休み時間ほど心休まらない時間もあるまい。
ざわざわと喧噪に満ちた教室。授業から解放されて、友人たちと親しく会話をしながら、放課後の予定や昨日見たテレビ番組の話をしていたりするものだ。
それが今日はまた一段と賑やかな気がした。おそらくは、昨日帰りのHRで担任が言った「職場見学」のグループ分けの件があるからに違いない。グループと見学場所を決めるのは明後日のLHRだというのに、気が早いものだ。
「どこ行く?」という会話はあっても「誰と行く?」という会話にならないあたり、このクラスではほとんどの人間が特定のグループを形成しているということなのだろう。
当然だ。学校という場所は単に学業をするためだけの施設ではない。ここは社会の縮図であり、人類全体を箱庭にしたものだ。だから戦争や紛争と同じようにいじめがあり、格差社会を表したかのようなスクールカーストだってある。もちろん、民主主義もそのままに数の理論が適用する。そうなると当然友達の多いやつが偉いのだ。
クラスメイトの様子を俺は頬杖をついて、半分眠ったような姿勢で眺めていた。
うとうとしかけている俺の視界の前で、ひょいひょいと小さな手が振られる。
んっ、なんだぁと顔を上げると、俺の前の席に戸塚彩加が座っていた。
「おはよ」
くすっと微笑むようにして、戸塚は目覚ましの挨拶をしてくれる。
「……毎朝、俺の味噌汁を作ってくれ」
「え……ええっ⁉︎ど、どういう……」
「あ、いやなんでもない。寝ぼけてただけだ」
あぶね、うっかりプロポーズしちまったよ。くそ、なんでこいつこんな無駄に可愛いんだよ。…………毎朝味噌汁作ってくれねぇかなぁ。
「……なんか用?」
「特に用はないんだけど……。比企谷くんがいるなぁって思ったから……。ダメ、だったかなぁ?」
「いや、そんなことない。むしろ四六時中話しかけてほしいくらい」
というか、もうむしろ四六時中好きと言ってほしい。
「おいおい、俺というものがありながら、浮気か?」
そう言いながら、大袈裟に両手を上げながら拓也が近づいてくる。毎回のことだが、こいつの表れるタイミングが未だに掴めない。
「いや、きめーよ」
「つれねぇなぁ」
そんな俺たちの会話を戸塚は可笑しそうに笑う。そして、はたと何かに気づいたのか、手を叩いた。
「二人とももう職場見学の場所決めたの?」
「いや、決めてるっちゃ決めてるが、決めてないっちゃ決めてない」
俺がそう言うとうまく意味が伝わらなかったのか戸塚は小首を捻って下から覗き込むようにして俺の顔を見た。
「あー、つまりどこでもいいんだ、俺もこいつも。自宅以外誰も等しく無価値だ」
「『体験』なんて意味ないんだよなぁ、本当。バイトしろって言われた方がよっぽど有意義なんだよ」
「二人とも時々難しいこと言うよね」
戸塚はどこか感心したように相槌を打った。やだ、この子何言っても好感度上がるの?やめろよ、俺が変なルート辿っちゃうだろ。
「じゃあ……誰と行くかは、もう決めちゃった、かな?」
なんだ、その言い方は。『一緒に行きたいんだけど、もう決めちゃってたら、残念だなぁ』みたいな意図を孕んでそうな言葉じゃねぇか。
だが、侮ることなかれ。すでにそのパターンは一度味わっている。訓練された俺は二度同じ手に引っかかったりはしないのだよ。
こういうときは質問に質問で返すのが無難だ。
「お前は誰と行くか決めたの?」
「ぼ、ぼく?……ぼくは、もう、決めてる、よ、ね?」
「ん、おう」
急に聞き返して戸惑い出ましたのだろうか、戸塚は頬を赤らめた。と同時に隣にいた拓也が返事を返した。……まぁ、そうだわな。
……俺も誘ってくれよとか思ってないよ?……うん。
「よく考えたら、というかよく考えなくても俺って男子の友達、こいつしかいないんだな」
「あ、あの……比企谷くん…。ぼく、男の子、だけど……」
戸塚が小さな声で何か言ったが可愛くてよく聞き取れなかった。隣の拓也はなぜかニヤニヤしていた。なんだこいつ。
それにしても俺が教室で拓也以外と会話するのは、どうにも奇妙な感覚である。テニスの一件以来、顔を合わせれば雑談めいたことをするようになっていた。こういう関係は友達と呼べるのだろうか。
友達というのは、俺の場合は少し特殊だが、一般的には葉山隼人のグループのようにどうでもいい会話をさも青春しているかのように話し合えるのが友達なのだろう。誰も彼もが気軽にファーストネームを呼び、また葉山も呼び返す。その一幕は誰が見ても「友達」と呼ぶだろう。昔はこれだけで仲良くなれるかと思っていた。
だが、これがなかなか侮れない。たしかに拓也をファーストネームで呼ぶようになってから一段と距離が縮まった気がしないでもない。
しかし、それはある程度既に友達と言えるようになってから呼び始めたからかもしれない。何事も経験だ、試しに戸塚を呼ぶことにしよう。
「彩加」
「「…………」」
俺が名前を呼ぶと戸塚も拓也も固まった。二人して口をぽけっと開けている。やっぱり仲良くなんかなれねぇじゃねえか。まぁ普通いきなり下の名前呼ばれればイラッとするもんな。俺だって、材木座の時は無視したし。とりあえず、戸塚には謝っておくべきだろう。
「ああ、悪い、今のは……」
「……嬉しい、な。初めて名前で呼んでくれたね」
「なん……だと……」
戸塚は少しばかり目を潤ませながらにっこり微笑んだ。おいマジかよ、俺のリアルが充実しはじめてるんじゃねぇの。リア充すげぇな。見直しちゃったよ。
それじゃあ、と戸塚が前置きをして、上目づかいで俺を見る。
「ぼ、ぼくも……、ヒッキーって呼んでいい?」
「それはやだ」
なんでそっちなんだよ。俺が断固拒否すると、戸塚は幾分か残念そうな表情を作ってから、んんっと喉の調子を確かめてから再チャレンジした。
「じゃあ……、八幡?」
……。ズキューン!とかそういう擬音がぴったりだった。
「も、もう三回呼んで!」
俺の無茶苦茶なリクエストに戸塚は戸惑ったような曖昧な笑みを浮かべる。そんな困った顔も可愛いとかむしろ俺が困る。
「……八幡」こちらの反応を窺うように照れながら、
「八幡?」小首を捻りきょとんとした表情で、
「八幡!聞いてるの⁉︎」頰を膨らませてちょっと拗ねたように。
少し怒ったような様子の戸塚を見てはっと我に返る。いかんいかん、あまりの可愛さにうっかり見惚れていたぜ……。
「あ、ああ。悪い。なんの話だったっけ」
放心していた俺はそう誤魔化しつつ先ほどの結論を出す。
結論。ファーストネームで呼ばれると戸塚が可愛い。
今日も今日とて部活に励む俺たちだったが、相談者は来ることもなく夕日が海に近づいていた。強いて言うなら、材木座が出版社に職場体験に行くと嬉々として自慢しにきたことくらいか。
帰りにラーメンでも食って帰るか……。
とそのときだ。タンタンっと子気味よく扉を叩く音が聞こえた。
「こんな時間に……」
不機嫌に時計を睨みつける。
「どうぞ」
「お邪魔します」
余裕を感じさせる涼しげな男の声だ。
恨みがましい視線をぶつけると、そこにいたのは実に意外な、本来ここにいてはいけない人間がそこにいた。
「こんな時間に悪い。なかなか部活から抜けさせてもらえなくて。試験前だからどうしても今日のうちにメニューをこなしておきたかったぽくて。ごめんな」
そう言ってきたのは俺が本能的に負けを認めてしまう程度にイケメン、葉山隼人だった。
「能書きはいいわ」
心なしか、いつもより若干刺々しい気がする。
「何か用があるからここへきたのでしょう?葉山隼人君」
冷たさを滲ませた雪ノ下の声にも、葉山隼人は笑顔を崩さない。
「ああ、そうだった。奉仕部ってここでいいんだよね?平塚先生に悩み相談ならここって言われたんだけど……ちょっと遅かったか?結衣もみんなも予定とかあったら改めるけど」
そう言われて、由比ヶ浜は薄っぺらい笑顔で笑う。どうやらまだ上位カーストの人間と接するときのくせは抜けないらしい。
「やー。そんな全然気を使わなくても。隼人くん、サッカー部の次の部長だもんね。しょうがないよ!」
だが、そう思ってるのは由比ヶ浜だけだろう。雪ノ下は何やらピリついてるし、拓也もいつにも増して気怠そうだし、材木座はぐぬぬっとした顔で黙り込んでるし。
「いやー材木座くんもごめんな」
「ぬっ⁉︎ あ、ふ、ふぐっ!あ、いやぼくは別にいいんで、あの、もう帰るし……」
が、その雰囲気も葉山に話しかけられるとあっさり解かれてしまった。
「は、八幡、拓也も、ではな!」
言うが早いか材木座は本当に帰ってしまった。しかし、その顔には微笑みめいたものが浮かんでいた。……材木座、それ痛いほどわかるぜ。
何故かはわからないが、俺たちスクールカーストが低い連中は上位カーストに出会うと萎縮しちまうんだよな。それでいて嫉妬や恨みが高まるとかそうもなく、名前なんか覚えてもらっていた日にゃその日が一日ちょっと幸せな気分になったりするのだ。
葉山みたいな奴が、俺の名前を、俺を知っている。その事実が尊厳を取り戻させてくれる。
「それと、ヒキタニくんも。遅くなっちゃってごめん」
「…………いや、別にいいんだけどよ」
返せよ、俺の尊厳。
「それよか、何か用があんじゃねぇの?」
どこか急かすような物言いをする拓也。そういえば、こいつ葉山のこと嫌いだったな。しかし、俺は少なからず葉山の悩みというものに興味がある。スクールカースト最上位に鎮座する人間が悩みなど持つものなのかと純粋に不思議に思う。
「ああ。それなんだけどさ」
そう言って、葉山はおもむろに携帯電話を取り出す。素早くボタンを操作するとあるメール画面を俺たちに見せる。
それを見ると拓也は露骨に表情を変え、由比ヶ浜は小さく「あ……」と小さく声をあげた。
「どうした?」
俺が尋ねると由比ヶ浜は自分の携帯を取り出して、俺に見せてくる。
そこにはさっきあったメールと同じ文面があった。
「おい、これ……」
由比ヶ浜はこくっと無言で頷いた。
「昨日、言ったでしょ?うちのクラスで回ってるやつ……」
「チェーンメール、ね」
それまで黙っていた雪ノ下が口を開く。
そのメールを改めて見ながら、葉山は微苦笑を浮かべた。
「これが出回ってから、なんかクラスの雰囲気が悪くてさ。それに友達のこと悪く書かれてれば腹立つし」
内容は戸部、大和、大岡の三人への誹謗中傷だ。
顔の見えない悪意ほど恐ろしいものはない。面と向かえばそれこそ殴るなり言い返すなり出来る。だが、向ける相手がいなければ曖昧な感情へと成り下がる。
「止めたいんだよね。こういうのってやっぱりあんまり気持ちがいいもんじゃないからさ」
そう言ってから葉山は、明るく付け足した。
「あ、でも犯人探しがしたいわけじゃないんだ。丸く収まる方法を知りたい。頼めるかな」
葉山の言葉の前に、雪ノ下はしばし考えるしぐさをみせてから口を開いた。
「つまり、事態の収拾を図ればいいのね?」
「うん、まぁそういうことだね」
「じゃあ犯人を捜すしかないわね」
「うん、よろし、え⁉︎あれ、なんでそうなるの?」
前後の流れを完全に無視さるた葉山が一瞬驚いた顔を見せるが、次の瞬間にはいつもの取り繕った笑みで問う。
すると、それに答えたのは沈黙を続けていた拓也だった。
「いいか、チェーンメールなんて名前してるが、実態はただ誰かを傷つけるためだけにありもしない誹謗中傷の限りを尽くし、赤の他人にまで悪意をばらまく。そんな、犯罪といっても過言ではない行為だ。そんなものは元から止めさせなきゃ流れ続けるだけだ」
再び葉山の顔が崩れる。
「まったく、人を貶める内容を撒き散らして何が楽しいのかしら。それで佐川さんや下田さんにメリットがあったとは思わないのだけれど」
「実体験ありかよ……」
「しかも、犯人特定済みなんだ……」
由比ヶ浜も俺も引きつった感じで笑う。これだから高スペックは恐ろしい。
「とにかく、私は犯人を捜すわ。一言言うだけでぱったり止むと思う。その後どうするかはあなたの裁量に任せる。それで構わないかしら?」
「……ああ、それでいいよ」
葉山は観念したように言った。
実際俺もこいつらと同じ意見だった。メアドをわざわざ変えるってことは正体がばれたくないから、露見するのを恐れてるからだ。なら、ばれた時点でやめるはずだ。
「まぁ、そうは言ったが、実際は犯人を探さなくても、今の段階ならこの問題はすぐに解決できる」
「ほ、本当か⁉︎佐藤!」
拓也の言葉を聞いて途端に葉山が笑顔になる。
「……どういうことか説明してもらえるかしら?」
出鼻をくじかれたとでも思ったのか、ちょっと怒ってる雪ノ下。
「落ちつけ、順を追って説明しよう」
そう言うと由比ヶ浜の方を向いた。
「由比ヶ浜、このメールはいつから始まった?」
「たしか、先週末からだよ。ね、隼人君」
由比ヶ浜が答えると、葉山も頷く。
「そうだな、それでだ、八幡俺たちのクラスで先週末あったことはなんだ?」
「そうだな、昨日はあれだ、職場見学のグループ分けするって話があった」
それを聞いて由比ヶ浜ははっと何かに気づいた。
「………うわ、それだ。グループ分けのせいだ」
「「え?そんなことでか?」」
俺と葉山の声が重なる。葉山はにかっと笑って「ハモったな」とか死ぬほどどうでもいいことを言いやがった。
「今回のグループ分けは三人だ、そうすると葉山のグループだと一人誰かがあぶれることになる。その一人になりたくないから、誰か他の一人を蹴落としたいんだろうな」
「……では、その三人の中に犯人がいるのね?」
雪ノ下がそうたずねると、珍しく葉山が声を荒げた。
「ちょ、ちょっと待ってくれ!俺はあいつらの中に犯人がいるなんて思いたくない。それに、三人を悪く言うメールなんだぜ?あいつらは違うんじゃないのか」
「思いたくないのはお前の勝手だが、犯人は間違いなくこの中にいるし、なんなら犯人も分かった」
「なっ⁉︎」
「が、今はどうでもいい、お前の依頼はこの事態を収めることだろ」
「あ、ああ」
「話を戻すぞ、問題は、なぜ蹴落としあいが起きるのかだ。葉山、わかるか?」
「……わからない、みんないい奴なんだ」
葉山は項垂れながら返事をする。
「そう、お前はわかってないんだ。お前がいない時の三人をな」
「俺がいない時?」
「ああ、葉山とあいつらはたしかに友達なんだろう、ただ、それ以外は友達の友達なんだよ」
そう言うと由比ヶ浜だけが納得した。
「あ、ああ〜、それすごいわかる……。会話回してる中心の人がいなくなると気まずいよね。何話せばいいかわかんなくて携帯いじっちゃうもん……」
葉山はただ拓也の言葉を噛み締めるように黙っていた。
「そもそも、なんでお前そんなこと分かるんだよ」
俺はふと疑問に思ったので聞いてみる。
「お前、俺のこと知ってるだろ」
そういえばそうだ。
「こっからが本題、解決策だ。犯人も特定しなくても、これ以上事が大きくなることもない、…そして、あわよくばあいつらが仲良くなるかもしれない方法だ」
「知りたいか?」
拓也の問いかけに、哀れな子羊、葉山隼人はこくりと頷いた。
翌日の教室の黒板には、クラスメイトの名前が羅列されていた。それぞれ三名ずつ一塊になって書かれたそれは職場見学のグループを表している。
俺は誰に声を掛けるでもなく、ぼーっとその様子を見つめていた。
これが俺なりのグループ分け時の対応だ。
すると、俺の肩が優しく揺すられた。
「八幡、おはよ」
「……天使か?あ、いや戸塚か」
ふぅ、びっくりした。てっきり天使ちゃんかと思った。
「八幡、おはよ」
「……なんだよ気持ち悪いな」
ふぅ、びっくりした。危うく殴っちまうところだったぜ。
「それで、お前の策ってのはあれか?」
「まぁな」
俺黒板をさすと、ちょうど今まさに名前を書いているグループがあったのだ。
「金髪お調子者の戸部」
「鈍重優柔不断の大和」
「童貞風見鶏の大岡」
新・三匹が斬る!俺のおすすめは「童貞風見鶏の大岡」だ。三人は書き終えると、互いの顔を見つめてちょっと照れくさそうに笑った。そこに葉山隼人の名前はない。
「ここ、いい?」
いきなり現れた思わぬ来訪者に戸塚は「え、えっと……」と呟いておろおろと俺と拓也を見る。超可愛い。
「おかげで丸く収まった。サンキュな」
そう朗らかに笑うのは葉山隼人。
「別に俺らはなんもしてねぇよ」
実際今回俺は本当に何もしてないのだが。
「そんなことないって。ああ言ってくれなきゃたぶん今もまだ揉めてただろうし」
そもそも今回の揉めた原因は「葉山と一緒にいたいから」というものだ。その原因である葉山隼人を除外すればなにもかも丸く収まるわけだ。
「俺、今までみんな仲良くやれればいいって思ってたけどさ、俺のせいでもめることも、あるんだな……」
そう呟いた葉山はどこか寂しそうだった。
「当たり前だ、そんな綺麗事がいいたいならもっと真摯に現実を受け止めることだな、理想は所詮理想なんだからな」
拓也はどこまでも葉山に辛辣なようだ。
「そうだな、耳が痛いよ」
それでも葉山はめげることはないらしい。正直、ここまでいい奴だとこれはこれで何かの病気だと思う。
「ところで、俺、グループ決まってないんだけど、一緒にどう?」
「やなこった、俺たちはもう三人で決まってんだよ」
「あれ?お前ら決めてるって言ってなかったか?」
「ん、ああ、戸塚がな八幡と一緒に行くって最初から決めてたんだよ」
「決めてたってそういう意味かよ……」
なんという叙述トリック。
「そういうわけだ、残念だったな」
「そういうことなら仕方ないさ」
断られてもこの余裕、やはりカースト上位は伊達じゃないぜ。
徐ろに拓也が席を立って声を出した。
「みんな、葉山が一人だからどこかに入れてやってくれ」
「ちょっ!」
先ほどの余裕が嘘のように慌てふためく葉山。
「そうなん?じゃあ、あーしの所くる?」
「うそ、葉山くん一人なの?うちのとこおいでよぉ!」
「私のとこも空いてるよー」
クラスの連中が葉山の周りに集まり、教室のあちらこちらから勧誘の声が聞こえる。葉山は対応に追われているようだ。
「さ、名前書きに行こうぜ」
「お前、葉山のこと嫌いすぎるだろ……」
俺たちはその喧騒に巻き込まれることもなく、それぞれ名前を書く。「佐藤」「戸塚」「比企谷」葉山を巡って書き変えられる中この名前だけはいつまでもそのままだった。
解決方法は原作と同じです。
自分もこれが最善だと思ったので……
感想やリクエスト待ってます。
意外とモチベーションになるのがわかったので笑