世界でたった一人の花嫁と銀ノ魂を持つ男   作:ハムハム様

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寒っ!ここ1週間寒っ!!

あ、申し訳ないですが、二乃と四葉の話はあまり総介には関係ないところですので、短くします。

第六章の残りのメインはその『後』ですので。


75.人の噂も75、いやものによっちゃ3日ももたない

総介達が3年生になってしばらく経ち、とある日のホームルーム……

 

 

 

 

「えー、我々も三年生になったということで……」

 

教壇の前で喋るのは、学級長の上杉風太郎と、その彼を学級長に推薦した中野四葉。

風太郎は無理矢理彼女に推薦、任命されたため、ここまであまりやる気を感じさせず、ボソボソと小さい声で早口で話す。すると……

 

 

 

「すみませーん

 

 

 

上杉学級長、声が小さすぎて何を言ってるか聞き取れません。もう少し大きくお願いします

 

 

 

 

ね?」

 

 

と、案の定最後にウインクするめんどくさい系爽やかイケメンの武田。前回から何なのコイツ。

 

(……あの野郎、ずっとつっかかってきやがって……)

 

武田は、何かにつけて風太郎の行くとこ行くとこに現れる。何なんだと思いながらも、適当に相槌をうって対応しているが、いい加減それも疲れる。

 

 

一方で………

 

 

 

「………ZZZ………ZZZ………」

 

(コイツはコイツで、何でこんな堂々と眠れるんだよ……)

 

窓側とはいえ、一番前の席でこれ見よがしに今週号の『週刊少年ジャンプ』をアイマスク代わりに顔に被せて寝ている総介をチラッと見る。

 

昨年度まで、風太郎は学校で総介とほとんど顔を合わせなかったが、いざクラスが一緒になってみるとコレだ。

授業こそ起きて普通にしているものの、こういう時は常にやる気が無なそうにし、動きも緩慢な脱力系男子高校生だ。

先の春休みの出来事を経験している風太郎は、今の彼が演技をしているのではないかと思うほど、今の総介と『鬼童』という異名を持つ総介のギャップに呆然とする。が、生憎これが普段の学生としての総介である。

 

 

と、ここで止まるわけにもいかないので、気を取り直して風太郎は話を続けた。

 

「……一学期のメインと言っていいあのイベントに話し合いたいと思います!」

 

少し声を大きくして喋り、少しためてから……

 

 

「いよいよ始まります………

 

 

 

 

 

 

全国実力模試がry「修学旅行ですね!」」

 

 

少しためてから、満を持して言おうとしたのに、四葉が横から食い気味で割り込んできた。

 

「みなさん楽しみましょー!」

 

「えー、そっちか……」

 

教壇の二人のやりとりしている中、それを頬杖をついて聞いていた二乃の背中を、後ろの席の三玖がツンツンとつっつく。

 

「二乃、放課後バイト?」

 

「ええ、今日が初日だわ」

 

春休みに、二乃は風太郎が働くケーキ屋さん『REVIVAL』でバイトをすることが決まった二乃。今日がその初日のようだ。

 

「じゃあ、頼みたいことがある」

 

「?、何よ?」

 

「フータローと一緒だったらプレゼントのこと探っといて」

 

「……ええ〜〜」

 

「えぇ〜〜、じゃない」

 

三玖の頼みごとに、二乃はあからさまに嫌そうな顔をする二乃。

 

「っていうか、直接聞きなさいよ。その方が手っ取り早いでしょ」

 

「どうせ聞いても『お前らに借りは作りたくない』とか言って教えてくれない可能性が高い」

 

「………確かに」

 

不本意だが、風太郎の人間性はある程度理解している二乃も、大体三玖の言うことが想像できた。

 

「……まぁ、暇があったら聞いとくわ」

 

「お願い」

 

 

 

………………………………

 

 

 

 

そんなこんなで………

 

 

「忙しくてぜぇんぜん聞けなかったわ〜」

 

「「「えぇ〜……」」」

 

「どっかの有名な『レビュワーさん』とやらが来るってことで、そのでね」

 

「………」

 

二乃はバイトの初日であるにも関わらず、持ち前の料理スキルにより即戦力として働いていた。

しかしその日は、その界隈では知る人ぞ知る有名レビュワー『M・A・Y(メイ)』という人物が予約して来店する日のようで、バイトも総動員であたっていた。

その『M・A・Y』と呼ばれる人物は、素顔は誰にも晒さず、正体不明の人物でありながら、そのレビュワーが口コミサイトに星をつけた分だけ、客が倍増すると言われるほどにその評価は的確だった。

度々店にも来ていたらしく、その度に店を危機から救ってくれた救世主のようで、その日に始めて予約が入ったそうな……

そんなこんなで、風太郎にプレゼントのことを探る暇もなく、二乃もキッチンであくせく働いていた。

 

 

そしていよいよ、『M・A・Y』が来店する時がきて、二人がおそるおそるその人物がいる席を見てみると………

 

 

 

ただサングラスとマスクという簡易な変装をしただけの五月がいた。

 

 

「本当、アンタひとりのせいでみんなすっごい忙しかったんだからね!」

 

「も、申し訳ありません……」

 

 

まぁ『M・A・Y』というハンドルネームの時点で『M・A・Y』→英語で5月→五月って、センスが……もうちょいなんか無かったんかと言いたくなる(『ハムハム様』ってのに言われたくはない)

 

 

 

てなわけで、二乃は多忙のため、プレゼントのことは一つも分かりませんでしたとさ………

 

 

 

 

 

………………………………

 

 

 

 

 

体育の時間

 

 

 

パァン!

 

 

タタタッ……

 

 

「中野さん、6秒9」

 

「凄ぇー、6秒台!」

 

「鬼速ぇ……」

 

50m走の測定で、四葉は驚異的なスピードでゴールしていた。

一方、同時にスタートした三玖は、10秒5。しかもかなり息切れしている。でもかわいい。

 

 

 

すると………

 

 

 

パァン!

 

 

 

 

ダダダダ………

 

 

 

「「「「キャァアアアアア!!!!」」」」

 

女子の集団から、一際大きな歓声が上がった。原因はもちろん……

 

 

 

 

「……だ、大門寺君、5秒7」

 

「速っ!5秒!?なにそれ!?」

 

「キャァアアア!!!海斗様ァァア♡♡♡♡♡」

 

「カッコイイ!!ステキィィイ♡♡♡♡♡」

 

 

5秒台という、陸上部も真っ青な記録でゴールした海斗。彼は少し流れた汗を、タオルで拭き取り、女子の集団に笑顔を向けて軽く手を振る。

 

 

「「「「「キャアアアアア!!!♡♡♡」」」」」

 

 

その仕草に、再び女子達から歓声が湧き起こる。イケメン爆発しろ!

 

 

…………すると、そんな時に、

 

 

パァン!

 

 

ダダダダダ………

 

 

 

 

 

 

 

 

「あ、浅倉………5秒6!?」

 

「はぁっ!?」

 

「大門寺超え!!?」

 

「っつーかコレ、高校記録どころか、日本記録じゃね!?」

 

※現実の50m走の日本記録は『5.75秒』、公式世界記録は『5.56秒』(作者調べ)

 

その直後に走った総介が、海斗の記録を0.1秒更新した。彼は走り終えたその足で、海斗の方へと向かい、彼に向かって指で口を拡げて、白目を剥きながら舌を出してベロベロと上下させながら、ガニ股でこの上なく醜い『アッカンベー』をする。

 

 

「はい、俺の勝ちィ〜!海斗、お前の負けぇ〜www」

 

「……いや、まさかこんなに競るとは思わなかったよ、総介。僕も油断していたら、もっと離されていたかもね」

 

「離されていたぁ〜?俺とお前のタッパ(身長)の差考えたら0.1秒以上の差があるんですけどぉ〜?お前のそのなっが〜い足で、俺に勝てねぇってこたぁ、こりゃ惜敗じゃなくて、『完敗』ですなぁ〜www」

 

「………その日のコンディションもあるさ。もしかしたら、今日の君の調子が凄く良かったのかもしれないry」

 

「おやおやぁ〜?天下の大門寺の坊ちゃんともあろうお方が、言い訳ですかぁ〜?あの親父の血を引いてるとは思えねぇ負け惜しみっぷりですなぁ〜コリャwww何にでも勝利してきたお前が、こんなチンケな幼なじみの俺にすら勝てねぇとは、家の威厳もへったくれもあったもんじゃねぇなぁ〜オイwwwクソワロタクソワロタクソワロタクソワロタwww」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

………ブチっ!

 

 

 

度重なる総介のウザい挑発に、さすがの海斗も何かが切れた。

 

 

「………言ったね、総介?確かに50m走では負けたけど、ここからは、ひさびさに本気で勝負しようか。どうせなら、50m走も仕切り直して、一緒に走ろう。しかし、残りは全部僕が勝つけどね」

 

「上等だコノヤロー。返り討ちにしてやるよ」

 

 

メラメラと燃えながら、再びスタートラインまで戻り始めた2人。

 

その後に出た2人の記録は………あまりに人間離れし過ぎててドン引きするので、この場では言えません。

 

 

 

 

ちなみに………

 

渡辺アイナ……6.0秒

 

上杉風太郎……男子としてとても見せられない記録。許してあげて。

 

 

 

 

 

 

 

………………………………

 

 

 

 

 

 

 

 

「は?お前と上杉が付き合ってるって噂?」

 

「………はい」

 

それからしばらく経ち、四葉はあることに悩んでいた。それは、学級長として風太郎と一緒に行動することが多いせいで、周りの女子から、2人が付き合ってるという噂が広がっていたのだ。

 

「………んで、何で俺に?」

 

「み、三玖とお付き合いしてる浅倉さんなら、こういう時どうするのかなぁ?って思いまして……」

 

そのことで、四葉は昼休みに昼食を終えた後、屋上で柵にもたれながら、総介に相談を持ちかけていた。

その総介は、ジャンプを枕代わりにして、仰向けに横になっているが……

 

「ってそれお前、実際付き合ってる奴に聞いてどうするよ……」

 

「え、えへへへ……」

 

手を後ろに回して笑う四葉。そして、相談を受けた総介が出した答えは………

 

 

 

 

 

 

「別にいいんじゃね?テキトーに騒がせとけば」

 

「………かなり投げやりな返答ですね」

 

「そりゃそうだろ?もし本当に付き合ってんなら、隠す理由なきゃ答えりゃいいし、付き合ってねぇなら違うって言やぁいい。人の噂も何とやらってよく言うが、どうせ連中もすぐに試験やら修学旅行やら他の話題にしゃかりきになって、気づいたらこんなお前らのことなんざ忘れてんだろうよ」

 

「そ、そうですけど……それはそれで寂しかったり……」

 

「他人の噂どうこうとかじゃなくて、お前自身はどうなんだって話しだ。上杉と付き合ってるって噂されんのが嫌なら、吃ってねぇで『付き合ってない』って返せばいいし、もし嬉しいんなら、そん時はそん時でチャンスだと思って、あいつに告ってみりゃいいじゃねぇか」

 

「こ、こくっ、告っ!?」

 

総介の言った言葉に、四葉は顔を赤くさせ、頭のリボンがピーン!とまっすぐに立つ。

 

「……ま、要するに、どうすっかはお前の『自由』ってこった。他人の話に流され過ぎず、ちったぁ自分(テメェ)がどうしたいかってのを考えてみな」

 

「……私が……どうしたいか……」

 

 

 

キーンコーンカーンコーン……

 

そのタイミングで、チャイムが鳴る。それと同時に、今まで空に向かって仰向けに寝ていた総介も起き上がる。

 

 

「ま、俺に言えるのはそれだけだ。後はそのリボンにエネルギー吸われてる脳みそで考えて、自分でやんな」

 

「……ありがとう、ございます」

 

いや今ので礼言うんかい、と総介はボソッとツッコむが、特に何も返ってこなかったので、そのまま教室に戻っていった。

 

 

 

 

………………………………

 

 

 

 

 

「やっぱり上杉君と四葉ちゃんって」

 

 

「ないよ」

 

 

「………」

 

 

 

 

 

 

 

 

「ありえません」

 

「そ、そっか……」

 

放課後、四葉は風太郎と一緒に学級長の仕事をしていたところを目にした女子から、やはり付き合ってるのかと問われて、即座に否定したとか………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それは事実だったが、四葉の真意は…………

 

 

 

 

 

 

 

一方、風太郎は学級長の仕事を終え、四葉を先にみんなのところに行かせて、自らは用を足すために男子トイレにいた。

 

 

 

 

「…………」

 

 

 

 

「…………」

 

 

 

 

「…………」

 

 

 

 

「…………」

 

 

 

 

「…………」

 

 

 

 

「…………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「上杉君」

 

「毎回なんだよ!?」

 

風太郎が用を足していると、彼の右隣には何故か武田がいた。出た!Mr.(ミスター)何なのコイツ!

 

いや、マジで何なのコイツなんだけど……何故風太郎の元に毎回現れるのだろうか……それもトイレ………ストーカーか?

 

と、そんなことなど無視するかのように、武田は風太郎に話し始める。

 

 

「大変そうだね………

 

 

中野さんたちの家庭教師」

 

「!」

 

風太郎は武田の言葉に、内心驚いた。

 

 

 

何故コイツが……?

 

 

「お前………なぜそれを……」

 

「ふふっ……どうだい

 

 

 

 

 

僕が代わってあげてもいいけど

 

 

 

 

ね?」

 

最後の一言とともに、ウインクする武田。てかお前小便しながら横の奴にウインクとか、ただの変質者じゃねーか。

 

「中野さんのお父様から話は聞いたよ。

 

成績不良の五つ子の皆さんを赤点回避させるべく、学年一の成績を持つ君に白羽の矢が立ったとね」

 

 

 

 

 

 

 

「ねぇ、小便中にペチャクチャ喋ってねぇでさ、さっさとどいてくんない?他の便器故障中なんだけど……」

 

「………なぜ、お前があの父親と面識あるんだ」

 

「僕の父がこの学校の理事長でね。お父様とはかねてより懇意にさせていただいている」

 

(……ボンボンコミュニティめ……なら、大門寺とも知り合いのはずだよな?浅倉のことは聞いてないのか……?)

 

風太郎は武田がボンボンだと言うことは理解したが、そうなれば、必然と海斗の存在が浮かぶ。

日本、ひいては世界でも指折りの名家『大門寺』。海斗はその一人息子であり、総介はその大門寺直属の最強の特殊部隊『刀』。その中でも人外の力を持つ者にしか与えられない『懐刀』という肩書きを持つ1人。要は大門寺の幹部、もしくはそれに準ずる存在だ。

 

武田はそのことをどこまで知っているかはわからないが、少なくとも、海斗ともボンボンコミュニティを築いているはずだ。総介が風太郎の家庭教師の助っ人をしていることも、認知しているのだろうか……

 

 

 

(いや、余計なことは言わない方がいいな……)

 

今は自分や、五つ子達の護衛ということで、総介、海斗、アイナ、明人の4人が周りを固めてくれている。

武田がもしそのことを知らなければ、余計なことを言って、彼らを混乱させてしまうかもしれない。そうなれば、総介に示しがつかなくなる。

そもそも、彼らのことは最重要機密事項だ。そう口を割るわけにはいかない。

風太郎は、武田の口から総介や海斗の名前が出てくることを待ち、その時に適当に合わせることにした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ねぇおい、聞いてんのか?どんだけ小便長ぇの?終わったんなら仲良く喋ってねぇでとっとと代われっつってんの」

 

「そんなことは置いといて、君は他でもバイトをしているみたいじゃないか」

 

実は武田は、数日前に風太郎が働いているケーキ屋『REVIVAL』にニット帽、サングラス、マスクをつけて様子を見に来ていたりする。

やっぱコイツストーカーじゃねぇか!!!しかも風太郎限定で!!

 

「大変だろう?僕が代わってあげるよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そうそう。代わってくれんのならさっさと便器からどいてくんない?もう漏れそうなんだけど?

かけるよ?どかねぇならお前のケツに小便かけるよ?」

 

「………悪いが、俺を雇ってんのは今はあいつら五つ子たちだ。俺が決めることじゃねぇ」

 

そう理由をつけてはみたが、あくまで風太郎はこんなどこの馬の骨とも知らない男に、家庭教師としての立場を譲る気はなかった。何より、それを総介や五つ子が承認するはずがない。

 

「……へぇ、

 

 

確信しているんだね、中野さんたちが君を手放さないと」

 

「………さぁな」

 

おそらく、いや絶対にあの5人は納得しないだろう。

一花や四葉、五月はほとんど推測だが、残り2人は……

 

 

 

 

「こんな意味不明な奴に教わるより、海斗君に教えてもらいたいわ!!」

 

「………私には、ソースケがいる」

 

最悪、それぞれの恋人に教わると言い出すだろう………

 

 

 

アレ?俺信頼されてなくね?

 

 

 

 

と、そう考えてる間にも、武田は話を続ける。

 

「……しかし、君はこんなことしてる場合じゃry」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ブスッ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「アギャァァァアアアア!!!!?」

 

 

「!??」

 

 

話の途中で、突然武田が悲鳴を上げた。右を向くと、そこには尻を上げて床にうつ伏せになってピクピクと痙攣しながら倒れている武田がいた。

そして彼の尻の中心には、トイレ清掃用のデッキブラシの柄が見事にぶっ刺さっていた。

 

 

 

 

何故………いやそりゃあ……

 

 

 

 

 

「ったく、いい加減何回言ってもどかねぇもんだからよぉ、手っ取り早く実力行使させてもらったわ」

 

そう言いながら、武田の尻にデッキブラシを突き刺した犯人………総介は、風太郎の右隣の便器で用を足し始めた。

 

「ふぅ〜〜、この歳で漏らすかと思ったぜぇ〜………」

 

安堵した表情で用を足す総介。その開放感に満ちた顔を見て、風太郎は無言のまま顔を真っ青にさせて、冷や汗をダラダラを流し始めた。

 

 

その後………

 

 

「お尻が……僕のお尻が……」

 

とうつ伏せで呻く武田を全く認識していないかのように、総介は彼に一切目を向けずに、手洗いを済ませて、ハンカチで手を拭きながら男子トイレを後にしたのだった。

 

 

 

 

 

総介、まさに外道!

 

 

 

 

ん?武田の尻?ギャグ作品なんで次出てくる時は元通りさ!

 

 

 

………多分

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

………………………………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

場所は変わって、ここは五つ子が現在住むアパート。

 

 

 

 

「ここで集まって勉強するのも久しぶり」

 

「最近は皆バイトだものね」

 

「一花は今日も仕事だけど……試写会、私も行きたかったなー」

 

「……ところで、五月はバイト……」

 

「ギクリ!」

 

五月にバイトの話を振ると、彼女はビクッと肩を上下させた。

 

 

……どうやらまだ決まってないらしい。

 

「あんたまだ見つけてなかったの?」

 

「もう少しだけ、考える時間をください……」

 

もしこのままいけば、五月だけマンションに戻るハメに……

 

「お前ら、口より手を動かせ。月末の全国模試はもうすぐだぞ!」

 

と、勉強中のため、風太郎は注意するも、

 

「あー、一通り埋めたわ。とりあえず、答え合わせよろしく」

 

「あ、私も終わってる」

 

そう言って、二乃と三玖が答案用紙を風太郎に渡す。すると、三玖が……

 

「フータロー、ソースケは?」

 

「なんか学校で話があるらしくてな、少し遅れるそうだ」

 

「……そう」

 

と、総介がいないことに少ししゅんと落ち込む三玖。かわいい。

 

「模擬試験結構難しかったねー」

 

「そうですね……しかし、それほど不安でもないというか……」

 

「!」

 

「だよね!」

 

「……うん、学年末試験を乗り越えたんだもん」

 

「一度越えた壁だもの、余裕だわ」

 

 

 

 

「こうなるよ、いよいよ卒業も見えてきましたね!上杉さん!」

 

 

「………」

 

四葉がニッコリと話しかけてくる様子を見て、風太郎も思いを巡らせる。

 

(こいつらの言ってることも間違いではない。試験の難易度なんてそう変わるものではない……ということは、本当に見えてきたのか?

 

 

 

 

あの時、彼方に見えたゴールが………!」

 

 

最初、この5人を相手にし、全員が赤点候補だということを知って、絶望しかけた。

1人じゃさすがにどうしようもできないと悟り、助っ人にも頼った。効果は……最初こそ、足並みがバラバラだっただけに、結果は出せなかったが、何よりもう1人いてくれることが、何より負担が減って助かった。そしてそのうちの1人が、助っ人と恋仲となり、モチベーションが激増。今では、教えることが殆どないほどにまで成績アップし、安全圏まで到達。それに追随するかのように、残りの4人も成績を上げた。そして学年末の試験で、見事に赤点回避を成し遂げた。もし、このままいけば………

 

 

 

 

 

「よっしゃー!答え合わせするぞー!」

 

「はーい!」

 

 

 

 

 

卒業までいけるかもしれない!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

………………………………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

このままいけば、卒業までいけるかもしれない。

 

 

 

 

そう思っていた時期が、俺にもありました。

 

 

 

 

「………少し、下がってるな」

 

「うーん……」

 

 

採点をしてみた風太郎だが、4人とも、ちょっぴり成績が落ちている。というより、思ったよりも伸びが足りないような印象だ。

 

三玖は成績が少し下がったとはいえ、未だ安全圏にいることに変わりはない。しかし、油断は禁物だ。

五月は現状維持、といったところか……

二乃と四葉は、緩やか〜に成績を落としている。三玖とは違い、安全圏に届いていない以上、この反抗期バカ&純度100%バカの2人をなんとかせねば……

 

「なんか失礼な呼び方された気がするわ……」

 

「私も……」

 

「いや、気のせいだ」

 

とはボケてみたものの、こんなので成績が変わる訳でもなく……

 

「……思ったより、伸びてない……」

 

「言い訳になるかもだけど、ここ最近仕事ばかりであんま自習できてないのよね……」

 

それでも、二乃の成績が最低限の落差で済んでいるのは、彼女自身『海斗の隣にいるのに相応しい女になる』という目標のもと、彼女なりに頑張っているからだろう。

 

 

「確かに……言われてみれば、五月の点はほとんど下がってない」

 

「すみません!すみません!」

 

暗に1人だけバイトしてないと言われて、必死に謝る五月。

 

「それに、春休みに『あんなこと』もあったしね……」

 

「………」

 

あんなこととは……67話以降の話である。

 

「ま、原因を探ったところで今の成績はなにも変わらん。それよりもこれからどうするかだ。この程度だったらまだ盛り返せる。

それじゃ、間違えた箇所を順番に確認していくぞ」

 

「「「「!」」」」

 

風太郎の言葉に、4人は目を見開いた。

今までだったら、こんな言葉は言わなかったはず………

 

 

「「「「…………お願いします!」」」」

 

 

4人はそれぞれクスリと笑いながら、風太郎に頼みこんだ。そう言われた風太郎も、頭をかいてそっぽを向きながらも、満更でもない様子だった。

 

 

 

 

 

 

 

………………………………

 

 

 

 

 

 

しばらく、一同が答えの見直しをしていると………

 

 

ピンポーン!

 

インターホンが鳴った。

 

「!はーい」

 

「浅倉さん来たのかな?」

 

「海斗君だったりして!」

 

「ないない」

 

「………」

 

五月が扉を開けに玄関へと向かう中、一同はそのまま勉強を続けていた。

 

 

 

 

 

「え!?」

 

すると、五月の驚いた声が聞こえた風太郎は、そちらをチラッと見る。するとそこには………

 

 

 

 

 

「失礼するよ」

 

五つ子の父、マルオがいた。

 

「お、お父さん!?」

 

「どうしたのよ急に……ていうかこの家……」

 

「もうすぐ全国模試と聞いてね

 

 

 

 

 

 

 

彼を紹介しにきたんだ。入りたまえ」

 

 

そうマルオが言うと、部屋にもう1人の人物が、一礼して入ってきた。その人物とは………

 

 

 

「失礼します

 

 

 

 

申し訳ない

 

 

突然押しかける形になっちゃって」

 

 

他でもない、風太郎にストーカー行為を働いていた武田だった。

 

 

 

 

総介にケツぶっ刺された武田だった!

 

 

 

 

「え、君って……」

 

「どういうこと……」

 

「わ、私、何がなんだか……」

 

突然の出来事に混乱する姉妹。そんな中で、マルオは姉妹、そして風太郎にとっては驚愕の一言を発した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「今日からこの武田君が、君たちの新しい家庭教師だ」

 

 

 

 

 

 

 

 




あと半月だ……あと半月ちょいで『鬼滅の銀魂』……あ、いや『銀魂の刃』が観れる……混ざっちゃった。てへぺろ


今回もこんな駄文を最後まで読んでくださり、本当にありがとうございました!
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