文月学園での新たな生活   作:Argo(不定期更新)

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 どうも、こんにちは作者です。お気に入り等してくださってありがとうございます。
 駄文ですが、楽しんでもらえると幸いです。


・・・・ゑ?

 それは、吉井と霧島さんの華麗な誘導?により。質問攻めになってしまった俺と詩乃が困り果てていたときのことだった。

 

ピーンポーンパーンポーン!

『連絡致します。船越先生、船越先生。吉井明久君がAクラス教室で待っています。

生徒と教師の垣根を越えた、男と女の大事な話があるそうです。』

 

『「・・・・・・ゑ?」』

 

 クラス中の視線が吉井に集まる。えが微妙に違う気がするのは気のせいだろうか?

当の本人はというと、放送の内容が飲み込めていないようだった。放送は続く・・・

 

『繰り返します。船越先生。吉井明久君がAクラス教室で待っています。

生徒と教師の垣根を越えた、男と女の大事な話があるそうです、彼の為に早く行ってあげてください』

 

 沈黙が教室を包み込む。

 

「・・・・・・す」

『す?』

「須川ぁぁああああああっっ!」

 

 耳がキーンとするほどの絶叫。

 

「どうしよう!?何てことしてくれたんだ彼は!」

「ど、どうしたんだ?吉井。船越先生ってそんなに怖い先生なのか?」

「そうね、ある意味怖いかも。」

「具体的にいうと?」

「船越先生(45歳独身)は仕事に集中し、婚期を逃して、ついに生徒たちに単位を盾に交際を迫るようになった恐ろしい先生だよ!須川君は今の放送をした生徒だよ。一年の時同じクラスだったんだ」ガタガタガタガタ

「なるほど!それは確かに恐ろしい!」

 

 その時、廊下から《ダダダダダタダっ!》

という足音が聞こえてきた。吉井は震え上がり急いでプライベートルームへ避難する。

が、時既に遅し。廊下を全力疾走してきた何者かが《ダンッ!》という音とともに扉を勢いよく開く。

 

「はぁっ!はあっ!よ、吉井君!話って、なにかしら!?」

「ひ、ひいぃっ!」

「来てもらって申し訳ありませんが。先生、手違いなんです」

「・・・・・・・はい?貴女は?」

「朝田詩乃です。本当に先生に用事があるのは吉井君ではなく、放送した須川君です。

 彼は先生を呼び出すのを恥ずかしがって、焦った結果、吉井君の名前を出してしまったのです。

今、私の彼氏でAクラス代表の桐ヶ谷和人が放送室に行き彼を説得しています。

たぶん、もう少しで・・・・」

 

ピーンポーンパーンポーン

『先程の連絡、訂正致します。船越先生、須川君が放送室で先生を待っています。

今すぐ、婚姻届と印鑑、消しゴムでは消せないペンを持ってここに来てください。

それと、緊張のあまり、彼は失神してしまってますのであとはご自由してください。

これで連絡を終わります』

 

『「「「・・・・・」」」』シーン

「ありがとう!朝田さん!桐ヶ谷君!

そして、待っててね須川くーん!」ダダッ!

 

『ガタッ!ゴトン!

「・・・・うわぁぁあああ!」「・・・フフフフフッ!さあ、須川くん。この婚姻届にサインしてね」「た、たすけt・・・」』ブツッ

 

 この音声を最後にスピーカーからはなにも聞こえなくなった。

 

「成功、ね」

「ああ」

 

 コツンと詩乃と拳を合わせる。

 

「桐ヶ谷君、どうやったのよ?」

「ん?ああ、最初の放送から船越先生が来るまでの間にネクタイピンの機能が他に無いかを詩乃に聞いて、案の定あったからそれを活用した」

「よく、朝田さんは合わせられたね」

「いつも誰かさんに無茶ぶりばかりされてるからね。慣れたものよ」

「ははは、感謝してます。」

「桐ヶ谷君!朝田さんっ!本当にありがとう!にしても、この放送は誰が仕組んだんだろう?須川君はFクラスで今は試召戦争の最中、それなら船越先生を戦場から遠ざける為にあんな放送をしたんだろうけど・・・」

「・・・・・・雄二はそんなことは指示しない」

「「雄二?」」

「Fクラス代表の坂本雄二、僕の悪友だよ。今でこそ僕は学年4席なんて立場だけど、去年まではFクラスくらいの成績だったんだ。そんな僕の勉強を手伝ってくれたりもしたんだ。見た目は不良っぽいけどいいヤツだよ、彼は」

「へぇ・・・・!霧島さんは坂本のこと呼び捨てにしてるけど仲がいいのか?」

「・・・・・・私と雄二は幼馴染み」

『ええっ!?』

「・・・・・・吉井は知ってたでしょう?」

「ならなんで吉井君まで驚いてるのよ?」

「つられたから?」

「何故に疑問形・・・・」

「と、とりあえず話を戻そうよ!」

「そうだな、今の話を聞く限りだと、坂本が吉井を陥れたとは考えられない・・・。

なあ、今Fクラスにいるヤツでこいつが指示したんじゃないかという心当たりないか?」

「あるよ」

「それは誰だ?」

「雄二達を除くFクラス生徒全員」

「そうか、・・・・は?」

「だから、全員」

「・・・・・」

「・・・・・お前なにしたんだよ?」

「なにもしてないんだよね、これが。強いて言うなら僕がAクラスに入ったからかな?」

「なによ、それ」

「ぼくも転校してきて驚いたんだけど、Fクラスには坂本くん、木下くん、土屋くんを除く全員がFFF団っていう組織に入ってるんだ。FFF団の会長はさっき放送した須川くん。この組織の目的はリア充を別れさせること、そのためには手段は選ばない。FFF団は嫉妬と私怨と独り身の男子で構成されてるんだ。

合言葉は『男とは愛を捨て、哀に生きる者!』だって」

「・・・・・・私と雄二が喋っているときに黒いフードとマントを羽織って斧や鎌を持って本気で雄二に襲いかかりに来る。

雄二が返り討ちにしてもゴキ○リ並みの生命力ですぐに回復してキリがない」

「桐ヶ谷君は全校集会で付き合ってます宣言したから気をつけて。転校生だろうと何だろうと男なら躊躇なく襲ってくるから」

「んー、了解した」

「和人・・・・」

「大丈夫って!これでもジム通いして、剣道も少しずつ再開してるんだ。それに、いざとなればこれがあるだろ?」

 

そう言いながらネクタイピンを指差す。

 

「確かにそうだけど。私はあなたに傷ついてほしくない。それだけは覚えていてよね」

「ああ・・・・!ありがとな、詩乃」ニコ

「~~~~////。その笑顔は反則よ・・・・!」ボソッ

「ん?なにか言ったか?」

「なーんにも!」

 

詩乃は本当に優しいなぁ。

 

「・・・・二人は本当に仲がいいね。正直、羨ましいよ」

「・・・・・・私もいつかきっと雄二と・・・」

「ブラックコーヒーが飲みたくなったわね。淹れようかしら」

「あ、ぼくにも頼むよ♪」

「いいわよ」

 

 こんな話をしつつ、お茶をしていると・・・

『平賀源二、戦死!よって勝者Fクラス。』

という放送が流れてきた。その直後には、

『っしゃぁぁあああぁあ!!』

という歓喜の声と、

『うわぁぁあああ』

という悲嘆の声が聞こえた

 

「勝負あったようだな、予想通り坂本率いるFクラスの勝利。勝利したクラスが得られるものといえば・・・・」

「教室ね。でも、両クラス代表の合意の上でなら教室交換をしない代わりになにか一つ言うことを聞いてもらうっていうのも有り」

「雄二なら後者を取るだろうね、ここで教室交換なんてしなくとも勝ったことで雄二への信頼は確実になった、上位クラスに勝つというのはそれほど大きい事だしね」

「・・・・・・目標である私たちAクラスに勝つには指揮や作戦をしっかり実行してもらわなければいくら雄二でも勝てない。それは、雄二の本意じゃない」

「それを防ぐ為になおさら教室交換はしないでしょうね」

「それに、手札は多いに越したことはないからな。士気を上げることができ、なおかつ活用できる手段を増やす。まさに一石二鳥だ」

 

 今回の試召戦争の狙いなどについて考察し合う。指揮とか作戦とか聞くとアスナ思い出すんだよなぁ。SAOでは攻略会議で何度ももめて、デュエルで決めたりもしたな・・・・。

懐かしいなぁ・・・・。

 そんなことを考えているとドアからノックが聞こえてきた。

 

「どうぞ」

「失礼する。Fクラス代表の坂本雄二だ、試召戦争中にうちのクラスメイトがAクラスに迷惑をかけてしまい、申し訳なかった。

今後、このような事が起こらないように努める。明久、本当に申し訳ない。」

「・・・・俺からも、申し訳ない」

「ワシからもすまぬ」

「Aクラス自体にはほぼ迷惑はかかっていない、自習時間だったからな。問題は吉井だ」

「お前の言う通りだ、桐ヶ谷。明久、改めてすまなかった。」

「大丈夫だよ、あの放送は桐ヶ谷君と朝田さんのお陰で僕が犠牲ならずにすんだから。雄二、康太、秀吉一つ聞いても良い?」

「なんだ?」

「あの放送を須川君に指示したのは誰?」

「・・・・島田、俺の盗聴機に現場での会話が録れていた」

「またか、僕がなにをしたっていうんだ」

「また、とは?」

「あやつは一年の頃から明久に対し、叩く、殴る等をFFF団とともにしておったのじゃ」

「確かに、明久にもデリカシーのないところはあったがそこまでされるほどじゃなかった」

「なるほどね。」

「今さらだが、自己紹介が遅れたな、俺は桐ヶ谷和人。好きに呼んでくれて構わない。

詩乃は俺の彼女だ、よろしくな」

「私は朝田詩乃。よろしく」

「知ってるようだが、俺の名前は坂本雄二だ。好きなように呼んでくれ。和人、朝田、よろしく」

「・・・・土屋康太。和人、朝田よろしく」

「ワシは木下秀吉じゃ、見ての通り木下優子はワシの双子の姉じゃ。よく間違われるから言うとくがワシは男じゃ。和人、朝田よろしく頼む」

「一卵性じゃないんだから、こんなに似なくても良かったと思うのよね。私たちの事は紛らわしいから下の名前で呼んでね」

「了解」「わかったわ」

「にしても、和人達はよく驚かなかったな。大抵のヤツは木下が二人いる!?ってパニクるんだが」

「まあ、制服違ったし」

「髪型も少し違うからな」

「そりゃそうだ。」

 

 放送事件の黒幕やら、自己紹介やらしているとチャイムがなった。

 

「そうか、今日は4限だけだったな。じゃあ、帰るか」

「和人君たちはどこ方面に家があるの?」

「川越市だ。」

「ちょっと遠いね」

「まあ、帰還者学校よりは近いさ」

「じゃあ、また明日」

「うん、気をつけて帰ってね」

 

 さーて、木綿季達も今日は早いはずだし、急ごう。文月学園、思ったより中々面白そうだ。 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 こうして、転校初日は(吉井にとって)波乱の幕開けとなったのだった。




 読んでくださり、ありがとうございます。
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