機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ ~戦乙女と血と海と~ 作:Seacool
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またオリジナル設定もそれなりにございます。
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大和サイド
「みなさん大丈夫ですか!?」
大和は自分の艦隊の艦娘に無線で問いかける。
「こちら木曾、大丈夫だぜ!」
「こちら秋月、加賀両名無事です」
「こちら響、損傷無し」
「こちら夕張、問題ありません!」
「よかった、全員無事で」
大和が艦隊の艦娘が欠けるどころか傷一つ付いていないことに安堵した。
しかしその気持ちを打ち破るかの如く、深海棲艦の砲弾が降ってきた。
「くっ…今日は、なんだか激しいですね」
「というか激しすぎます」
大和が言った一言に加賀が返事する。
大和がそういうのも仕方なかった。相手は聞いた情報通り戦艦レ級を含めた艦隊だった。また、その規模は連合艦隊分ほどだった。これだけなら彼女たちにとって、そこまでの脅威ではないのだが。
「一体深海棲艦達も何考えてんでしょうね?」
夕張が相手に砲撃しながら無線越しに言う。確かに何を考えているんだという話だ。
鎮守府を襲うにしては、敵の航空隊が少なすぎた、敵の連合艦隊には空母ヲ級がわずか2隻しかいなかった。近くに姫級の一種 飛行場姫 がいるのならばこれでも十分なのだが、そんな上位個体がこの近辺の海にいるとは思えなかった。しかも、敵の攻撃がどこか必死そうだった。いつもなら機械的に攻撃してくることが多い深海棲艦がだ。
「何か、理由でもあるんじゃねえの?」
木曾が魚雷を放ちながら言った。
「理由…ですか?」
大和が返事した。
「そっ、いつもの奴らならこんな途中の海域で見つかるリスクを背負ってまで、鎮守府に攻撃してくるか?」
「…」
それを聞いた大和は無言になった。木曾の言う通り深海棲艦が直接艦隊で鎮守府を攻撃するのは無謀だった思ったからだ。
(でもリスクを負ってまで強襲する理由になんて、この鎮守府には…もしかして?)
大和は考えながら敵に砲撃したため一体が砲弾を回避しこっちに突っ込んできた。
(しまっ!)
大和はよけきれず深海棲艦の攻撃にさらされる。その衝撃で大和はのけぞる。
この時の攻撃は6隻からの一斉砲撃だった。普通の艦娘なら大破は免れず、最悪撃沈されるが、
戦艦特有の防御力のおかげで小破程度ですんだ。
だが敵は大和がのけぞった一瞬を狙い、大和に一気に肉薄した。そして彼女に砲口を突き付ける。
大和は砲口を突き付ける深海棲艦を見た。なんとか動こうとするが砲口を体に押し付けられた。
きっと一瞬だろうと思った。肉体が砲弾によって引きちぎられるのは。戦艦の防御力もこれほどの至近距離の砲撃を耐えきるのは、難しかった。例え耐えられたとしても、他の艦の再砲撃で撃沈されると思った。
大和は目をつむる。
(ここまでのようですね…みなさん…さようなら)
大和は今まで一緒に居た艦娘や軍医の山本、提督の姿を思い浮かべた。
なぜか朝方に見つけた少年、三日月のことが最後に頭に浮かび上がった。
(三日月、さん…)
ついにその時がきたと思った。だがその未来は来なかった。
「え」
大和が目を開けるとそこには、醜くつぶれた深海棲艦の亡骸と、深海棲艦の肉片がこびりついた武器をもった白い巨人が立っていた。
「…三日月、さん?」
大和は白い巨人 ガンダムバルバトス を見て、三日月の名を言った。
三日月サイド
「大丈夫?、大和」
「三日月さん? 三日月さんなんですか!」
大和は三日月の名を呼んだ。その声は驚きが混じった声だった。
「うん、そうだよ」
三日月は大和の方を見て言った。正確にはガンダムバルバトスのカメラからの網膜投影システムを使ってみている。
「大和、あれが」
三日月はあれ 深海棲艦 にバルバトスの指を指す
「そうです。あれが深海棲艦、私たちの敵です」
それを聞いた三日月は、
「わかった、行ってくる」
「えっ」
「大和はみんなを後退させて」
「えっちょっと!」
大和の言葉を聞かず、三日月はガンダムバルバトスを深海棲艦のいる方に動かす。
エイハブ・リアクターの超高熱を利用し水素を使用する熱相転移スラスターを、ホバーのように使い深海棲艦に近づく、その速度は深海棲艦や艦娘と同等、もしくはそれ以上の速度だった。
三日月は手前にいた、頭部に何かの生き物のようなものを乗せている空母ヲ級を狙った。
バルバトスはヲ級に柱を縦から勢いよく振り落とした。バルバトスのエイハブ・リアクター二基のパワーによって振り落とされた柱は、空母ヲ級を一撃で葬った。その一撃を見た
艦隊の全員は
「す、すごい」
「深海棲艦が一撃で…!」
「なんて力だよあいつ!」
各々の感想を述べていた。それもそうである。艦娘たちの火力をもってしても一撃で倒せるということは珍しい。駆逐級程度ならともかく、相手は空母ヲ級 一撃で倒せるような相手ではない。そんな相手をバルバトスいや、三日月とバルバトスは一撃で轟沈して見せた。
それをみていた大和は、
「あ、悪魔…」
とつぶやいた。
三日月は大和らのことなど気にせずどんどん深海棲艦を駆逐していった。
さすがに敵も黙ってやられるわけなどなく、攻撃を仕掛ける。しかしその攻撃はむなしくも
よけられるか、跳弾するかで、明確なダメージは一切入っていなかった。ガンダムバルバトスや、彼のいた世界のモビルスーツはエイハブ・リアクターが発するエイハブウェーブに反応し硬化するナノラミネートアーマーという特殊塗料が塗装されており、これにより射撃武装が決定打になりにくくなった。このナノラミネートアーマーに対する一番効果的な攻撃は近接武装による接近戦のみである。
そんなことは知らない深海棲艦はバルバトスに攻撃するがすべての砲撃がもはや豆鉄砲と大して変わらないほどだった、近接武装など装備しているはずもなく、一方的に蹂躙されていくのみだった。殴り、蹴られ、そして手に持っている柱の攻撃に、なすすべなくやられていった。
そして 深海棲艦がレ級を含めもう2,3体ほどになったとき、
「!?」
突然バルバトスのコックピットにアラームがなる。そのアラームは
「もうガスが!?」
そう熱相転移スラスターに使われる水素がもうそこを尽き始めていたのだ。
スラスターを海上でずっと噴射し続けたのが原因だった。
「くっ!」
バルバトスの姿勢が崩れる。深海棲艦がとった行動は、逃げるのみだった
「にがすわけないだろ!」
三日月は逃げる深海棲艦に姿勢を向けなおした。そしてバルバトスは持っている柱を逆手にもち、やり投げの応用で柱を、逃げる深海棲艦の先頭にいるレ級に見事命中させた。
レ級は断末魔を上げることすらできず轟沈した。三日月は他の深海棲艦を追撃しようとするが横から攻撃をくらい残りの深海棲艦は全滅した。
「大丈夫ですか!?」
大和が大声で呼んだ。大和の方を見ると艤装の主砲から白煙が出ていた。
「すごいね、今の」
「そ、そうですか」
大和は照れ笑いをした。どうやら大和はあまり褒められたことがないようだった。
それを見ていた三日月だったが更なる問題が発生した。
「あ」
それはガス欠したアラームだった。
その瞬間スラスターから光が消えた その瞬間バルバトスは推力を失い海に落ちた。
「!?」
「三日月さん!?」
バルバトスが沈む、だが
「あっ、足ついた」
バルバトスが沈みだしたところはちょうど盛り土のように土の集積地だったようだ。
「「ふう…」
大和と三日月はホットした。
「三日月さん無事ですか」
「うん、なんとか」
「よかった~」
その返事に安堵した大和は鎮守府で待機している工作艦の明石を呼ぼうとする。
だが通信がつながらない
「あれ?」
「どうしたの」
大和が困ったような顔をして、三日月が聞いた。
「通信がつながらないです」
それを聞いた三日月は
「レーザー通信は?」
「れ、レーザー通信?」
それもないのかと三日月は思った。
「ちょっとまって」
そういうと三日月はバルバトスのエイハブ・リアクターの出力を下げた。
そうすると大和の通信が復帰した。
「あ、復帰しました、でもなんで…」
「多分エイハブウェーブのせいだよ。それで通信ができなかったんだと思うよ」
「そ、そうですか…」
大和は三日月が説明してくれたことがよくわからなかったが、とりあえず通信ができることがわかった大和は、鎮守府に連絡し明石を呼んだ。この大きさの物(バルバトス)をひきあげられるか三日月は心配した。
「大丈夫です、明石さんは力持ちですから」
「そう、ねえ大和」
「はいなんでしょう」
「腹減った」
その一言とともに腹がなった。しかも二つ
「…私もです…」
大和は照れるが三日月は
「じゃあ鎮守府にもどったら、飯作ってくれる?」
「わ、私でよければぜひ」
三日月の発言に大和は恥ずかしそうにするが嬉しそうだった。
「あと一つ言っていい?」
「はい?なんでしょう」
と大和は聞いた。
「俺も一緒に戦うよ、大和たちと一緒に」
「えっ?」
これが三日月とバルバトスの初出撃だった。
そして三日月は大和たちとともに深海棲艦と戦うことに決めた。
この出来事が長い戦いへ三日月とバルバトスをいざなうことになるとはまだ誰も知らない。
いかがだったでしょうか。
次回も見てくれると幸いです。