機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ ~戦乙女と血と海と~   作:Seacool

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#3 状況確認と自己紹介

三日月サイド

 

「…ふぁ~」

ベッドの上で少年らしい見た目の男があくびをしながら目覚めた。

「…」

男は寝ぼけまなこで瞬きをした。

それは海岸に流れ着いていた所を大和に助けられた少年 三日月・オーガス だった。

(俺、どうなったんだっけ…)

彼はまだ朦朧とする意識の中、自分に何が起こったのか思い出していった。

(確か…空から、あれが降ってきたんだっけ)

そう、大気圏外からのダインスレイヴの攻撃を受け、彼とバルバトス、最後まで共に戦った仲間の明弘とグシオンは大ダメージを受けた。だがそれでも彼らは攻撃をやめなかった。

(最後にバルバトスのリミッターを解除して、ギャラルホルンを相手して、それで、それで…思い出せない…)

少年は思い出せなかった。それもそのはずで、彼はもうリミッターを解除した時には既に意識はなく、廃人寸前だったのだから。

(うう、体が、重い)

少年は体に力を入れ起きようとするが体が重く感じ動かない。

(でも、痛くない)

ダインスレイヴの攻撃を受け、あまりの衝撃でコックピットにまで破片が飛び体中に突き刺さったというのにそれがまるでなかった。それどころか

(傷が、ない?)

どんなに的確に治療しても傷跡ぐらいあるはず、なのに傷跡すらない。

だが、少年はもっと別のことに意識を向けた。

(ここ、どこ)

自分が今どこにいるのかわからなかった。彼の眼に映るのは清潔そうな白い天井とやたらと古そうな電球の光だけだった。

 

(うん、体が動かせるようになってきた)

少しすると彼の体が言うことを聞き始めた。

そして体に力を入れ今度こそ起き上がった。しかし、そこで彼はあることに気づいた。

「え?」

彼は右腕を見た。かつての戦いで動かせなくなった右腕をだ。

「動く…」

そう言うと右腕を左手でさすったり、肘を動かし、手を開いたり閉じたりした。特におかしい所はなかった。

「なんでいきなり…うん?」

彼は自分の右目に手をかざす。

「見えてる…」

右腕同様右目もかつての戦いで見えなくなっていた。その目が今はくっきり見えていた。

「…もしかして…」

三日月は布団をめくり、右足を見る。そして右足を動かそうとした。

「あっ、動く」

右足は自分の愛機である ガンダムバルバトス のリミッターを解除した結果、動かせなくなっていた。

その右足が動かせるようになっている。

「…」

何事にもあまり動じない三日月でも流石に驚いていた。散々動かせなかった体が動くようになってのだから当然と言えば当然だったが。

「…」

三日月は自分の体に起きたことも気になったが、もう一つ気にかかることを思い出し、意識をそちらに向けた。

「ここ、どこだ?」

そう言うと周囲を見回す。そこはどうやら病室のようだった。

(あ、)

窓が開いていた。そこから聞こえてきたのは

(風の音?…この匂い…海?)

彼はもっとわけがわからなくなった。今まで火星で戦っていたのに、いきなり地球にいるなんて。

そう思っていた時、

ガチャ

(?)

ドアが開いてそこから人が出てきた。

 

大和サイド

「あっ! 起きましたか」

大和は先ほど砂浜で寝転がっていた少年をつれ、軍医にみてもらった。

症状は酷いが点滴をして目覚めたら栄養をとって2、3日すれば全快するといっていた。

だが、少年の回復速度はすさまじかったようだ。点滴をして3時間ほどで目覚めていた。

「どうですか?気分は」

「ん、うん大丈夫」

「そうですか、よかったです」

大和が問い、少年 三日月・オーガス に答えた。

「あんたは?」

「申し遅れました、第26南洋方面鎮守府所属艦隊旗艦、大和です」

「そう、変わった名前だね」

と三日月は言い

「そうですか? <艦娘>ではこんな感じの名前多いですよ」

と大和は答えた

「<艦娘>? なにそれ?」

「えっ 知らないんですかあなた?」

「うん 知らない」

と三日月は言った。そして

「ここ、どこ」

「ここですか? ここは鎮守府です」

「どこそれ?」

三日月は頭にはてなマークを出すように顔をかしげた

「鎮守府も知らないんですか」

「うん」

「はあー…」

大和は大きくため息ついた。

この人<艦娘>どころか<鎮守府>もしらないなんて…

「ねぇ…えっと、大和」

大和が少し頭を抱えていると少年が話しかけてきた。

「なんですか?」

「バルバトスは?」

「ば バルバトス?」

「そう 俺のモビルスーツ」

「も、モビルスーツ? 何ですかそれ?」

今度は大和が顔をかしげた。そして思い出す

「あっ、もしかしてあの鉄の人型のことですか」

「鉄の人型…それ2本の角があって目が二つあった?」

「はい、ありましたよ」

とつげた。それをきいて三日月は

「そうか、よかった」

どこか安堵した顔になった。そのときだった。

ぎゅるるるるるるるる

三日月のお腹が大きな音を立てた。

「あっ」

三日月はそういえばという顔をした。そして大和は

「お腹減りましたか?」

と聞き、三日月は

「うん、すごい腹減った」

「わかりました。じゃあ私料理作ってきますね。その間に軍医さんに体をみてもらってください。私呼んでおきますから。」

「わかった」

そういうと大和は部屋から出て行こうした時、

「あっ、それと」

大和はドアの前で立ち止まり、三日月の方を向いた。

「まだ名前を聞いていませんだしたね」

三日月もそれを聞き、まだ言ってないことを思い出した。

「三日月・オーガス 三日月って呼ばれてるよ」

三日月はあまり自分から言わない名を大和に言った。

「三日月…いい名ですね。じゃあ三日月さんここで待っててください。すぐに料理持ってきますんで」

そう言うと大和はドアを開け、外へ出て行った。

「…」

三日月は体をベットから上げ、ベットから足を下ろし座った。

「…俺は、どうすればいいんだろ…なあ、オルガ」

三日月は開いている窓から青く澄み切った海を眺めながら、ここにいない者を名を言った。

 

そんな中、海底から<艦娘>程の大きさの何かがやってきていた。

そう <艦娘>が長年戦っている敵<深海棲艦>が…

 




いかがだったでしょうか。
次回も見てくれると幸いです。
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