冷酷の種   作:レイガース

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時の世界線は選択に如何様にでも分岐し、その都度未来は変わっていく。うちはマダラやオビトが選択した未来のように。そして、ミナトが九尾の九螺痲を封印をナルトに託した選択もまた同じである。


第三話 : 守鶴の欠片と狙われたミナト

六道仙人の母、大筒木カグヤは、確かにチャクラを手にした。しかし、息子であるハゴロモたちを産み、力による支配を拒み、十尾をハゴロモに託した。それは遥か数千年前の出来事だが、その想いは何千年も生き続け、ハゴロモが九体の尾獣に分散した強大なチャクラを、その尾獣たちの承諾の下、二度と過ちを繰り返すことを無くすため、一尾の欠片は三つ、二尾の欠片は四つ、その他の尾獣は尾の数だけ欠片に分散し、大国や里の長が一つずつ管理し、他の欠片はそれぞれ誰にも知らないように歴代の長が、誰にも分からない場所に封じ込めた。

 

それから、百年の年月が経ち、ナルトやサスケが生まれ、今に至っていた。

 

そんな時、ナルトが見た並行世界の記憶により、少しずつ並行世界のバランスが崩れ、別の平行世界から何者かが侵入しようとしていた。

 

『それにしても、ここのナルトは生かしておいていいのですか?』

 

黒い影が喋る。

 

「多少の誤差は、どの並行世界にもある。今は、欠片の破壊が最優先だ」

 

黒い影はスルリと伸び、その場から消える。

 

「未来の選択世界は消したはずなのにな。全く、誰がこのような並行世界を生み出しているのやら」

 

その男も姿を消す。

 

四代目火影である波風ミナトは、同盟国の里である砂の里に着いていた。

 

「お待ちしていました。連絡は受けています。風影様が祠でお待ちです」

 

風影の部下がミナトを案内する。その道中、今の風影に似た子どもがミナトを見ていた。

 

「ああ、我愛羅様。こちらは木の葉の里の火影様です」

 

ミナトは何かを察したのか、我愛羅に近寄る。

 

「我愛羅くんか。もう少し大きくなったら、僕にも息子がいるから、里に遊びにおいで」

 

ミナトに撫でられ、我愛羅は笑う。

 

「カンクロウ様、カンクロウ様はどこですか?」

 

部下に呼ばれて、この子どもの我愛羅を探していたのか、少し背の高い子どもが走ってきた。

 

「カンクロウ様、目を離されては困ります。テマリ様は学校でいませんのに」

 

「ごめん、ごめん。トイレ行ってたら、遅くなって。あ、火影様ですか?ご迷惑をおかけしました。我愛羅、さっき俺の友達が凄いの見せてくれるって言ってたぞ。行くぞー」

 

カンクロウがそう言うと、我愛羅はミナトにぺこりと頭を下げて、カンクロウについて行った。

 

ミナトは部下に連れられて、風影のいる祠へと着いた。

 

「待っていました、ミナトさん。とりあえず、例のある場所へどうぞ」

 

風影はミナトをさらに奥へ進ませ、部下でも進めことを許さない場所に向かった。

 

「驚きました。まさか、本当に伝説が存在していたなどと。この箱です」

 

風影は箱を開く。そこには、右上に分散された四つのうちの一つだった。

 

「これは代々、風影に伝わる欠片です。そして、私が首に下げているこの欠片は右下の部分に当たり、ちょうど半分が揃っているのです。ちなみに、この箱に封じたのは、先代である三代目風影です。他は全て、初代、二代目様方が隠したと思われます」

 

風影は箱を閉め、チャクラによって厳重な奥の棚に仕舞われた。

 

その時、巨大な振動が地上を襲った。

 

「地震でしょうか?」

 

「行ってみましょう」

 

風影の後に続いてミナトも外へ向かう。外では、黒いチャクラをまとった獣が暴れていた。その後ろに、明るいのに影が見えない存在がいた。

 

『お前たちの欠片を頂きに来た』

 

影は獣に指示を出し、風影とミナトを襲うように仕向ける。

 

ミナトはクナイを風のチャクラで威力を高め、獣に投げる。鋭い風のチャクラにも関わらず、黒いチャクラにクナイは弾き飛ばされる。

 

「何て強いチャクラだ。なら、これでどうだ!」

 

ミナトは螺旋丸を作り、黒い獣にそれをぶつける。だが、螺旋丸は黒いチャクラに吸収され、ミナトは弾かれる。風影はミナトを受け止め、獣の恐ろしさに気付く。

 

「なぜ、あれほどのチャクラを持ちながら、攻撃してこないのだ」

 

風影の言葉にミナトは祠に目を向ける。

 

「まさか、奴等は囮では!」

 

そのまさかだった。祠は内部から爆発し、中から人影のようなものが飛び出す。人影は先ほどの影が操る獣に欠片を投げつける。黒いチャクラは欠片に宿る一尾のチャクラだけを抜き、欠片の石を壊す。

 

『守鶴のチャクラはもらった。見よ、我が獣にチャクラが宿った』

 

獣は姿が一部変化し、手足や目が砂の獣に変わっていった。

 

『まだ持っているな、守鶴の欠片を』

 

影は砂のチャクラを使い、風影を砂で縛り付ける。ミナトにも砂が巻き付き、身動きが取れないでいた。首飾りの一尾の欠片を砂で取った影は、人影に欠片を投げ、その人影は砂の獣に欠片を投げつける。黒いチャクラは欠片のチャクラを吸収し、色を変えて欠片を砕く。顔の半分が砂の獣に変わり、下半身がほとんど砂に変わっていった。

 

『これで半分か。用は果たした。奴等は必要ない』

 

影は獣を一つの玉に封じ込める。砂の縛りから解けたミナトと風影だったが、影たちはすぐに姿を消し、何もできずに戦いは終わった。

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