電光超人グリッドマン ヒカリノキズナ   作:消しゴム

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今更ですが話数入れました。素で忘れてました。


第3話 悪魔の誘惑(内海将編)

「おいおい、挨拶をされたらちゃんと挨拶し返すのが礼儀だろ?」

 

パソコンから腕が俺の顔の前に伸びてくる。

 

目の前に起こっている事が信じられない。

だが、こいつは確実に俺のパソコンの中に入っている。

まるで、グリッドマンのように。

 

「お、まるでグリッドマンのようだと思ったみたいだね」

 

「!?」

 

パソコンの中に入っている悪魔は俺の思考を先読んでいた。それにグリッドマンの事も知っているみたいだ。

 

グリッドマンの仲間なのか?それともアレクシスの仲間?

 

そもそも何故俺の前に現れたんだ?

 

この悪魔の目的はなんだ?

 

まさか怪獣を呼び出すんじゃないだろうな?

 

頭の中で飛び交う思考を早く整理させようとするものの、落ち着こうとすればするほど焦りが加速し、既にシャツは冷や汗でびっしょりと濡れていた。

 

こんな俺でもこいつはヤバイやつだとわかる。あのアレクシスと同じ嫌な感じがするからだ。

 

俺はどうにか声を出そうとして深呼吸をしてから

 

「な、何者なんだよ、お前」

 

と、自分でもわかるくらい震えた声で悪魔へ言った。

 

「私はトレギア……君とお話をしに来たのさ。所謂世間話さ」

 

「は?」

 

思わず素で出てしまった言葉。世間話?そんなご近所付き合いじゃあるまいし、ますますコイツの考えてる事がわからない。

 

「安心したまえ。私は君をどうこうしようとするつもりは全くない」

 

俺に何もしないだと?じゃあコイツがここに来た理由はなんだというんだ?

 

どこまで信じればいいのかわからないが、とにかく危害を加えるつもりは無いらしい。

 

俺はこのトレギアというヤツに色々訊いてみることにした。

 

「グリッドマンの知り合いなのか?」

 

「他人も他人、そもそも会ったことすらないよ。もちろんアレクシス・ケリヴもね」

 

こいつ、アレクシスの事まで知ってやがった。やはりタダ者ではない。少なくとも味方ではないだろう。

 

「何故俺の前に現れた?」

 

「だから、世間話をしにきたと言ってるだろう」

 

「ふざけるな!」

 

「ふざけてなどいないよ。まあ落ち着きたまえよ」

 

こんな胡散臭い奴がなにも目的も無しにここに来るはずがない。警戒しながら質問を続ける。

 

「お前の目的は?」

 

「そうだな……アレクシス・ケリヴと似たようなものさ」

 

「退屈から逃れるためってやつか?お前も不死身なのか?」

 

「私はこの世界に遊びに来ただけさ。それに、残念ながら私は彼のように不死身ではない。生物としての格なら私の方が遥かに上だがね」

 

アレクシスと比較して自分を格上だと自信満々に言うが、俺にとってそれは嘘か本当かはわからない。

 

「この世界に随分詳しいみたいだな」

 

「新条アカネの作った世界に作られた人間達、そして君達グリッドマン同盟。これほど珍しく楽しい特殊な世界はないよ」

 

どこまで知ってるんだこのトレギアという奴は?新条アカネどころか俺達の間だけでしか知るはずのないグリッドマン同盟まで知っていた。

 

「君が思っている以上に私はこの世界を知っている。もしかしたらこの世界の住民である君より知っているかもしれないな」

 

トレギアは再び俺の思考を先読んで来る。こいつの言ってることは本当なのかもしれない。

 

「怪獣を呼ぶ気なのか?」

 

「今は怪獣を呼ぶ気はないよ、安心してくれ」

 

「今は……?」

 

「怪獣を呼ぶかどうか………それは君次第さ。だからこうして世間話をしに来てるのさ」

 

俺次第だと?それにこいつの言う世間話とはどうやら俺が想像しているものとは違うみたいだ。

 

「さて本題に入ろうか……新条アカネに会いたくないかね?」

 

「新条さんに……?」

 

こいつは恐らく外から来た存在だろう。つまりその気になれば俺と新条アカネを会わせる事が出来るということなのだろうか?

 

「君は自分の言葉を新条アカネに伝えていないみたいだしね。君のためのに作り物の君を彼女の世界に実体として出してやるよ」

 

トレギアの言ってる事はともかく、こいつの今までの口振りからすると本当にやろうと思えば出来る事みたいだ。

 

でも、新条さんは弱い自分と決別するためにこの世界を去った。

彼女にとって楽園だったはずのこの世界をだ。

俺がもし会いに行ったら彼女の決意を無駄にするようなものだし、俺自身会うつもりもない。

ただ、こいつの真意を探るためにわざとのったフリをするとにした。

 

「……本当に新条さんに会わせてくれるのか?」

 

「ああ。ただし、条件がある。」

 

「条件?」

 

「それは……響裕太との友情を終わらす事だ」

 

……ふざけるな。裕太の名前がいきなり出てきたと思ったら

友情を終わらすだと?

俺は自分の頭に血が昇るのを感じながらトレギアに言ってやった。

 

「俺の前に現れた理由はこれか?ふざけるな!あいつと友達をやめるなんてことするわけないだろ!」

 

「友達?彼は君の事を本当に友達と思っているのかい?」

 

「そうやって俺を揺さぶろうとしても無駄だ。あいつがどう思ってようと俺は裕太の友達だ。どんなことがあってもそれは変わらない!」

 

「言葉だけでは何とでも言えるよ。仮に彼が間違った事をしても止めることは出来るのかい?」

 

「止めてやるさ、それが友達だからな。そもそも裕太はグリッドマンだったんだ、絶対に間違った事はしない!」

 

俺がそう言うと満足したような声でトレギアは笑い出す。

 

「ハーッハッハッハッ!………失礼。それが君の答えだな?」

 

「そうだ。お前が何を企んでるのか知らねーが裕太に何かしてみろ。ただじゃおかねえぞ!」

 

「……了解した。君の考えはよーくわかった、私の世間話に付き合わせて悪かったね。また会おう……内海将」

 

そう言うとトレギアは俺の目の前で指を鳴らす。その瞬間俺の意識は遠くへ誘われた。

 

 

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「将!遅刻するわよ!」

 

母さんの声で目が覚醒し始める。どうやらパソコンでネットサーフィンしてる間に寝落ちしてしまったらしい。

 

そう言えば昨日何調べたっけな?

そんなことをぼんやり思いだしてる暇があったらさっさと学校へ行けと後ろの鬼が今にも怒り狂いそうなので、さっさと支度をすることにした。

 

何か重大な事を忘れている気がする……。一抹の不安を感じつついつもの日常に戻るのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「内海将、私が『本当の選択』を迫るのは君ではない……。君はこれから起きる悲劇の登場人物に過ぎないのさ。響裕太が間違った事をしたら止める………友達だから。確かに言質は取ったよ」

 

トレギアは不敵に笑い次の演出をするために行動を移した。

 

 




投稿日は適当に予約投稿でやってます。
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