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アキラ達は拐われたノーリの手がかりを手に入れるべく、「エレミア」が残した手記を探すためにヴィヴィオ達と共に無限書庫へ探索に向かうことを決めた。また、エレミアの子孫であるジーク、先祖つながりのヴィクター、その他選手仲間のミカヤ、ハリーとその仲間たち、エルス、ミウラ達も過去の繋がりや記憶を清算し、すべてを見届けるために探索に同行することにした。
-管理局本局-
「おう」
「あ、アキラ二尉!ギンガ準陸尉!お疲れ様です」
アキラたちは管理局本局の無限書庫にメンバーを連れてきた。ヴィヴィオはそもそも司書であり、コロナとリオは面識と入場許可証くらいはあるのでわざわざ受付を通らなくてもよいが、他はそうはいかない。
「ああそうだ、中は無重力だから気を付けろよ」
「そうなんですか?」
「やべぇ、俺今日スカートなんだが…」
無重力だということを聞いたハリーやその他がアキラを見つつ少し困った顔をした。
「ああ、別に俺ぁギンガ以外を女としてみる気はねぇし、お前らみたいなガキに興味はねぇから安心しな。それに今回は一応事件の調査だ。俺が行かないわけにもいかねぇから諦めろ」
アキラはそう告げると無限書庫へのゲートに向かって歩いて行った。
「随分、口の悪いのね」
「あんな感じですが本当はすっごく優しくて、頼りになる方なんですよ…」
ヴィクターが呟いたことに、アキラをよく知り、尚且つかつて助けてもらったこともあるコロナが助言をした。
「まぁ、それはなんとなく感じていますわ。でなければギンガさんとの結婚も、ノーリさんを救うのに必死になったりもしないでしょうし、ミッドチルダを救った大英雄なんて呼ばれないわよね」
そういったヴィクターの態度は柔らかかったコロナは少し安心する。そんなやり取りをしながらアキラたちは無限書庫古代ベルカ区画へ転送された。
-無限書庫 古代ベルカ区画-
全員が同時に転送され無重力空間に放り出された。
「おぉーーー!?」
無重力に慣れてないメンバーがバランスを崩している。それぞれが近くにいた仲間に支えらえつつ体感を掴んでいく。
「わわっ…」
最初は大丈夫だったアインハルトがバランスを崩した。それをアキラがそっと支えてやる。
「大丈夫か?」
「は、はい…ありがとうございますノーリさ…………あ」
ノーリとよく声が似ていたアキラに支えられたことでアインハルトは勘違いをしてしまう。アインハルトは顔を赤くしてそっと顔を反らしたが、アキラは微笑んだ。
「ありがとうな……あいつのことを思っててくれて」
予想外な感謝をされ、アインハルトは驚きつつも申し訳なさそうな表情をした。
「……彼がああなったのは私の責任でもありますから………」
「あ?」
「先日、私が誘拐されたのを覚えていますか?あの「アーク」という組織………きっと最初に狙っていたのは私です。ですが、私は思った通りの力を持っていなかったんでしょう。そして私を助けに来てくれたノーリさんを見て、私に求められていた力を持っていたと確信させてしまったんでしょう…だから」
「…」
アキラはアインハルトの額にデコピンを食らわせた。
「あうっ!」
アインハルトは後方に回転しながら軽く吹っ飛ぶ。それをはやてが支えた。
「ガキがいっちょ前に責任感じてんじゃねぇよ。事件の解決とそれに関わるいろんな事情の終息は大人の仕事。それにこれはあいつが望んだことだ。お前のせいじゃねぇよ」
「ですが…」
「それに、責任があるってんなら俺の方だ」
「え?」
「明らかにここ最近のあいつはおかしかった。それを、知っていながら止めなかった。なんであれ、誰かの為に戦っているあいつを止めたくなかった。それを、こんなことになるまで放っておいた。もっとなにか…できることがあったはずなんだがな」
「おーい!アキラさーん!アインハルトさーん!はやてさーん!行きましょー!」
ヴィヴィオに呼ばれた。
「さぁ、行こか」
「はい」
はやてとアインハルトは無重力空間を進んだ。
「ああそうだガキ共!」
アキラが未整理区画に入る前、ヴィヴィオ達を呼んで止めた。全員が振り向いたところでアキラが胸ポケットから小さな装置を取り出した。
「これを各グループに一つずつ渡しておく」
未整理区画にエレミアの手記がありそうな部分は10か所に絞り込めている。手分けしようということで彼女たちグループを5つに分けた。
「これは何ですの?」
彼女たちに渡されたのはボタンが一つだけついている謎の装置。
「聞かされたと思うがここはアホほど危険だ。護衛用のシステムが可能性がある。だが間違っても戦おうとはするな。お前らには戦う力はあるかもしれないが、「プロ」じゃねぇ。自分の力がどこにでも通じると思うな。そのスイッチを押せば、俺、ギンガ、ノーヴェ、はやてさんが持ってる受信装置に救難信号が来るから。必ず俺らを呼べ」
全員が快く承諾をした。彼女たちには力がある。それは確かだがその護衛システムに勝てるとは限らない。取返しのつかない大けがをすることもある。
それを危惧してアキラは装置を渡したのだ。プライドの問題から受け取らない娘もいるかと思われたが、どうやらその辺の線引きは、ちゃんとできているらしい。
「でも一次調査ではそんなのはなかったんじゃ…?」
ヴィヴィオが疑問府を浮かべる。
「らしいが、そういうのが出てくる確率はゼロではない。それにこん中は迷宮型だ。迷った場合にも使え。ここはどこも同じような見た目でな、どこから来たのか、どこへ向かうのか、わからなくなることもある。変な装置で隠し通路に入れられたりもな」
「なるほど、じゃあ!それでは行きますよ!調査スタート!」
5つのグループに分かれたアキラたちは未整理区画の調査を開始した。
アキラ、ヴィクター、コロナの三人。ギンガ、ミウラ、ヴィヴィオの三人。ハリーとその仲間、エルスの五人。ミカヤ、リオの二人。アインハルト、ジークの二人のグループだ。
「アキラさんたちも来るんですね」
コロナが不思議そうに尋ねた。入り口でははやて、ノーヴェが待っているてっきりアキラもそうするものだと思ったのだ。
「あいつらは保護者。俺とギンガは事件の調査だ。だからお前らが捜すのを待ってる余裕もねぇ」
「なるほど」
アキラは無限書庫での検索魔法で本を周りに展開しながら説明した。その様子を疑問に思ったヴィクターがアキラに質問した。
「エレミアの手記はタイトルでわかるんでしょう?どうしてそんなに調査しているのですか?」
「少しでも「ダズマ」に関わりがありそうなら全部調べてる。早く助けてやらねぇとな」
「…」
自分の子供のことなのだから必死になるのは当然かもしれない。口は悪いし態度も横暴。だが、コロナが言っていた通り、アキラは本当は優しいのだと思った。
「………ん?」
一瞬眉を動かし、アキラが調査の手を止める。
「どうしたんですか?」
「妙な魔力を感じるな………誰だ?」
アキラは辺りを見回す。アキラの言葉にヴィクターとコロナが辺りも見回す。まさか本当に調査で確認されなかった防衛システムがあるのかと思ったのだ。
「……」
「いや……」
アキラはまた調査に戻った。
「気のせいみたいだ」
二人はほっとして本棚にエレミアの手記がないか探し始めた。
-ジーク・アインハルトチーム-
二人も捜索を進めていたがエレミアの手記は見当たらなかった。そんな捜索の途中に二人はそこそこ楽しく(?)話せていた。互いの呼び方や探している本の内容等。戦うことが叶わなかった二人だが、アインハルトの意思をぶつけたのはノーリだ。そこからアインハルトが何を思って戦ってきたのかをジークは感じ取っていた。
だが、その平穏な時間はすぐに終わりを告げた。
「アインハルト・ストラトス、ジークリンデ・エレミア」
聞いたことのない声が二人の後ろから聞こえた。しかし、振り向いた瞬間その声の主を確認する暇もなく、巨大な悪魔が二人を食らった。
「…っ!」
二人は悪魔の中で衣服を脱がされ始める。
(なにが起きたかわかない!?でも!あれだけは!)
アインハルトは魔術で気絶させられるまで何とか抵抗を続けた。二人は小さくされて瓶に詰められる。まだ意識が残ってたジークが瓶から見たのは金髪の少女だった。少女はジークに声をかけた。少女の名前はファビア・クロゼルク。DASSに出ていた選手の一人だった。
「エレミア、あなたにはあとで聞きたいことがあるから別の瓶………まずはエレミアの手記を……」
それを聞いた時、ジークは一瞬でBJを装着し、更に鉄腕を装備して内側から瓶を粉砕して脱出した。しかし、脱出したのもつかの間、背後から使い魔に爆撃された。
その隙に少女は戦線離脱する。
(あれでエレミアはしばらく動けないはず……あとはオリヴィエの末裔とエレミアの手記を…)
この少女による被害は既にハリー・エルス組、ミカヤ・リオ組が会っていた。
-アークのアジト-
ここは今回世界に宣戦布告したアークという組織のアジト。ノーリは寝かされていた祭壇の上で目を覚ました。
「………ここは」
ノーリが起き上がると、視界に一人の男が見えた。男はノーリの視界に入るや否や膝まづく。
「お目覚めですか、我らが王」
「王?……お前は、だれだ?ここは一体……」
ノーリは思ったことをそのまま言った。記憶があいまいで意識を失う前のことを覚えていないのでただひたすら聞くことしかできないのだ。
「ここはあなたを崇拝する組織、アークの祭壇でございます。そして我が名はアレス。貴方様の臣下と思っていただき、なんでも言いつけてくださいませ」
「アーク?臣下?なんで俺に慕う?」
「それは貴方を…「ダズマ」様を最高神と信じ信仰しているからです」
「ダズマ……?俺はノーリだ」
それを聞いた瞬間、アレスが驚いた顔で頭を上げた。
「……まさかまだ器の意識が残っていたとは…。覚醒が完璧ではなかったのか。仕方ない「記憶」を集めるか…」
アレスは立ち上がり、ノーリをバインドで縛った。
「なっ!!なんのつもりだアンタ!!」
「君の意識に用はない。今は眠っていたまえ。舌を噛んで死なれても困る」
「な………に…」
ノーリは何かしらの魔法をかけられ、再び眠りについた。
「さてさて、どうやら「記憶」の持ち主が集まっているようだ。少々ダズマ様の復活の手伝いをしてもらうとしよう」
続く