の姿勢に五月がツッコミをいれる。が、それを機に他の姉妹もそれに便乗を始めた。

 

「じゃあ、私は信長っぽい髭を……」

 

「私、ほっぺにうず巻き描きます!」

 

「じゃあ私はブタさんの鼻にしようかな〜」

 

「コイツの瞼に目玉でも描いてやるわ!」

 

「ここは定番の額に『肉』だろ」

 

各々が自分の落書きを描くため、風太郎の顔に集結したとき……

 

 

 

 

「ダメですーーーー!!!!!」

 

この場に残された唯一の常識人である五月に止められてしまった。彼女は落書きをしようとする一行の前に立ち塞がり、両手を広げて風太郎を守ろうとする。

 

「病人相手にそんな非常識なことはしてはいけません!それでもやろうとするなら、この場で先生を呼びますよ!」

 

「「「「………」」」」

 

「んだよー、こういうのは旅行系の定番だってのに……」

 

総介がぶーたれながらも、マジックをポケットの中にしまう。それを見て、二乃がため息をつきながら、風太郎から離れてドアの方へと歩いて行った。

 

「はぁ……まあいいわ。そいつのアホヅラは見れたことだし……」

 

「二乃、どこに行くんですか?」

 

「別に……あたしはもうそいつに用は無いから、キャンプファイヤーに戻るだけよ」

 

「………」

 

 

そう言い残して、二乃はドアを開けて、部屋を出て行った。総介は一瞬、二乃の後ろ姿を見て考え事をしてから、そのまま風太郎の寝ているベッドへと行く。その瞬間に五月が反応するが、「大丈夫だ。何もしねーよ」という一言で、彼女はもう何も言わなかった。総介は風太郎の頭の方へ行き、彼の寝顔を拝見する。

 

「……ぐっすり寝やがってらぁ……なんか腹立つな」

 

小さくそう呟くと、そのまま風太郎から離れる。

 

「んじゃ、特に何も無さそうだから、俺と三玖はそろそろ行くわ」

 

「「「えっ?」」」

 

「……うん」

 

彼の言ったことに、一花、四葉、五月の3人が呆気に取られた声を出し、三玖はその事を事前に聞いていたような素振りのままうなずく。と、そのまま総介が3人に説明をする。

 

「さっきメールでやりとりしたからな。『上杉に特に何も無かったらそのまま2人で外行こう』ってよ……ね?」

 

「………うん、さっき、約束してから」

 

総介の確認をとる一言に、三玖は頬を赤くさせ照れながらうなずいた。

 

「てことで、あとは頼まぁ、先生どもにバレんなよ〜」

 

「……一花、四葉、五月、フータローをよろしく」

 

「は、はい……」

 

「2人とも、いってらっしゃ〜い!」

 

「お熱い夜を過ごしてね〜♪」

 

「長女さん、アンタは諸々のアレで後でお仕置きだ」

 

「諸々のアレって何!?」

 

一花のツッコミを無視しながら、総介と三玖はその場を3人に任せて風太郎が寝ている部屋を後にした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こうして、林間学校最後のイベントである『キャンプファイヤー』が終盤を迎えようとしていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

伝説にあったフィナーレを迎える結びの瞬間、

 

 

 

 

手を結んだ2人は

 

 

 

 

生涯を添い遂げる縁で結ばれるという『結びの伝説』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その瞬間、それぞれが迎えた『結び』とは…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

………………………………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……行っちゃったね」

 

「うん……」

 

一花、四葉、五月の3人は、そのまま風太郎の寝ている部屋に残っていた。

 

「…………上杉君」

 

五月は1人、風太郎に近づいていき、眠っている彼に声をかける。

 

「私たちもそうですが、二乃も、三玖も……そして浅倉君も、みんなあなたに元気になってほしいと思ってます。

 

 

 

 

 

 

 

上杉君がどんな人なのか、私にはまだよくわかりませんが……

 

 

 

 

 

 

目が覚めたら、よければ………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

教えてください

 

 

 

 

 

 

 

 

あなたのことを」

 

 

 

 

 

 

 

そのまま五月が、風太郎の左手を手にとって、それに一花、四葉も続いた。

 

一花は親指、四葉は人差し指と中指、五月が薬指と小指をそれぞれ握る。

 

 

 

 

 

 

そして………

 

 

 

 

 

 

 

 

『3』

 

 

 

 

 

『2』

 

 

 

 

 

『1』

 

 

 

 

 

 

『ワァァァァァ』

 

 

 

 

 

 

結びの伝説のフィナーレの瞬間………

 

 

 

 

 

 

 

 

「あの時もずっと耐えてたんだね。私周りが見えてなかったな」

 

 

 

「私のパワーで元気になって下さい!」

 

 

 

「この三日間の林間学校、あなたは何を感じましたか?」

 

 

 

 

 

 

「………」

 

「「「!」」」

 

 

五月がそう尋ねた直後、風太郎は目をゆっくりと開けて、ムクッと上半身をゆっくりと起こす。

 

「わっ」

 

「起きた……」

 

「元気になったんですね」

 

「おまじないすごーい!」

 

3人が、風太郎が起きたことに驚く中、当の本人はというと……

 

 

「……るせぇ……」

 

 

「「「え?」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「うるせぇ!!!寝られないだろ!!!」

 

 

どうやらある時から起きていたようで、我慢の限界に達したのか、3人に怒鳴り散らす。

 

 

 

「さっさと出て行けーーーー!!!!」

 

 

激しく怒る風太郎に逃げながらも、3人はどこか嬉しそうな表情をしながら、風太郎に背を向けて逃げるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

………………………………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「何なのよ………心配して損したわ……」

 

時は戻り、風太郎の部屋から出て行った二乃。彼女なりに心配していたのだが、風太郎が思ったよりもぐっすりと寝ているようだったので、今は眉間にシワを寄せながら宿舎の廊下を歩いていた。

やがて、彼女は宿舎のエントランスへと到着する。元々広い空間なのだが、今は生徒達全員キャンプファイヤーで宿舎にはいないため、余計に広く思えてしまう。

二乃は、そんなエントランスで、立ち止まった。

 

 

 

 

 

 

「…………」

 

 

 

 

 

『私と踊ってくれませんか?』

 

 

 

 

 

 

「………海斗君……」

 

二乃は立ち止まって、昨日肝試しの最中に出会った銀髪の美青年のことを思い出していた。あの時、すぐに別れてしまうことになってしまったが、二乃は昨日のことを思い出すだけで、心臓が飛び出しそうなほどに鼓動が大きくなってしまう。

 

 

時計が指している時間と玄関から聞こえる外の音からして、キャンプファイヤーはもう終盤に差し掛かっているだろう。

 

 

(………自分から誘っておいて……私……)

 

 

最低だと、思う。

無論、海斗を何人もの女子が誘っているのも知っていた。現に、キャンプファイヤーの序盤では、彼を探す女子達の姿が多くいたのだ。その中で自分が居なくなってからに申し訳ないと思うのは、おこがましいだろうか………

 

 

 

 

 

とはいえ、昨日海斗をダンスに誘ったのは自分だ。にもかかわらず、彼に会えないままキャンプファイヤーの場所にいなかったことに、二乃は海斗への申し訳なさを抑えられなかった。

 

 

 

 

「……ごめんなさい……」

 

 

 

 

その所為で、二乃はここに居ない彼への謝罪を、ポロっと口に出してしまう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「誰かに心から謝る時は、ちゃんとその人の顔を見て言わないといけないよ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

二乃ちゃん」

 

 

 

 

 

「………えっ?」

 

突然、後ろから、透き通ったような低く、それでいて落ち着きのある穏やかな声が聞こえてきた。

 

 

その声に、聞き覚えがあった。

 

 

 

 

まさか……

 

 

 

 

 

 

まさか……

 

 

 

 

 

 

 

 

でも、そんなはずは………

 

 

 

 

 

二乃が恐る恐る振り向くと、そこには、学校で出会ったどの男子生徒よりも背の高く、星のように輝く銀髪と、類稀の美貌を持つ少年、いや青年がその場にいた。

 

 

 

 

 

 

 

 

「かいと………くん?」

 

 

「やあ、昨日以来だね」

 

海斗は何事もなかったように、穏やかな雰囲気の笑顔を見せながら、二乃に話しかけるが、二乃の方は何が起きているのか、イマイチ理解できてない様子だった。

 

 

「……どう、して……?」

 

力の抜けたような声で、目の前にいる海斗にどうしてここにいるのか尋ねた。彼女は海斗と出会えたことに、嬉しさを通り越して驚愕の表情を浮かべていた。今、自分たちを除いた生徒は全員、キャンプファイヤーの広場にいるはず……それなのに、どうして……

驚きの表情で口が開いたまま塞がらない二乃に、海斗は淡々と説明を始めた。

 

「あの場所にいると、ほかの子たちが僕に大勢寄ってくるからね。それじゃあ最悪イベントを壊しかねないから、先生に体調が悪いって言って抜けさせてもらったんだ」

 

「そ、そうだったのね……」

 

自身で言うのもアレだと思うが、海斗の言ってることは間違ってはいない。もし彼があの場所にいたなら、女子達の殆どが海斗に言い寄り、ダンスパートナーになろうと集まって来て、パニックになってしまうこともあっただろう。それは最悪の場合であり、実際はどうなってしまったかは分からないが、幸い今は海斗を探していた女子たちも諦めて、各々にキャンプファイヤーを楽しんでいた。

 

この人は、どれだけ影響力のある人なんだろうと、二乃は改めて目の前の男の大きさを感じ取ることとなった。

 

「さて、時間もそんなに無いし、早速始めようか」

 

「え?」

 

突然の海斗の言葉に、二乃は少し戸惑ってしまう。

 

「始めるって……何を……」

 

「二乃ちゃんが昨日言ってたことだよ。もうすぐフィナーレの瞬間がやってくる………」

 

だから……そう言って、海斗は二乃にゆっくりと右手を差し伸べた。

 

 

 

 

 

 

「限りある時間ですが

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

僕と一緒に踊りませんか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

お姫様」

 

 

 

 

その言葉に、二乃は自分の視界から、海斗以外の全てが消え去ってしまった。そして、今自分かいる状況を理解して、心から歓喜する。

 

 

今、この瞬間だけは

 

 

 

彼を独り占めできる

 

 

 

今後、いつになってしまうのか

 

 

 

 

 

もしかしたら、二度と無いかもしれない

 

 

 

 

 

このチャンスは、もう今一度しかない

 

 

 

 

 

なら、私のやることは、一つ……

 

 

 

 

そう考えた彼女の手は、自然と海斗の方へと伸び、やがてそっと彼の手の上に置いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

「喜んで

 

 

 

 

 

 

 

王子様」

 

 

ここはおとぎ話の世界ですか?と言わんばかりのやりとりを交わした2人は、そのまま両手を繋いで、踊り始めた。とは言っても、両手を組んで軽くステップを踏むだけの、簡単なものであったが、海斗は、彼女を優しくリードする。一方、二乃は海斗のそばにいれるだけで、彼女の心の中はパラダイスだった。同時に、緊張も襲ってはきていたが、その心臓の鼓動すらも、心地よいダンスのリズムの音にさえ聞こえてくる。

ずっとこのままでいたい………

 

 

そんなことを思う中で、その瞬間はやってきた。

 

 

 

 

 

 

『3』

 

 

 

 

『2』

 

 

 

 

『1』

 

 

 

 

 

『ワァァァァァ』

 

 

 

 

 

 

 

 

結びの伝説のフィナーレの瞬間……

 

 

 

 

2人の両手は、しっかりと握られていた………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ねぇ、海斗君

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

どうしたんだい、二乃ちゃん

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

………ありがとう

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

………どういたしまして

 

 

 

静かさが立ち込めるエントランスの中で聞こえてくるのは、銀髪の美男子と、ピンク色の髪の美少女がゆっくりとステップを踏む靴音だけだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

………………………………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして時はもう一度戻り……

 

 

「どこ行くの、ソースケ?」

 

「まぁついてきてよ」

 

風太郎が寝る部屋から出た総介と三玖は、そのまま宿舎の廊下を歩いていた。総介が歩くのを、三玖は少し後ろからついていく。彼女は、総介がどこへ行くかは聞かされていない。

やがて、総介はある扉の前で立ち止まった。

 

「ついたよ」

 

「……ここって?」

 

「うん、俺が泊まってる部屋」

 

そこは、総介と海斗がこの林間学校で宿泊している自室だった。総介はそのまま部屋のドアを開けて、中を確認する。

 

(………海斗とアイナはもう出て行ったみてぇだな)

 

先ほどまで、海斗とアイナの3人でこの部屋の中にいたのだが、今は室内は人1人いない、もぬけのカラの状態だ。これは都合がいい。

 

「いいよ、入って」

 

「?うん……」

 

三玖は少し疑問に思いながらも、総介の後に続いて室内へと入る。総介は誰もいないことを確認し、そのまま部屋を素通りして、窓まで行って手にかけて、スライドさせて開けた。

 

「ベランダ?」

 

「そうだよ。

 

 

 

ほら、見て」

 

 

「………あ」

 

窓を開けた総介が、指を差した先には、今林間学校でキャンプファイヤーが行われている広場があり、中心で燃え上がる火柱を囲むようにして、生徒や先生たちが踊ったり、談笑したり、階段に座って見ていたりしていた。

 

「……ここ、すごくよく見える」

 

「うん、多分全部の部屋の中で、ここが1番あそこを見やすいと思うよ」

 

総介が泊まった部屋は、窓の正面に広場があり、なおかつ三玖たち女子よりも上の階のため、広場を正面から一望できるようになっていた。

総介と三玖は、隣り合ってベランダの手すりに手を掛けながら、キャンプファイヤーの火を見つめる。

 

「……ここに連れてきたかったの?」

 

「広場の中の人混みに入るのも何だし、できればゆっくりできる場所がよかったからね。

 

 

 

 

 

 

……それに」

 

「?」

 

ふと、三玖が総介の方に目を向けると、彼もまた、三玖の方を見ており、自然と目があった。

 

 

 

 

 

 

「林間学校の最後のイベントなんだから、三玖と2人きりになりたかったから……」

 

「……ソースケ」

 

総介の配慮に、三玖は心臓の鼓動が一段と高くなるのを感じた。

2人は自然と、互いの方に近寄って、肩がコツンと当たる。そのまま三玖は、総介の肩に頭を乗せ、総介もまた、三玖の頭に手を乗せて優しく撫でた後、彼女の手を伸ばし、指を絡めて繋ぎ合う。2人とも、離れないように指に力を入れて、ガッチリと握り合う。

 

「………いろいろあったね、林間学校」

 

「うん……」

 

思えば2人は、初日からトラブル続きの林間学校だった。

風太郎は家にいたまま林間学校を欠席しようとしたところを、総介と五月の尽力でなんとか間に合わせたり、

猛吹雪で近くの旅館に泊まることになり、

その夜は2人して布団の中でイチャイチャチュッチュしたり(キスのみ)、

抱き合って寝ているいるところを一花に見られたり、

肝試しでは五月と二乃が迷子になったり、

その途中で二乃が海斗と出逢ったり、

一花の言葉で三玖が思い悩んだり、

一花と風太郎が2人倉庫に閉じ込められたり、

その影響で一花が体調崩したり、

ネオアームストロングサイクロンジェットアームストロング砲だったり(完成度たけーなオイ)、

三玖とかまくらの中で話し合った後にイチャイチャチュッチュしたり(キスのみ)、

五月が行方不明になったと思いきや一花に変装していたり、

今度は風太郎がダウンしたり………

 

 

「………トラブルばっかだなオイ」

 

「ふふっ、そうだね」

 

思い返すと、全く予定通りでは無かったが、今 こうして思えば、それはそれで味な思い出になると、2人は笑い合う。風太郎と一花には申し訳ないが……

 

「……ねぇ、ソースケ」

 

「ん?」

 

三玖が、総介の肩に頭を乗せたまま、彼に話しかけた。

 

「……また、ソースケの家、泊まりに行っていい?」

 

「……はい?」

 

突然の申し出に、総介も少し驚きながら返す。三玖はそのまま、自分の想いを語り始めた。

 

「私ね、この林間学校で、ソースケのこと、もっと好きになったの。

 

 

 

 

 

勉強も、料理も、他にも色々なことを、ソースケから教わりたいって

 

 

 

 

 

もっとソースケのそばにいたいって

 

 

 

 

 

だから、少しでも、ソースケの隣にいたくて

 

 

 

 

 

 

また、ソースケの家に行ってみたいなって、思ったの

 

 

 

 

 

 

 

………ダメ?」

 

 

 

 

三玖の想いを聞いた総介は、彼女に優しく返した。

 

 

「ダメなもんか

 

 

 

いつでもおいで

 

 

 

できるだけ予定あけとくから

 

 

 

 

俺も、三玖と一緒にいたいからね」

 

 

 

「……ありがとう、ソースケ」

 

 

「そのかわり、勉強も料理も、ビシバシ教えるからね、いい?」

 

「が、がんばります……」

 

からかうように言う総介に、少し冷や汗を流しながら答える三玖。総介はそんな彼女すらも、可愛く見えてしまっていた。

 

 

 

(………この子は、どんだけかわいいんだよ)

 

 

 

 

心の底から、本気で思った。

初めて会ったときも、

再会して話をしたときも、

家庭教師の助っ人としてマンションで出会ったときも、

彼女が戦国武将の話をしているときも、

勉強を教えているときも、

花火大会で浴衣姿を見たときも、

その帰りに頬にキスされたときも、

彼女の家に泊まり、互いの想いを伝え合ったときも、

5人の中から本物の三玖を見つけたときも、

義父に啖呵を切って突撃しようとしたときも、

帰ってきたときに抱きつかれたときも、

初めて家に泊まったときも、

その夜に幾度となく愛し合ったときも、

料理が上手くいかなくて泣いているときも、

別の姉妹に変装しているときも、

林間学校で一緒にいたときも、

 

 

 

挙げていけばキリがないほどに思った。それでも、まだ足りないぐらいだ。

 

 

(………出来ることなら、死ぬまでこの子のそばにいてぇな)

 

もし三玖も望んでくれるのであれば、今後歩く人生を、2人一緒に過ごしたい。それはつまり、この子と、三玖と、男女の形として結ばれたいと言うことだろう。

 

 

 

 

結びの伝説

 

 

 

 

キャンプファイヤーの結びの瞬間

 

 

 

 

 

 

手を結んだ二人は

 

 

 

 

 

 

生涯を添い遂げる縁で結ばれるという

 

 

 

 

 

 

 

総介は先ほど、その伝説の真相を海斗から聞いていたが、手を繋ぎあっているだけでも効果があると言うが……今、三玖が自分の手を固く握って離さないのは、そういうことなのだろう。

 

 

 

 

彼女もきっと………

 

 

 

(………伝説ってのを信じているわけじゃねぇが……)

 

そういった伝説だからとか、それのおかげで結ばれたとか、そういったものに振り回されるのを、総介は良くは思っていなかった。しかし、隣にいる三玖は顔には出さないものの、結構ノリノリでいる。

さて、どうしたものか……………

 

 

 

 

……………

 

 

 

 

……………

 

 

 

……………

 

 

 

「……!」

 

 

と、ここで、彼はふと思いついた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

伝説通りに進むのがあまり好きじゃないのなら

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

自分で伝説を創ってしまえばいい

 

 

 

 

 

 

 

 

総介の顔は、何かを悪巧みを思い付いたかのように、自然と口角が上がっていった。

 

 

 

 

 

その数秒後に、『その瞬間』が訪れようとしていた。

 

 

 

 

「あ、ソースケ、カウントダウン始まったよ」

 

「………」

 

 

 

 

 

『10』

 

 

 

『9』

 

 

 

『8』

 

 

 

『7』

 

 

 

『6』

 

 

 

『5』

 

 

 

『4』

 

 

 

『3』

 

 

 

 

 

カウントダウン3秒に差し掛かったとき、総介が動いた。

 

「……三玖」

 

「ん?………!!!」

 

 

 

 

 

『2』

 

 

 

 

 

総介は、自身の持つ力で、三玖が握っていた手を強引に引き剥がした。

突然の恋人の行為に、信じられないといった様子で、目を見開く三玖だったが、彼はそのまま………

 

 

 

 

 

『1』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『ワァァァァァ』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

結びの伝説の瞬間

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2人の手は、結ばれておらず、バラバラに離れていた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

代わりに

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

結びの瞬間、2人の唇は優しく、そして確かに重なり、繋がっていた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

広場から聞こえて来る歓声を聞かながら、総介はその瞬間を迎え、三玖の方は、未だ何が起きたのかわからないようだった。

やがて、2人の重ね合っただけの唇が、ゆっくりと離れる。

 

「………ソースケ……」

 

三玖が、頬を少し赤くして戸惑って顔で、総介を見つめる。総介は、三玖の頬に手を伸ばして、優しく撫でながら、彼女に向かって言った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「結びの瞬間に手を繋いでいた二人が、その生涯を添い遂げるなら

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

結びの瞬間にキスをしていた2人はその後どうなるか

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

試してみたいと思わない?」

 

 

 

 

 

そう聞かれた三玖は、しばらくぽかんとしてしまう。しかし、総介の想いを徐々に理解した彼女は、そのまま……

 

 

 

 

 

「……ソースケ」

 

 

「?………!」

 

 

 

 

今度は、三玖の方から、総介の唇にキスをした。そのまま彼の背中に、手を回す。総介は少し驚いたが、すぐにそれを受け入れて、目を閉じて彼女の肩に手を置き、重ねるだけの口づけを交わす。

 

「ん………はぁ、三玖」

 

しばらくして、唇を離した2人は、互いを見つめ合う。総介が、そのときに見た三玖の顔は、彼女が出来る精一杯の笑顔で自身を見つめ返す姿だった。

 

 

 

 

 

 

「………ずっと一緒にいよう、ソースケ」

 

屈託の無い純粋に見える笑顔のまま、三玖は総介へと抱きついて言った。優しく受け止めた総介は、そのまま彼女にこう伝える。

 

 

 

 

 

「……三玖が望むなら、ずっとそばにいるよ」

 

 

 

 

 

 

「………大好き、ソースケ」

 

 

 

2人はもう一度見つめ合い、三度唇を重ね合う。

互いの想いが、完全に一つになり、そのまま、2人だけの新たな結びの瞬間を迎えていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「愛してるよ、三玖」

 

 

 

「私も、愛してる、ソースケ」

 

 

三玖と総介は、そのまま抱擁し合ったまま、幾度となく唇を重ね合い、互いの絶対不変の愛を確かめて合うのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『結びの伝説』

 

 

 

 

 

それは、キャンプファイヤーのフィナーレで、手を結んでいた2人は、生涯を添い遂げる縁で結ばれるというもの

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

しかし、過去に1組だけ『例外』が存在した

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その2人は

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

結びの瞬間、手を結ぶのではなく

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

唇を優しく重ね合っていたという

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後、この2人がこの先どうなっていったのか

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それはまた、別のお話

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

世界でたった一人の花嫁と銀ノ魂を持つ男

 

 

 

 

 

第三章『結びの伝説?んなことよりそこの醤油とってくんない?』

 

 

 

 

 

 

 

 

第四章『人の過去なんざシャボン玉のように儚い』に続く

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「待て待て待て待てちょっと待てぇえええええ!!!!!!!」

 

 

 

「んだよ上杉テメー、綺麗に第三章終われたっつーのによぉ?」

 

「エピローグは!?俺の結婚式は!!?『結びの伝説2000目』は!!!?」

 

「あるわけねーだろ。この作品は俺と三玖の物語だぞ」

 

「いやいやいやいや!作者も最初書こうとしてたじゃねーか!?なんか浅倉が出てくるオチってつけてでも出そうとしてたじゃねーか!」

 

「いや、色々吟味した結果、やっぱいらねーなコレってなったから、ここで第三章終わらせでとっとと次に行こうって作者が言ってた」

 

「おいいいいい!!!そりゃねーだろ!!俺一応原作主人公だぞ!こんな仕打ちはあんまりだろうがぁああ!!」

 

「はぁ、しつけーなぁ………三玖、そんな上杉に一言どうぞ」

 

「フータロー、うるさい。空気読んで」

 

「三玖さん!?」

 

「まぁ安心しろ上杉、いつかテメーが活躍できる場所もあるさ

 

 

 

 

 

 

多分な」

 

「不確定!?」

 

 

 

 

 

 

 

つーわけで、毎度ありがとうございました。

 




というわけで、第三章でした。
次は第四章です!少しネタバレをしますと、次の章から、総介サイドのシリアスな展開も徐々に入っていきます。総介の戦う理由、そして『鬼童』としての総介が抱えている『モノ』も、徐々に明らかになっていきます。乞うご期待ください。

ここまでこんな駄文を最後まで読んでいただき、本当にありがとうございました!
ご感想(根拠無き誹謗中傷、他感想への言及は無し)、ご評価、チャンネル登録……じゃねーや、お気に入り登録の方お待ちしております!また、第四章でお会いしましょう!
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