とあるギンガのPartiality Vivid   作:瑠和

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前回までに起きた事態の収集の回です。次回から第二巻の異世界旅行編です!

あと、本日0時になのは公式から重大発表があるみたいですね!なんでしょう?Force復活?新アニメシリーズ?新劇場版?はたまたアプリリリースか!?楽しみです!


第五話 懐旧!コロナとアキラ

-時空管理局 面会室-

 

 

ここは時空管理局本局の管理下にあるある監獄施設の面会室だ。そこにはアキラが来ていた。向かいには眼鏡をかけた男が座っている。

 

男の名前はウィード・スタリウ。次元犯罪者で、マッドサイエンティスト。アキラやノーリを作り出した張本人だ。

 

「珍しいね。君から私に会いに来るなんて」

 

「色々確認したいことがあってな。ノーリのことだ」

 

「ノーリ君の……なにかあったのかい?」

 

「ああ。これを見てくれ」

 

アキラは先日の練習試合の様子を録画していたものを見せた。

 

「ほう…これは…」

 

「覇王イングヴァルトの子孫と格闘技の練習試合をしてみたときだ」

 

「へぇ…」

 

「…単刀直入に聞く。ノーリはなんのために作られた?」

 

アキラ、ノーリは二人とも人造魔導士である。しかし、ノーリはアキラと魂が繋がったある種のクローンとして創られたが、元々は別のプランで造られていた人造魔導士だった。

 

アキラはウィードにその元々のプランを聞いたのだ。

 

「ふむ……ノーリ君…彼はね、イングヴァルト…覇王流を継ぐものとして創られたんだ。そしてあわよくば、ヴィヴィオちゃんの代わりにゆりかごを動かすものとして」

 

「ヴィヴィオの?」

 

「ああ。スカリエッティがヴィヴィオを必要としただろう?あれは知っての通り、ゆりかごを動かすためだ。僕はスカリエッティの命令でヴィヴィオが造られる前に、そのゆりかごを動かすに値する器を持つものとしてノーリ君を作った」

 

「…」

 

「だが、ノーリ君は覇王としての器はあったが聖王としての器は…ゆりかごを動かせるだけの適合はなかった。ためしにオリヴィエの…DNAも加えてみたが……適合率は変わらず、僕もナンバーズの製作に取りかかることになったから、結局ノーリ君は廃棄して…あとはまぁ、知っての通りさ」

 

「…そうか」

 

 

 

◆◆◆◆◆◆◆

 

 

 

-ナカジマ家(アキラ宅)- 

 

二人の練習試合あと、ノーリは眠ったままだった。一応医者にも見せたが眠っているだけ命に別状はないという。だが、翡翠色はそのままだった。

 

アキラは試合のあと帰り際に本局に寄り、ウィードから話を聞いていた。

 

「そう…ノーリ君はイングヴァルトの…」

 

「ああ。しかもそれだけじゃない。聖王の血も流れている。後に俺のクローンに改造されたが、覇王と聖王。二人が近くにいたことで眠っていた血が、記憶が蘇ったんだ。……そして、恐らくあの断空拳で」

 

「完全に覚醒した…」

 

「ああ…」

 

そのとき、ノーリが目覚めた。

 

「う…」

 

「ノーリ!」

 

「ん…アキラ……?ギンガ…二人とも……ここは?」

 

ノーリは少しぼんやりしているが、どうやら普通のノーリの様だった。

 

「家だ。大丈夫か?何があったか覚えてるか?」

 

アキラに尋ねられ、ノーリはなんとか思い出す。

 

「……たしか、アインハルトと戦って……なんか重い攻撃を食らって…負けたのか?」

 

「…覚えてないか……」

 

「いや、なんだろう…なんか、暗い…重い記憶が…俺の中に…流れ込んできて……」

 

「ノーリ。見てみろ」

 

アキラは手鏡をノーリに渡す。ノーリはなぜ急に手鏡を渡されたのか疑問に思いながらも、渡された手鏡で自身の顔をみる。

 

「!?な、なんじゃこりゃあ!」

 

ノーリは自身の髪を見て驚いていた。まぁ当然だろう。ギンガはノーリの身に何があったか教えてやったが残念ながらノーリは何も覚えていないという。

 

 

 

-翌日-

 

 

 

翌日、ノーリは念のため学校を休んだ。そしてその日の午後、ナカジマ家のチャイムが鳴った。

 

「はい」

 

アキラがチャイムに反応すると、玄関にはヴィヴィオ、リオ、コロナ、アインハルトが来ていた。

 

「どうしたお前ら」

 

「今日は休むって聞いたので。念ためお見舞いに…」

 

「そうか。わざわざご苦労様。上がってくれ」

 

四人は家に上がりノーリの部屋まで向かった。そこで、ノーリの部屋から出てきたギンガと出会う。

 

「あら、みんな。どうしたの?」

 

「ギンガさん。ノーリさんのお見舞いです」

 

「あら、わざわざありがとうね」

 

「だう」

 

ギンガがにっこり笑うと、抱かれているアリスがまるで四人に挨拶をするように手を挙げ、声を出した。

 

「あら」

 

「ああ!アリスちゃん!!」

 

「またちょっと、大きくなりましたね!」

 

ヴィヴィオたちがギンガに寄ってアリスを近くで見る。アインハルトは三人の行動に驚いていた。やはり女の子の眼には赤ん坊というのは可愛く見えるようで、アリスはヴィヴィオ達に人気があった。

 

(……赤ちゃん…アキラさんたちの)

 

「お前はいかないのか?」

 

「え!」

 

アキラがいつの間にか背後に立っていた。

 

「いえ…その…」

 

「アインハルトさん?」

 

ヴィヴィオがアインハルトのことを見る。アインハルトは少し溜めてからアリスの方に歩みだす。ギンガはアインハルトの目線まで腰を落として彼女がアリスに触れられるようにした。

 

「……」

 

アインハルトは少し緊張しながらアリスの頭をそっと撫でた。

 

「ひあっ……」

 

「え…」

 

「ふあぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

アインハルトが撫でたとたんアリスは泣き出してしまった。

 

「あ、あぁ!す、すいません!」

 

「あらあら、ちょっと人見知りしちゃったかしら。一回あってるはずなんだけどね。きにしないでね」

 

「は…はい」

 

「ご機嫌斜めだったか?よしよし」

 

「あ、ノーリは今起きてるから、会ってあげて」

 

ギンガとアキラはアリスをあやしながら今に向かった。

 

 

 

-ノーリの部屋-

 

 

 

「わざわざありがとうな…お見舞いなんて」

 

「いえ、気にしないでください」

 

「ところでアインハルトはどうしたんだ?」

 

アインハルトはどこか落ち込んでる様子だった。

 

「いえ…」

 

「あはは…」

 

ヴィヴィオ達は意外なことで傷付いているアインハルトを見て苦笑いを浮かべていた。ノーリは事情が察せず頭に「?」を浮かべていた。

 

 

 

-居間-

 

 

 

数十分後、お見舞いを終えた。四人が下りてきた。アリスはアキラとギンガにあやされ、ベビーベッドの上で眠っていた。

 

「ありがとうございました。お邪魔しました」

 

「おう。ありがとうな」

 

「それから…」

 

ヴィヴィオ達はまだなにか用事があるようだった。

 

「…?どうかしたか」

 

「アキラさん…」

 

ヴィヴィオ達の奥からコロナがもじもじしながらアキラの前に来た。アキラはコロナの目線までしゃがみ込む。

 

「ア、アキラさん!これどうぞ!!よかったら受け取ってください」

 

コロナがなにやら可愛らしい装飾がされた箱をアキラに差し出した。

 

「……おう。ありがとうな」

 

予想外の行動に驚きながらもアキラは箱を受け取った。

 

「あら、可愛い。よかったじゃないアキラ君」

 

「ああ……でも、どうした急に?」

 

アキラはコロナからプレゼントをもらう記憶がない。なぜこんなプレゼントをくれたのかと尋ねた。

 

「あの、実は私…助けられているんです…。アキラさんに…二回ほど」

 

「そうなの?」

 

「………そ、そうなのか」

 

驚いたギンガに聞かれる。しかし、アキラには全く記憶がなかった。そこでコロナはその時の様子を細かく話してくれた。

 

 

 

◆◆◆◆◆◆◆

 

 

 

あれは、六年前の話です。私は家族で山上りに出かけていました。普通の山で、これと言って危険があるわけではなかったはずなんです。

 

でもその日、不幸にもある動物園から猛獣が逃げ出していました。それも知らずに私たちは山へ。しかも不幸が重なって私は山の中で迷子になって…。

 

そして出くわしてしまったんです。その猛獣に。

 

「グォォォォォォ!!」

 

「キャアァァァァァァァ!!!」

 

鋭い爪、大きな牙をもった猛獣で、私は出くわした瞬間に腰を抜かして動けなくなり、泣きながら後ずさるのがやっとでした。

 

そして様子を見ていた猛獣がついに襲い掛かってきた瞬間、私は死を覚悟しましたが、間に誰かが割って入って、猛獣の爪を刀で防いでいました。

 

「…!」

 

「…ぁ……」

 

白いトレンチコートに、片目が見えないくらい長い茶髪の男の人。少し薄汚れたように見えるその人が守ってくれました。

 

「くそっ!なんでこんなところにこんな猛獣が……おい!無事か!」

 

「は…あぁ…うぁぁぁ!」

 

その時私はパニックになっていて、とても受け答えできる状況ではありませんでした。

 

「グォォォォォォ!!」

 

「チッ!仕方ねぇ!」

 

その人は私を抱えて逃げてくれました。

 

「怪我はねぇか!親は!」

 

「うぁ!あぁ!」

 

相変らず受け答えはできず、私はただ泣き叫んでいるだけでした。それでもその人はお荷物になっている私を見捨てず連れて逃げ続けてくれました。

 

「!…頭丸めろ!!!」

 

次の瞬間、私はその人に思いきり投げられました。一瞬酷いことをされたのかと思いました。私は投げられましたがあまりけがはなく、顔を上げるとその人が猛獣に掴まれ木に叩きつけられていました。

 

「が……」

 

「あ…」

 

その人は血を吐いて倒れました。猛獣は私に標的を変え迫ってきました。

 

「グルル…」

 

「はぁ…あぁぁ」

 

「待てよ」

 

「!」

 

ですがその人はすごくつらそうな顔をしているのにフラフラになりながら立ち上がって、猛獣を止めました。

 

「そのガキに…手ぇ出すんじゃねぇぇぇぇぇ!!!!!」

 

そして、一瞬のうちに猛獣に数か所の斬撃を与えて猛獣を倒しました。

 

「はぁ、はぁ、はぁ、」

 

「あ…あ…」

 

「怪我はねぇか?」

 

「は、はい…あの……ありが…」

 

「コロナー!コロナー!」

 

お礼を言いかけたとき、お父さんたちが私を探しに来てくれて、それで少し目を離した隙にその人はいなくなっていました。

 

 

 

◆◆◆◆◆◆◆

 

 

 

「その後、ネットでそんな風な人が人助けをしていることを知りました。少ししたらその人の目撃情報もなくなって…。あのJS事件の後、事件解決の英雄の一人としてアキラさんの記事が載っている本を見付けました」

 

「なるほどな…」

 

アキラは昔、風来坊のようにミッドの街を彷徨い、人助けをしていた時期がある。後にギンガを助けたことから彼女のお節介で管理局に入ることになるのだが、その彷徨っていた時期にコロナを助けたのである。

 

「アキラ君は覚えてる?」

 

「どうだったっけな。あの頃助けた人間の数なんぞいちいち覚えちゃいねぇからな…。ただ、そんくらい小さいガキを助けたことはなんとなーく記憶にあるようなないような」

 

「ちなみにコロナちゃん。二回目は?」

 

「三ヶ月前の事件です」

 

「…そんなことあったか?」

 

「あの、シェルターを守ってくれたときです」

 

三ヶ月前起きた黙示録事件。そのとき現れた黙示録の獣と呼ばれる破壊兵器。それが放った魔力砲は大地を抉り、地下避難用シェルターの天井を破壊した。黙示録の獣はさらにシェルター内を焼き尽くそうとしたが、アキラが命懸けで守ったのだ。

 

「ああ、あのときの」

 

「だから…本当にありがとうございました!」

 

「………ああ、まぁ、なんだ。ど、どういたしまして」

 

アキラは微笑んでコロナの頭を撫でた。そしてなぜか、アキラの瞳から涙がこぼれた。

 

「え…?」

 

「………あれ、おかしいな。何で俺…泣いてんだ?」

 

「嬉しいんじゃない?いままでこんなにちゃんとお礼言われたことなかったし。それに、護った人が生きててくれたことに」

 

「…。そう、なのかもな」

 

 

 

◆◆◆◆◆◆◆

 

 

 

ー数週間後ー

 

アキラ達のもとにルーテシアから連絡が入った。

 

『アキラさん!ギンガさん!お久しぶりです』

 

通信画面に元気な

 

「よう。ルーテシア」

 

「ルーちゃん。久しぶり」

 

『はい!アキラさん、ギンガさん。もうお話は聞いてますか?』

 

「ああ」

 

「ええ」

 

ルーテシアが言っているのはヒルデ魔法学院の試験後の四日間の試験休み、ルーテシアがいる異世界、カルナージへの大自然旅行ツアー&オフトレを行う話だ。

 

『ノーリが来るのは知ってましたけど、やっぱりお二人も来るんですか?』

 

「俺たちはほとんど遊びに行くようなもんさ」

 

「アリスにそっちの世界の自然を見せてあげたくて」

 

『わかりました!ではアリスちゃん共々楽しめるプランを用意してお待ちしてます!』

 

「ああ。頼んだぜ」

 

そこで通信は切れた。アキラはちらりと視線を横に移す。

 

「だってよ」

 

「おう…」

 

アキラの視線の先にはノーリがセッテに教えてもらいながら必死に試験勉強に取り組んでいた。

 

「ここ、間違えています。もう一度やってみましょう」

 

「ら、ラジャー…」

 

 

 

-無人世界カルナージ-

 

 

 

「ガリュー!やっぱりアキラさんも来るって!」

 

ルーテシアは岡の上に立っているガリューに言った。いや、話す相手は誰でもよかった。ただ喜びと興奮を誰かに伝えたかったのだ。

 

「こうなったら益々頑張らなきゃね…」

 

彼女は一応召喚士ではあるが、それ以外の才能に長けていた。彼女は今必死に建築作業に取りかかっている。大切な友人と、命の恩人たちを迎え入れるために。

 

 

 

続く

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